著者
陳 焔 白水 菜々重 松下 光範
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本研究の目的はコミックの文化的価値を他国の人々により深く理解してもらうための言語障壁の低減である。コミック中のオノマトペは読者に臨場感を伝える重要な役割を果たしているが、翻訳版では訳されない場合が多い。本稿では、中国人を対象に日本のオノマトペがどう理解されているかについて調査した。オノマトペの理解がコミックをより楽しむ上で重要であるものの、単に訳すことは必ずしも最適解ではない事が確認された。
著者
宇野 弘晃 田中 一晶 中西 英之
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本研究の目的は自動相槌システムを開発し,遠隔操作ヒューマノイドロボットを用いる遠隔地間の会話において操作者の負担を軽減することである.従来のロボット操作では操作者に負担を強いることが問題であった.本研究では,会話中の身体動作として特に相槌に着目し,相槌を自動化することでその問題を解決する.自動相槌システムの実用性を調べるために,自動相槌による話しやすさや存在感への影響を測る実験を行った.
著者
門野 友城 高瀬 裕 中野 有紀子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

アニメーションエージェントにおけるジェスチャの自動付与は,言葉の意味や概念にも関わる難しい課題である.本研究では,抽象的な概念を視覚的に表現する隠喩的ジェスチャに焦点を当て,インタビュー番組をデータとして,発話中の言語情報と隠喩的ジェスチャとの関係を分析する.さらに,シソーラスを用いて類似した概念に類似のジェスチャを付与することにより,ジェスチャが自動生成されるエージェントシステムを実装する.
著者
梶原 健吾 鳥海 不二夫 稲葉 通将
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

近年,チェスや将棋等の完全情報ゲームでは人工知能が人間のプロを相手に勝利するようになった.一方で不完全情報ゲームについての研究は少ない.そこでコミュニケーションゲーム“人狼”における人工知能の設計を試みる. 本研究では人狼における発言内容や能力者の行動等の戦略をQ学習により学習させる.また,異なる学習結果を持つ複数のエージェントを混合してQ学習を行い,より高度な戦略を取るエージェントを設計する.
著者
横浜 静夏 高橋 和子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

本研究では動的な議論をモデル化することを目標とする.情報科学における議論の研究では,議論の構成を静的に考えたものが多く,進行状態までをモデル化したものは少ない.しかし現実では,議論は議論者の発言があるたびに次々と進行していくものであり,時刻とともに議論構造は変わりゆくものである.そこで本研究では,発言ごとの議論者の知識ベース変化や,それに伴った議論構造の変化を考慮した動的モデルを提案する.
著者
Evans Benjamin Luke 棟方 渚 小野 哲雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

音楽の情動研究において、リスナーの生体信号を計測・解析することが行われてきている。本研究では、楽曲を聴いている際のリスナーの生体反応(皮膚電気活動2種と指尖温度)を、その楽曲の表層構造(リズムパターン、和声構造、音高変化など)を解析した結果と比較し、考察した。また、先行研究がまとめた楽曲特徴と情動の関係と、本研究の実験結果とを比較した。
著者
林 雄介 山元 翔 平嶋 宗
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

問題を作るのは解くことに比べて問題の構造に対する深い理解が必要とされるいわれ,従来の問題解決をベースにした学習支援システムとは異なり,作問をベースとした学習支援システムが提案され,その効果の検証が進められている.本研究では算数の文章題を物語構造と数量関係の対応の観点からモデル化することで,文章題がそれらをどのように操作することで構成できるか,問題を作ることと解くことがどう違うのかを考察する.
著者
大谷 直樹 馬場 雪乃 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

クラウドソーシングで大規模なデータに対して注釈付けを行うためには、高い品質を小さなコストで実現する品質管理手法が求められる。本研究は、階層的な構造を持つタグを付与する階層的分類タスクに対して高精度にラベルを統合する手法を提案する。中間階層での情報を加味してワーカーの意思決定のモデルを設計し、多数決や既存手法よりも高い精度で正解ラベルを推定できることを実データを用いた実験により示した。
著者
土井 俊弥 井上 祐輔 今田 貴和 宇津呂 武仁 河田 容英 神門 典子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

本論文では,ウェブ検索者の関心事項に着目し,検索エンジン・サジェストを情 報源としてウェブ検索者の情報要求観点を収集し,集約を行う手法を提案する. 特に,サジェストを用いた検索によって収集されるウェブページ集合に対してト ピックモデルを適用し,ウェブページのクラスタリングを行うことによって,ウェ ブページに対応付けられたサジェストの集約を行う.
著者
今田 貴和 井上 祐輔 李 雪山 宇津呂 武仁 河田 容英 神門 典子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

本論文では,検索エンジン・サジェストによって測定される関心事項の情報を最 大限に有効活用するタスクとして,特定商品ジャンルにおける製品・サービス等 の供給者である複数の企業の間で,検索における関心の度合いを比較するという タスクを設定する.そして,検索における関心の度合いが,実社会における市場 シェア統計との間でどの程度の相関を持つのかについて分析を行う.
著者
早川 知道 西川 智佳 榎 優一 鈴木 涼 伊藤 孝行
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

