著者
藤田 陽師 福重 透也 松田 泰河 秦 隆志 西内 悠祐 坂本 正興
出版者
The Japan Petroleum Institute
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.10-16, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
28
被引用文献数
2 4

気-液有機反応に対し,気体反応物をファインバブルとして導入できる新しい旋回液流型のファインバブル有機反応装置を開発した。ベンズアルデヒドの分子状酸素による酸化反応をモデル反応として,酸素ファインバブルによる気-液有機反応の反応促進効果を評価した。その結果,O2ファインバブルを用いることで顕著な反応促進効果が得られることが確認された。この反応促進は選択率の向上よりもむしろ転化率の向上が大きく影響していることが判明した。転化率が90 %となる反応時間を同じ流量のエアレーション手法と比較すると,約1/5に反応時間が短縮されていた。通常のサイズの泡と比較して体積あたりの表面積が大きい,浮遊速度が遅い,溶媒中のガスの過飽和を保持できる等のファインバブルの持つユニークな特性が転化率向上に大きく影響したと考えられる。
著者
坂本 正夫
出版者
飯田市美術博物館
雑誌
伊那谷自然史論集 (ISSN:13453483)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-15, 2016 (Released:2019-06-05)

赤石山脈の長野県側は,南アルプスジオパーク(中央構造線エリア)として登録されている.そして,中央構造線と糸魚川−静岡構造線に挟まれた赤石山脈は,主に付加体で形成され,現在も隆起を続ける山岳地域の景観をセールスポイントにしている.しかし,広大な赤石山脈(以下,南アルプスジオパーク関連の内容であるため,「南アルプス」と表記)を全体的な山容としての景観に位置づけるだけでは,必ずしも一般市民に興味関心を引くものになっていない.なぜなら,隆起を続けながら侵食しているという躍動的な自然の営みが一体として示されていないからである.そこで,南アルプスに形成されている主要な渓谷の比較検討から遠山川流域の渓谷に着目し,その特性を洗い出すことによって隆起と侵食のダイナミズムを明らかにしようと試みた.
著者
尾崎 慎治 福間 英祐 戸崎 光宏 阿部 聡子 小川 朋子 比嘉 国基 坂本 尚美 坂本 正明 河野 奈央子 山城 典恵 鈴木 貴子 角田 ゆう子
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.12, pp.3038-3047, 2008 (Released:2009-06-11)
参考文献数
20
被引用文献数
2 3

目的:微小乳癌に凍結療法を施行し,画像所見および病理組織学的所見から非切除凍結療法の可能性を検討した.方法:1cm以下の限局性乳癌7症例を対象とした.凍結機器はVisica Cryoablation System (Sanarus Medical, Pleasanton, USA)を用い,局所麻酔下で超音波ガイド下凍結療法を施行した.結果:凍結範囲はUS,MRIで特徴的な所見を示した.目的病変は全例で凍結範囲内に位置しており,残存病変は認めなかった.病理組織学的に凍結療法の抗腫瘍効果の検討を行った1症例では,凍結範囲の中心部(腫瘍存在部位)から採取した組織において,ヘモジンデリン沈着を伴う瘢痕様線維性組織を認め,腫瘍細胞は完全に消失していた.7症例の凍結療法後の平均観察期間は9.7カ月(3カ月~21カ月)であり,現在まで再発所見を認めていない.結論:限局性の微小乳癌病変に対して超音波ガイド下凍結療法は乳癌の局所療法の一つになりえる可能性がある.
著者
坂本 正夫
出版者
飯田市美術博物館
雑誌
伊那谷自然史論集 (ISSN:13453483)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.7-13, 2017 (Released:2019-06-05)

天竜川の支流に遠山川水系があり,伊那山地の尾根から赤石山脈の尾根までの天水を集めている.この水系には,領家帯や三波川帯,秩父帯,四万十帯,赤石構造帯があり変化に富む地質が分布している.遠山川水系では,これらの地質帯が侵食され,地質帯を特徴づける土砂が排出されている.その土砂に含まれる鉄分量に着目し,遠山川とその各支流から排出される鉄分量が水系を流下するに連れてどのように変化するかを調査した.また,鉄分量の変化を特徴づけることができるように,地質の違いが際立つように砂の採取地点を選定して鉄分量の測定を行った.それらの結果をについて報告する.
著者
坂本 正元
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.16-19, 1999-07

●—経営方針の中核にナレッジ・マネジメントを掲げていらっしゃいますが、その狙いは。坂本—今や「情報」が企業競争における最大の武器であることに異論を唱える人はいないでしょう。製造業であれサービス業であれ、いかに貴重な情報をお客様に届け、価値の高いサービスに生かすかが、カギを握る。
著者
坂本 正樹
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.117, pp.105-135, 2018

一 序論二 中国核開発問題の浮上と核不拡散合意問題三 軍事介入策とジョンソン報告四 中国の核実験と米国の反応五 NPT草案における「核兵器国」の確定六 結論
著者
坂本 正 町田 延代 中窪 高子
雑誌
Proceedings of the conference on second language research in Japan
巻号頁・発行日
1995-03-01

