著者
白岩 祐子 荻原 ゆかり 唐沢 かおり
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.41-50, 2012

The present study examined the determinants of the sentencing decision for a fictional murder case in which a member of the victim's family participates. Previous research indicates that people see others as more influenced by a victim's statements than themselves, and we focused on whether this asymmetric cognition makes the sentence more lenient or not. The scenario experiment targeting 147 undergraduate students revealed that the majority of participants viewed others as more affected by the victim's statements, and further found that this asymmetric cognition tended to restrain punishment. Attitudes against the victim participant system lead to denying the impact on the self. These results could support the idea that negative attitudes toward the victim participant system have punishment control through asymmetric cognition. Previous studies concerning judicial decisions focused on the assumption that victim participation arouses the judges' compassion towards the victims, resulting in more uncompassionate sentences for the defendant. On the other hand, this study suggests that victim participation could result in a lenient sentence for the defendant.
著者
林 豊 泉 愛 兵藤 健志 野原 ゆかり 芦北 卓也 堀 優子
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.18-25, 2018-07

本稿では,2017年12月に九州大学附属図書館の実施した図書館計算機システムのリプレイスについて,主にWebサービス(九大コレクション,世界の文献,マイページ)のリニューアルに焦点を当て,概要を記す.
著者
吉原 ゆかり
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本年度は、昨年度に引き続き、16・17世紀イギリスのコレクターたちの業績および彼(女)たちが生きた激動の時代について、調査と資料収集を行った。今回とくに注目したのは、16・17世紀・18世紀における古代ローマ・ギリシア研究、古代イングランド研究、中国研究、アジア研究および自由主義思想(リベルタン思想)とのつながりである。このようなつながりから、蒐集文化の研究は、単に美術や古物蒐集といった高級文化の研究という側面のみならず、当時における歴史研究、政治思想などとも深い関係をもつものであることがあきらかになった。たとえば、ヨーロッパ・キリスト教文明全般の源流とみなされつつも16-18世紀においては、イスラム教帝国オスマン・トルコの支配下にあったギリシア・小アジア地域の研究は、当時における国際政治の実状と切り離しては考えることができない。また、放蕩と自堕落を礼賛する形式で、政治的自由思想が表現される傾向があり、政治的自由思想を有する人々が古代ギリシア・ローマの文物のコレクターであり、その時代における性的自由を礼賛することで、自らの生きる時代を諷刺したことなどから、蒐集文化と社会諷刺、さらにはポルノグラフィの誕生がきわめて密接な関係にあることが明らかになった。本助成は今年度で完結するが、将来にむけては、上記したような方面への展開・発展を目していく予定である。本助成研究の総括、および将来へむけての準備として、当該テーマに関心をもつ国内の代表的な研究者を筑波大学にまねき、16年11月、研究集会を行った。参加者は、荒木正純(筑波大学)、箭川 修(東北学院大学)、川田潤(福島大学)、川田理和子(山形保険医療大学)、南隆太(愛知教育大学)、大和高行(鹿児島大学)である。当日は、ジョン・イーヴリンを代表とする、17世紀のコレクターの動向などをめぐり、盛んな質疑応答が行われた。
著者
ハーラン パトリック 安原 ゆかり
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.361, pp.116-118, 2012-12

「僕、どケチです」。真顔で言うのは『テレビで基礎英語』(NHKEテレ)をはじめ、数多くの情報番組で活躍するパトリック・ハーランさんこと、お笑いコンビ「パックンマックン」のパックン。 米ハーバード大学を卒業後、22歳で日本に。大学時代に借りた奨学金250万円を働いて返済したら帰国するはずが、日本が気に入って住み続け約20年になる。
著者
本間 健司 安原 ゆかり
出版者
日経BP社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.315, pp.74-83, 2009-02

地価下落に投資のチャンスはないのか?投資環境悪化で注目が集まる実物投資の代表、不動産投資に挑戦しているサラリーマン大家さんを追った。
著者
鷲谷 花 土居 安子 紙屋 牧子 岡田 秀則 吉原 ゆかり アン ニ 鳥羽 耕史
出版者
一般財団法人大阪国際児童文学振興財団
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は、スクリーンへの映写メディアである映画及び幻灯(スライド)を、近現代日本における社会運動組織が、どのように宣伝・教育・記録といった目的に活用してきたかを解明すべく、主に社会運動の一環として自主製作・上映された映画及び幻灯のフィルム・スライド・説明台本といった一次資料の調査に取り組んできた。本研究プロジェクトの3年間にわたる調査研究活動により、第二次世界大戦後を中心とする日本の社会運動と、映画及び幻灯の自主製作・上映活動の連携の実態や、そうした活動に関わった組織及び人物の動向の一端が明らかになった。また、複数の貴重な一次資料を発掘し、修復及び保存、公開を進めることができた。
著者
林 真理子 安原 ゆかり
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.360, pp.120-122, 2012-11

