著者
福井 博
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-4, 1998-01-25 (Released:2009-11-17)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1
著者
米田 諭 小林 洋三 布居 剛洋 竹田 幸祐 松森 篤史 安藤 稔 辻之上 裕久 西村 公男 福井 博
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.103, no.11, pp.1270-1273, 2006 (Released:2006-11-06)
参考文献数
15
被引用文献数
1

症例は28歳女性.近医でインフルエンザBにてリン酸オセルタミビルなどを処方され,翌日夜間より下腹部痛,下痢,血便が出現し当院を受診.大腸内視鏡検査で横行結腸左半部に全周性にわたる表層の出血,びらんを認めた.内服薬中止にて症状,内視鏡所見の治癒を認めた.薬剤リンパ球幼若化試験でリン酸オセルタミビルのみ陽性であった.本症例はリン酸オセルタミビルが誘因と考えられた急性出血性腸炎第1例目であり報告した.
著者
吉治 仁志 福井 博
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.111, no.9, pp.1765-1773, 2014-09-05 (Released:2014-09-05)
参考文献数
62

C型肝炎ウイルスに対する抗ウイルス療法の進歩は目覚ましいものがあり,今後多くの症例においてウイルス排除が可能となると考えられる.しかし,ウイルス排除が全例で可能とはならないことや,わが国のC型肝炎患者が今後ますます高齢化することを考えた場合,肝硬変への進展抑制および肝発癌予防といった肝病態進展抑制法の開発はC型肝炎患者の予後改善における重要な治療ターゲットと考えられる.新規薬剤の開発とともに,インスリン抵抗性やレニン・アンジオテンシン系などC型肝炎の病態に関連する既存薬剤を組み合わせて投与する「カクテル療法」による治療が試みられており,一定の成果が報告されている.
著者
三浦 洋 早野 恵子 井野辺 義人 福井 博義
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.651-655, 1991-05-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

マムシ咬傷による横紋筋融解症から急性腎不全を来たし, 救命し得たもののDIC, 消化管出血等の合併症を伴って重篤な経過を辿った2症例を報告する. 両症例共に受傷後, 広汎な局所病変を呈し, 入院時検査においてBUN, creatinineの上昇と共にLDH, CPKなどの筋由来酵素群の上昇がみられ, さらに血中, 尿中のmyoglobinの高値も認めたことから, rhabdomyolysisによる急性腎不全を発症したと考えられた. 症例1は蛇毒中の血液凝固因子の作用によりDICを併発したことから, また症例2は大量の消化管出血を伴ったことから, いずれも重篤な経過を辿った. 局所病変の強いマムシ咬傷例は, 重篤な合併症に注意して診療にあたるべきと思われた.
著者
野本 保夫 川口 良人 酒井 信治 平野 宏 久保 仁 大平 整爾 本間 寿美子 山縣 邦弘 三浦 靖彦 木村 靖夫 栗山 哲 原 茂子 浜田 千江子 佐中 孜 中尾 俊之 本田 雅敬 横田 眞二 須賀 孝夫 森 典子 下村 旭 金 昌雄 今田 聰雄 田中 良治 川西 秀樹 枝国 節雄 福井 博義 中本 雅彦 黒川 清
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.303-311, 1998-04-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
24
被引用文献数
25 25

硬化性被嚢性腹膜炎 (sclerosing encapsulating peritonitis, SEP) はCAPD療法における最も重篤な合併症の1つである. 平成7-9年度にわたり, 厚生省長期慢性疾患総合研究事業慢性腎不全研究班に参加した『CAPD療法の評価と適応に関する研究班』にてこの病態に焦点をあてSEPの診断基準, 治療のガイドラインを作成し検討を重ねてきた. 今回平成7-8年度の成果を土台に1年間経験を各施設より持ち寄りその実際的な問題点を明らかにし, 改訂するべき事項があればさらに検討を続けることを目的として叡知をあつめ, 平成9年度硬化性被嚢性腹膜炎コンセンサス会議を開催した.今回は主に診断指針の見直しおよび治療および中止基準の妥当性に焦点をあて検討し改訂案を作成した. 診断基準に関しては昨年度に提示した定義に根本的な変更点はなかった. しかし, 治療法に関し若干の手直しを行った. 栄養補給は経静脈的高カロリー輸液 (TPN) を主体に行うが, 具体的投与量を提示した. 一部症例にステロイド薬 (含パルス療法) がSEP発症直後の症例に著効を示した症例に加えて, 一方不幸な転帰をとった症例も報告された. また, 外科的腸管剥離についても再検討を行った. 中止基準に関しては一部の手直しと小児症例に関するガイドラインも新たに加えた.以上当研究班で3年余にわたる作業を行ってきたが, 現時点での諸家のコンセンサスを得たSEP診断治療指針 (案) を上梓することができた. しかしながら本病態の多様性, 治療に対する反応性の相違から基本的な治療方針の提示にとどめた. 今後さらに中止基準を含んだSEP予防法の確立や生体適合性の良い透析液の開発が重要であることはいうまでもない.
著者
宮本 善秋 福井 博一 若井 万里子 梅丸 宗男 若原 浩司
出版者
岐阜県中山間農業技術研究所
巻号頁・発行日
no.4, pp.21-26, 2005 (Released:2011-03-05)

