著者
KAREN L. BAAB YAHDI ZAIM
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological Science (ISSN:09187960)
巻号頁・発行日
vol.125, no.2, pp.67-83, 2017 (Released:2017-09-21)
参考文献数
89
被引用文献数
7

Homo erectus is among the best-represented fossil hominin species, with a particularly rich record in Indonesia. Understanding variation within this sample and relative to other groups of H. erectus in China, Georgia, and Africa is crucial for answering questions about H. erectus migration, local adaptation, and evolutionary history. Neurocranial shape is analyzed within the Indonesian sample, including representatives from Sangiran, Ngandong, Sambungmacan, and Ngawi, as well as a comparative sample of H. erectus from outside of Java, using three-dimensional geometric morphometric techniques. This study includes several more recently described Indonesian fossils, including Sambungmacan 4 and Skull IX, producing a more complete view of Indonesian variation than seen in previous shape analyses. While Asian fossils can be distinguished from the African/Georgian ones, there is not a single cranial Bauplan that distinguishes all Indonesian fossils from those in other geographic areas. Nevertheless, late Indonesian H. erectus, from sites such as Ngandong, are quite distinct relative to all other H. erectus groups, including earlier fossils from the same region. It is possible that this pattern represents a loss of genetic diversity through time on the island of Java, coupled with genetic drift, although other interpretations are plausible. A temporal pattern of diachronic change was identified within Indonesia for the posterior neurocranium such that younger Sangiran fossils more closely approached the Ngandong/Sambungmacan/Ngawi pattern, but there was not a linear trend of shape change from Sangiran to Sambungmacan to Ngandong, as has been suggested previously. The Sambungmacan 3 fossil, which often appears as a morphological outlier, fits the general pattern of late Indonesian vault shape, but has a more extreme expression of the shape trends for this group than other individuals.
著者
掛下 哲郎 高橋 尚子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.420-425, 2017-04-15

本稿では文部科学省の支援を受けて情報処理学会が実施した「大学における情報学分野の教育に関する実態調査」の概要を速報する.調査用Webサイトには約650の大学(日本の大学の85%)から約3,000件の回答が寄せられた.本調査は(A)情報専門学科に対する調査,(B)非情報系学科における情報専門教育に関する調査,(C)一般情報教育に関する調査,(D)高校教科「情報」の教職課程に対する調査,(E)教育用電子計算機システムに関する調査から構成されている.本調査では,教育プログラムの概要,情報学の参照基準等の項目に対する教育内容および達成度レベル,学生・教職員の状況,教育環境,将来計画などを含む包括的な調査を行った.
著者
壱岐 一郎
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.43-52, 2001-03-31

20世紀日本のジャーナリストの多くはペンをもって論陣を張ったが,後半から末期にはテレビ,ラジオなどによって持論を展開した。トーク,つまり話,語りかけの言論活動であった。60年代の田英夫(TBS,共同通信出身,以後,参議院議員),70年代後半からの筑紫哲也(朝日新聞出身,テレビ朝日,TBSキャスター)がその典型であろう。2000年夏,大阪を本拠にして,1日平均5枚書きながらテレビ,ラジオのコメンテーターを14年務めた黒田清(大阪読売出身,1931-2000)が全国の多くのファン,友人,知人に惜しまれて逝った。本稿はそのトーク・ジャーナリスト黒田清を解明し,あわせて21世紀を前に東京偏在の日本の大国的,大企業的ジャーナリズムがこのままでいいのか,を考える。すなわち,問われているのは20世紀日本の反省にほかならず,東アジア共通の思想家孔子は「過ははかちてこれを改むるに揮(はばか)ることなかれ」と言い残しているのである。
著者
中本 郁子
出版者
一般社団法人 火力原子力発電技術協会
雑誌
火力原子力発電大会論文集 (ISSN:2187929X)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.35-39, 2015 (Released:2015-03-20)

当社は常陸那珂火力発電所において,燃料として従来使用していた瀝青炭のみでなく亜瀝青炭といった経済性に優れる石炭の導入を行っている。この取り組みのなかで排煙脱硫設備より発生した排水を処理したところ,排水分離膜のフラックスが急激に低下する事象が発生した。本内容はこの事象について原因調査を行った結果について述べる。
著者
山中 政子 鈴木 久美
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.7-21, 2018 (Released:2018-01-31)
参考文献数
12
被引用文献数
2

【目的】文献レビューによりがん疼痛患者のセルフマネジメントを促進する教育的介入に関する研究の動向と介入内容を明らかにした.【方法】文献検索はMedLine,CINAHL,医学中央雑誌を用いて2000年1月~2017年7月,キーワードはがん疼痛,セルフマネジメント,セルフケアとした.【結果】対象は和文献3と英文献27で,2010年以降が多かった.介入プログラムはメインセッションとフォローアップを組み合わせた構成で,個別介入が多用されていた.教育内容は薬理学的疼痛緩和法,痛みのセルフモニタリングや医師とのコミュニケーションのスキルであった.介入成果は疼痛緩和と知識の改善であった.【結論】日本ではがん疼痛のセルフマネジメントに関する介入研究が少ないことから,本結果で明らかになった介入方法や教育内容を参考に,がん疼痛がある患者へのセルフマネジメントを促進する教育的介入プログラムを開発することが課題である.
著者
齊藤 良平
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.55-59, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)