『「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした』というご自身の著作タイトル通り、年を重ねてキレイになった作家の林真理子さん。28歳で作家デビューしてから30年、初の写真集『桃栗三年 美女三十年』の冒頭には、中東の超高級ホテルで休日を過ごす優雅なカットが並ぶ。仕事も遊びも美容も、時代の最先端を追い続ける林さんにマネー哲学を聞いた。
著者
安原 ゆかり
出版者
日経ホーム出版社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.299, pp.84-89, 2007-11

ある投資信託をA証券で100万円分購入したら、3万円の販売手数料を取られた。その後同じ投信をB証券で買うと販売手数料は無料と分かった…。こんなケースが現実に出てきている。ネット販売を中心に、販売手数料無料の投資信託(ノーロード投信)が増えているためだ。
著者
曽野 綾子 安原 ゆかり
出版者
日経BP社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.343, pp.100-103, 2011-06

──昨年9月に出版された『老いの才覚』が96万部のベストセラー。ミリオン達成までもうすぐですね。「貧しさを知らないから豊かさが分からない老人が増えてきた」、「年をうまくとる作業を、年を取ってから始めたのでは遅い」といった辛口のメッセージが女性を中心に支持されています。 どうやったらベストセラーが書けますかとよく聞かれますが、全くの運次第ですね。
著者
安原 ゆかり
出版者
日経ホーム出版社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.304, pp.108-114, 2008-03

灯油、マヨネーズ、シャンプーにチューハイ…。過去1年に6%以上値上がりしたものの一例だ(上欄参照)。今後もビール、クリーニング代など生活必需品の値上げが続く。財布が痛い〜!
著者
萩原 康夫 桑原 ゆかり 猪俣 瞳子 松永 雅美 長谷川 真紀子
出版者
富士山科学研究所
雑誌
富士山研究 = Mount Fuji Research (ISSN:18817564)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.29-32, 2019-02-01

富士北麓ではキシャヤスデ(Parafontaria laminata armigera)の仲間であるオビババヤスデ(Parafontaria laminata laminata)の群遊が観察されている。しかし、その周期性や群遊が見られる地域の詳細は明らかにされていない。そこで、2003年10月に群遊が見られた精進口登山道2合目の山小屋周辺を周期解明のための調査定点とし、2004年以降本種の群遊が確認される秋期の9~11月と、同じ個体群が翌年に産卵のために再び群遊する初夏期の5~7月に確認調査を行った。 その結果、2009年の秋期と2010年の初夏期、2015年の秋期と2016年の初夏期に群遊が確認され、本種の群遊は基本的に6年周期で発生するものと推定された。また、本種は富士山麓において広範囲に生息していることが確認されたが、地表面に大多数の成虫が出現する群遊は北西麓の標高1,300~1,800mの範囲に限られていた。
著者
安中 尚史 守屋 友江 笹岡 直美 中原 ゆかり 石井 清純
出版者
立正大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究はハワイに現存する日系仏教寺院を中心に、年度ごとに地域や宗派を変え、研究代表者・研究分担者の専門性に応じた役割を定め調査・研究に取り組む。特に先行研究などで取り上げられた 資料の内容を精査してリスト化し、本研究で体系化した新出・未整理資料や文化財が有する情報と対比することによって、日系人移民社会の中における仏教と僧侶の新たな関係性や、日本の宗派組織の中におけるハワイ布教の位置づけ、ハワイの信徒と日本の寺院との繋がりなど、宗派・寺院・僧侶・信徒の結びつきについて解明することを目的とする。
著者
コシノ ジュンコ 安原 ゆかり
出版者
日経BP社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.357, pp.126-128, 2012-08

この3月まで放映され高視聴率を記録したNHK連続テレビ小説『カーネーション』。主人公のモデルとなった小篠綾子さんは3人の娘(コシノヒロコ・ジュンコ・ミチコ)を世界的なデザイナーに育てた岸和田のお母ちゃん。
著者
柴田 陽子 安原 ゆかり
出版者
日経BP ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.452, pp.142-144, 2020-01

vol.11 衣食住遊、人が思わず財布のひもを緩めたくなる商品や施設を次々と生み出すブランドプロデューサーの柴田陽子さん。 1年間で5000万個も売れたローソンの「プレミアムロールケーキ」、東京・丸の内の「パレスホテル東京」を日本唯一の五つ星ホテルにした…
著者
中原 ゆかり
出版者
日本ポピュラー音楽学会
雑誌
ポピュラー音楽研究 (ISSN:13439251)
巻号頁・発行日
no.8, pp.35-44, 2004

