著者
秋山 宣行 中村 幸弘
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.1073-1080, 2009-08-20 (Released:2009-09-01)
参考文献数
12
被引用文献数
3 5

The purpose of this study was to correlate test bolus (TB) parameters and patient information and cardiac function with main bolus (MB) contrast density for 64-slice computed tomography, and to evaluate MB contrast density on a fixed injection rate, in comparison with an injection rate adjusted with TB parameters and patient information. A total of 256 patients underwent coronary CT angiography. In 126 patients (group 1), contrast material was administered at a flow rate of 4 ml/sec. The peak enhancement, the time needed to reach the peak of the TB and cardiac function of the MB were calculated for each patient in this group. The dependency of MB contrast attenuation on these parameters was evaluated. Significant correlations were obtained between the peak density of the TB and the patient’s body surface area (BSA) with the enhancement of MB. Furthermore, females showed a higher peak enhancement of MB than males. In view of the results of group 1, in the other 130 patients (group 2) injection protocols were computed by using regression analysis of each patient’s attenuation response to a TB and patient sex and BSA. Compared with group 1, the variations of MB contrast density of group 2 were reduced. Optimized contrast injection protocols are useful to reduce variations of MB contrast density, by taking these TB parameters and patient sex and BSA into account.
著者
伊川 耕太 中村 幸人
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集 第51回日本生態学会大会 釧路大会
巻号頁・発行日
pp.403, 2004 (Released:2004-07-30)

伊豆大島の気候的極相林はオオシマカンスゲ-スダジイ群集となるが、噴火の影響を受けている現存植生とは異なる遷移段階の植生がみられる。本研究では植物社会学的方法(Braun-Blanquet 1964)を用いて植生調査を行い(1)伊豆大島に存在する植生単位を抽出する。(2)一次遷移、二次遷移の系列ごとに植生単位を整理し、両遷移系列を明らかにする。(3)両遷移系列の関係について明らかすることを目的とした。一次遷移には、ハチジョウイタドリ_-_シマタヌキラン群集→ニオイウツギ_-_オオバヤシャブシ群集→オオバエゴノキ_-_オオシマザクラ群集→オオシマカンスゲ_-_スダジイ群集という遷移系列がしられている。二次遷移では、その成立要因として人為的影響があげられた。また、火山による攪乱が比較的弱い立地では、火山による二次遷移が見られた。それらは、火山灰の影響をうけ、林床にダメージを受けているが、種や個体サイズの違いによって生存に違いが見られた。また、低木以上の種も、火山灰や高熱により被害を受けるが、胴吹きなどによって再生する個体が見られる。その結果、火山の影響を受けた二次遷移の系列が成立し、植生単位として、ハチジョウイボタ_-_オオバエゴノキ群落、ツルマサキ_-_オオシマザクラ群落、オオバエゴノキ_-_スダジイ群落が判定された。これらの群落は、オオシマザクラ_-_オオバエゴノキ群集との共通種が出現しているものの、その標徴種を欠いていた。この群落はニオイウツギ-オオバヤシャブシ群集に対応し、オオバエゴノキ_-_オオシマザクラ群集へ遷移していくと考えられる。オオバエゴノキ-スダジイ群落は高い優占度でスダジイが混交するものの、オオシマカンスゲ_-_スダジイ群集の種は出現していない。この群落はオオシマザクラ-オオバエゴノキ群集に対応し、オオシマカンスゲ-スダジイ群集へ遷移していく。
著者
佐藤 賢一 佐藤 岩夫 中村 幸二
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-9, 2005 (Released:2011-03-05)

農業用塩化ビニル資材中に含まれる、フタル酸エステルのハウスにおける動態を調べた。土壌中におけるフタル酸エステルの分解性は大きく、2週間程で初期濃度の1/10に低下した。農業用塩化ビニルフィルムからの溶出は、温度が高くなると増加した。ハウス内の気中におけるフタル酸エステル濃度は定量限界以下か室内環境基準値程度であった。フタル酸エステルは、ハウス内でビニルフィルムに付着した水分に伴って動くと推定された。ハウス栽培のコマツナにおけるフタル酸エステルは、フタル酸ジエチルヘキシルで0.07?0.24mg/kgと比較的低濃度であった。塩化ビニルハウス内で作物を栽培しても、通常の条件下では、フタル酸エステルの付着が問題になることは少ないと考えられるが、塩化ビニル中のフタル酸エステルは、ハウス内の結露水に溶けることから、結露水に作物を触れさせないことが、フタル酸エステルの付着を回避するためには最も重要と考えられた。
著者
中村 幸四郎
出版者
大阪帝國大學理學部数學教室
雑誌
全国紙上数学談話会
巻号頁・発行日
no.1, pp.none, 1934-06-30

ファイルの内容を引用される場合には、大阪大学数学教室ウェブページ掲載ファイルからの引用であることを明記してくださるようお願いいたします。
著者
細川 藤孝 中村 幸彦
出版者
九州大学文学部
雑誌
文学研究 (ISSN:03872823)
巻号頁・発行日
no.60, pp.235-307, 1961-03
著者
中村 幸代 堀内 成子 桃井 雅子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.190-200, 2012 (Released:2013-08-31)
参考文献数
32
被引用文献数
3 2

