著者
中川 善嗣
出版者
Japan Society of Calorimetry and Thermal Analysis
雑誌
熱測定 (ISSN:03862615)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.30-38, 2000-01-15 (Released:2009-09-07)
参考文献数
29

マイクロメカニカル・カロリメトリは,AFM用カンチレバーの「バイメタル」効果による曲がりを温度検出に用いることにより,非常に高い感度と時間分解能を実現した熱量測定法である。検出可能な熱の最小量は,理論的には20fJ程度とされており,時間分解能は,通常のAFMカンチレバーを用いた場合,0.5ms程度である。この手法をn-アルカンの回転相転移測定に用い,7pgのトリコサンが発した0.5nJの転移熱を0.5msの時定数でとらえることに成功した。カンチレバー上の温度分布や空気の影響を考慮した熱の定量方法についても議論した。
著者
弓削 類 青景 遵之 中川 慧 波之平 晃一郎 田中 英一郎
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.36-40, 2010 (Released:2016-04-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

モビルスーツ型自立歩行支援ロボットを使って,免荷時のロボット使用時の歩行と通常歩行の健常者における脳活動を比較し,脳機能の視点から月面歩行のシミュレーションとしての可能性を検討した.月面歩行のシミュレーションを歩行と捉えるか,ジャンプと捉えるかでシミュレーションの方法が変わってくるものと考えられる.月面歩行のシミュレーションの技術開発は,ニューロリハビリテーションやスポーツ医学等の隣接学術領域にも多くの知見を与えるものと思われる.
著者
中川 隆太郎
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.509-514, 2015-12-01 (Released:2017-04-13)

2000年代半ば以降,欧米を中心として世界的にオープンデータ政策が活発化するなかで,著作権やEUのデータベース権などをめぐり,各国で様々なライセンスデザインの取り組みが重ねられている。本稿では,オープンデータとライセンスデザインというテーマについて,まず前提として,なぜパブリック・ライセンスが基本形となるか説明したうえで,議論の中心となるクリエイティブ・コモンズ・ライセンスやEUのデータベース権について紹介しつつ,従前の状況を敷衍する。そのうえで,CC4.0の登場によりオープンデータとライセンスデザインの問題が新たな局面を迎えていることを指摘し,最後に「CC4.0時代」における今後の展望と課題を論じる。
著者
村田 充良 宇野 みさえ 永井 陽子 中川 多世 奥西 勲
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.477-482, 2004-09-15
参考文献数
11
被引用文献数
7

機能性成分である6-MSITCの,各種わさび及び加工わさび製品における含量を分析した.本ワサビ5品種の6-MSITC含量を部位別に測定した結果,いずれの品種も根茎における含量が最も高く,次いで根,茎,葉の順であった.一方,西洋ワサビの6-MSITC含量は低かった.本ワサビ根茎の6-MSITC含量が最も高かった品種はみつきであり,最も含量の低かった品種との間には約1.6倍の差があった.みつきは収穫量も高く,優れた品種であることがわかった.<br>加工わさび製品25種類の6-MSITC含量を分析した結果,メーカーや製品の種類によって,大きな差があった.6-MSITC含量には本ワサビ原料,特に根茎の配合率が大きく関与していることが明らかになった.<br>以上のことより,食事の中で効率よく6-MSITCを摂取するためには,本ワサビ根茎を食べるのがもっとも望ましく,また,加工わさび製品でも,本ワサビ根茎が多く配合されている製品を選ぶことが重要であると考えられた.
著者
中川 和之
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

2015年8月15日、桜島南岳直下に約200万立方メートルのマグマが貫入し、気象庁が噴火警戒レベルを4に上げた。当時は、現象面としては、なにも起きていなかったが、鹿児島市長は、レベル4の段階で一部の地域に避難勧告を出すとともに、一大イベントだった花火大会の中止を決めた。その判断根拠となったのは、気象庁が資料提供した傾斜計のグラフだった。日頃、専門家からマグマの移動を示す傾斜計の変化について説明を受けていた市長が、そのデータの変化の様子から、「最悪、集団移転も考える事態まで想像」し、決断をした。結果的に噴火せず、観光関係者からは非難された。噴火に至る以前の危機的な状況を、関係者がどのように判断して対応をしたのか、当日の朝から、市長や鹿児島市の防災担当者、研究者、気象庁関係者らのヒヤリングを元に、報告する。
著者
銭 端芬 大矢 豊 中川 善兵衛 浜野 健也
出版者
社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
Journal of the Ceramic Society of Japan (日本セラミックス協会学術論文誌) (ISSN:09145400)
巻号頁・発行日
vol.103, no.1202, pp.1022-1026, 1995-10-01 (Released:2010-08-06)
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

Aluminum titanate ceramics were fabricated from compacts of aggregated mixture of alumina and titania. The mixture was prepared by precipitation of aluminum hydroxide from aqueous solution of aluminum nitrate, containing rutile powder. After calcination, the mixture was crushed and classified to fractions' 2-5, 5-10, 10-20, 20-47 and 47-77μm sizes. The SEM observation of compacts of the aggregates revealed that the aggregates were not broken by the compaction. The fired bodies of the compacts consisted of oriented aluminum titanate grains. The sizes of the oriented regions were about 4 times larger than the initial aggregate sizes. The reasons for the formation of the oriented grains were considered as follows: the formation of aluminum titanate has low change in free energy, increases elastic energy, and is endothermic. Because of these reasons, grain boundary energy becomes significant in nucleation of aluminum titanate and, therefore, the nucleation occurs epitaxially to result in the oriented texture. The semi-quantitative estimation of change in energies during formation of aluminum titanate agrees with the argument.

1 0 0 0 OA 訪問録

著者
中川磐峰 (信吾) 著
出版者
中川信吾
巻号頁・発行日
1911
著者
中川 麻子 森田 舞 嶺野 あゆみ 浅田 晴之 前田 明洋 大澤 清二
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2016, no.26, pp.535-541, 2016 (Released:2016-11-26)
参考文献数
9

女性の選好からみたオフィス環境およびアメニティ空間における家具に関して,「かわいい」の語をキーワードとし調査研究を行った.326脚の椅子のサンプル写真から,印象・形態・所有意識に関する37項目を設定し女子大学生による評価を行い,結果を統計的手法によって分析した.その結果,評価項目「かわいい」と「座りやすそう」の双方の評価が高い椅子は見ることはできなかった.またサンプル写真の評価を集計し,クラスター分析したところ,6つのクラスターを構成することが明らかとなった.「くつろぎ感」と「ボリューム感」の2軸を用いて,椅子の位置付けをポジショニングマップに示すことができた.
著者
森本 友章 中川 淑美 瀬沼 勝 土佐 哲也
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.735-739, 1990
被引用文献数
3

アスパラギン酸センサーは,L-アスパラギン酸β-デカルボキシラーゼ活性をもつPseudomonas dacunhae をκ-カラギーナンで固定化した膜と二酸化炭素電極を組み合わせて作製した.このセンサーは0.2~5mMの濃度範囲で直線性を示し,安定性及び選択性も優れていた.このセンサーによる測定値は他の方法によるものとよい相関を示した.尿素センサーはウレアーゼ活性をもつSporosarcina ureae膜をP. 5ン粥膨伽卿欄6膜を君dacunhaeの場合と同じ方法で調製したものを,アンモニアガス電極に取り付けて作製した.このセンサーは0.1~50mMの範囲で直線性を示し,安定性及び選択性も優れていた.
著者
中川 栄照
出版者
東京音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02861518)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.A47-A62, 1976