本稿の目的は、1950年代はじめから1970年代後半までのハワイで日本のポピュラー音楽の演奏を行っていたナイト・クラブについて報告することにある。これらのナイト・クラブは、1950年代はじめから1960年前後までが数も多く、生演奏の他に日本舞踊やストリップ・ショー等もあり、ドアの外で客たちが並ぶほどであった。その後1960年代から1970年代へと時代が下るにつれて数も減り、演奏する曲目もアメリカのポピュラー音楽の占める割合が増えて、1970年代後半には姿を消した。<br>ナイト・クラブの状況から、全く日本のポピュラー音楽のみを好んでいたのはごく一部の二世までであり、三世以降の日本のポピュラー音楽の愛好者はアメリカのポピュラーも愛好していると推察できる。
著者
竹本 住太夫 安原 ゆかり
出版者
日経BP社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.354, pp.116-118, 2012-05

大阪生まれの大阪育ちの伝統芸能で、世界文化遺産にも認定された文楽が今、経済的に大きな危機に立たされている。橋下徹大阪市長が平成24年度予算案で財団法人文楽協会への補助金年5200万円を「凍結」したからだ。今後、補助金がゼロになる可能性もある。 「文楽300年の火を消さないで」と先頭に立って訴えるのが人間国宝の竹本住大夫師匠。
著者
織田 裕二 安原 ゆかり
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.359, pp.110-112, 2012-10

『踊る大捜査線』がテレビドラマで放映されてから15年。劇場版第1作『踊る大捜査線THE MOVIE』(1998年公開)を皮切りに過去3作映画化されたシリーズが、9月公開の『踊る大捜査線THE FINAL 新たなる希望』で完結する。興行収入が20億円を超えればヒットの映画業界で、踊るシリーズの平均興行収入は100億円超。
著者
金子 命 原 ゆかり 保原 達
出版者
森林立地学会
雑誌
森林立地 (ISSN:03888673)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.1-16, 2020-06-25 (Released:2020-07-14)
参考文献数
77

シカなどの大型動物は,生態系の地上部および地下部に様々な影響を与え得る。シカの生態系影響に関する研究は,主にシカの行動圏が制限されていない開放的な生態系において行われているが,閉鎖的な生態系において行われた例は非常に少ない。本研究では,閉鎖的な生態系でエゾシカが高密度化した洞爺湖中島において,シカが土壌および植物に与える影響を解明することを目的として研究を行った。島内に設置された6ヶ所の防鹿柵を使用し,土壌については物理性と化学性,植物については化学性を調べた。その結果,シカの侵入を排除した防鹿柵内に比べて柵外では,顕著に土壌硬度が高く,土壌表層のリター堆積量が少なかった。また,土壌の窒素諸特性については,植生タイプによって傾向が大きく異なり,特にシカの利用性の高い草原では柵内に比べ柵外で硝酸態窒素濃度が顕著に高かった。植物についても,草原の柵外に生育するフッキソウにおいて窒素濃度が顕著に高かった。これらのことから,閉鎖的な洞爺湖中島においてシカの高密度化によって、土壌の物理性や土壌および植物の化学性に様々な変化が生じており,そうした変化はシカの利用性や植生のタイプにより異なることが示唆された。中島では,シカの移動可能範囲が限られているため,高密度なシカの影響が島内全域的に顕在化し,それらの影響が長期間に渡って維持されている可能性があると考えられた。
著者
中原 ゆかり
出版者
The Japanese Association for the Study of Popular Music
雑誌
ポピュラー音楽研究 (ISSN:13439251)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-50, 2002 (Released:2009-10-29)
参考文献数
16

This essay concerns the activity of the Nisei amateur orchestras in Hawai'i after the Pacific War.In the postwar period, there were more than 40 Nisei orchestras performing Japanese popular songs at events and parties held by and for Americans of Japanese ancestry in Hawaii. Some of the orchestras also put on stage shows and produced many records. Of the few pieces composed by Nisei musicians, “Wakare no Iso Chidori, ” composed by Francis Zanami, became a big hit in Hawaii. A few years after it's release in Hawaii, a famous Japanese singer, OMI Toshiro, also recorded this song and his version became quite popular in Japan. Over the same period, several Nisei singers made their debuts in Japan as well.The Nisei Orchestras flourished only for four or five years after the war. In that short period, they used music as a tool to express their confidence and pride as Americans of Japanese ancestry, as well as to reestablish ties with the land of their parents.