著者
髙木 祐介 関 和俊 北村 裕美
出版者
日本野外教育学会
雑誌
野外教育研究 (ISSN:13439634)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.33-39, 2015 (Released:2018-12-29)
参考文献数
12

The purpose of this study was to investigate the changes of salty taste sensitivity and sweat loss during hiking the mountain. Nine healthy young males(23±4 years)were volunteered to hike Mt. Rokko(altitude: 931 m)that located in Hyogo prefecture. Heart rate(HR), rating of perceived exertion(RPE),body weight, water intake, sweat loss, and salty taste sensitivity(STS)were measured at 2 different altitudes of mountain ascending(P1: altitude 30 m, P2: altitude 920 m). HR in all subjects markedly increased during ascending. HRmax indicated 172±14 bpm. RPE at P1 was 7±1, and P2 was 15±3. It was considered that exercise intensity of hiking the mountain in this study was more than moderate intensity. Total water intake was 1,347±390 ml and total sweat loss were 2.2±0.9 kg in the subjects that drinking only the water condition. The percentage of total sweat loss to initial body weight indicated 3.4%. STS at P2 was significantly lower than those at P1(p<0.05). This study clarified that drinking only the water during hiking significantly decreased salty taste sensitivity. These results suggest that the assessment of salty taste sensitivity might be the index for the prevention of heat stroke during hiking.
著者
北村 裕太 松葉 浩也 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.80, pp.121-126, 2007-08-02
被引用文献数
4

64 ビットアーキテクチャ PC において、一台の PC が持つ物理メモリ容量以上の仮想メモリ空間を利用できるようにするための遠隔スワップメモリシステムを Linux カーネル上に設計する。予備実験として、ネットワークブロックデバイスを用いた Linux のスワップ機構を評価し問題点を示す。次に、Linux のスワップ機構とは異なる新しい遠隔スワップメモリシステムを設計する。本システムでは、ネットワークブロックデバイスが効率良くデータ転送を送れるように、連続物理ベージ単位で領域を管理する。ユーザが定義できるページ入れ換えアルゴリズム機構を提供することにより、アプリケーションのメモリアクセスパターンによる投機的ページ入れ換えを可能とする。A new remote swap system in the Linux kernel, running on a 64 bit PC, is designed in order to provide virtual address memory whose size is larger than the physical main memory. As an experiment, the Linux swap mechanism is evaluated using a network block device. We, then, propose a new remote memory swapping system which differs the original Linux swap system. In the system proposed, the contiguous physical pages of a user process are managed so that the network device may send and receive physical pages efficiently. A new system call, defining page replace algorithm, has been introduced to realize speculative page replacement based on the application memory access pattern.
著者
林 喜美子 湊 久美子 北村 裕美
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編 (ISSN:09160035)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.167-175, 2006-03-31

中高年女性の運動習慣に影響する要因を検討する目的で、中高年女性183名(運動習慣のある者130名、運動習慣のない者51名、無回答2名)を対象に、職業の有無、運動歴、現在の運動状況などに関するアンケート調査と性格検査(YG性格検査)を実施した。対象者の平均年齢は、56.2±8.7歳であった。対象集団のうち、現在運動習慣のある者は71.0%、11年以上運動を継続している者は、48.2%であった。運動習慣のある者は、学生時代に運動経験のある者が多かった。また、現在、集団種目の運動習慣のある者は、個人種目の運動習慣のある者と比較して、運動継続年数が長かった。学生時代に運動経験のある者は、卒業後の運動経験のある者が多く、運動継続年数が長かった。職業の有無や勤務形態と運動実施との関係は、認められなかった。運動習慣のある者の性格は、運動習慣のない者と比べて、安定積極型と判定された者が多く、不安定積極型や不安定消極型と判定された者が少なかった。以上の結果から、中高年女性における運動習慣の維持には、就学期の運動経験、特に集団種目の経験が影響していることが明らかとなった。また、情緒の安定性も関係している可能性が示唆された。
著者
櫻井 彩乃 菅原 ますみ 後藤 景子 渡辺 基子 岡村 仁 北村 裕梨 中井 克也 飯島 耕太郎 岡崎 みさと 魚森 俊喬 崔 賢美 村上 郁 櫻井 晃洋 齊藤 光江 新井 正美
出版者
一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会
雑誌
遺伝性腫瘍 (ISSN:24356808)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.74-83, 2023-12-15 (Released:2023-12-15)
参考文献数
20