岐阜県北部飛騨地方の山間地帯では、高品質なモモが生産されているが、近年胴枯れ様障害によるモモ樹の枯死が増加している。そこで、この原因を究明し防止対策を講じるために調査を開始した。調査は1989年から1997にかけて胴枯れ様障害の発生状況について実施した。観察された主幹部の障害は、樹皮の亀裂、褐変壊死、木質部の黒変の3つのタイプに分類された。これらの被害は3-4年生の幼木期に急増し、主幹の南側或いは南西側に発生が多い傾向があり、ほとんどが地上80cm以下に集中していた。これらのことから、本調査で観察された障害は他の果樹で認められる凍害と同一症状と考えられ、飛騨地域におけるモモ樹の枯死原因の1つは凍害であると考えられた。
著者
辻本 達寛 藤井 久男 福井 博
出版者
奈良医学会
雑誌
Journal of Nara Medical Association (ISSN:13450069)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.91-100, 2010-08-31

ダブルバルーン内視鏡による小腸の内視鏡診断と治療の現況について,自験例を含めながら概説した.最近まで「暗黒大陸」,「未知の臓器」などと言われていた小腸は,カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡の登場を契機に,内視鏡診断や内視鏡治療が可能となり,小腸疾患の診療体系が大きく変化してきている.当院では2008年5月よりダブルバルーン内視鏡,2009年4月よりカプセル内視鏡を導入し小腸疾患の診療を行っている.それに伴い新たな問題点も出現してきた.今後さらなる症例の集積と機器の改良に伴い,より効率的な診断と治療が可能になると思われる.ダブルバルーン内視鏡検査は安全性についても十分な配慮が必要でありその標準化が望まれる.
著者
林野 泰明 福原 俊一 野口 善令 松井 邦彦 John W Peabody 岡村 真太郎 島田 利彦 宮下 淳 小崎 真規子 有村 保次 福本 陽平 早野 順一郎 井野 晶夫 石丸 裕康 福井 博 相馬 正義 竹内 靖博 渋谷 克彦
出版者
公益財団法人 天理よろづ相談所 医学研究所
雑誌
天理医学紀要 (ISSN:13441817)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.25-33, 2012-12-25 (Released:2013-02-26)
参考文献数
14

本研究の目的は,2004年の卒後医学教育改革前後の医療の質を比較することである.日本の8つの臨床研修指定病院において研修中の医師が本研究に参加した.参加した医師は,外来において頻度の高い疾患(糖尿病, 慢性閉塞性肺疾患,心血管疾患,うつ病)についての臨床シナリオに回答した.回答をエビデンスに基づいた診療の質の基準に照らしあわせて採点し,正答率スコアを算出した.ローテート研修が導入された前後でスコアの変化が生じたかを検証するために,2003年の参加者のスコアと,2008年の参加者のスコアを比較した.2003年では,141名(70.1%)が,2008 年には237名(72.3%)が参加に同意した.交絡因子を調整後も,両年の間にスコアの違いを認めなかった(2003 年からのスコアの変化 = 1.9%. 95% CI -1.8 to 5.8%).教育改革前の研修プログラムがストレート研修の施設ではスコアが 3.1% 改善しており,改革前にローテート研修を採用していた施設の改善度1.4% と比較して有意に高値であった.全般的には,2004 年の医学教育改革前後において,研修医の医療の質は変化していなかった.
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
福井 博一 山本 哲也 浅野 正 中村 三夫
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.139-145, 1988-12-25

