著者
畷 絵里
出版者
桃山学院大学
雑誌
人間文化研究 = Journal of humanities research St. Andrew's University (ISSN:21889031)
巻号頁・発行日
no.5, pp.57-85, 2016-10-03

In recent years, the teaching method called `active learning' has attracted attention in accordance with the report of the Central Council for Education in 2012, which recommends learner-centered education for the purpose of developing skills of the students. From such a point of view, the drama education is thought to have various benefits. First of all, drama helps improve an integrated ability in language learning. In practicing drama, the student reads the script, memorizes his /her lines, repeats them aloud again and again, listens to others and carries on the conversation considering the context. In this way the student can also build up communicative competence. This is a great advantage of drama education. In addition, since the Meiji era, drama-theatre education has been recommended as an effective method of general education for the formation of character and has been adopted in child education. Brian Way and other researchers argue that the purpose of drama education is "the development of the whole person." In drama activities the student faces various problems. In order to solve the problems, he/ she tries to establish good relationships with others. Through such experiences the student will learn to cooperate and collaborate, acquire leadership, and become a helpful person. Drama education, in which the student has opportunities to behave actively and acquire a variety of skills and competences, accords with the concept of `active learning.' Statistics show that students themselves tend to be reluctant to participate in `active learning' types of classes. However, by maintaining in them high motivation `to make the drama successful,' it will be possible to render them more positive. In this paper I examine the drama activities practiced in Italian language classes at Momoyama Gakuin University to show the effects of drama education.
著者
金澤 麻由子 Mayuko KANAZAWA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2016
巻号頁・発行日
2016-11-25

本作「きみのいる家」は、2016年7月に出版した絵本『てんからのおくりもの』のメッセージ「花を贈る無償の愛」をコンセプトに、主人公の「てん」があたかも空中で巣から飛び出し、眼前にせまって花を贈るかのようなアートディスプレイであり、絵本の世界観を映像インスタレーション作品として制作したものである。空中結像技術を用いたディスプレイを使用することで、空中に浮遊し、観客に近づいては、はかなく消えゆく「てん」の映像アニメーションは、『てんからのおくりもの』のストーリーでありコンセプトである「無常観:もののあはれ」を表現している。2016年8月に銀座ステップスギャラリーにて開催した個展「絵本の時間」展での本作の展示風景とともに制作意図、制作方法などについて考察する。本作品はプロモーションウィンドウとして書店などでも展開した。
著者
溝渕 翔平 西村 竜一 入野 俊夫 河原 英紀
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014-MUS-103, no.55, pp.1-6, 2014-05-17

本研究では通常歌唱をグロウル系統の歌唱音声の印象をもつ音声に変換するシステムの検討を行っている.先行研究では簡単な信号処理で歌唱音声にグロウルらしさを付与する方法が提案された.本報告では提案手法で用いる特徴付与のパラメタを対話的に操作し,歌唱音声にグロウルらしさを付与する GUI について紹介する.提案手法は時間変調による基本周波数の高速な時間振動の付与,FIR フィルタによる処理範囲に共通した帯域強調処理,及び近似時変フィルタによる第 3 フォルマント周辺の高速な時間変調の付与の 3 つより構成されている.提案手法は変換処理に分析・合成を必要としないためリアルタイム処理を可能とし,ライブで一種のエフェクターとして用いることが出来る.GUI の開発は主にデモやポスターセッションの場で本手法による処理内容と処理の影響について直感的理解を促すことを目的としている.開発した GUI は実際にポスターセッションの場で操作し,操作性やデザイン性についてコメントを頂きたい.

2 0 0 0 OA 普通文と時文

著者
"三浦 勝也"
雑誌
東京都立産業技術高等専門学校研究紀要 = Research reports of Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology
巻号頁・発行日
vol.1, pp.137-143, 2007-03-20

明治末期から大正初期にかけて、当時の論壇の執筆者たちの主たる文体だつた文語体の文章について、彼らは「時文」という呼称を用い、確立しつつある文体としての認識を持っていた。このことについて考察を試みる。
著者
的場達矢 馬場隆 成山隆一 松本秀一 森勢将雅 片寄晴弘
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014-MUS-102, no.12, pp.1-5, 2014-02-16

