著者
木津 純子 巨勢 典子 小林 洋一
出版者
Japanese Society of Environmental Infections
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.44-50, 2005-03-15 (Released:2010-07-21)
参考文献数
16
被引用文献数
1

日局消毒用エタノールおよび香料添加消毒用エタノールをそれぞれ日局脱脂綿に含浸させた製剤を用い, 両薬剤の使用感と残存性を比較検討した.(1) 室温放置の質量測定で, 両製剤の残存性に差は認めなかった.(2) 医療器具 (ステンレスバット・プラスチックバット・輸液バック・ガラス輸液ボトル) の清拭について, 両薬剤を無作為に割付けた官能検査により, 外観への影響・べたつき感について清拭者, 直後の評価者, 60秒後の評価者とも両薬剤に有意差は認めなかった. 臭いの強さについては清拭者および60秒後の評価者においては差を認めなかったが, 直後の評価者における輸液バックとガラス輸液ボトル清拭直後の評価のみ, 香料添加消毒用エタノールの方が有意に強かった.(3) 皮膚消毒について, 両薬剤を無作為に割付けた官能検査により, 清拭者, 被清拭者とも清拭中の臭いの強さ, 10秒後の臭いの強さ, 臭いの好みにおいて差は認めなかった.(4) 手指消毒における使用感についてアンケート調査を実施した結果, 医療従事者は使用中の臭い, 10秒後の臭い, 臭いに関する好みに関して差を認めず, また職種による差も認めなかった. 学生では使用中および10秒後の臭いで香料添加消毒用エタノールの方に臭いを強く感じた者が多かったが, 臭いの好みには差を認めず, また性差も認めなかった.従って, 両薬剤の使用感・残存性について大きな差はなく, 香料添加消毒用エタノールは消毒用エタノールの代替として使用し得ることが示唆された.
著者
中川 陽之 小林 洋一 渡辺 則和 箕浦 慶乃 勝又 亮 河村 光晴 安達 太郎 小原 千明 宮田 彰 丹野 郁 馬場 隆男 片桐 敬
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.16-20, 2004

38歳の女性,主訴は意識消失発作である.既往歴として2回の失神歴を有した.平成12年1月頃より,起立時の立ちくらみが頻発し始めた.同年12月,起立位で上司との会話中,立ちくらみが出現した.息をこらえ我慢していたところ意識消失発作が出現したため救急車で某病院に搬送され,当院紹介受診となった.理学的所見,非観血的検査に異常は認められず,臨床経過よりneura11y mediatedsyncopeが疑われたためhead-up tilt test,頸動脈洞マッサージを施行したが,失神発作は誘発されなかった.Valsalva試験は第II相,第IV相における異常反応が認められ,valsalva ratioは低下しており,自律神経系異常パターンが認められた.このことより,再度80度受動起立下で息こらえをしたところ,開始直後より急激な血圧の低下をきたし,約6秒後に臨床症状と同様の失神発作が誘発された.以後,日常生活での息こらえを必要とする動作の禁止を指導し,外来経過観察中である.息こらえにより失神発作が誘発される症例は,我々が検索した限り,成人例においては2報告にすぎず,まれな症例と考えられ報告した.
著者
小林 洋介
出版者
早稲田大学史学会
雑誌
史觀 (ISSN:03869350)
巻号頁・発行日
no.153, pp.一-二一, 2005-09-26
著者
小林 洋 師玉 康成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.96, no.519, pp.41-48, 1997-02-13

本論文においては,まず,リアクティブシステムの一種である工場の生産ラインのシーケンス制御システム等のシステム分析/設計に有効と考えられる,ステートフエンス図(SFD)と名づけて先に我々が提案した図式の定式化を行うと共にイベントトレース図(ETD)との相互の関係について示す。 SFDとしてOSFD, TSFD, NSFD及びESFD の三つの形式を示す。このうち, TSFDは状態空間と時間的順序を一つの図で表現したものである。 ESFDはイベントを種類別に集約して表したもので,同期関係を見やすく表現したものである。 またオブジェクト毎にSFDを表したときのイベントのマスタ/スレーブ関係の一表記法についても示す。さらに,踏切問題により安全設計への応用例も示す
著者
小勝 幸夫 小林 洋二 渋谷 紘 武井 〓朔 竹内 敏晴 角田 史雄 堀口 萬吉 町田 二郎 村井 武文 吉田 弘安 吉羽 興一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.76, no.9, pp.421-431, 1970-09-25
被引用文献数
11 2

rights: 日本地質学会rights: 本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものであるrelation: IsVersionOf: http://ci.nii.ac.jp/naid/110003012640/
著者
小林 洋一
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.564-575, 2011-12-28 (Released:2012-08-03)
参考文献数
9
著者
松森 篤史 米田 諭 小林 洋三 竹田 幸祐 安藤 稔 山根 佳子 西村 公男 小嶌 秀之 福井 博
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.102, no.9, pp.1207-1211, 2005-09-05

症例は30歳男性.黄疸と肝機能障害にて入院.入院7日目にプロトロンビン活性は30%と低下し急性肝炎重症型と診断した.直ちに血漿交換とグルカゴン-インスリン療法を施行し救命し得た.ウイルスマーカーはすべて陰性で,薬物服用歴とリンパ球幼弱化試験陽性であることよりホスホマイシンが原因と診断した.ホスホマイシンが原因となった急性肝炎重症型は本症例が最初の報告例である.<br>
著者
朴 相俊 岩岡 正博 酒井 秀夫 小林 洋司
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
no.92, pp.p175-197, 1994-12