多くの小中学校では,食物アレルギーを持つ子どもに安全な給食を配膳するため,アレルギー対応した除去食や代替食の配膳がすすめられている.栄養士の負担軽減をすることで,アレルギー食材の誤食を防止し,安心安全な給食現場を支援するための,献立管理および注意喚起を行うWebアプリケーションシステムを開発した.本システムでは,代替献立管理および代替献立での食材提案を行い,栄養価を考慮した代替献立立案を支援する.
著者
伊美 裕麻 伊藤 孝行 伊藤 孝紀 秀島 栄三
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

SNS等の広がりにより,大規模な人数での意見の共有は可能だが,整理,集約を支援する仕組みは実現されていない.特に,都市計画等の分野において,数百人レベルの意見集約システムの実現に期待が高まっている.本研究では,多人数による意見集約支援システムCOLLAGREEを開発する.さらに,意見集約を担うファシリテータ支援機構の導入を検討する.本論文では,社会実験とその結果を示し,本システムの有効性を示す.
著者
松原 仁 佐藤 理史 赤石 美奈 角 薫 迎山 和司 中島 秀之 瀬名 秀明 村井 源 大塚 裕子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

人工知能の新しいグランドチャレンジとしてコンピュータに星新一のようなショートショートを創作させるプロジェクトを開始した。知性を理性と感性とに分けるとこれまでの人工知能はもっぱら理性を対象としていたが、ある程度理性はコンピュータに扱えるようになってきた。芸術作品の創作ができればコンピュータにも感性が扱えると示せたことになると考える。ここでは本プロジェクトの概要について述べる。
著者
大岩 秀和 松島 慎 中川 裕志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

大規模データから省メモリかつ高速に学習を行う手法として,L1正則化付きオンライン学習アルゴリズムが複数提案されている.しかし,これらの既存手法は予測に有用であっても出現頻度の低い特徴をモデルから排除してしまう性質があった. 本研究では,低頻度かつ予測に有用な特徴を予測モデルに動的に組み込める新たな正則化手法を提案する.さらに,本手法の理論解析と実験による評価を行い,本正則化手法の有用性を示す.
著者
山本 覚 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

ウェブマーケィングにおいてコンテンツの最適化の試みが行われている。ユーザ属性データと商品購入有無等のクラスで構成されるデータを分類機にかけ最適化は行われる。しかしながら既存の手法では予め定義された静的な属性空間の中で分類が行われているため、データの性質によっては有効な結果を得ることができない。そこで本研究では学習に最も有効な属性を動的に生成・選択する手法の提案とその検証を行いその有用性を示した。
著者
崎山 朋子 郡司 幸夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

アリを用いた歩行の実験を行った。具体的には、単独で探索をすることが知られているクロオオアリを群がらせることで、単独の歩行では表出しなかった、歩幅に関するベキ則の出現を得た。二次元平面を運動する複数エージェントのシミュレーションモデルを構築することによって、個体の探索が如何に曖昧であり、他エージェントの局所的運動が仄めかす大域的な利益情報を緩く担保するのかについて、実験と比較しながら議論する。
著者
木村 洋介 長濱 峻介 菅野 重樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

多くの人は犬や猫に対して愛着を感じる. 特に飼い主とペットの関係は、人間が餌を与えることによって構築されており、餌やりは愛着形成に寄与している. つまり、食べる動作をロボットに組み込めば、人間はロボットに対しより愛着を感じると考えられる. 本研究では、食べる動作を行うロボットを製作し、その動作映像を見た被験者が食べる動作を行っているロボットに対しどのような印象を抱くかの実験を行い、評価した.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

友人など親しい人からの「どっちがいいと思う?」という類の相談は,こちらにとってはどうでもいい内容でも無下にはできない.そんなときに代わりに相手になってくれる意思決定支援システムとして,本研究では,遅延視覚フィードバックを利用した占い型相談システムを提案する.本システムの特徴は,「誰かに相談している」という相談者の気持ちを損ねず,且つ,相談者の本当の気持ちをある程度察することができることである.
著者
下佐古 慎司 若杉 徹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

昨今製薬企業MRの営業活動は、訪問規制等で面談の時間や頻度も限られており、今まで 以上に適切な営業ターゲット選定が重要となっている。WEBにおける個人行動履歴と同様 に、調剤履歴に対してハイブリッド型レコメンドアルゴリズムを適用する事により、 自社製品(アイテムベース)、医療機関や医師(ユーザーベース)毎の顧客ターゲティング (レコメンド)を試みた。
著者
植松 洋亮 岡田 遼太郎 矢入 郁子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

ストレス社会の現代,人々は癒しを求めてペットとの関係を模索している.筆者らは,会社や学校でもペットとつながっていたいという飼い主のニーズを満たすために,犬の体に取り付け,犬の感情をモニタするセンサの開発を目指している.本稿では,加速度センサ,近接センサ,曲げセンサなど,様々なセンサの使用可能性を検討し,人と犬とのエモーショナルインタラクションのためのシステムデザインについて議論する.