著者
佐藤 賢一 佐藤 岩夫 成田 伊都美 中村 幸二
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.6, pp.5-16, 2007 (Released:2011-05-26)

水稲や、エダマメ、ホウレンソウ、ネギ、キャベツ、レタス、ピーマン、ニンジン、ダイコン、サトイモ、サツマイモ等野菜は、その可食部中にダイオキシン類を吸収移行し、蓄積することは少ない。農作物のダイオキシン類濃度は、吸収より付着による影響が大きく、根等の様に表面が土壌に直接触れている部位で高い。農作物からのダイオキシン類摂取を少なくするためには、作物に付着しているダイオキシン類を少なくすることが有効で、葉菜類の外葉除去、果菜類、根菜類、イモ類の皮むきで、効果的に低減する。
著者
中村 幸恵 鈴木 貢次郎 近藤 三雄 Yukie Nakamura Suzuki Kojiro Kondo Mitsuo
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.98-104,

ヤブラン亜科の1栽培品種と4種,計5系統を供試植物として冠水抵抗性の違いについて比較した。冠水状態においた供試植物の生存率や葉数,根数,葉長,新芽数等の測定結果から,ジャノヒゲ,またはチャボリュウノヒゲ>ノシラン>オオバジャノヒゲ>ヤブランの順で冠水抵抗性があると判断できた。また冠水抵抗性に劣るヤブランやオオバジャノヒゲを冠水し,その水中に人為的に空気を送ると,枯死する個体が少なくなり,生育している個体の生体重や茎数,葉数の値が空気を送らない時に比べて大になった。これらの結果から冠水抵抗性の系統間差異の原因を考察した。
著者
中村 幸治 芳野 隆治 Robert GRANETS Gabriella PAUTASSO Otto GRUBER Stephen JARDIN
出版者
社団法人 プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.347-355, 2002 (Released:2005-12-08)
参考文献数
31

Validation studies of a neutrally balanced vertical plasma position, so-called ”neutral point”, have been carried out by computational simulations and experiments under trilateral Japan-US-EU collaborations. It was clarified that the neutral point, where VDEs (Vertical Displacement Events) are hardly occurred, does exit in the Alcator C-Mod and ASDEX-Upgrade tokamaks as well as the JT-60U, consistent with the simulations. Meanwhile, precise details of the VDE behavior exhibit their own characters according to the individual ofthe tokamaks such as an up-down asymmetry of plasma shape. Sensitivity of the neutral point to the plasma shape and current profile was also addressed in detail.
著者
長谷部 雅彦 杉山 典正 高石 静代 中村 幸子 西田 彩子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.90-95, 2020-02-01 (Released:2020-02-01)

本研究では,特許/非特許,Web,SNS分析などからヘルスケア関連のニーズ・シーズを読み取り,既存技術やセンシング技術を組み合わせた新しいサービスを提案する。サービス提案においては,世代ごとのヘルスケアに関する課題整理から,青年期から壮年期の現役世代で問題となるメンタルヘルスに注目した。また特許・論文調査から,精神状態測定に関連する特許出願や文献が増えていることが分かった。提案では,オフィスにおける生産性向上を実現しつつ,スタッフの「ウェルネス」を高めることを目的とした。また,診断において極力個人を特定しない,プライバシーに配慮したシステムとしてAI技術を用いた新規サービスを提案した。
著者
中村 幸太郎 中村 朱里 大星 博明 七田 崇
出版者
日本脳循環代謝学会
雑誌
脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌) (ISSN:09159401)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.77-81, 2018

<p>脳梗塞後の炎症は,次世代における脳卒中医療のための治療標的として注目されている.脳梗塞では,細胞死に伴って放出されるダメージ関連分子パターン(DAMPs: damage-associated molecular patterns)がマクロファージ・好中球を活性化し,炎症性サイトカインが産生されると,さらにT 細胞を活性化して炎症を遷延化させる.発症3 日目にはスカベンジャー受容体MSR1 を発現する修復性マクロファージが脳内に出現し,DAMPsを排除して炎症を収束させ,神経栄養因子を産生することによって修復に働く.脳梗塞における無菌的炎症は,DAMPs の働きのように,脳が自律的に制御する生体防御の一環であると捉えることができる.</p>
著者
長谷部 雅彦 杉山 典正 高石 静代 中村 幸子 西田 彩子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第16回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.19-24, 2019 (Released:2019-06-14)