目 的 日本人女性を対象に,妊娠時に冷え症であることでの,前期破水発生率について,冷え症でない妊婦と比較分析し,冷え症が前期破水の誘因であるかについて,因果効果の推定を行うことである。対象と方法 研究デザインは後向きコホート研究である。データ収集期間は,2009年10月19日から2010年10月8日までの約12カ月である。調査場所は,首都圏の産科と小児科を要する総合病院6箇所である。研究の対象は入院中の産後の女性2810名であり,質問紙調査と医療記録からの情報を抽出した。また,分析方法には,傾向スコア(propensity score)を用いて交絡因子のコントロールを行い,その影響を調整した。結 果 前期破水であった662名(23.6%)のうち,冷え症がある女性の割合は348名(52.6%)であり,冷え症でない女性の割合は314名(47.4%)であった。冷え症でない妊婦に比べ,冷え症である妊婦の前期破水発生率の割合は,1.67倍(共分散分析)もしくは1.69倍(層別解析)であった(p<.001)。結 論 冷え症と前期破水の間の因果効果の推定において,因果効果がある可能性が高いことが示唆された。
著者
中村 幸代
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.1_3-1_11, 2008-03-20 (Released:2011-08-30)
被引用文献数
8 10

目的:冷え症を苦痛に感じている妊婦は多いが,冷え症に関する研究は少ない.本研究は,冷え症の自覚がある妊婦の体温および,妊娠中の随伴症状や日常生活行動の特徴の実態を分析する.方法:妊娠20週以降の妊婦230名を対象とし,体温測定と質問紙調査を行った.調査時期は2005年6~7月と11月である.結果および結論:1.冷え症の有無において,前額部温と足底部温の温度較差は有意差が認められた(6~7月:2.0℃ vs 0.6℃,11月:5.2℃ vs 2.4℃).つまり,冷え症の自覚は温度較差を反映していた.2.冷え症の自覚と冷え症を判断する基準(寺澤)の一致率は80.9%と高値であった.つまり,どちらでも,冷え症を判断する指標となり得ることが示唆された.3.前額部温と足底部温の温度較差は,季節による影響が強く,外気温が低くなれば温度較差も大であった.また,自分が冷え症であると感じている妊婦の割合は6~7月では67.7%,11月は66.0%で,季節による影響はなかった.4.構造方程式モデリングより,「深部温温度較差」は「冷えの認識」に影響を与えており,「冷えの認識」は「冷えに関連した妊娠に伴う症状」に弱い影響を与えている.さらに「冷えに関連した妊娠に伴う症状」は「不規則な生活」から直接的な影響と,「陰性の食品の摂取」を介した間接的な影響を受けている.
著者
中村 幸彦
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
樟蔭国文学 (ISSN:03898792)
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-14, 1977-10-08
著者
中村 幸子 岡野 司 吉田 洋 松本 歩 村瀬 豊 加藤 春喜 小松 武志 淺野 玄 鈴木 正嗣 杉山 誠 坪田 敏男
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.15-20, 2008-03
被引用文献数
2

Bioelectrical impedance analysis(BIA)によるニホンツキノワグマ(Ursus thibetanus japonicus)(以下,クマ)の体脂肪量FM測定法確立を試みた。クマを横臥位にし,前肢および後肢間の電気抵抗値を測定した。その値をアメリカクロクマに対する換算式に当てはめ,クマのFMを求めた。2005年9月から翌年の1月までの間,飼育下クマを用いて体重BMおよびFMを測定したところ,BMとFMの変動は高い相関(r=0.89)を示した。よって,秋のBM増加はFM増加を反映していること,ならびにBIAがクマのFM測定に応用可能であることが示された。飼育クマの体脂肪率FRは,9月初旬で最も低く(29.3±3.3%),12月に最も高い値(41.6±3.0%)を示した。彼らの冬眠開始期までの脂肪蓄積量(36.6kg)は約252,000kcalに相当し,冬眠中に1,900kcal/日消費していることが示唆された。一方,2006年6月から11月までの岐阜県および山梨県における野生個体13頭の体脂肪率は,6.9〜31.7%であった。野生個体のFRは飼育個体に比較して低かった。BIAを用いて,ニホンツキノワグマの栄養状態が評価でき,この方法は今後彼らの環境評価指標のツールとしても有用であると思われる。
著者
佐藤 賢一 佐藤 岩夫 成田 伊都美 中村 幸二
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.6, pp.5-16, 2007-03

水稲や、エダマメ、ホウレンソウ、ネギ、キャベツ、レタス、ピーマン、ニンジン、ダイコン、サトイモ、サツマイモ等野菜は、その可食部中にダイオキシン類を吸収移行し、蓄積することは少ない。農作物のダイオキシン類濃度は、吸収より付着による影響が大きく、根等の様に表面が土壌に直接触れている部位で高い。農作物からのダイオキシン類摂取を少なくするためには、作物に付着しているダイオキシン類を少なくすることが有効で、葉菜類の外葉除去、果菜類、根菜類、イモ類の皮むきで、効果的に低減する。