著者
吉田 健一郎 東 龍太郎 佐伯 真由子 南 慶典 大谷 敏夫
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.250-257, 1993

Antibiotic C-1027, a novel antitumor chromoprotein isolated from the broth filtrate of Streptomyces globisporus C-1027, shows extremely potent cytotoxicity against KB carcinoma cells (IC_<50> 0.1ng/ml) in vitro and antitumor activity toward tumor-bearing mice in vivo. These activities are correlated with the ability of the antibiotic to cause DNA double-strand scission. The antibiotic consists of an apoprotein and a labile chromophore (C-1027-Chr) that is responsible for the biological activity of C-1027. The chromophore is readily separated from its apo-protein by extraction, but the exceeding instability in the protein-free state hampered the structure elucidation. The similar situation has been also observed in the other chromoprotein antibiotics of this family such as neocarzinostatin (NCS), macromomycin, auromomycin (AUR), actinoxanthin and kedarcidin. Among them, NCS is the only one whose chromophore structure has been elucidated, and very recently, the structural novelty of kedarcidin chromophore has been disclosed by the Bristol-Myers Squibb group. We have characterized an inactive but more stable reaction product (2) of C-1027-Chr, which was prepared by treatment of C-1027-Chr in ethanol. It possesses a macrocyclic structure together with oxazolinate and aminosugar moieties as side chains. Its benzodihydropentalene core structure suggested to us the presence of an enediyne in the native C-1027-Chr. We disclose herein the novel structure of C-1027-Chr (1) and the cycloaromatization mechanism leading to product (2), which would explain its extreme potency in terms of cytotoxicity and ability to cause DNA double-strand scission.
著者
豊田 秀樹 池原 一哉 吉田 健一
出版者
日本分類学会
雑誌
データ分析の理論と応用 (ISSN:21864195)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.57-77, 2015

<p> 本研究の目的は,3 次までの積率を明示的にかつ独立に特定できる確率分布を構成することである.非対称正規分布の母数に変換を施して,平均・分散・歪度を直接パラメタライズできるように新たな確率密度関数を構成する.3 次までの積率を独立に特定することで,(1) 統計モデルの一部として組み込んだ際に,直接歪度を推定すること,(2) 潜在変数(因子)の歪度を直接推定すること,(3) 群間で歪度を比較することが可能となる.非対称正規分布と<i><font face="roman">χ</font></i><sup>2</sup> 分布に関するシミュレーション研究により,母数の推定における妥当性が確認された.また,歪度が観察されやすいブランド価値データに提案手法を適用した結果,集団間での3 次までの積率の違いを細かく比較できることが示された.母数推定には,マルコフ連鎖モンテカルロ法によるベイズ推定を用い,サンプリング手法にはハミルトニアンモンテカルロ法を利用した.</p>
著者
吉田 健一 小川 誠司
出版者
The Japanese Society of Hematology
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.861-866, 2015

過去30年ほどの間に,先天性(遺伝性)血液疾患は原因疾患の同定とともに病態の理解が進んできた。より最近では次世代シーケンス技術(NGS)の登場により,1塩基レベルかつゲノムワイドにヒトゲノムを解析できるようになり,NGSを用いた全エクソンシーケンス(WES),ターゲットシーケンスが遺伝性疾患の原因探索のため広く行われている。疾患の原因遺伝子異常の大部分がヒトゲノムの約1.3%をしめるタンパクをコードする領域に存在すると予測されており,WESは全ゲノムシーケンスに比べて効率より原因遺伝子を検索できると考えられる。新規原因遺伝子の探索のみではなく,NGSは遺伝性血液疾患の診断目的にも用いられている。WES, ターゲットシーケンスにより従来のサンガー法に比べて正確かつ効率よく原因遺伝子を同定できると考えられている。したがって,今後NGSが遺伝性血液疾患の臨床で日常的に使用されること(クリニカルシーケンス)が期待される。
著者
佐藤聡 小川智也 新城靖 吉田健一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.17, pp.1-6, 2014-05-15

筑波大学に割り当てられている IP アドレスの中で運用していないセグメント宛の通信は運用上破棄していた.この破棄されたパケットのうち TCP/22 番ポート宛のパケットをハニーポットにて処理することにより,筑波大学の IP アドレス内に設置されている ssh サーバにどのような攻撃があるかの解析を行ったのでその結果を報告する.Packets to IP addresses which are not used in University of Tsukuba was dropped at campus-central routers for normal operation. Among these dropped packets, the packets to TCP/22 port are processed with a honeypot. And we analyzed what kind of trend for unsuitable access to ssh servers with the IP address of University of Tsukuba is. In this paper, we report the results of analysis.
著者
吉田 健一
巻号頁・発行日
2013

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2010-2012
著者
吉田 健一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. ICS, 知能と複雑系 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
no.90, pp.183-187, 2003-09

