著者
伊藤 マモル 小坂 博信 上岡 尚代 泉 重樹 和田 武真 藤野 大樹
出版者
法政大学体育・スポーツ研究センター
雑誌
法政大学体育・スポーツ研究センター紀要 = 法政大学体育・スポーツ研究センター紀要 (ISSN:21862842)
巻号頁・発行日
no.31, pp.13-23, 2013-03-31

本研究ではスポーツ選手の敏捷性を向上させるための手段を模索する観点から、シューズ内の滑りを抑制したソックス (Technical Grip Socks:以下、TS)の着用が敏捷性能力に及ぼす効果を検証した。被験者は大学体育会に所属するフェンシング選手男女12人、バスケットボール選手男女33人であった。測定項目は、反復横跳び、マルシェ・ロンペ、ステップ50、サークルドリブル、垂直跳びであった。TSと比較したソックスは市販のスポーツソックス (以下、NS)であった。測定はインターバル3分で4回実施し、TSとNSを1回ごとに履き替えさせた。その結果、TSの着用は、敏捷性を向上させ、疲労感が高まっている時であっても、敏捷性を低下させない可能性が示唆された。また、TSが有するトリプルサポート機能は足部に生じる傷害を予防する可能性が示唆された。しかし、TSの効果をより明確にするならば、被験者の条件設定や被験者が使用しているスポーツシューズを詳細に調べるとともに、サーフェイスおよび被験者のアライメントや足裏の接地状態などの特徴に関しても検討する必要性を認めた。
著者
檀裕也 墨岡学 和田武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.515-517, 2011-03-02

日本語の俳句は季語を含む5・7・5の音韻とリズムで構成されるが、英語俳句は3行の散文形式で、その特徴を捉えるには困難なところがある。本研究では、英語俳句の特徴を抽出するために適切な文書ベクトルを構成し、従来手法との比較を行った。
著者
和田 武 南本 長穂
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.43-54, 2001

筆者らはこれまで, 一般情報処理教育を受講する大学新入生に対する意識調査を行なってきた.その結果, 応用ソフト習熟型と, 言語習熟型の2つの型があることが判明し, 数量化理論を用いてこれらの型の存在を検証した.今回, 我々は, 更に授業効果を探るために, 一般情報処理教育を受講した大学3回生に対して追跡調査を実施し, 受講直後と現在の情報活用能力に関する意識面, 事実面の変移について分析した.(1)応用ソフト受講の満足度が受講後の現在も高く, (2)受講時の満足度の高いグループと低いグループ間でその後の応用ソフトやプログラミング言語への取り組み姿勢は, どちらも満足度が高い程, 現在も積極的に取り組んでいる.また, (3)応用ソフトとプログラミング言語の習熟度点数比較では, 受講時の習熟度が高い程, 現在の習熟度が高いことがわかった.
著者
松原 英雄 中川 貴雄 和田 武彦 有本 信雄 児玉 忠恭 川良 公明
出版者
独立行政法人宇宙航空研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

本研究の目的は、最先端のスペース及び地上望遠鏡を用いて、可視光から電波領域にわたる多波長サーベイ観測を連携させることにより、「超極赤銀河」(遠方の大きな赤方偏移を受けたスペクトルを持つ銀河で、宇宙の星形成史を解明する上で重要な天体)を多数発見し、さらにその正体を探ることにある。これにより宇宙誕生から現在にいたる宇宙の星形成の歴史の解明に挑む。そこで本研究では、天空の1-5平方度の領域について可視光域〜電波領域にわたる多波長サーベイを連携的に行った。波長2-160ミクロンでのサーベイは、平成18年2月に打ち上げられた赤外天文衛星「あかり」で行った。この特徴は「広く・かつ深く、地上からできない波長をカバー」であり、これによりこれまでに知られている超極赤銀河の数に比べて桁違いに大きいサンプルを得ることができた。「あかり」は、Spitzer宇宙望遠鏡に比べて多数の連続したフィルターバンドを持つおかげで、「あかり」でしか検出不可能な、「PAH高輝度銀河」、「シリケイトブレーク銀河」といった新天体の発見や、700個にも及ぶ「極赤中間赤外線天体」(ERMOs)を検出した。PAH高輝度銀河は中間赤外線で選択した銀河サンプルの約1%に過ぎないけれども、星形成の年齢の極めて若い大変重要な段階にある銀河と考えられる。一方ERMOsは中間赤外線で選択した銀河サンプルの約10-15%存在し、そのかなりの割合が、星形成銀河というよりもむしろ塵に埋もれた活動的銀河核をエネルギー源とするような天体であることがわかってきた。今後このような天体の正体をさらに詳しく調べていくことで、銀河進化の描像に新たな知見を加えることができるであろう。