著者
阿部 利徳 氏家 隆光 笹原 健夫
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.172-176, 2004-03-15
被引用文献数
5 11

エダマメ9品種および普通大豆5品種を用いて,開花後35日の未熟子実の遊離アミノ酸含量および糖含量の品種間差異,およびこれらの成分がゆで操作により加熱した場合にどのように変化するかを調べた.未熟子実の全遊離アミノ酸含量には顕著な品種間差異が認められた.おいしいエダマメとして知られている白山ダダチャは全遊離アミノ酸は新鮮重1g当たり,11mg含有し,最も多く,含量の少ない品種の約3倍量含有していた.遊離アミノ酸の中で,特に呈味性アミノ酸のグルタミン酸,アスパラギンおよびアラニン含量が多く,この3種の遊離アミノ酸で全遊離アミノ酸の約50%を占めた.白山ダダチャの他,サッポロミドリ,青ばた,かほりが比較的高く,その他のエダマメ品種や普通大豆品種は低い含量であった.また,3分間煮沸水中でゆでた場合,多くのアミノ酸は含量がやや減少した.平均して全遊離アミノ酸は74%に減少した.全糖およびショ糖含量の品種間差異をみると,白山ダダチャが最も多く,新鮮重1g当たり全糖で約47mg,ショ糖では約30mg含有していた.白山ダダチャに次いで,青ばたと秘伝が多く含有していた.3分間煮沸水中でゆでた後のショ糖含量の増減は認められなかったが,全糖含量は平均して1.5倍に増加した.
著者
郡 史郎
出版者
大阪外国語大学
雑誌
Aula Nuova : イタリアの言語と文化
巻号頁・発行日
vol.5, pp.55-93, 2006-03-30

長短の対立がなく母音間では常に長いとされる子音〓〓〓〓について,その長さの実態を地域差の有無を含めて検討した。話者は,標準的発音と考えられている中部のトスカーナ州の話者1名,中南部のラッツイオ州の話者3名,そして従来これらの子音を短く言うとされている北部のベネト州の話者3名からなる。検討の結果,これらの子音は母音間では長いという特徴は,北部の1名を除く全員に見られた(トスカーナ話者以外は〓を除いて検討)。したがって,この特徴は北部でも一定の傾向として存在しているわけである。これらの子音の直前にある母音がアクセント母音である場合,それは非アクセント母音の倍程度の長さがある。聴覚的には短母音とみなされてきたが,学習者は相当長いつもりで発音すべきであろう。なお,これらの子音を一貫して短めに言う話者も含め,ここでの北部の話者は一般子音の長短は区別しており([n]について検討),中部や中南部に比べて長短の差が小さいということもなさそうである。アクセント音節への子音の所属関係,および語内のアクセント位置という音韻環境が子音の長さに影響を及ぼすかどうかについての検討も行ったところ,次末アクセントの語ではどの子音もアクセント音節に属さない場合は相対的に短いのに対し,長短の対立がない子音や一般子音の長いものは,子音の後半部がアクセント音節の末尾子音になる場合に相村的に長い傾向があることがわかった。次末アクセント以外の語ではこの傾向はあまり顕著ではないが,そこに地域差と思われるものはなかった。周知のようにアクセントは母音の長さに顕著な影響を及ぼすが,影響は実は子音にもあるわけであり,したがってアクセントは母音にあるのではなく音節にあると考えるべきことが確認された。
著者
于 亮 劉 玉琴 Gehrtz 三隅 友子
出版者
徳島大学国際センター
雑誌
徳島大学国際センター紀要・年報 (ISSN:21862850)
巻号頁・発行日
pp.1-13, 2015

「おつかれ系」のあいさつ表現は時代と共に変化し続けている。その使用実態を明らかにするために、ビデオコーパスを利用し、「おつかれ系」表現のビデオ断片50、フレーズ68 を収集し、具体的な場面を抽出し、分類かつ分析を行った。結果として、「オツカレサマデス」と「オツカレサマデシタ」の使用例が最も多いことが分かった。そして「オツカレサマデス」の男性使用例が女性使用例の3倍になっている。さらに「おつかれ系」表現の機能について「お別れのあいさつ」、「単純な慰労」、「仕事場での出会い」、「帰社した宣告と相手の帰社確認」、「何かを一段落にしたい合図」、「仕事連絡の電話の冒頭あいさつ」の六種類にまとめた。
著者
吉森 明 石崎 龍二 石崎 龍二
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.631-661, 2003-08-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
西村 公伸 藤原 昴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.306, pp.11-16, 2008-11-13
参考文献数
7
被引用文献数
1