BRCA1/2遺伝子検査が保険収載後に,本検査受検を考慮した乳癌患者の実態調査を行った.順天堂大学医学部附属順天堂医院乳腺センターにて,保険適用でのBRCA1/2遺伝子検査を提案された外来通院中の乳癌患者31名(受検者29名,非受検者2名)を対象に,検査時と結果開示後に調査を実施した.BRCA1/2遺伝子検査の保険収載は受検を明らかに促進していた.同胞や子どもを心配し受検をした対象者がもっとも多く,受検者の90%以上が血縁者への情報伝達を予定していた.血縁者への情報提供やキャリア診断の遺伝カウンセリング体制も整備する必要性が示された.また病的バリアントが検出されなかった約半数の対象者でネガティブな情緒の変化である「総合的気分状態」の上昇がみられた.乳癌診療や遺伝カウンセリングにおいては,病的バリアント非保持者でも心理支援を考慮すべき対象者がいることが示された.
著者
北村 裕美 矢野 博己
出版者
流通科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は肥満の予防改善に対する運動の分子メカニズム的効果をオートファジーに着目して検討することであった。KO5マウスでは,20週間の自発運動により副睾丸周囲脂肪量や肝脂肪滴が顕著に減少した。脂肪組織中mRNA発現は,Atg5, Atg7が自発運動により増強し,LC3bが減弱した。脂肪組織中LC3-Ⅱ/LC3-Ⅰ比は自発運動によりWTマウスでは減弱し,KO5マウスでは増強した。KO5マウスでは,自発運動により腸内細菌多様性が低下し,Firmicutes門が減少した。オートファジー関連因子とFirmicutes門やBacteroidetes門との間に有意な関係は確認されなかった。
著者
荒川 玲子 日野 香織 北村 裕梨 斎藤 加代子
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.192-196, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
6

ゲノム医療の発展に伴い, ゲノム情報が診断のみならず, 臨床的重症度の把握, 治療に直結するようになってきた. 特に, 治療にあたり遺伝子変異の同定が必要となる脊髄性筋萎縮症などの疾患では, 遺伝学的検査による早期診断が求められる. 一方で遺伝学的検査を行う際には, ゲノム情報がもたらすメリットと共に, 血縁者へ及ぼす影響などの側面も考慮しなければならない. 小児期の遺伝性神経筋疾患で代表的な脊髄性筋萎縮症, Duchenne型筋ジストロフィー, 福山型先天性筋ジストロフィーにおける遺伝学的検査の進め方およびゲノム情報と臨床症状の関連について, 本学での25年間にわたるゲノム診療をもとに報告する.
著者
藤本 良知 北村 裕展 藤仙 佳秀 馬場 忠雄 細田 四郎 岡部 英俊
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.416-420_1, 1988

瘍性大腸炎(以下UC)の経過中に大腸粘膜生検組織よりCytomegalic Inclusion Body(以下CIB)を認めたので,その病的意義について免疫組織学的に検討した.当科のUC58例中,男2例,女1例の計3例にCIBの局在を認めた.いずれも罹病期間は長く,かつ重症例で,その内2例ではステロイドホルモン,アザチオプリン等の免疫抑制剤を投与していた.生検材料のホルマリン固定パラフィン切片でCytomegalovirus(以下CMV)抗原について抗CMV抗体を用い酵素抗体Peroxidaseantiperoxidase(以下PAP)法にて検討した.UCにおけるCIBの局在は潰瘍の近傍並びに小血管内皮細胞に認めた.これらの所見は潰瘍の成因および増悪に関与していると考えられた.CMVはHerpesVirus科に属しており,成人の約70%に不顕性感染が認められており,ステロイドホルモン,アザチオプリン等の免疫抑制剤の投与を契機に再活性化したものと考えられる.
著者
北村 裕貴 湯浅 将英 武川 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.457, pp.55-60, 2010-03-01

本研究は人同士のコミュニケーションにおいて視線によって伝わる意図や興味の理解と表出の仕組みを探り,意図や興味を表現できるロボットの視線動作をデザインすることを目的とする.人の意図や興味を理解すると同時に,人にわかりやすく意図や興味を伝える親密なコミュニケーションができるロボットの開発に寄与することを目指す.ここでは,特に人の興味や意図を表わす「いる」「いらない」を表す視線動作に注目し,人の視線によって意図を伝える場合とロボットの視線によって伝える場合とを比較する.コミュニケーションロボット(Phyno)を用いて評価実験を行った結果,ロボットの視線動作も人の場合と同様に人により理解可能であることを明らかにする.また,ロボットと人では凝視時間によって「いる」,「いらない」の解釈が変わることを示す.