著者
黒羽 雅子
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 = CHIBA KEIZAI RONSO (ISSN:21876320)
巻号頁・発行日
no.64, pp.99-118, 2021-06-01

本稿は「Federal Reserve Committee on Branch, Group and Chain Banking」が作成を指示した「Bank Suspensions since January 1, 1921」という調査のネブラスカ州法銀行を対象とした部分の原資料を読み解く試みである。ネブラスカ州では1911年に預金者保証制度が開始され1930年まで続いた。本調査は、同州の預金保証制度下で営業停止(または支払い停止、suspended)となった州法銀行332行を対象にしたもので、営業停止時および整理の経過などが個別の銀行ごとに記録されている。本稿では、この資料の内容について、解説と若干の分析を加えた。
著者
小山 謙二 中村 亨 西尾 修一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, 1998-07-15
著者
向山 恭一
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学 国際学部 紀要 (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.27-42, 2021-04-01

移民社会の到来とともに増大する多様性に、福祉国家を支える国民的連帯は応答することができるのか。政治学者のキース・バンティングとウィル・キムリッカは編著書『コミットメントが課す試練』(オックスフォード大学出版局、2017 年)の「序論:多様な社会における連帯の政治的源泉」のなかで、正しい社会において連帯が必要とされる倫理的理由、多様性と連帯(移民と市民)が敵対関係に置かれる言説的付置状況、そして増大する多様性のもとで包摂的連帯を実現するための政治的視座を規範的=経験的に論じることで、この問いに肯定的に答えている。新自由主義とポピュリズムに挟撃された福祉国家を守るためには、なによりも連帯の共同体であるネーションを再帰的に想像しなおさなければならない。本稿の目的は、こうしたバンティングとキムリッカの議論を手がかりに、現代の移民/多文化社会において包摂的連帯にもとづく福祉国家を構想するための倫理的=政治的な見取り図を提示することである。
著者
小木曽 加奈 金子 昌二
出版者
長野県短期大学
雑誌
長野県短期大学紀要 = Journal of Nagano Prefectural College (ISSN:02861178)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.13-19, 2015-02

Recently, damage to agriculture and forestry businesses due to wild birds and beasts is a serious situation in the mid-mountain areas such as Nagano Prefecture. Every year approximately 20 billion yen of loss occurs in Japan. Management of wild birds and beasts based on scientific data is necessary. Recently, wild animals are being examined as a promising resource for local development. In this study, we compared the smell of venison and beef to consider how venison compared to edible meat. Next, we considered whether the smell was improved by immersing venison in some seasonings. Sensory evaluation of grilled venison and beef resulted in the venison having a strong raw and bloody odor. As a result of smell component analysis, the main cause of the smell was 2,3-butanedione (diacetyl) and hexanal. As a result of having inspected the venison meat immersed in various seasonings, milk was shown to prevent the most smells. As results, we were able to elucidate a part of the cause of the unpleasant odor of the venison and we were able to prevent unpleasant odor of the venison with milk.
著者
森本 あんり
出版者
国際基督教大学キリスト教と文化研究所
雑誌
人文科学研究 (キリスト教と文化) = Humanities: Christianity and Culture (ISSN:00733938)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-27, 2008-03-31

「人間に固有なもの (proprium) とは何か」をめぐる連続公開講演の第一回として、人間のもつゆるしの能力について論じた。「過つは人の常」という格言は、ストア派や論語に見られる古典的な人間理解であるが、18世紀のアレグザンダー・ポープはこれに「ゆるすは神の常」という対句をつけた。この定式では、ゆるしは神の側に配置され、人間がゆるしの主体となることが不明瞭になっている。キリスト教神学の伝統でも、ゆるしはしばしば神の業として論じられ、人間が人間にゆるしを求めて与える水平次元の欠落が批判されてきた。しかし、イエスは新約聖書においてゆるしを人間の能力として語っており、中世の神秘主義思想、ニーチェのルサンチマン論、現代のデリダらは、ゆるしの原理的な不可能性を語っている。これらの議論をふまえた上で、本稿はトマス・アクィナスの「等価的代償」(aequivalens satisfactio) と「充足的代償」(sufficienssatisfactio) との区別を援用し、ゆるしが正義や償いを前提としつつも最終的にはそれらに依存しないことを論じた。ゆるしは、「分析判断」ではなく、算術的な正義を越えた「総合判断」である。本連続講演の主題に照らして言えば、ゆるしは、被害者のみが与えることのできる「上積みされた贈与」(for-give) であり、代価なしに (gratis) 与えられる恩恵であり、ゆるさないことが当然かつ正当である状況のなかで、その状況に抗して行使される人間の自由の表現である。つまり、ゆるしは、人間の人間的であることがもっとも明瞭に輝く瞬間である。このことの具体例として、本稿はふたつの事例を挙げた。ひとつは、米国議会の謝罪要求決議により再浮上した日本軍の従軍慰安婦問題における発言であり、いまひとつは、1981年に米国で起きたKKKの黒人惨殺事件の民事裁判判決における出来事である。いずれの事例でも、正義の完全な復元が不可能なところで、トマスの言う「充足的代償」が浮き彫りにされている。なお、ゆるしの実現には、加害者と被害者の間で「謝罪」と「ゆるし」の交換がなされなければならないが、これは内心において先に成立したゆるしの現実に、公の外的な表現を与えるための儀式である。それはちょうど、戦争の終結によってもたらされた事実上 de facto の平和状態に、平和条約の締結が法律上の de iure 正当性を付与してこれを追認するのに等しい。だからゆるしは過去形ないし完了形で語られるのである。ゆるしは、この意味で再解釈すると、「あらかじめ与えること」(fore-give) である。「過去を変える力」として、人間にこのようなゆるしの可能性がなお残されているという事実に、「神の像」たる人間に固有の本来的な自由と尊厳 (proprium) がある。
著者
安田 覚 阪本 清和 中野 秀男
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.58(1990-AL-016), pp.15-21, 1990-07-16

離散最適化問題に用いられる近傍探索法の良さの推定を、近似解を探索している途中で得られるデータから確率的に推定する方法について考察する。本報告では対象とする問題とその近傍探索法として、巡回セールスマン問題とλ最適法を取り上げる。50都市程度の問題例での計算結果から、あらかじめ最適値を予測した上での推定法が近似解の出現頻度推定に有効である事を確かめた。
著者
遠藤 謙
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, 2013-06-15
著者
荒井 亮一
出版者
埼玉大学大学院理工学研究科
雑誌
埼玉大学大学院理工学研究科博士学位論文 : 論文内容の要旨及び論文審査の結果の要旨
巻号頁・発行日
vol.38, pp.33-36, 2010

博士の専攻分野の名称 : 博士(理学)学位授与年月日 : 平成22年3月24日