音楽の演奏で幅広く使用されている楽器にエレキギターがある.エレキギターは弦の振動を磁気変化としてピックアップコイルにより電気信号に変換し,アンプで増幅してスピーカーから音として放射する楽器である,したがって,各構成要素の振動が相互に関係しあって弦の振動にフィードバックされるとともに,ピックアップコイルにも影響しながら電気信号出力として取り出される.本研究は,この振動ピックアップコイル支持部の材質を取り替えることで振動の影響を制御し,ギターの音色を変化させることができないかの実験的試みである.具体的には支持部材を種々作成し,撥弦後における音の立ち上がり部分と,伸び部分のスペクトルエンベロープを比較して特性の変化を把握し,聴取実験の結果を対応させて材質による音質の変化の傾向を調査する.
著者
三枝 まり
出版者
国際基督教大学キリスト教と文化研究所
雑誌
人文科学研究 (キリスト教と文化) = Humanities: Christianity and Culture (ISSN:00733938)
巻号頁・発行日
no.44, pp.57-84, 2013-03-31

本稿は、今年(2013 年)、生誕110 年を迎える諸井三郎の作曲活動の土台となったスルヤの時代に光を当て、初期創作の課題と、創作思想を取り上げて、ヨーロッパの古典的な形式受容を第一の課題としたとされる諸井の創作の根源を明らかにするものである。 諸井は戦前から創作を手掛け、当時から脚光を浴びていたものの、戦前の日本の作曲家の中で彼がどのような存在であったのかは十分に考察されていない。しかし、諸井の門下からは、尾崎宗吉、戸田邦雄、入野義郎、柴田南雄、団伊玖麿、神良聰夫ら日本に12 音技法を導入した作曲家たちが輩出され、今日の音楽文化の背景には、諸井の創作活動・教育活動に連なる系譜が続いている。諸井は近代日本音楽史を考える上で欠かすことのできない存在であると言える。そこで、本稿では、比較的作品の所在が数多く確認できるとくに歌曲に焦点を絞り、彼がこの時期に試みた作曲様式について考察し、彼の創作の原点を探った。 諸井三郎は、日本におけるドイツ音楽の領袖として知られるが、スルヤ時代は彼にとって試行錯誤の時代であり、近代フランス音楽やグリーグ、スクリャービンらの音楽も受容している。彼はスルヤ時代に頌歌「クリシュナムルティ」(1928)など宗教的な題材による作品を含めて、17 曲もの声楽曲を残している。これらの作品において諸井は、日本語の詩の音の数にあわせたリズムを導入したほか、形式に捉われない象徴主義的な作品や、半音階的書法や朗誦風のレチタティーヴォ、機能性を曖昧にした和音使用した作品などを残し、渡独前のスルヤ時代に様々な実験的な試みを行ったことが明らかになった。
著者
多川 晴美 小野 幸子 平岡 葉子
出版者
滋賀医科大学雑誌編集委員会
雑誌
滋賀医科大学雑誌 (ISSN:09123016)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.13-16, 2017-07-04

在宅療養支援のための多職種連携人材育成研修受講者の多職種間のつながりや連携の現状を明らかにし、今後の研修プログラムの検討資料を得ることを目的に調査した。研究方法は、平成26年度研修受講者125名を対象に、信頼性・妥当性が確認された「在宅医療介護従事者における顔の見える関係評価尺度」「在宅医療介護従事者における連携行動評価尺度」を使用し、受講前に測定した。経験年数の多いグループと少ないグループ、多職種連携会議へ参加しているグループと参加していないグループについて、得点の有意差をMann-Whitney 検定を行った。有効回答97名(77%)で、職種の内訳は看護師74名(77%)、薬剤師8名(8%)、介護福祉士5名(5%)、その他10名(10%)であった。 経験年数の多いグループと少ないグループの比較では、「顔の見える関係評価尺度」は7因子中、1因子のみ経験の多いグループが、有意に得点が高かった。「連携行動評価尺度」では、5因子中、2因子で経験の多いグループが、有意に得点が高かった(p<0.05)。多職種会議に参加しているグループとしていないグループの比較では、「顔の見える関係評価尺度」は7因子全ての項目で会議に参加しているグループが、有意に得点が高かった。「連携行動評価尺度」では、3因子で会議に参加しているグループが、有意に得点が高かった(p<0.05)。
著者
松浦 弘幸 野田 信雄 小井手 一晴 福田 吉治 今井 博久
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.159-165, 2006-10-20
被引用文献数
1

我々は,都道府県別衛生統計データを用いて離婚率の社会的要因を重回帰分析した.従属変数は,離婚率である.説明変数は,個人家庭的要因,経済的要因,社会的要因,文化的要因,そして,要因の5つの領域で,30個の変数を用意した.個々のデータの正規分布性を確認した後,変数減少法と分散分析を行い,説明変数の絞込み最終的な重回帰式を決定した.離婚を促進する要因として,完全失業率,年間平均気温,共稼ぎ,核家族,貯金高が大きく作用し,逆に離婚を抑制する要因は,持ち家,年間雪日,学歴,所得が関与している.持ち家政策の推進と,所得の増加は,勤労青少年婦人福祉施設数,3次活動平均時間などの増加よりも効果が大である.
著者
渡邊 定正
出版者
富士学会
雑誌
富士学研究 = Journal of fujiology (ISSN:24330310)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.17-33, 2018-03