ここ数年WWW上のHTML/XMLデータや、化学物質の構造など、従来の統計・機械学習手法が扱ってきたテーブル形式では表現できないデータを解析したいというニーズが顕在下してきている。GBI(Graph Based Induction)法[1,2]は、そのようなニーズを受け比較的初期から研究が進められてきた色付有向グラフをデータ表現に用いた規則学習手法である。本研究ではGBIのための新しいアルゴリズムとして従来用いられてきたグラフの縮約操作を用いないSEA(Stepwise Entropy Analysis)というアルゴリズムを提案する。 SEAは縮約操作がもたらすGBIのgreedinessを柔らげる事で、学習ルールの精度向上を狙ったアルゴリズムである。さらにSEAのもう1つの特徴である相関ルールと識別ルールの同時学習能力についても報告する。The importance of analyzing semi-structured data, such as hyper linked WWW text, XML data and chemical formulae, promotes research on a group of data-mining methods which can handle trees, graphs, and other non-table format data. Among these, GBI : Graph Based Induction [1, 2] is one of the incipient methods to extract hidden rules from graph-format data. This paper describes an algorithm, SEA : Stepwise Entropy Analysis, using the GBI method. Though the conventional GBI algorithm contracts with the input graph during the analysis, this new algorithm does not use a contraction operation. Although this new algorithm is still greedy, its greediness is slightly weakened by omitting the contraction operation. Another characteristic of SEA, the simultaneous discovery of the association rule and the classification rule, is also described.
著者
手島 孝人 丹 明彦 渡辺 奏 吉田 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.92, no.10, pp.1566-1578, 2009-10-01
被引用文献数
5

インターネット上の通信を使ったアプリケーションが一般化し,遅延やパケットロスなどの通信品質への要求水準が高まる一方,そのようなアプリケーション自身を使った通信品質計測が可能になってきた.本論文ではその一例として,全世界で稼動しているオンラインゲームを使った通信品質計測実験について述べる.実験では実際に稼動しているオンラインゲームの通信状況を分析し,世界163ヵ国(地域)・IPアドレスで数えて120万ホスト間の通信遅延やその揺らぎなどの実データを1,600万点以上得た.本論文でははじめにその計測方法の特色について説明し,次に同一国内通信や国際通信における遅延の状況,国ごとの特色,帯域別・時間帯別に見た遅延の変化について計測結果を報告する.
著者
吉田 健一 橋本 光靖 伊山 修 藤野 修 寺井 直樹 寺井 直樹
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

研究代表者は、以前の研究で原伸生氏と共に、一般化された密着閉包の概念を導入し、乗数イデアルを可換環論の言葉で定義することに成功した。具体的には、乗数イデアルは、密着閉包のテストイデアルの標数に関する極限として得られる。本研究では、小さな標数のテストイデアルの振る舞いと乗数イデアルの振る舞いとの違いを明らかにした。さらに、可換環論におけるさまざまな不変量の研究を行うために、密着閉包の理論を整備した。
著者
吉田 健一 橋本 光靖 伊藤 由佳理 渡辺 敬一 坂内 健一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

1.ヒルベルト・クンツ重複度の下限について研究代表者と渡辺敬一(分担者)は本研究に先立ち、ヒルベルト・クンツ重複度が1の局所環が正則局所環であることを証明した。この結果は正標数において、永田による古典的な結果を拡張したものになっている。本研究では正則でない局所環に対するヒルベルト・クンツ重複度の下限を求める問題について考察した。結果として、平方和で定義される超平面の場合に下限を取るという予想を得て、4次元以下の場合にそれを証明した。本結果における最小値は(代数幾何学的にも)大変興味深いものであるが、現在の所それをサポートする理論は得られていない。このような理論を見出すことは今後の研究課題である。また、我々の予想は完全交叉の場合にエネスク・島本により証明された。2.極小ヒルベルト・クンツ重複度の理論極小ヒルベルト・クンツ重複度はF正則局所環の不変量として導入した概念である。この量は0と1の間の実数値を取りうるが、アーベルバッハらの研究により、F正則であることと、極小ヒルベルト・クンツ重複度が正の値を取ることが同値であることが知られている。本研究においては、F正則環の代表的なクラスである、アフィントーリック特異点と商特異点の場合にその値を求めた。3.極小重複度を持っブックスバウムスタンレー・リースナー環の特徴付け研究代表者は佐賀大学の寺井直樹氏の協力に基づき、ブックスバウムスタンレー・リースナー環の極小自由分解、重複度、h列などに関する研究を行った。特に、そのようなクラスにおける重複度の下限を決定し、下限を取るスタンレー・リースナー環の特徴付けを行った。
著者
上原 宏 佐藤 忠彦 吉田 健一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.205-216, 2008 (Released:2008-03-11)
参考文献数
20
被引用文献数
1

This paper proposes a method to measure the effects of TV advertisements on the Internet bulletin boards. It aims to clarify how the viewes' interests on TV advertisements are reflected on their images on the promoted products. Two kinds of time series data are generated based on the proposed method. First one represents the time series fluctuation of the interests on the TV advertisements. Another one represents the time series fluctuation of the images on the products. By analysing the correlations between these two time series data, we try to clarify the implicit relationship between the viewer's interests on the TV advertisement and their images on the promoted products. By applying the proposed method to an Internet bulletin board that deals with certain cosmetic brand, we show that the images on the products vary depending on the difference of the interests on each TV advertisement.