本研究は、特許/非特許、Web、SNS分析などからニーズを読み取り、既存の医療技術やセンシング技術を組み合わせた、新しいヘルスケア関連サービスを提案することを目的とした。世代ごとのヘルスケアに関する課題を整理した結果、ヘルスケアのうち、特に青年期から壮年期の現役世代にケアの必要性が高いメンタルヘルスに注目した。更に調査を進めた結果、近年ストレスなどの精神状態測定に関連する特許出願や文献報告が増えていることが分かった。提案における条件として、オフィスでの利用を想定しており、組織の生産性向上を実現しつつ、スタッフの「ウェルネス」を高めることとした。また、診断において極力個人を特定しない、プライバシーに配慮したシステムとしてAI技術を用いた新規サービスを提案した。
著者
松林 尚志 石坂 真悟 中川 徹 中村 幸人
出版者
東京農業大学
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.110-115, 2009 (Released:2011-07-26)

多摩川源流域山梨県小菅村の奥山2地域と里山2地域の計4地域において、2008年4月から12月までの9ケ月間、6台のセンサーカメラによって、げっ歯目と翼手目を除く中大型哺乳類相の調査を実施した(1,130カメラ日)。その結果、11種の中大型哺乳類が確認され、撮影頻度(100カメラ日あたりの撮影枚数)が高い種は、上位からニホンジカ(Cervus nippon;12.9)、イノシシ(Sus scrofa;5.4)、テン(Martes melampus;4.5)、ニホンザル(Macaca fuscata;3.3)、そしてタヌキ(Nyctereutes procyonoides;3.1)であった。1位のニホンジカの撮影頻度の割合(32.7%)は、2位のイノシシ(13.7%)に比べ2.4倍高く、4地域すべてにおいて相対的に高い値を示した。また、調査4地域において、対象種の撮影頻度の合計が最も高い傾向を示したのは、湧水域を対象とした奥山地域B(120.2;8種)で、続いて里山地域A(46.0;9種)、里山地域B(44.5;10種)、奥山地域A(17.3;10種)の順であった。湧水域の撮影頻度の高さは、この地域の個体数あるいは利用頻度の高さを反映したものであり、この地域が野生生物管理にとって鍵となる環境であることが示唆された。
著者
大塚 亮子 青山 隆夫 高柳 理早 清野 敏一 清水 秀行 中村 幸一 小滝 一 澤田 康文 伊賀 立二
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.269-277, 1997-06-10 (Released:2011-08-11)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

We studied the effect of advising outpatients on the rational use of ophthalmic solutions and compliance by a questionnaire (n=158), in order to establish the optimal consultation method. A total of 41.8% of the patients answered the questionnaire. In compairing the actual use of ophthalmic solutions before and after consultation, the rates of rational use increased for all items except for “applications per day”, which decreased slightly from 93.4% before the consultation to 90.2% after that. In particular, “eyelid closure” and “nasolacrimal occlusion” after instillation, and “the 5 min interval of instillation in the case of plural medication”, considerably increased from 34.8% before the consultation to 60.6% after that, from 9.5% to 50.8% and from 45.9% to 73.8%, respectively. The compliance remarkably improved in glaucoma patients after consultation regarding “the 5min interval of instillation” .Based on these results, our consultation method for the rational use on ophthalmic solutions was thus evaluated. However, since some patients who still did not appreciate the need for the rational use of such medication still presented, further improvements in the consultation method requires for the rational use.
著者
福島 俊士 青山 繁 簡 章二 中村 幸博 伊波 侃
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.175-181, 1985-02-01
被引用文献数
2

