著者
堀畑 聡 新家 光雄 野崎 隆宏 赤堀 俊和 鈴木 亨 曽根 圭司 庭田 俊一 福田 徳久
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.803, pp.2240-2249, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
6
被引用文献数
1

Traditionally, the metal mouthpieces of trumpets have been generally made of brass. However, for musicians who suffer from metal allergies, the use of the mouthpiece sometimes lead to inflammation of the lip if they are taking part in a long performance. This problem can be solved by using allergy-free pure titanium (titanium) and its alloys as the material for the mouthpiece. Therefore, a titanium alloy composed of non-toxic and allergy free elements has been designed. However, because their heat conductivity is generally poor, and they contain α phase with its HCP (hexagonal closed packed structure having structure, which restrict slip systems, forming them into suitable shapes can be very difficult. Therefore, precision casting method, where only final finishing was conducted by machining, applied for fabricating the mouthpieces of trumpets. Important considerations for use in musical instruments are the material characteristics and the sound characteristics of mouthpieces made of titanium alloy. Research on the material characteristics of titanium alloy mouthpieces is currently being undertaken. On the other hand, the sound characteristics of mouthpieces made of titanium alloy have not been examined sufficiently. In this study, the sound and the vibration characteristics of two kinds of mouthpieces made of titanium and Ti-Nb was examined. The adaptability of these materials for use in mouthpieces of trumpets was discussed by comparing the sound characteristics of mouthpieces of trumpets made of titanium, Ti-Nb, and brass.
著者
前澤 裕之 松本 怜 西田 侑嗣 青木 亮輔 真鍋 武嗣 笠井 康子 Larsson Richard 黒田 剛史 落合 智 和地 瞭良 高橋 亮平 阪上 遼 中須賀 真一 西堀 俊幸 佐川 英夫 中川 広務 笠羽 康正 今村 剛
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

近年、火星では赤外望遠鏡やキュリオシティなどによりメタンが検出され、その起源については、生物の可能性も含めた活発な議論が展開されている。また、2010年には、ハーシェル宇宙望遠鏡に搭載されたHeterodyne Instrument for the Far Infrared(HIFI)により、低高度で酸素分子の濃度が増加する様子が捉えられ謎を呼んでいる。系外惑星のバイオマーカーの挙動を探る上でも、こうした分子の変動を大気化学反応ネットワークの観点から詳細理解することが喫緊の課題となっている。現在、東京大学航空工学研究科の中須賀研究チームが火星への超小型深宇宙探査機/着陸機の検討を進めており、我々はこれに搭載可能な簡易なTHz帯のヘテロダイン分光システムの開発検討を進めている。火星大気の突入速度とのトレードオフの関係から超小型衛星に搭載できる重量に制限があるため、現時点で観測周波数帯は450 GHz帯、750 GHz帯の2系統で検討しており、地球の地上望遠鏡からでは地球大気のコンタミにより観測が難しいO2やH2O,O3や関連分子、それらの同位体の同時観測を見据えている。これにより、昼夜や季節変動に伴う大気の酸化反応素過程に迫る予定である。これらの分子の放射輸送計算も実施し、バージニアダイオード社の常温のショットキーバリアダイオードミクサ受信機(等価雑音温度:4000 K)、分光計にはマックスプランク研究所が開発したチャープ型分光計(帯域1GHz)を採用することで、火星の地上から十分なS/Nのスペクトルが得られる見込みである。重量制限から追尾アンテナなどは搭載せず、ランダーではホーンアンテナによる直上観測を想定している。着陸はメタン発生地域近傍の低緯度の平原を検討中であるが、現時点ではまだランダーとオービターの両方の可能性が残されている。ランダーによる観測の場合は、off点が存在しないため、通常のChopper wheel法による強度較正が行えない。そこで、局部発振源による周波数スイッチと、2つの温度の黒体/calibratorを用いた較正手法を検討している。システムを開発していく上でPlanetary protectionも慎重に進めていく必要がある。本講演では、これら一連のミッションの検討状況について報告する。システムや熱設計の詳細は、本学会において松本他がポスターにて検討状況を報告する。
著者
赤堀 俊和 新家 光雄 仲井 正昭 堤 晴美 野崎 隆宏 堀畑 聡 鈴木 亨 曽根 圭司
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.604-610, 2008-11-30 (Released:2008-12-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Binary titanium alloys containing Nb or Ta, which are allergy-free and non-toxicity elements, were fabricated, and then the possibility of their application to various music instruments made of brass was investigated by the evaluation of corrosion characteristics, elastic modulus-density ratio (E/ρ), resonance frequency (f) and internal friction (Q−1) . The practical models of the mouthpieces of the trumpets made of the binary titanium alloys were also fabricated by precision casting method in order to compare directly with the sound characteristics of those made of brass and commercially pure Ti. The critical current density for the passivation of the Ti–Nb and Ti–Ta system alloys is approximately 40% lower than that of brass and nearly equal to or a little higher than that of commercially pure Ti. The Q−1 of the Ti–Nb and Ti–Ta system alloys with α″ phase drastically increase. The E/ρ and f of the Ti–Nb and Ti–Ta system alloys exhibit a positive relationship. The sound characteristics of practical mouthpieces of trumpets for a bass instrument can be controlled by changing the E/ρ and f of the alloys.
著者
笠井 康子 佐川 英夫 関根 康人 黒田 剛史 菊池 健一 西堀 俊幸 真鍋 武嗣 JUICE-SWI日本チーム
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.140-148, 2014-06-25

