1 0 0 0 OA 玉川上水留

出版者
巻号頁・発行日
vol.[74] 玉川上水虎御門内外樋枡其外御普請一件 安政四巳年七月よ,
著者
斎藤 眞 中川 充
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.120, no.3, pp.105-114, 2014-03-15 (Released:2014-07-26)
参考文献数
16
被引用文献数
2 1

山本ほか(2011)は鹿児島県薩摩半島の八瀬尾地域に分布する蛇紋岩の産状を示し,四万十帯の白亜紀堆積岩の上に重なるクリッペとみなした.しかしながら,我々の調査によって,この蛇紋岩体は,過去の報告にあるように,白亜紀の堆積岩類に垂直ないしは高角で南北に延びた岩脈状に迸入したことが明らかになった.その根拠は,彼らが低角境界で堆積岩類に重なるとした尾根上の蛇紋岩体と白亜紀の堆積岩との間に高角~鉛直の境界が存在すること,彼らが指摘した谷沿いに分布する蛇紋岩の孤立岩塊,岩屑堆積物は,明らかな蛇紋岩露頭であることなどの明確な産状による.さらにそれら蛇紋岩の露頭は,谷間で小さな滝を作り,山腹では急崖を作る.この蛇紋岩体は徳之島,四国西部で認められる蛇紋岩に対比され,白亜紀末~暁新世初頭に迸入したものと考えられる.

1 0 0 0 OA 年録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[117],
著者
小谷野 邦子 Kuniko Koyano 茨城キリスト教大学自然科学 Ibaraki Christian University Social Sciences
出版者
茨城キリスト教大学
雑誌
茨城キリスト教大学紀要. II, 社会・自然科学 = Journal of Ibaraki Christian University. II, Social and natural sciences (ISSN:13426370)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.163-179, 2002-12-25

This paper continues the psychological studies of "Manchuria" after 1936. The previous entry in this journal introduced the topic. This paper focuses on the works of the psychologists associated with the Research Institute of Kenkoku University1 and the Manchukuoan Psychological Association. Professor Tanenari Chiba, the chief professor of the University and the president of the Association, endeavored for the establishment of the theoretical methodology for race study. Under his influence, Professor Saburo Abe and Associate Professor Tsukasa Susukita respectively investigated the racial characters of "Manchuria". Intelligence tests were administered to pupils from various racial groups in the area. These tests were conducted over period of three years by members of the Hsinking District Sectional Meeting of the Association. Unfortunately, that data disappeared with the fall of "Manchukuo". In addition to the studies indicated above, other researches were also reviewed for this study. These studies provide two contributions: (1) the ideological maintenance of the status quo, and (2) the methodological hypotheses for race psychology.
著者
櫃間 岳 森澤 猛 八木橋 勉
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第126回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.742, 2015 (Released:2015-07-23)

天然更新施業には、林床の稚樹バンク(高密度の稚樹群)形成が重要であることが近年明らかになってきた。稚樹バンクを形成するヒバ稚樹の生態を明らかにするため、樹形と側枝の性質を調べた。 ヒバ稚樹の樹形は、明所では一般的な円錐形、暗所では主軸より側枝の頂端が高く伸びることで形成されるボウル形を示した。ヒバの側枝は比較的暗所でも枯れ上がらず枝下高が低く、樹冠上部まで上向きに湾曲して伸び上がり樹冠上部に葉を保持していた。上向き側枝による展葉様式は、主軸を伸長させずに新葉を保持することにより個体の維持コストを抑制し、耐陰性に寄与していると考えられる。樹冠下部には、ターミナルリーダー(主軸頂端と同様の成長点)を持つ長い枝が多かった。これらの枝は成長速度が小さく、樹冠拡大には寄与していなかったが、接地発根して新たなラメット(同じ遺伝子をもつ幹)を作りやすいと推察される。ヒバ稚樹がもつこれらの特徴は上向き側枝によって成り立ち、稚樹の耐陰性ならびに長寿に貢献していると考えられた。
著者
山本 寿子 針生 悦子
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.22-36, 2016-03-01 (Released:2016-09-01)
参考文献数
33

In Japanese, some homophones can be distinguished by their lexical pitch accentual patterns. When and how do Japanese children start using pitch accent information as a cue to lexical distinction? In this research, we taught children two novel labels as names for two different objects. One label was a novel homophone whose accentual pattern was different from a familiar word, and the other, a novel non-homophone of a familiar word. The children ’s learning of these two labels was tested by a picture fixation task and an object choice task. The two-year-old children learned the novel non-homophone; however, they failed to learn the novel homophone (Experiment 1). On the other hand, three- to five-year-old children succeeded in learning both the la-bels, and their performance improved with age (Experiment 2). These results suggest that Japanese children gradually develop the ability to use pitch accent information as a cue to lexical distinction in words throughout their childhood. The findings are discussed in terms of how Japanese children pay attention to pitch information in the learning of words.
著者
斉藤 英俊
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.321-325, 2017 (Released:2017-12-14)
参考文献数
12