歯型彫刻の目的は,立体的なものを思い浮べそれを石膏棒に再現することで,これが果して歯科技術の習得に役立つものかということと,この技術がくり返しの練習により身についたものになって行くかが,教育現場の人にとって興味あるところである。本研究は,5年次,6年次の同一人が彫刻した歯型彫刻の作品をみて,その1年10ヵ月間にどんな変化が生ずるかを130人の学生を対象に調査観察したものである。作品の判定者には,第1報で評価の安定している3人の指導者を選んでいる。その結果,5年次,6年次間では明らかに進歩がみられており,単に歯型彫刻のくり返し習練のみ怒らず,他の実習で蓄積した知識も反映しているためと考えられる。
著者
武田 由比子 天野 立爾 内山 充 松本 清司 降矢 強 戸部 満寿夫 本田 喜善 中村 幸男
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.50-57_1, 1980-02-20 (Released:2009-12-11)
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

1976年から1978年まで宮崎, 佐賀, 鹿児島において17件の鯉摂取によるとみられる食中毒が発生し患者125名に達した. 中毒症状は嘔吐, 痙れん, 麻痺などで, 疫学調査により共通食品に鯉があげられ, 食べ残りの鯉をイヌに与えたところ, 人の場合と同様に発症した. この有毒鯉からの熱エタノール抽出物をエーテルに転溶しTLCを行った結果Rf値0.5~0.7 (展開溶媒ベンゼン, アセトン, 酢酸, 90+5+5)で硫酸噴霧後加熱により特異な青緑色を呈するスポットに毒性を認めた. この物質をさらに精製しUVλEtOHmax 220, 282nm, MSより分子量575を得たが化学構造などについてはなお検討中である.
著者
中村 幸代 堀内 成子 毛利 多恵子 桃井 雅子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.205-214, 2010 (Released:2011-04-07)
参考文献数
20
被引用文献数
3 1

目 的 ブラジル在住のブラジル人妊婦を対象に,冷え症の自覚がある妊婦の体温及び,妊娠中の随伴症状や日常生活行動の特徴の実態を分析する。対象と方法 妊娠20週以降のブラジル在住ブラジル人妊婦200名を対象とし,体温測定と質問紙調査を行った。調査期間は2007年10月から2008年2月である。結 果 1,冷え症の自覚があった妊婦は114名(57%)であった。前額部深部温と足底部深部温の温度較差の平均は,冷え症の自覚がある妊婦は,2.8℃,冷え症の自覚がない妊婦は2.0℃で,2群間に有意差が認められた(p=0.018)。2.冷え症の自覚と冷え症を判断する基準(寺澤,1987)との比較にて,冷え症の自覚がある妊婦のうち,冷え症を判断する基準(寺澤,1987)でも冷え症である妊婦は70.2%であり,冷え症の自覚がない妊婦のうち,89.5%は冷え症を判断する基準(寺澤,1987)でも冷え症ではないと判断できた。3.妊婦の冷え症と随伴症状・日常生活行動との関連性では,「冷えの認識」と「冷えに関連した妊娠に伴う症状」は相互に因果関係は認められなかった。「不規則な生活」は「冷えに関連した妊娠に伴う症状」に正の影響を与えていた(β=0.41, p=0.049)。さらに「不規則な生活」は「冷えに関連した妊娠に伴う症状」を介して「陰性食品の摂取」に正の影響を与えていた(β=0.38, p=0.021)。結 論 1.冷え症の自覚がある妊婦の,前額部深部温と足底部深部温の温度較差は,冷え症の自覚がない妊婦に比べて有意に大きい。冷え症の自覚は,客観指標となる温度較差を反映している。2.冷え症の自覚がない妊婦と,冷え症を判断する基準(寺澤,1987)の一致率は約8割と高かった。3.ブラジル人妊婦は,「深部温温度較差」や「冷えの認識」と,「冷えに関連した妊娠に伴う症状」や「不規則な生活」や「陰性食品の摂取」との間に因果関係はなく,日常生活行動が冷え症に影響を与えない。
著者
中村 幸代 堀内 成子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.94-99, 2013 (Released:2013-09-18)
参考文献数
11
被引用文献数
3 6