近年日本語教育者による日本語習得研究が活発に行われるようになったが、現在発表されている、ほとんどの研究は初級から上級レベルの日本語学習者を対象としている。本発表は、「超上級者(near-native speakers)」と言われる外国人日本語話者とのインタビューから得られた発話資料を整理し、調査時点で安定化している(stabilized)と思われる文法項目を指摘して、日本語教育へのフィードバックを図ろうとするものである。被験者は、在日期間が20年以上と長く、日本語能力が非常に高い外国人(3名)である。全員成人になって日本語学習を始めており、小さい時に第二言語として日本語を習得した者はいない。彼らは、音声面で多少外国人アクセントは残すものの、日本語の母語話者に近い日本語能力をつけた外国人日本語話者である。約1時間のインタビュー調査で全員に同じ質問をし、全発話を録音するという方法で発話資料を収集した。調査者3人がそれぞれテープを聞き、発話に現れた文法上の誤用を分類、整理した。本稿において特に、日本語教育上大きな問題になっている、 1)コソアの指示詞、 2)テンス・アスペクト、 3)助詞(特に「は」「が」)を中心に習得状況を報告する。
著者
坂本 正光
出版者
日本法社会学会/有斐閣
雑誌
法社会学 (ISSN:04376161)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.54, pp.59-79,259, 2001-03-30 (Released:2009-01-15)
参考文献数
12

In sum, the author of this paper wants to assert that the notion of gender that commonly works as a denominator to sever constructed character of sex and sexuality out of biological sex and sexuality might cease to function due to diversified interests of feminism activists. The paper examined briefly a history of feminism in Japan as compared with that in the United States for the last three decades. It came out with the observation that mighty emergence of minorities' voices other than essentialists' might bring out a breakdown of concept of gender as an adhesive of various interests. In conclusion, the author of this paper asserts the notion of gender should be more itemized and individualized to reflect the real world through its reconstruction.
著者
前田 光一 喜多 英二 澤木 政好 三笠 桂一 古西 満 森 啓 坂本 正洋 辻本 正之 竹内 章治 濱田 薫 国松 幹和 奥 大介 樫葉 周三 成田 亘啓
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.1223-1228, 1994

ムチン様glycoproteinを産生するIshikawa細胞の培養系を用いて緑膿菌の温度感受性 (Ts) 変異株によるバイオフィルムモデルを作成し, エリスロマイシン (EM) のバイオフィルム形成抑制効果を検討した.本細胞培養系において緑膿菌Ts変異株は培養開始10日目で通常約40個/well前後のmicrocolony (バイオフィルム) を形成したが, EMは0.2μg/mlの濃度から細胞への菌付着およびバイオフィルム形成を抑制し得た.この系の培養上清中のglycoprotein量は1μg/ml以上のEM濃度で, またelastase, exoenzymeA量は2μg/ml以上のEM濃度で抑制された.以上から細胞培養系での緑膿菌によるバイオフィルム形成抑制効果がEMに存在することが示唆された.また菌体外酵素産生を抑制するEM濃度以下でバイオフィルム形成抑制およびIshikawa細胞からのglycoprotein産生抑制がみられたことから, EMのバイオフィルム抑制効果は細胞側因子への作用の関与がより大きいものと考えられた.
著者
大櫛 祐一 坂本 正弘 東 順一
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of applied glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.231-234, 2008-10-20
被引用文献数
6

前報(Ookushi <i>et al.: J. Appl. Glycosci</i>., <b>55</b>, 225-229 (2008))に引き続いて抽出方法を検討した結果,ヤマブシタケ子実体に含まれるglucanの92.7%を抽出することに成功した.その内訳は,42.3%がアルカリ抽出,17.7%が酵素処理-マイクロ波照射,10.7%が再度アルカリ抽出によって抽出された(Table 1).残りの22.0%はマイクロ波加熱熱水抽出により抽出される水可溶(1→3;l→6)-β-<small>D</small>-glucanである(Ookushi <i>et al.: J. Appl. Glycosci</i>., <b>53</b>, 267-272 (2006)).熱水抽出残渣に含まれるglucanの構造をメチル化分析により解析した結果,全て(1→3;1→6)-β-<small>D</small>-glucanに属し,次の三つの異なった存在形態を有していることが明らかとなった.(1)水素結合により強いネットワークを形成している(1→3)結合に富んだタイプ,(2)タンパク質・キチンと複合体を形成している(1→6)結合に富んだタイプ,および(3)タンパク質・キチンと複合体を形成している(1→3)結合に富んだタイプであった.
著者
大櫛 祐一 坂本 正弘 東 順一
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of applied glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.153-157, 2009-07-20
被引用文献数
6

含水下マイクロ波加熱(140°C, 5分)を利用して抽出したヤマブシタケ子実体に含まれる多糖類の特徴を, 通常の外部加熱を用いた熱水抽出(100°C, 6時間)から得た多糖類の化学構造と比較検討することにより解析した. サイズ排除クロマトグラフィーおよび陰イオン交換クロマトグラフィーにより分画した主な多糖類は, 通常の外部加熱ではfucogalactanと(1→6)結合に富んだ(1→3;1→6)-β-<small>D</small>-glucanであったのに対し, マイクロ波加熱の場合では(1→3)結合に富んだ(1→3;1→6)-β-<small>D</small>-glucanであった. マイクロ波加熱抽出物の低分子画分(M-3 fraction)に含まれるgalactose, fucoseの含量がかなり高くなっていたことから, マイクロ波加熱では, fucogalactanは低分子化していることが示唆された(Table 2). また, メチル化分析の結果(Table 3)から, 通常の外部加熱により得られる(1→3;1→6)-β-<small>D</small>-glucanの(1→6)結合のうち22.5%がマイクロ波加熱中に開裂していることが予想された. 本研究の結果より, ヤマブシタケ子実体から(1→3)結合を多く含むβ-glucanを抽出する上で, 通常の外部加熱を用いた熱水抽出よりも含水下マイクロ波加熱抽出の方が有効であることが示された.