著者
嘉指 伸一 宮崎 勇
出版者
一般社団法人 品質工学会
雑誌
品質工学 (ISSN:2189633X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.25-32, 1993-08-15 (Released:2016-03-24)
被引用文献数
1

With the advancement of electronic and electrical components, higher density printed circuit boards are on the way. ln order to competitive, it is essential to optimize the robust functions for future boards. ln the past, we have been using quality characteristics such as "Bridge" and "Non - soldering" to evaluate performance of soldering. This time, we have conducted a parameter design to study the robustness of basic function of soldering process. We were able to develop technology for future soldering process. The details are reported hereafter.
著者
小林 透 深江 一輝 今井 哲郎 荒井 研一 宮崎 禎一郎 辻野 彰
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J105-D, no.10, pp.533-545, 2022-10-01

本研究では,人型コミュニケーションロボットが,一人暮らしの高齢者との自然会話を基に認知症の予兆検知を行い,認知症の疑いがあれば,ソーシャルメディアを介して離れて暮らす家族やソーシャルワーカ等に通知する認知症予兆発見システムを開発した.著者らは,これまで,スマホが使えない高齢者とLINEを介した双方向のコミュニケーションが可能なソーシャルメディア仲介ロボットを開発した.本研究では,本ロボットに,“認知症予兆発見方式”を追加することで認知症予兆発見システムを実現した.認知症予兆発見方式では,臨床的に信頼性が高い改定長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)から自然会話シナリオを生成し,シナリオに基づくロボットと高齢者との対面会話による認知度の自動スコアリングが特徴である.本システムは,高齢者に相対する人型コミュニケーションロボットと全体を制御するクラウドサービスから構成されている.開発したプロトタイプシステムを用いた高齢者に対する評価実験により,従来の医師が実施する認知症診断結果と本システムによる評価結果を比較することで,本システムの有効性を明らかにした.
著者
浦 正広 山田 雅之 遠藤 守 宮崎 慎也 安田 孝美
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.143-150, 2009 (Released:2010-01-13)
参考文献数
9

バルーンアートは,バルーンにより動物などの形状を制作するアート技法である.1本,もしくは,複数本のバルーンをひねることにより,様々な形状が生成できる.バルーンアートの造形はシンプルであるが,想定された完成形状から制作手順を推測することは容易ではない.そこで,本研究では,バルーンアートのための構造解析手法と難易度評価手法を提案する.1本のバルーンにより制作されるバルーンアートの完成形状をグラフで表現すると一筆書きができることから,グラフからオイラー経路を求め,その経路に基づき制作手順を導出する.また,1つのバルーンアートに対し,一般に複数の制作手順が存在するため,制作過程におけるバルーンの変形操作の難しさを定量的に評価し,導出される制作手順の難易度を比較する.実際のバルーンアート作品に提案手法を適用することで,その有効性を確認する.
著者
岩瀬 亮 鈴木 茂樹 中 貴俊 山田 雅之 遠藤 守 宮崎 慎也
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.37-43, 2007 (Released:2008-07-30)
参考文献数
13

知恵の輪を解く際の難易度は,輪を外す手順の組み合わせの複雑さや,輪が移動可能な経路全体の構造の複雑さが主に関連していると考えられる.本論文ではこれら複雑さを表す量を仮定し,知恵の輪の難易度との関連性を明らかにすることにより,知恵の輪の難易度を定量的に評価する方法を提案する.これを実現するためには,知恵の輪の解を計算機処理により求めるためのアルゴリズムや,探索空間の構造化を実装する必要がある.本研究ではまず,実在する知恵の輪を対象としてこれを実現した.次に,シミュレーションで得られた諸量と実際に人が感じる難易度との関連性を被験者実験を通じて評価し,それらの諸量の知恵の輪の難易度としての妥当性を検証した.
著者
海渡 麻美 渡邉 絵美 中 貴俊 山田 雅之 遠藤 守 宮崎 慎也 長谷川 純一
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.54-67, 2005 (Released:2008-07-30)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

本論文では,変位情報を用いて制作したVRアプリケーションとして,紙相撲をテーマとした対戦型の実装例を2件提案する.はじめに,プレイヤの跳ぶ行為を入力データとし,ディスプレイ上に表示される紙力士の動きに影響を及ぼすシステムを提案する.つづいて,このシステムに対する評価実験の結果を反映させ,プレイヤが水を揺らす行為を入力データとし,水に浮かぶスクリーンに表示される紙力士の動きに影響を及ぼすシステムを提案する.両システムとも,距離を測るセンサを用いて,プレイヤが入力装置に与える動作を変位情報として取得し,システム内のインタラクション処理に利用している. この直感的かつ堅牢なインタラクションモデルを用いることで,新たな体感型VRアプリケーションを実現することができた.
著者
山田 雅之 鈴木 茂樹 ラフマット ブディアルト 遠藤 守 宮崎 慎也
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.149-158, 2004 (Released:2008-07-30)
参考文献数
10
被引用文献数
4 3

本論文ではコミックを携帯電話端末上で閲覧できるシステムについて述べる.表示画面のピクセル数が十分でない携帯電話端末でコミックを提供するためには,コミックをコマ毎に分割して表示したり,台詞のテキストを抜き出して拡大表示したりする工夫が必要である.そのためは,コミックからのコマフレームの抽出,整列,ならびにフレーム画像内の台詞の抽出,整列等の処理が必要であり,本文では特にそれらの処理を実行するためのアルゴリズムを提案する.また, 実際にコミックのデータをWebサイトからダウンロードし, 携帯電話上でコミックを再構成するプログラムを実装し,携帯電話の画面に実際に表示される画像のクオリティやコンテンツとしてのコストパフォーマンスについて検証する.
著者
稲葉 洋 瀧 剛志 宮崎 慎也 長谷川 純一 肥田 満裕 山本 英弘 北川 薫
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.94-100, 2003 (Released:2008-07-30)
参考文献数
4
被引用文献数
4 6