近年,全国各地で高性能林業機械を導入して新たな林業を展開している。今回はそのなかで地形が急峻な山岳林における間伐材搬出等の集材作業仕組みとして評価が高い,タワーヤーダによる間伐作業における適切な作業システムと適正路網密度について調査し,結果を得た。即ち,間伐では単木材積が大きいほど能率的であり,またクランプ式搬器によって集材作業功程が高くなり,横取り作業の効率も3倍程度向上することが分かった。タワーヤーダによる集材作業システムを前提にした適正路網密度は40m/ha以上の高密度となった。Recentry, high quality forest machines like harvesters, feller-bunchers, processors and mobile tower-yarders have been used in Japanese forest since several years ago in order to improve its difficult forest operational conditions. In this paper we introduce an outline and results of thinning operation systems with a mobile tower-yader and a profitable forestroad density, that were performed in Tokyo University Forest at Chichibu and Chiba. A profitable forest-road density is over 40 m/ha for thinning operation systems with a mobile tower-yarder in study area A, B.
著者
藤江 正克 藤本 浩史 彼末 一之 王 碩玉 高杉 紳一郎 小林 洋 安藤 健
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

超高齢社会の到来に伴い,動作支援ロボットに対する社会的ニーズは急速に拡大している.しかし,動作支援ロボットでは,支援する関節・筋の生体情報のみを利用してロボットの動作を決定しているため,全身協調運動に与える影響は十分に検討されていない.本研究では,ロボット使用者の全身の動作が協調されることが可能なロボットの制御則の構築に向け,課題を大きく以下の3つに分けて取り組んだ.(1)ヒトの全身協調動作モデルの構築,(2)生活動作における被介助者の全身動作の最適化,(3)介助ロボットの動作生成.そして,用途の異なる複数のロボット対し上記の3つの課題に基づき,全身協調動作を誘発するロボットの開発を目指した.
著者
市原 恒一 陣川 雅樹 山田 健 豊川 勝生 井上 昭夫 小林 洋司
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

間伐を実行して二酸化炭素の吸収量が多い健全な森林を作るため、および集材の際に排出される二酸化炭素量を削減するために、新しいモノレールを開発した。このモノレールは材を積載し斜面を降下する際に発電し、そのエネルギーを空荷で荷積み地点まで戻る際に利用するシステムを有する。このモノレールを用いて化石燃料の消費量が極めて少ない集材を実行し、間伐材を収穫して二酸化炭素の吸収固定量が多い健全な森林を作り、ゼロ・エミッション、すなわち廃棄物を出さない循環型の木材収穫システムの実現を目指した。試作機を用いて電気エネルギーと重力エネルギーの変換効率を測定すると、上りで0.50〜0.68、下りで0.18〜0.33と低い値になり、ゼロ・エミッションを達成することはできなかったが、化石燃料使用量を削減することができた。効率の高い直流モータとバッテリーおよび発電量を増加させるために歯車を入れるなどの改良点を明らかにした。地球環境を改善するために、環境倫理学に基づいた森林の管理法について検討を加えた。間伐材の集材ではコストを押さえることが重要である。このため、モノレールに搭載されたクレーンによる合理的な木寄せ法とモノレールへの積載法、最適複合路網計画法および軌条敷設作業能率などモノレール集材における作業の高能率化について検討した。ここで提案した木寄せ・積載法については、保残木を利用するためアウトリガーが不要で車両の軽量化と木寄せ地点間移動の簡素化を実現した。複合路網とは、急傾斜地ではモノレール、緩傾斜地では林道を敷設するものである。遺伝的アルゴリズムを用いて、敷設と木寄せに関わるコストが最も低い最適路網を求める方法を提案した。敷設作業能率については、軌条勾配と作業能率の関係を明らかにし、急傾斜地における敷設法に関する提案を行った。モノレール導入による、労働負担の軽減について定量的な効果を証明した。
著者
和田 大介 小林 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DC, ディペンダブルコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.99, pp.7-12, 2008-06-13

本稿では,オンラインゲームをピュア型P2P(peer to peer)ネットワークにおいて行なった場合のプレイヤ間の時間チート(time-cheat)と呼ばれる不正行為の防止を行うプロトコルの一種を提案する.本方式では,分散ゲームにおいて時間チートを防止するための基本的なプロトコルであるロックステップ(lockstep)プロトコルにビザンチン合意(Byzantine agreement)アルゴリズムを組合せて用いており,あるプレイヤが不正行為を行っても他のプレイヤは引き続きゲームを継続することが可能になる.
著者
城所 正洋 小林 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.148, pp.31-36, 2006-07-05
参考文献数
11

本稿では,一般のパーソナルコンピュータ(PC)所有者にとっては作成した携帯電話用のコンテンツを手軽に発表や提供ができ,携帯電話所有者にとっては希望する種類のコンテンツを容易に入手できるような場を提供するための,Peer-to-Peer(P2P)ネットワークとサーバを用いたハイブリッド型のコンテンツサービスシステムを提案する.例として,携帯電話用の待ち受け画像のサービスシステムを取り上げ,試験的に開発も行った.携帯用電話のコンテンツを充実させるためには,今後は,商用のサイトでの提供だけでなく,個人が作成するコンテンツを容易に流通させるための場も必要と考えられ,そのための一つの取り組みとして本方式の提案を行う.