欧州宇宙機関の次期木星圈探査機JUICEに搭載される科学観測装置の一つに,サブミリ波分光計Submillimetre Wave Instrument(SWI)がある.深宇宙探査機の歴史の中で,サブミリ波を用いた惑星観測はこれまでに例がなく,SWIが世界で初めての提案となる.サブミリ波分光計とは何か?本稿ではサブミリ波観測の紹介を皮切りに,我々がSWI開発に至った経緯,SWIが拓くと期待されている科学,それを達成するための観測装置,そして最後にJUICEミッションへ向けた抱負を述べる.
著者
堀 俊和
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J99-B, no.9, pp.646-654, 2016-09-01

メタ・サーフェスは,自然界には存在しない反射特性をもつ人工表面(超表面)のことであり,その表面に入射した電磁波の反射位相を制御できる特徴を有している.本論文では,メタ・サーフェスの基本構造と特性を示すとともに,設計・解析手法について概説する.次に,FSSを用いたメタ・サーフェスを取り上げて,光学近似理論を用いた簡易設計法を紹介し,AMCの低姿勢設計,PMC特性をもつメタ・サーフェス設計,偏波変換メタ・サーフェスの設計,反射角制御メタ・サーフェスの設計の四つの例について具体的設計法を明らかにする.更に,メタ・サーフェスのアンテナ・伝搬への応用として,アンテナの反射板,モノスタティックRCS低減反射板,伝搬環境改善のための反射板の三つの検討例を紹介する.
著者
内堀 俊和
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.421-426, 2008-03-14

我々の研究会は歴史上の人物や出来事からPMへの貴重な教訓を得ることを目的としている.今回,日本の戦国時代(正式には安土桃山時代)において有名な出来事の一つである羽柴秀吉の「中国大返し」プロジェクトを報告する.1582年,京都近辺において本能寺の変が起きた時,秀吉は中国地方(日本の西部)にある高松城で孤立していた.しかし結局のところ,秀吉は,暗殺された親分信長の仇を素早く討って,天下統一の扉を開いていったのである.いかにして秀吉は窮地を脱し,形勢を逆転させたのであろうか?私はこれらの点についてPMの観点から考察を行った.今報告において数冊の文献を参考にしたが,あくまでも歴史上の人物や解釈に関する力点はPMの視点に置いたものである.
著者
安武 友美子 大室 美穂子 大池 貴行 森下 志子 川俣 幹雄 河崎 靖範 槌田 義美 新堀 俊文
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.148-152, 2011-10-31 (Released:2016-07-05)
参考文献数
32
被引用文献数
6

誤嚥性肺炎初発患者を対象に,発症にかかわる身体機能面,栄養状態,認知面の要因について後方視的に調査し検討した.その結果,歩行能力やADLが低下している患者,また認知能力の低下がある患者は嚥下能力が低く,誤嚥性肺炎発症のリスクがより高いことが示唆された.背景因子としての年齢,BMI,血清アルブミン値とは有意な相関が認められなかった.また基礎疾患として,脳血管疾患,呼吸器疾患との間で嚥下能力に差異は認められなかった.以上のことより,誤嚥性肺炎の発症リスクを低下させるためには,実用的な歩行獲得やADL向上を図るリハビリテーション,認知症進行の予防が重要であると考えられた.
著者
堀 俊明
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.88-97, 1981-09-25 (Released:2010-03-09)
参考文献数
10