目 的 冷え症と早産,前期破水,微弱陣痛,遷延分娩,弛緩出血との関連性について分析することである。対象と方法 研究デザインは対照のある探索的記述研究であり,後向きコホート研究である。調査期間は,2009年10月から2010年10月,調査場所は,早産児の収容が可能な首都圏の産科と小児科を要する総合病院6箇所である。 研究の対象者は,入院中の分娩後の日本人女性2810名である。調査方法は,質問紙調査と医療記録からのデータ収集であり,質問紙の回答の提出をもって承認を得たものとした。結 果 2810名を分析の対象とした。冷え症と異常分娩である5因子を観測変数として,構造方程式モデリングを施行し,パス図を作成した。冷え症から早産へのパス係数は0.11(p<0.001),冷え症から前期破水へのパス係数は0.12(p<0.001),冷え症から微弱陣痛へのパス係数は0.15(p<0.001),冷え症から弛緩出血へのパス係数は0.14(p<0.001),冷え症から遷延分娩へのパス係数は0.13(p<0.001)であり,いずれも正の影響を与えていた。また,前期破水から早産へのパス係数は0.05(p=0.013),前期破水から微弱陣痛へのパス係数は0.07(p<0.001),微弱陣痛から弛緩出血へのパス係数は0.08(p<0.001)であった。そして,微弱陣痛と遷延分娩の誤差間のパス係数は,0.24(p<0.001)であり相互に影響を及ぼしあっていた。結 論 冷え症は,早産,前期破水,微弱陣痛,遷延分娩,弛緩出血のすべてに影響を与えている。各異常分娩間の関係では,前期破水は早産に影響を与えており,さらに前期破水は,微弱陣痛に影響を与え,微弱陣痛は弛緩出血に影響を与えている。また,微弱陣痛と遷延分娩は相互に影響し合っていた。
著者
奥田 重俊 中村 幸人
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学環境科学研究センター紀要 (ISSN:0286584X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.167-174, 1988
被引用文献数
1

Phytosociological studies of the hedgerows in rather old villages were conducted in the Amami islands of southwestern Japan in 1988. Three types of hedgerows were recognized ; 1. Ficus-virgata-Ficus microcarpa type, 2. Garcinia subelliptica type, and 3. Viburnum suspensum Fraxinus insularis type. Based on more widely surveyed materials, these types were classified through species combination into the following three hedgerow groups. A. ficus virgata group, characterized by Ficus virgata, Viburnum awabuki etc. and occurring young limestone soil originating from elevated coral reefs. B. Viburnum suspensum-Podocalpus macrophyllus group, classified by the Presence of Podocarpus macrophyllus and Viburnum suspensum, and found on well weathered soil on old limestone. C. Codiaeumt variegatum-Bougainvillea spectabillis group, Characterised by ornamental garden species and planted in the developed towns and cities. The distribution of these first two hedgerow groups seems to correspond to the potential natural vegetation.
著者
山下 佳子 小滝 一 山田 安彦 中村 幸一 澤田 康文 伊賀 立二
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.184-190, 1993-06-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
18

Drug informations on a suitable insertion duration of suppositories and on a deal with the problem of the loss from rectal are essential for the proper therapy of patients. In the present study, we collected the data on drug disposition after administration of commercially available suppositories which had systemic pharmacological effects, and then analized pharmacokinetically on the problems of the insertion duration of them and the loss from rectal. The rectal absorption rate and the cumulative absorption ratio of drugs from commercially available suppositories were estimated by the deconvolution analysis. The plasma concentration data after rectal and intravenous administration were obtained in nine kinds of drugs, which were ampicilline, ketoprophene, indomethacine, acetoaminophene, phenobarbital, donperidone, bromazepam, buprenorphine and morphine. It was shown that the completion time of the absorption of drug from the suppositories varied largely from 50 min for ampicilline to 8 hours for donperidone. Comparing the time periods required to reach to 50% in the cumulative absorption ratio in those drugs, the fastest time was found in ampicilline (15 min), and the slowest was in aminophylline (90 min). These findings make it possible to the persue counseling for the patients on the proper insertion duration of each suppositories. The simulation of the time course of blood drug concentration after the loss of suppositories from rectal and the supplement of them was successfully performed, suggesting that the optimal drug concentration could be controled by the rational supplemental dose. In conclusion, the drug information based on the deconvolution analysis can be useful to instruct a rational use of suppositories to the pharmacist and/ or the patients.