著者
中村 孝士
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.2, pp.93-99, 2004-02-15 (Released:2011-09-20)

真空凍結乾燥法は食品, 医薬品などの製造に広く利用され, 現在の社会生活を支える上でなくてはならない存在になっている。一口に真空凍結乾燥といっても被乾燥物の性状や乾燥目的によりその方法は異なり, それぞれ最適な方法が選択されている。真空凍結乾燥法の用途は限りなく拡大しつつあるが, コストや操業の季節変動などの課題も抱える。凍結乾燥に詳しい筆者に真空乾燥法の概要と業界の実状などを解説していただいた。
著者
吉中 奎貴 中村 孝 髙久 和明 塩澤 大輝 中井 善一 上杉 健太朗
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.856, pp.17-00104-17-00104, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
23
被引用文献数
2

The initiation and growth of internal small fatigue cracks with around ten or several dozen μm in Ti-6Al-4V were nondestructively examined by using synchrotron radiation μCT at the large synchrotron radiation facility SPring-8. Lots of grain-sized internal cracks were observed roughly evenly in the observation volume in the specimen; in contrast, only one surface crack was detected. The initiation lives of the internal cracks were widely different for each crack and had no significant correlation with the crack initiation site nor the initial crack size. The internal cracks propagated microstructure-sensitively with several crack deflections, and the growth rates were very small, less than 10-10 m/cycle. The crack growth rates just after facet formations showed large variability and had no apparent relationship with the crack initiation life nor the initial crack size. This variability can likely be attributed to microstructural inhomogeneities around the crack initiation facets. The estimated facet formation rate indicated that most facets formed rapidly compared with the following internal crack growth rate.
著者
米村 憲輔 西田 公明 薬師寺 俊剛 中村 孝文 高木 克公
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.551-554, 1998-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
6

We review the clinical results of 19 cases with intramuscular hemangioma. Subjects included 6 males and 13 females ranging in age from 5 to 58 years (median, 23 years). The tumor was located in the upper extremities in 3 patients, the trunk in 3, and the lower extremities in 13. Pain on motion was found in 17 patients (89.5%) and limitation in motion range was reported in 60%. Surgical planning was done using MRI and a wide surgical margin was used in regard to the affected muscle and a marginal margin for surrounding tissues. The excision was performed in all patients and no recurrence was found in the duration of follow-up ranging from 7 to 101 months (median, 57 months). Furthermore, the limitation of motion was completely improved and the postoperative disability such as gait disturbance was not noted. Thus, the wide surgical excision of intramuscular hemangioma achieved satisfactory results.
著者
中村 孝
出版者
公益社団法人 日本鋳造工学会
雑誌
鋳造工学 (ISSN:13420429)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.58-69, 2007-02-25 (Released:2015-01-13)
参考文献数
60
被引用文献数
1
著者
中村 孝佳 松井 亮太
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】近年,サルコペニアが高齢者医療に携わる医療従事者で注目されている。サルコペニアは進行性および全身性の骨格筋量および筋力低下,身体機能低下を特徴とする症候群で,生命予後の悪化や術後合併症の増加に寄与するほか,転倒や転落の機会が増加し,QOLも損なうと言われている。手術後の入院期間で運動機能が低下した場合,退院後の活動量が減少し,筋肉量の低下,体重の減少が見られ,二次性サルコペニアを生じるのではないか,という仮説を立てた。今回の研究目的は胃癌患者の術前後筋量ならびに周術期前後の運動機能を評価し,その関係性について検討することとした。【方法】2014年9月1日から2015年3月31日までの期間に,当院で胃癌手術が施行され,術前後の筋量と周術期の運動機能評価が行われた18例を対象とした。調査項目は術前BMI,体重(術前および術後6ヶ月),筋肉量(skeletal mass index(以下,SMI):CTでL3レベルの骨格筋断面積を身長の二乗で除したもの)を調査した。周術期の筋力は握力で評価し,身体機能は10m歩行速度を測定した。指輪っか試験で筋量低下のスクリーニングも行った。周術期前後の運動機能が維持した群(以下:維持群)と低下した群(以下:低下群)に分け,体重や筋量の変化と周術期における運動機能評価の関連性を調査した。運動機能低下群に関して,歩行速度が術前と比べ10m歩行で1秒以上低下もしくは握力が5kg以上低下した症例と定義した。統計処理は2群間の比較はWelchのt検定を用い,同群間の比較はWilcoxonの順位和検定を用い,有意水準を5%未満とした。【結果】18例のうち,男性11名,女性7名であった。年齢の中央値は66.0(53-80)であった。術前BMIは維持群で中央値22.5(20.4-27.8),低下群で24.8(17.7-30.2)であった。術前体重は維持群で中央値58.0(44.5-76.5)kg,低下群で59.5(42.5-76.6)kgであった。術後体重は維持群で中央値50.8(37.3-60.0)kg,低下群53.5(43.2-66.0)kg,体重減少率は維持群11.6(0.7-26.7)%,低下群11.7(0.0-14.4)%であった。術前後の体重変化では有意差を認めたが,それ以外では有意差を認めなかった。術前SMIは維持群で中央値35.7(27.4-50.9)cm<sup>2</sup>/m<sup>2</sup>,低下群39.0(26.6-56.8)cm<sup>2</sup>/m<sup>2</sup>であり,術後SMIは維持群で32.6(28.1-49.5)cm<sup>2</sup>/m<sup>2</sup>,低下群37.1(24.7-44.9)cm<sup>2</sup>/m<sup>2</sup>,SMI減少率は維持群5.1(0-13.9)%,低下群8.2(0-22.1)%で,低下群で減少幅が大きい傾向にあったが有意差を認めなかった。【結論】胃癌周術期において運動機能低下群は維持群と比べ,体重減少率には差は認めないが,SMI減少率では運動機能低下群で減少幅が大きい傾向が見られた。術後の身体機能低下が退院後の活動量に影響し,術後6ヶ月のSMI低下に繋がった可能性があると考えられた。周術期で運動機能低下を認めた場合,在宅での活動量を維持するため,筋力強化方法,運動指導など理学療法士が継続しての介入が有用である可能性があると思われる。
著者
吉岡 秀佳 中村 孝道 東 陽介 丸山 明彦 坂田 将
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.13-13, 2009