福井県高浜町内浦湾奥にある関西電力高浜原子力発電所からの温排水が, 養殖ワカメの生長と成熟にどのように影響するかについて, 試験・調査を行った。その結果は次のように要約できる。1) 稼動時における同一水深のSt.1およびSt.2とSt.3との平均水温との差は, 水深0.5m層では, St.1とSt.3では3~4℃, St.2とSt.3では1.5~3℃, 2.0, 3.0m層ではSt.1およびSt.2とSt.3とでは1~2℃であった。2) 稼動時における水温の日較差は, St.1, 2で3~4℃, St.3で2~3℃に達する日がみられた。3) 着生密度は, 水深1.0m以浅ではSt.1, 2, 3の順で, 1.0~3.5m層ではSt.2, 1, 3の順で低かった。4) 葉体の生長は, 水深2.0m以浅ではSt.1, 2, 3の順で悪く, それを越えるとSt.1とSt.2とに差がなくSt.3に比べてともに悪かった。5) 葉体の成熟は, 水深2.0m以浅ではSt.1, 2, 3の順で良く, それ以深ではSt.1とSt.2とに差がなくSt.3に比べてともに良かった。6) 佐渡, 五島, および有明海でのワカメ養殖場と今回の温排水試験域との水温の比較から, 調査水域の平均水温は養殖適水温とみなされる。7) 温排水によってワカメの着生密度, 生長, および成熟が受ける影響は, 平均水温の上昇だけではなく, 温度ショックによるものも考えられる。8) 養殖ワカメは, 温排水の生物に与える影響を調べる良い指標生物といえる。終りに, 今回の調査期間中終始御指導いただいた福井県水産試験場主任研究員安田徹博士に深謝の意を表します。また, 調査に協力していただいた同場前技師宮内幾雄氏と同場技師小松久雄氏に感謝します。
著者
児玉 利朗 三辺 正人 古郷 辰二 田村 利之 山下 修 大場 正道 堀 俊雄 渡辺 是久 宮田 暉夫
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.1121-1131, 1987-12-28 (Released:2010-11-29)
参考文献数
25

本研究は, 歯周外科手術後の創傷治癒を促進することを意図してコラーゲン膜を作製した。そして, その性状が, 創傷治癒過程におよぼす影響を知る目的で基礎的検討を行った。2種類のコラーゲン (アテロコラーゲン, テンドンコラーゲン) について, 架橋処理方法 (紫外線, ヘキサメチレンジイソシアネート) および, 架橋の程度を変化させた材料を試作した。そして, ラット上顎臼歯部口蓋歯肉を剥離根面を掻爬後, コラーゲンを移植し, 経時的な治癒反応を病理組織学的に検索した。その結果, コラーゲンを移植することにより, 接合上皮の根尖方向への移動が抑制され, 速やかな線維性結合組織が生ずることが明らかとなった。特に, 架橋処理されたアテロコラーゲンは, 組織親和性に優れ, 接合上皮の根尖方向への移動を最も著明に抑制した。
著者
内堀 俊和
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集 2008年度春季
巻号頁・発行日
pp.421-426, 2008-03-14 (Released:2017-06-08)

我々の研究会は歴史上の人物や出来事からPMへの貴重な教訓を得ることを目的としている.今回,日本の戦国時代(正式には安土桃山時代)において有名な出来事の一つである羽柴秀吉の「中国大返し」プロジェクトを報告する.1582年,京都近辺において本能寺の変が起きた時,秀吉は中国地方(日本の西部)にある高松城で孤立していた.しかし結局のところ,秀吉は,暗殺された親分信長の仇を素早く討って,天下統一の扉を開いていったのである.いかにして秀吉は窮地を脱し,形勢を逆転させたのであろうか?私はこれらの点についてPMの観点から考察を行った.今報告において数冊の文献を参考にしたが,あくまでも歴史上の人物や解釈に関する力点はPMの視点に置いたものである.
著者
中井 靖 藤本 清秀 三宅 牧人 堀 俊太 森澤 洋介 大西 小百合
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

膀胱癌細胞を鉄で処理すると癌細胞が増殖し、5-アミノレブリン酸(ALA)で処理すると細胞増殖が抑制された。ALAを投与すると、膀胱癌細胞のミトコンドリアにおける鉄の発現が低下し、さらに、膀胱癌細胞内のフェリチン(鉄の蓄積)の発現が低下した。これは、膀胱癌細胞が増殖するために必要な鉄が、ALAによってミトコンドリア内で利用され膀胱癌細胞内での鉄が減少し、膀胱癌細胞の増殖が抑制される可能性が示された。このことはALAが新たな膀胱癌に対する治療薬となる可能性が示唆された。
著者
堀 俊和
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は、反射位相を任意に制御できるメタ・サーフェス(Meta-Surface:MTS)の設計・構成技術を確立するとともに、反射面における特異な反射性能を有する新たな反射面を実現し、アンテナ・伝搬領域における適用領域の開拓を行うことである。研究においては、周波数選択板と地板から構成されるMTSを取り上げ、光学近似理論を用いた簡易設計法を提案した。これを用いて、MTS反射板、完全磁気導体特性を持つMTS、偏波変換MTS、反射角制御MTS等の新たな反射性能を有する特異な反射面の設計法・構成法を確立した。さらに、これらの研究成果をアンテナ・伝搬領域に応用し、その実現の可能性を明らかにした。
著者
山さき 信行 堀 俊夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.6-13, 2003-01-15

本稿では,まず,本プロジェクトにおける基盤概念となる「リアルタイム性」について述べ,分散リアルタイムシステムを構築するための構成要素となるリアルタイム通信・処理用のプロセッサについて述べる.そして,そのプロセッサを応用した分散リアルタイムネットワークシステムの一例として,分散センサネットワークシステムについて述べる.