VOCALOID などの音声合成技術の普及に伴い,歌声に関連する研究は活性化し,歌声情報処理と呼ばれる研究領域が定着した.また,歌声のうまさを自動採点する技術が実用化され,プロ歌手が 「うた」 の上手さを競う TV 番組が制作されるなど,歌のうまさについて興味が高まっている.Pops 歌唱の主要な表現対象の一つに 「グルーブ感」 が存在するが,その構成要因については明らかになっていない.本稿では,プロ歌唱者による 「グルーブ歌唱」 と 「非グルーブ歌唱」 の比較に基づいて,聴取者が 「グルーブ感」 を感じる要因が何であるのかについて検討した結果について報告する.分析の結果,子音長が 「グルーブ感」 の重要な構成要因であることが見いだされた.
著者
廣川 祐太 朴 泰祐 佐藤 駿丞 矢花 一浩
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.1-14, 2016-11-17

近年,Intel Xeon Phiなどメニーコアプロセッサを搭載したPCクラスタが運用されているが,同プロセッサの性能特性から実アプリケーションにおいて高い性能を得るのは非常に困難である.本研究では,電子動力学シミュレータARTEDでの支配的な計算である波数空間と軌道に関して並列化された3次元実空間格子の25点ステンシル計算を,メニーコアプロセッサに対し最適化することを目的とする.まず,元のターゲットシステムである京コンピュータ(SPARC64 VIIIfx)に対し最適化を行い,コンパイラによる自動ベクトル化を促進することで14.94GFLOPSから27.2GFLOPSに性能が向上した.この実装を用いて,メニーコアプロセッサのIntel Xeon Phi(Knights Corner)を対象に,自動ベクトル化とIntrinsicsを用いた手動ベクトル化による最適化を行った.元実装が30.06GFLOPSであるのに対し,手動ベクトル化実装で224.45GFLOPSと20.9%のピーク演算性能比を達成した.また,次世代プロセッサのKnights Landingへの実装などについても考察する.
著者
山下 広美
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 = Eiyo To Shokuryo (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.171-176, 2014

酢酸は, 生体において空腹時に脂肪酸からβ酸化により生成される内因性の成分であり, 骨格筋などで生体燃料として利用される。一方, 外因性に酢酸を摂取すると酢酸は容易に血中に移行し組織に速やかに取り込まれた後, その代謝過程でAMPを生成し細胞内のAMP/ATP比を増加させてAMPキナーゼ (AMPK) を活性化させる。2型糖尿病の病態モデル動物に酢酸を継続的に摂取させると, 肥満が抑制され耐糖能を改善させる。また肝臓において脂肪合成関連遺伝子の転写量を低下させることから, 酢酸は脂肪合成を抑制するように作用すると示唆される。その他エネルギー消費割合の増加, 白色および褐色脂肪組織においては脂肪滴肥大化の抑制が見られる。以上より酢酸は空腹時には内因性の成分として生成され生体燃料として利用されるが, 摂食時に酢酸を摂取すると脂肪合成の抑制による肥満の抑制, さらに肥満に起因した2型糖尿病予防効果をもたらすと示唆される。
著者
大月 勇人 瀧本 栄二 齋藤 彰一 毛利 公一
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.843-850, 2014-10-15

最近のマルウェアには,他のプロセスのメモリ上に潜んで動作するものや複数のモジュールで構成されるものが存在する.このようなマルウェアに対して,従来のプロセスやスレッドを単位として挙動を観測する手法では個々の動作の区別が困難である.この課題の解決のために,システムコールトレーサであるAlkanetは,システムコールフック時にスタックトレースを行い,呼出し元となったコードまで特定する.ただし,当該手法では,マルウェアにスタックを改竄された場合に呼出し元を正確に取得できない.そこで,本論文では,CPUに搭載されているブランチトレース機能を活用した正確な呼出し元の取得手法とその有効性について述べる.
著者
ANTHONY Gregory C.
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.50, pp.11-29, 2015-03-31

日本の歴史上初めて、20011年4月から、公立小学校の必修科目 として英語教育が導入された。この目的はコミュニティーケーション能力を養うことであるが、現場の教員のアンケートを分析すると、明らかにこの目標の実現を妨げる障害物の数がたくさんあることに気づく。多様なクラス目標の解釈、あまり効果のなさそうな指導方法、教員の英語力、限られた授業時間などの課題がある。ここでは、これらの問題と向き合い、より良い方法を提案し解決する。
出版者
京都
雑誌
総合文化研究所紀要 = Bulletin of Institute for Interdisciplinary Studies of Culture Doshisha Women’s College of Liberal Arts (ISSN:04180038)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.193(14)-183(24), 2010-03-31

The word "Kaseki", meaning "fossil" was made in Japan in the Edo-Period. At that time people thought that fossils were condensed spirits. But after the word was used to transelate "fossil" in geology book, it was comprehend as now.