Cyclamen persicum Mill.'バーバーク'の種子を無機成分を1/2にしたMurashige & Skoog培地(1/2MS)に播種し,発芽した幼植物の各組織からの器官分化に及ぼす生長調節物質の影響及び大量増殖法の検討を行った。子葉柄からは塊茎様組織(TLO)が形成されたが,その形成量はNAA濃度が高くなるに従い促進された。生長点近傍組織及び塊茎組織からの塊茎肥大にもNAAが密接に関与していた。不定芽の分化はBAPによって促され,不定根の分化はNAAによって促進された。カルス形成はNAAを10^<-5>M,BAPを10^<-7>〜10^<-6>M添加された場合に最も促進された。個々に分割した不定芽を,高濃度のBAPを添加した培地に移植すると各々からフローラルトランクが形成され,実生植物に近い形態の幼植物となった。カルスをNAA 10^<-6>M及びBAP 10^<-6>M添加した培地で液体振とう培養すると多数の不定胚が得られた。
著者
福井 博
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.84-93, 2002-02-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
88
著者
福井 博一 景山 幸二 松本 省吾 松本 省吾
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

根腐病抵抗性の4倍性Rosa multifloraと根頭がんしゅ病抵抗性をのPEKcougelを交配し、複合抵抗性台木の育成を目指した。得られた種子から胚を摘出して胚培養を行った。遺伝子マーカーを用いて交雑後代の検証を行った結果、3個体のF1個体が得られた。これらのF1は根頭がんしゅ病と根腐病に対して高い複合抵抗性が確認できた。接木親和性検定の結果、' F1 No.1'、' F1 No.5'が台木として有望であった。
著者
松森 篤史 米田 諭 小林 洋三 竹田 幸祐 安藤 稔 山根 佳子 西村 公男 小嶌 秀之 福井 博
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.102, no.9, pp.1207-1211, 2005-09-05

症例は30歳男性.黄疸と肝機能障害にて入院.入院7日目にプロトロンビン活性は30%と低下し急性肝炎重症型と診断した.直ちに血漿交換とグルカゴン-インスリン療法を施行し救命し得た.ウイルスマーカーはすべて陰性で,薬物服用歴とリンパ球幼弱化試験陽性であることよりホスホマイシンが原因と診断した.ホスホマイシンが原因となった急性肝炎重症型は本症例が最初の報告例である.<br>
著者
福井 博泰 新庄 エルサ-マルガリータ 梁川 良
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.177-186, 1980-04-25

レプトスピラの抗原変異株を家畜から分離しようとして, Leptospira interrogans血清型canicolaを子犬に, pomonaをSPF豚に接種し, 血液および腎臓をhomologousな免疫血清を加えた寒天平板に培養した. 2〜4週後に寒天上に発育したコロニーを, 大, 中および小型コロニーに区分し, それぞれいくつかずつを無作為に単離し, 沈降素吸収試験によるスクリーニングでその抗原性を親株と比較した. Canicolaの抗原変異株は感染犬10頭中7頭の血液および7頭中3頭の腎臓から得られた. 変異株は血液および腎臓由来の大型コロニーに多数, また血液由来の中および小型コロニーに少数認められた. 変異株は接種菌液からも分離されたが, 感染犬血液からはそれよりも有意に高い割合で分離された。他方pomonaの抗原変異株は感染豚5頭中2頭の血液のみにおいて小型コロニーに認められた. 大型コロニーは豚からは出現しなかった. 変異株は接種菌液からも分離されたが感染豚血液からはそれより有意に高い割合で分離された. 変異株の抗原性は交差凝集素吸収試験などによっても親株とは明らかに異なり, 同じ株由来の変異株はその抗原性が互いに類似した. 以上の結果は, 用いられた株には少数の抗原変異株が含まれており, その割合は実験感染後3〜7日目の犬や豚の血液において有意に上昇したことを示している.
著者
市橋 正一 福井 博一 金 勲
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.403-407, 2006 (Released:2006-12-27)
参考文献数
13

ミズゴケで栽培したドリテノプシスの乾物重と成分含有率に及ぼす培養液のイオン組成の影響について検討した.茎葉,根,花序などの乾物重と乾物割合は,処理区間での差は比較的少なかった.しかし,K+濃度の増加は茎葉の乾物重の増加に,Ca2+濃度の増加は減少につながった.乾物率は器官間での違いが大きく,茎葉部では6.4~7.4%であったのに対し,根部は8.5~10.4%,花序部では7.0~8.4%となった.各成分の含有率は培養液中の特定のイオン比率が上昇すれば同種元素含有率は増加したが,陽イオンあるいは陰イオン群内の他種のイオンの吸収は抑制された.本実験の陽イオン処理区では茎葉のCa含有率,花序のP含有率に違いが見られた.また,陰イオン処理区では根のP,Ca含有率,花序のN,Ca含有率に違いが見られた.これは,各イオンの吸収と移動が,培養液組成によって影響を受けたことによるものと考えられた.K+はH2PO4−の吸収・転流を阻害し,NO3−はCa2+の吸収を促進したが,その機作については不明であった.