著者
松谷 満
出版者
桐蔭横浜大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、2007年に東京都で若年層を主対象とする質問紙調査を実施した。このデータを用いて、(1)ライフスタイルなどの主観的諸条件によって若者を類型化し、(2)階層要因を重視する社会学モデルではとらえきれなかった若者の政治的亀裂を明らかにした。具体的には、脱産業化期に顕在化したポピュリズムおよび左派ニューポリティクスの支持基盤が、階層集団よりも文化集団(=ミリュー)によって、よりよく説明しうるという可能性を示すことができた。
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本には250もの年号が存在し、とくに中世は頻繁に年号が改められた。改元は国家の大事であり、武家政権も重大な関心を示してしばしばこれに干渉した。しかし年号制定の手続きや、年号に関する当事者の意識については、これまで十分な整理が行われていなかった、そこで年号の選定に関する文献について、旧公家蔵書を中心として調査を実施し、新たな史料をいくつか見出した。さらに、こうした史料と分析を踏まえて、以下の研究を行った。(1)年号改元文献の書誌調査(2)中世の年号制定手続きと難陳から窺える歴史認識(3)室町幕府将軍の年号制定への介入(4)年号文字の反切と『韻鏡』の受容(5)迎陽記諸本の研究と、史料纂集『迎陽記一』の校刊
著者
村瀬 芳生 松原 仁 平賀 譲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.567-574, 1998-03-15
被引用文献数
2

本研究ではパズル「倉庫番」の問題を自動作成するプログラムを作成した.プログラムは,問題の作成,解答,評価の3つのルーチンからなる.作成ルーチンは乱数を使ってできるだけ効率良く問題を作成し,解答ルーチンは作成されたものを幅優先探索によって解く.評価ルーチンでは,ここまでに得られたデータをもとに問題のおもしろさを評価する.この3つのフェーズを繰り返し,評価の低いものを捨て,おもしろい問題を残すことを試みた.その結果,残った中にはつまらない問題も含まれてはいるものの,難解なものを含めパズルとして成り立つ問題を創作することができた.人工知能において,コンピュータによる作品の自動作成は興味深い研究テーマである.本研究はその試みの1つとして位置付けられる.This paper describes a program that generates Sokoban problems automatically.Sokoban is a one-player puzzle invented in Japan.The rule is simple,but advanced problems are difficult to solve and very interesting for players.The program consists of three stages:generation,solving,and evaluation.The candidates for problems are generated randomly from a prototype and three templates.Unsolvable candidates are removed by the Sokoban solver.Finally trivial or uninteresting candidates are removed by the evaluator.Some problems that the program generated are judged good by human experts.Our work can be characterized as an attempt to pursue creative tasks on computers,which is increasingly becoming an important target in AI.

3 0 0 0 OA 忍術の極意

著者
伊藤銀月 著
出版者
武侠世界社
巻号頁・発行日
1917
著者
桃崎 有一郎
出版者
高千穂大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

①共著の分担執筆「足利義嗣」(榎原雅治・清水克行編『室町幕府将軍列伝』、戎光祥出版、2017.10.10、pp.138-156)を公刊した。これは、足利義満の息子の一人義嗣の動向を洗い直すことで、義満が自分を中心とする新たな社会秩序やそれを表現する儀礼体系をどのように展開させようと構想していたかを論じたものである。本研究のテーマ「流鏑馬とは何だったのか」という問題は、武家儀礼全体を視野に入れるべきものであるため、足利義満期に中世の武家儀礼体系が一つの完成形を迎えることの意義は重大で、流鏑馬を含む武家儀礼がどのようなゴールへと向かっていったかを把握しておくことは、室町期に流鏑馬がなぜ廃れてしまったかを考える上で、不可欠の作業だったと考えている。②共著の分担執筆「古代における法と礼」「中世における法と礼」(高谷知佳・小石川裕介編著『日本法史から何がみえるか』、有斐閣、2018.3.10、pp.14-36,64-78)を公刊した。これは、日本の武家儀礼の根幹にある《礼》という規範が、そもそも日本の儀礼体系においていかなる役割を果たしたか、その前提として倭国段階のわが国が朝鮮半島経由で中国から《礼》を導入した時、わが国が《礼》を何であると理解し、何を吸収し、何を捨象し、法とのバランスをどこに求めたか、そしてその大前提として、古代中国において《礼》とはそもそも何であり、法といかなる関係に置かれてきたかを、儒教の経典や中国の史書の網羅的な調査、さらには殷代の甲骨文字まで遡って考察したものである。次の「現在までの進捗状況」で述べる理由により、この作業も本研究に欠かせないものだったと考えている。
著者
日向 志保
出版者
織豊期研究会
雑誌
織豊期研究 (ISSN:13459813)
巻号頁・発行日
no.13, pp.53-66, 2011-10

3 0 0 0 OA 衛生調査書

著者
台湾総督府警務局衛生課 編
出版者
台湾総督府警務局衛生課
巻号頁・発行日
vol.基本調査の6 臺灣死因統計(年齡の部), 1935
著者
森脇 義弘 杉山 貢
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.287-290, 2008-03-20
参考文献数
17
被引用文献数
1

鍼治療後の両側気胸症例を経験した。58歳の女性,体調不良に対し頸部から腰部にかけて約20箇所の鍼治療直後に胸部違和感,呼吸困難感自覚し,救急搬送された。意識清明,血圧200/110mmHg,脈拍数151回/分,呼吸数36回/分,苦悶様顔貌,発汗著明であったが,チアノーゼや気道狭窄音,呼吸音の左右差はなく,心臓超音波,心電図で異常なく,血液検査でも白血球上昇以外異常はなく,動脈血ガス分析(酸素101/分)はpH7.215,Pao_2118.7mmHg,Pco263.9mmHgであった。前医鍼灸院から情報を得て,胸部単純X線検査で両側気胸と診断,両側胸腔ドレナージを施行した。血液ガス分析はpH7.326,Pao_2181.6mmHg,Pco_242.8mmHgと改善,症状も消失し,第13病日退院となった。考察・結論:気胸など鍼治療の合併症が生じると鍼治療担当者とは別の医師が治療を行うことになるが,鍼治療合併症に対する対応体制は未発達である。今後は,鍼治療時のインフォームドコンセントの充実と合併症時の鍼灸治療者と救急医療機関との連携あるシステム構築が必要と思われた。
著者
伊藤宗印 編
出版者
山静堂
巻号頁・発行日
vol.2, 1877
著者
中西 啓二
出版者
社団法人日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.430-431, 1989-08-20