1 0 0 0 OA 木村病の1例

著者
谷光 徳晃 久行 敦士 永澤 昌
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.373-380, 2002-10-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
24

軟部好酸球肉芽腫症, いわゆる木村病は, 全身の軟部組織, 特に顔面部に無痛性腫瘤を形成し, 末梢血好酸球及び, IgEの増加をみる原因不明の比較的稀な疾患である。今回我々は, この木村病の1例を経験したので, その診断, 治療について若干の文献的考察を加えて報告する。症例は52歳男性で, 主訴は約10年前からの右頬部, オトガイ下部の腫脹であった。緩慢な臨床経過, 末梢血好酸球及び血中IgEの著明上昇などの検査所見から木村病と診断し, ステロイドの内服及び手術を行った。本疾患はその存在を念頭におけば, 上記のような特徴的な臨床所見より診断は可能であると思われた。治療は最初にステロイド内服投与を行い, 腫瘤を退縮させた後, 抗アレルギー剤または, 非ステロイド性消炎鎮痛剤による維持療法を行う方法が第一選択であるが, 効果, その後の経過により, 手術, 放射線などの他の治療を適宜組み合わせていく必要があると思われた。
著者
西村 将人 折田 浩 津田 守 高橋 哲
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.663-670, 1994-12-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11

木村病 (軟部好酸球性肉芽腫症) の2症例を経験したので報告した。症例1は17歳の男性で, 右顎下部に数個の境界不明瞭の腫瘤として摘出され, 病理組織診にて巨大濾胞や好酸球・形質細胞・リンパ球の多数の浸潤が見られ, 木村病と診断された。32ヶ月後に再発し, その直後には対側にも同様の小腫瘤が出現した。このため, 右側に対し再手術を施行したが, 顔面神経に近い部分は摘出できなかった。この後oxatomide内服にて経過観察しているが, 残存及び対側腫瘤は増大を見ていない。症例2は39歳の男性で, 右耳後部の掻痒感を主訴とし, 腫瘤触知より約3.5年が経過していた。摘出術を施行したところ同様の病理組織所見が見られ木村病と診断された。この症例もoxatornide投与にて術後3ヶ月時点で再発を見ていない。しかしこの疾患の再発時期は治療後長期後であることが多いので, 更に経過観察が必要である。
著者
氏家幸子監修
出版者
坂本モデル
巻号頁・発行日
1996

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1928年07月06日, 1928-07-06
著者
藤木 晶子
出版者
若手イメージ研究者のためのブラッシュアップセミナー運営委員会
雑誌
若手イメージ研究者のためのブラッシュアップセミナー予稿集
巻号頁・発行日
pp.68-71, 2013-03-14

若手イメージ研究者のためのブラッシュアップセミナー(Brush up seminar for young researchers on mental imagery).2013年3月16日(土)〜17日(日).北海道大学学術交流会館,札幌市.
著者
伊藤 英明 高梨 令 粂田 起男 森 典彦
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.49, pp.98-99, 2002-11-05

The purpose of this research is to make the route map which visualizes arrival time. It targets the route in the Corporation subway and the under metropolitan management subway in Tokyo. Arrival time and transfer time between each station were used as a measure. The data of arrival time between each station includes transfer time. A two dimensional graph was made by using the data and Quantification Method 4. Partial warp of the coordinate in the obtained graph was corrected by using coodinate transfer, and a route map was drawn based on the corrected coordinates.
著者
福島 邦彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.542, pp.457-462, 2008-03-05
被引用文献数
1

視覚パターンの一部がほかの物体で覆われて隠されていても,われわれ人間は,見えている箇所の輪郭をもとに,隠されている箇所の輪郭の形状を推測することができる.このようなアモーダル補完の能力を持つ神経回路モデルを提唱する.モデルは,ボトムアップとトップダウンの信号経路を持つ階層型多層神経回路である.特定の方位のエッジに選択的に反応するV1野の細胞や,輪郭の折れ曲がりの角度に選択的に反応するV2野の細胞などを持っている.モデルは,折れ曲がり抽出細胞の出力をもとに,隠されている輪郭の曲率と位置を予測し,輪郭を少しずつ外挿していく.種々の刺激パターンに対して,心理実験で観測されるようなアモーダル補完が行なわれることを計算機シミュレーションで示す.

1 0 0 0 OA 鉄道論

出版者
参謀本部陸軍部
巻号頁・発行日
1888
著者
浮葉 正親
出版者
名古屋大学留学生センター
雑誌
名古屋大学日本語・日本文化論集 (ISSN:1348804X)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-18, 2013-03-29 (Released:2013-03-26)

本稿は、韓国、欧米、日本における在日朝鮮人文学(以下、「在日文学」と略す)の研究動向を並列的に紹介し、それぞれの地域における研究の特色を抽出することで、将来の共同研究の可能性を提示することを目的にしている。韓国では、1990年代から2000年代にかけて在日文学を「民族文学」として捉える国文学の分野での研究が盛んになった。その一方、日本文学の分野では2000年代後半から在日文学を「ディアスポラ文学」として捉え直す新しい動きが見られる。在日文学をディアスポラ文学として捉える視点は欧米でも共有されているが、欧米では柳美里など一部の作家の作品が紹介され始めたばかりである。日本における在日文学研究は過去5年間を見ても、資料の発掘や綿密な検証作業が行われているが、その成果は韓国や欧米での研究とほぼ接点がないまま行われているのが現状である。今後の共同研究に向けて必要なのは、朝鮮語ではなくホスト国の言語(例えば、日本語)で作品が発表されることの意味を考え直すこと、また「ディアスポラ」概念を人の移動の経験を生き生きと描き出すことができるものに更新していくことである。
著者
酒井潔 著
出版者
竹酔書房
巻号頁・発行日
1930