本論文では,スポーツ動作分析の支援を目的とした人体センシング情報の可視化提示法とその応用例について述べる.スポーツにおける打撃動作や投球動作の分析では,動作中に得られた筋電位などの運動機能情報を,対応する動作フォーム映像と比較しながら行うことが多い.この作業を支援するため,本方法は,動作中の人物の各要所部位で計測した筋電位値とその変化を,その人物の人体骨格を表す3D モデル上の対応する部位に色の差異として表示し,それを動画アニメーションとして提示する.これにより,利用者は,動作フォームの変化に伴う各筋肉の負荷状態とその時間変化を,視覚的かつ直感的に理解することが可能となる.本方法を,実際にゴルフスゥィング動作とボーリング投球動作に適用し,とくに異なる人物の動作特徴の比較評価が効果的に行えることを示す.
著者
鈴木 茂樹 山田 雅之 宮崎 慎也 長谷川 純一 安田 孝美 横井 茂樹
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.8-14, 2003 (Released:2008-07-30)
参考文献数
5

運動計算を比較的高速に行える弾性プリミティブ(弾性要素)モデルで構成される仮想弾性物体とのリアルタイムインタラクションを実現する.一般的なボクセルデータ形式の入力形状に対して,大きさの異なる多面体形状の弾性要素を効率良く組み合わせることにより,高速処理に有利な少ない要素数で自由形状の弾性物体モデルを構築する.弾性物体とのインタラクションのための入力デバイスとしてジョイスティックデバイスを用いることにより,フォースフィードバックを伴ったインタラクションが可能である.弾性物体とマニピュレータとの衝突処理においては,幾何学形状をなすマニピュレータと弾性物体の間の物理法則にもとづく衝突処理モデルにより,適切なフィードバックフォースを実現している.
著者
井上 芳範 宮崎 久美子
出版者
科学技術社会論学会
雑誌
科学技術社会論研究 (ISSN:13475843)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.143-158, 2009-10-20 (Released:2021-08-01)
参考文献数
31

The purpose of this paper is to analyze the diffusion of wind power systems and residential photovoltaic systems (PV) in Japan by focusing on the interaction between technology and markets and to contribute towards recommendations on technology policy and management. This paper proposes a framework for analyzing the early stage of diffusion processes regarding these systems as the complex technological systems by combining the use of several approaches. Firstly, technological factors are investigated by analyzing the adoption of usage. Secondly, economic factors are evaluated by analyzing the installation and running costs for these systems. Furthermore, effective diffusion factors of these systems are investigated by analyzing the stakes among actors including an analysis of the demand related factors of the residential PV customers obtained by a questionnaire (carried out by New Energy Foundation in Japan in 2004). Thirdly, a comparison is made on the value of investments for these systems and some issues of concern are pointed out. Our recommendations on technology policy are given and we conclude as follows. In Japan, these systems were developed efficiently and potential power exists for diffusing renewable energy. However, effective measures for raising the incentives for stakeholders, including institutional reform would be required.
著者
長岡 千津子 山本 義和 江口 さやか 宮崎 信之
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.159-167, 2004 (Released:2005-06-03)
参考文献数
21
被引用文献数
15 16

2000年4月に大阪湾全域において表層泥を採取し, 重金属濃度 (Hg, Cd, Cu, Zn, Pb, Ni, Mn, Cr, Fe), および, 粒度組成 (泥・砂・礫), 強熱減量, COD, 硫化物について分析を行った。Mn以外の重金属元素は湾奥部や湾東部において濃度が高く, 海水の交換が良い明石海峡, 紀淡海峡付近で低い傾向を示した。底質重金属 (Mnを除く) 濃度と粒度組成, 強熱減量, 硫化物には強い相関性が認められたことから, 底泥の重金属濃度は重金属負荷量以外に, 粒度や有機物によっても大きく影響をうけることがわかった。
著者
横川 智之 髙橋 英眞 奈須 一颯 宮崎 稜也
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.9, pp.477-481, 2021-09-01 (Released:2022-09-01)
参考文献数
7

本研究はシロアリを利用した間伐材の資源化と飼料化を図ることを目的として行った.個体数と産卵数の関係を調べ,養殖に最も適切な個体数を明らかにした.また,シロアリ配合飼料を用いて魚を養殖したところ,配合割合を10%とした場合に最も体長が増加した.これは,現在配合飼料として用いられている魚粉と代替可能であることを示唆していた.また,シロアリの脂質成分は,落花生油に近いことも判明した.
著者
山本 弘二 安田 康晴 友安 陽子 坂口 英児 宮崎 龍二
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.751-758, 2020-12-28 (Released:2020-12-28)
参考文献数
13

背景:救急車の出動件数は年々増加しているが,交通事故の形態や防止策については検討されていない。目的:救急車が緊急走行中に発生した交通事故形態を分析し,事故防止策を検討する。対象と方法:平成25年からの5年間に全国で発生した救急車の緊急走行中の事故について,交通事故総合分析センターのデータベースを用いて,一般車両による事故形態と統計学的に比較した。結果:救急車事故および一般車事故ともに「車両相互」による事故がもっとも多く,一般車事故では「追突その他」が多い。救急車事故では「交差点内」の「出会い頭」よる事故がもっとも多く発生していた。結論:救急車の緊急走行中における交通事故形態と一般車による交通事故形態が異なっていた。救急車の緊急走行中における「交差点内」および「出会い頭」の事故防止策として,一般車両に救急車の接近,とくに交差点内で早期認識効果につながる救急車の改良が必要と考える。