著者
和泉 徹彦
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.19-34, 2011-10-26

大学改革の文脈に沿ったキャンパス内通貨を構想するとき、それは国民通貨に対して「弱いお金」である地域通貨と同類の目標設定や課題克服を迫られることになる。学生個人がコミュニケーション力やキャリア形成につながる能力開発を支援する役割が期待されるが、流通形態・手段の設計次第で何度も繰り返し使われる複数回流通が可能にもなるし、大学から学生への一方通行にもなる。大学における3つの先行事例を研究することで、その得失を明らかにする。嘉悦大学において正課活動及び正課外活動を支援するためのキャンパス内通貨を導入する試案を検討する。様々な条件を考慮した上で、学生証に内蔵されたICカードをカギとするサーバ型の流通手段が望ましい。地域通貨が死蔵・退蔵されるのでは導入する意味が失われてしまうので、複数回流通させ流通速度を高める設計が重要である。学生個人がポイントをためるだけではなく学生団体・プロジェクトに寄付して活動に参加する、さらには地域商店街とも連携してスケールを拡大していくという将来を描く。大学内では既に予算化されている学生アルバイトや報奨金制度、そして学友会予算等を組み替えることでキャンパス内通貨の原資は確保可能である。
著者
西本徳蔵 編
出版者
文会堂
巻号頁・発行日
vol.後編, 1907
著者
磯野 秀明
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.1-15, 1998

コミュニケーション・プロセスにおいて, 情報の送り手と受け手の間で意思疎通や相互理解がうまくいかないなどのディスコミュニケーションは日常的に起こり得ることである。ディスコミュニケーションは単に人間同士のコミュニケーションだけでなく, 情報技術を1つの基盤とした現代の情報化社会においては, コンピュータとのコミュニケーション, コンピュータや通信機器などを介したコミュニケーション及び企業など組織で戦略的に必要とされている情報システムにおいてもディスコミュニケーションの問題は避けられない。ここでは, ディスコミュニケーションの現象のいくつかを示すと共に, ディスコミュニケーションが何故起こるのかを中心として, 対人コミュニケーション, ヒューマン・マシンコミュニケーション及び情報システムにおいて, この問題の原因などを検討してみた。コミュニケーションにおける情報の発信は, 特に情報の受け手に何が起こるかということを認識することが重要となり, 情報が正しく伝わったとしても, 情報の受け手の立場・気持ちにそぐわなかったら, それはディスコミュニケーションということになる。
著者
伊藤 葉子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.451-453, 2013 (Released:2014-09-18)
参考文献数
5
被引用文献数
1
著者
窪田 薫 白井 厚太朗 杉原 奈央子 清家 弘治 棚部 一成 南 雅代 中村 俊夫 Kubota Kaoru Shirai Kotaro Sugihara-Murakami Naoko Seike Koji Tanabe Kazushige Minami Masayo Nakamura Toshio
出版者
名古屋大学宇宙地球環境研究所
雑誌
名古屋大学年代測定研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-6, 2018-03-31

Mercenaria stimpsoni (Stimpson's hard clam), found in shallow sandy seafloor of northeast Japan, has been proved to have longevity of more than 100 years, which is the longest record in Japan. The present study established nuclear bomb testing induced bomb-14C records from M. stimpsoni shells, for the first time in high latitude western North Pacific, in which chronology is robustly constrained from a synchronized annual growth width pattern among individuals. The record revealed a strong influence of Tsugaru Warm Current on shallow water of northeast Japan. Furthermore, age-determination of dead shells collected from the seafloor of the study region by utilizing the established bomb-14C records suggests that past tsunamis are one of the most important reasons of death of M. stimpsoni.東北日本(岩手県大槌)から見つかった二枚貝の一種ビノスガイ(Mercenaria stimpsoni)は100歳を超す寿命を持ち,日本産の二枚貝としては最長寿であることが最近明らかになった.本研究では,ビノスガイの殻を用いて,複数個体間で同期した年間成長パターンをもとに厳密な年代モデルを構築し,東北地域としては初となる核実験起源の放射性炭素曲線を復元した.その結果,三陸沖の浅海域においては,津軽暖流(対馬海流を起源とする)の影響が強く見られることがわかった.さらに,得られた放射性炭素曲線を大槌の海底から得られた死殻の死亡年代の推定に用いることで,過去の津波イベントがビノスガイの死を招く重要な要因になっている可能性が示された.
著者
西 平等
出版者
關西大學法學會
雑誌
關西大學法學論集 (ISSN:0437648X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.831-865, 2016-11-24

【論説】ArticlesJSPS科研費26380073
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.948, pp.31-34, 1998-07-06

1987年の「ブラックマンデー」に暴落があって以降、米国の株式市場はひたすら値上がりを続けている。この夏には、ダウ平均株価はまた最高値を更新するだろう。1万ドルに達することもあり得る。一方、米国債の利回りは、98年末までに5%に下がり、さらに99年末までには4%、2000年には3%となるだろう。株価を押し上げる良いニュースだ。このように米国経済に死角は少ないかに映る。