ブランドと商標の違いはあるのか,あるとすればどのような違いがあるのか。ブランドはそれを通じて消費者が特定の企業や商品を特定できる点からすると,「企業や商品の特徴や性質(パーソナリティ)を示すものの総体」であるのに対し,商標はそれを構成する一要素である。ブランドを保護し,強化する目的は消費者と企業や商品を結びつけるコネクションを作り,結びつきを強めることによって価格や規模,技術以外の点で市場の優位性を得ることにある。本稿の後半ではその具体的な企業の取り組みと知的財産の関係について解説する。
著者
南山 泰之
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.49-49, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)

2018年2月の特集は「意匠権・商標権」です。内閣の知的財産戦略本部が決定した「知的財産推進計画2017」によれば,知的財産は「企業・個人の経済活動や創造活動を支える礎」とされ,国際競争力の強化を図り,今後の繁栄を確保するための最重要課題,と謳われています。本協会の活動においても知的財産たる特許や著作権は非常に重要なトピックとなっており,本誌でも単独の記事のみならず特集テーマとしても度々取り上げてきました。しかしながら,私たちが知的財産として保護すべき権利はこれに留まらず,今回の特集テーマともなっています意匠権・商標権や,その他様々な法的権利が存在しています。今日におけるウェブの発展によって侵害の態様が複雑化している中,これらの様々な権利によって,何がどこまで法的に保護されるのか,の基礎を改めて確認しておくことは有益と思われます。本特集では,上記のような特集趣旨のもと,6人の方々から論考をいただきました。初めに,ユアサハラ法律特許事務所の青木博通様からは,意匠権・商標権の全体像として,法制度上の概要を詳細に解説いただきました。西村あさひ法律事務所の齊藤良平様からは,ブランドの意義やその活用戦略と,商標権・意匠権の活用による法的保護の具体的な手法についての論考をいただきました。独立行政法人工業所有権情報・研修館の宗裕一郎様からは,特許,実用新案,意匠及び商標等の産業財産権関連の工業所有権公報等を無料で検索・照会可能なデータベースである,J-PlatPatの使い方を詳述いただきました。株式会社マークアイの中村哲様,大井麻美様からは,商標調査の実態と,調査活動に資する商標データベースに関する詳細な紹介をいただきました。持田製薬株式会社の石川浩様からは,現場における豊富な知財教育の経験に基づいた論考をいただきましたいずれの方々からも,実務のご経験を背景にした極めて実践的な内容をご執筆いただいており,本特集記事を通読することによって,意匠権・商標権に馴染みがない方々にとっては学び始めのステップとして,既に担当されている方々にとっては,知的財産権の体系を様々な角度から多角的に捉えることができるものと考えています。本特集が,知的財産の保護の重要性をより深く理解し,私たち一人一人が意識を高めていくための一助となることを期待します。(会誌編集担当委員:南山泰之(主査),長屋俊,田口忠祐,小山信弥)
著者
我那覇 ゆりか 田原 美和 森山 克子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成26年度(一社)日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.166, 2014 (Released:2014-10-02)

【目的】沖縄は四方を海に囲まれた島嶼県であり、亜熱帯の気候風土のなかで育まれた地域の食材を用いた日常食、行事食は日本本土とは異なるものも多い。今回は、沖縄本島中南部の3地域に焦点をあてて聞き書き調査を行い、「芋」を用いた料理を中心に次世代に伝え継ぎたい家庭料理を検討した。【方法】本調査は、日本調理科学会特別研究に基づき行った。調査地域は、沖縄県中部の読谷村宇座、沖縄市登川、沖縄県南部の那覇市与儀、以上の3地域とした。読谷村2名(83、85歳)、沖縄市3名(70歳~74歳)、那覇市3名(71~78歳)を対象とし、昭和30年から40年頃までに定着した家庭料理および伝承したい家庭料理について、その料理名、食材、調理・加工法などを聞き書きした。【結果】沖縄は第二次大戦後しばらくはンム(甘藷)を主食としていた。当時は、シンメー鍋(大きな鍋)で大量に水煮・蒸煮し、スクガラス(アイゴの稚魚)の塩漬けや味噌汁、豆腐汁などの少ないおかずとたくさんのンムを食べた。また、ンムを季節の野菜と一緒に味噌汁に入れたり、ンムクジ(澱粉)にして保存性を高め、ンムクジを用いた料理を作り日常的に食した。ターンム(田芋)は高級食材であり行事や御祝いの際に食べた。沖縄市では、ヤマンム(山芋)がよく採れたため、塩茹でにしたり、スーチカー(塩漬け豚肉)と炒めて食べた。今回、聞き書き調査を行った読谷村宇座、沖縄市登川、那覇市与儀で共通に伝承したい芋料理はンムクジブットゥルー、田芋でんがく、ドゥルワカシー等であった。

2 0 0 0 OA 実地踏査記

出版者
日本旅行協会
巻号頁・発行日
vol.第2篇, 1939
著者
荒木 雅也
出版者
潮書房
雑誌
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.84-89, 2012-09
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.710, pp.21-37, 2009-08
著者
香田 洋二
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.858, pp.141-147, 2017-05