IODPによる研究掘削航海311「カスカディアマージンハイドレート」では、カスカディア縁辺域において掘削調査が行われた。本研究では、ガスハイドレートの分布するサイトとガスハイドレートのなかったサイトにおいて、メタン生成菌によるメタン生成活性と嫌気的メタン酸化菌によるメタン酸化活性を調べた。その結果、ガスハイトレートの分布する深度においてメタン活性が高く、メタン酸化活性は、表層のみならず100mbsf以深でも活性があることが分かった。これらの結果は、遺伝子解析の結果とも調和的であった。また、ガスハイドレートのないサイトにおいてもメタン生成活性が同じように検出されたことから、ガスハイドレートの形成には、微生物によるメタン生成活性より、岩相の違いが関係していると考えられる。
著者
中村 晋 広田 すみれ 高田 毅 山口 彰 中村 孝明
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:18816614)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.138-146, 2016

The objective of this paper is to establish the method to explain technology for creating the reliability between people and engineer. Therefore, the view with which the risk communication model about formation of the risk perception in social psychology or reliance and the idea about new engineering accounting were united was established. The homepage about the maintenance management of the road structure in Fukushima Prefecture was made into the example, the issues on technical explanation were summarized, the contents were corrected using the method, and the effect was investigated. It is found that a new technical explanation method is useful because intelligibility increased from correction before and by having used the method.
著者
中村 孝司 鎌上 孝子 大国 篤史 黄 沾 伊藤 善志通 糸数 憲二 菅又 成雄 鳥居 正男 三宅 和彦 山中 正己 丹羽 寛文
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.2493-2503, 1983 (Released:2007-12-26)
参考文献数
47
被引用文献数
7

消化性潰瘍の治療に当つて嗜好品をいかに取り扱うべきか, 今日でも不明確な点が多い. また潰瘍の経過に及ぼすこれらの効果についての検討もきわめて乏しい.著者らは, 内視鏡的に経過を追跡しえた症例591例 (平均観察期間5年11カ月) を対象として, 喫煙, 飲酒, コーヒー摂取の潰瘍再発, 治癒に与える影響について検討を行つた.その成績は次の通りである. 1. 喫煙は消化性潰瘍の再発率を統計的に有意に上昇させ, 明らかな悪影響を与えることが示された. また潰瘍の治癒率にもある程度の抑制効果が示された. 2. 飲酒およびコーヒー摂取は, 消化性潰瘍の再発率, 治癒率に大きな影響を与えなかつた.
著者
馮 忠剛 中村 孝夫 梅津 光生 小沢田 正 北嶋 龍雄
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、ES/iPS 細胞の心筋症治療の早期実現における二つの重要な課題:心筋細胞への効率的分化誘導と体外での再生組織の構築、を取り組んで、幹細胞工学、タンパク質工学及び細胞組織工学の融合により、新たな細胞分化培養基質支持層を開発し、この支持層上にマウスES 細胞の分化促進と心筋組織単層の作成を行い、多数単層の積層によって心筋再生組織を構築した。上記の実験研究により、ES 細胞の心筋細胞への分化誘導、培養基質の力学特性およびそのES 細胞の分化に及ぼす影響、並びに体外心筋再生組織構築における新知見を得、課題の更なる進展に関する重要な方法を示した。

1 0 0 0 OA 国史の華

著者
中村孝也 著
出版者
三学書房
巻号頁・発行日
vol.菊の巻(現代), 1944
著者
中村 孝一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.20, no.10, pp.658-665, 1966-10-01

写真フィルムに関して, その写真的な性質について今日常識化し, 多くの人が知っているが, 写真フィルムの基体をなすフィルムベースについてはあまり知られていない.この解説では, 写真フィルムベースに関して説明すると同時に, その問題点および日本における現状についての筆者の考えをのべた.写真乳剤とベースとは車の両輪の関係にあり, いずれか一方の性質が劣っても, 良い写真フィルムはできない.
著者
横畑 泰志 杉村 誠 鈴木 義孝 中村 孝雄 阿閉 泰郎
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.185-191, 1985-12-15

放香腺として知られるニホンカモシカ眼窩下洞腺の脂腺について,組織学的倹素と脂質分析を行った。脂腺にはI型とII型が区別される。I型脂腺は外皮の脂腺と同様の形態であるが,II型脂腺はヘパトイド様の大型脂腺で雄0歳と雌にのみ出現し,その腺胎内の嚢胞形成は大卵胞や黄体をもった雌及び雌0歳子において著明であった。硅酸カラムクロマトグラフィーによる脂質分画の重量比では,脂腺域では汗腺域より炭化水素及びステロールエステル分画が多かった。特に後者は他動物で既知の性誘引物質が多いとされるステロイド化合物に相当する分画で,ガスクロマトグラム上でもこの分画から脂腺域に特有のピーク群が検出された。このピーク群は性成熟・妊娠などの性的状態に関連して変化することが示された。以上の所見はII型脂腺が一種の性誘引物質を分泌することを示唆するものと考えられる。