【目的】終末期がん患者にベッドサイドで行う末梢挿入型中心静脈カテーテル(peripherally inserted central catheters: PICC)挿入の際に,肘窩の穿刺血管の違い(尺側,正中,橈側皮静脈)によりPICC挿入成功率(以下,成功率)に有意差があるかを明らかにする.【方法】2011年9月〜2014年4月の当科入院患者で,PICC挿入が試みられた終末期がん患者を対象に後方視的に検討した.カテーテル先端が上大静脈内に留置された場合をPICC挿入成功と定義した.【結果】対象88名の成功率は尺側43/50(86.0%),正中23/31(74.2%),橈側6/7(85.7%)で,3群間で有意差は認めなかった(p=0.39).【結語】終末期がん患者にベッドサイドで肘窩の静脈を穿刺するPICC挿入の際には,臨床上の理由でやむを得ない場合は橈側の選択も許容されると考えられた.
著者
長澤 多代
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.228-243, 2015

本稿では,教員と図書館員の連携を促す行為/相互行為の戦略について,アーラム・カレッジのケース・スタディをもとに明らかにした。分析の結果,図書館関係者が【教員に対する直接的な支援】を実施して図書館の学習・教育支援機能に対する教員の理解を深めようとしていること,その中で,【着任前後の教員】を主な支援対象に定めたり,図書館や図書館員が【協力的であることを印象づけ】たり,【教員と教員をつない】だり,図書館内外や学内外の【いつでもどこでも】可能な限り支援をしたりしようとしていることが明らかになった。
著者
兵藤 健志 渡邊 由紀子
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.50-60, 2017-03-15 (Released:2017-09-22)

大学図書館による情報リテラシー教育を,アクティブ・ラーニングを促進する学習・教育支援活動と広義に捉え,情報リテラシー教育を展開するための図書館職員の役割について,九州大学の事例をもとに実証的に考察する。九州大学附属図書館は,学内プログラムの枠組みを利用して,学習・教育支援体制の整備を進めており,学生や教員との協働による多様な情報リテラシー教育の取り組みの中で,図書館職員はハブとしての役割を果たしている。その役割を担うためには,学習・教育支援に関する専門性を向上させる人材育成が重要となる。

1 0 0 0 OA IABの活動

著者
萩野純一郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.295-297, 2004-03-15

IAB(internet architecture board)はIETF(internet engineering task force)の中にあるインターネット技術のエキスパートの集団である.メンバの人数は12人であり,各人の任期は2年間である.2003年3月に私萩野が選任されたので(若輩者なので大変恐縮しております),「IABの概要について執筆してほしい」との依頼を受けた.ちなみに,IABに選任されたのは日本人(というかアジア人)として2人目である.1人目は皆様ご存知の慶應義塾大学の村井純教授(19

1 0 0 0 OA 南都暦

出版者
巻号頁・発行日
vol.[11], 1667
著者
佐藤 清治
出版者
佐賀医科大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1995

これまで我々は、多剤耐性に最も関与している多剤耐性遺伝子MDR1の発現誘導に関し研究を続けており、種々の抗癌剤や紫外線等によってこの遺伝子の発現誘導がかかるエレメント(inverted CCAAT box)をプロモーター上に決定している。そして、これらのストレスによりこのエレメントに、ある転写因子が結合しMDR1遺伝子の発現を誘導している事実を見出していた。今年度は、サウスウエスタン法を用いてλgt 11 cDNAライブラリーよりスクリーニングを行い、この転写因子(MDR-NF1と命名)のcDNAを分離・同定した。そこでクローニング出来たMDR-NF1のDNA結合領域であるcDNAの塩基配列を決定すると、ヒトMHCクラスII遺伝子プロモーター上のY-boxに結合する転写因子YB-1と同一である事が示唆された(論文作成中)。また、この転写因子がリン酸化に関与していることこともすでに見出していた為、今回は、MDR1プロモーターの発現誘導におけるリン酸化阻害剤(H-7)の関与を調べてみた。その結果、H-7はMDR1プロモーターの発現誘導において、高濃度では紫外線や制癌剤によるMDR1promoterの発現誘導を、恐らく転写因子のリン酸化を阻害することによって抑制していることが推察され、逆に、低濃度ではMDR-NF1とinverted CCAAT boxとの結合を増すことによりMDR1promoterの発現を誘導するという、濃度特異的な2つの作用を持つことが判明した(Cellular Pharmacology,2:153-157,1995)。これにより、治療を含めた薬剤などによるこの耐性遺伝子の調節には、その使用法に詳細な検討を必要とすることが示唆された。今後この転写因子(MDR-NF1)の抗体の作製、臨床サンプルへの応用へと進める予定である。