著者
山下 真史
出版者
中央大学国文学会
雑誌
中央大学国文 (ISSN:03898598)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.13-26, 2017-03-25

「文字禍」の典拠となったOlmsteadのHistory of Assyriaなど、英語の本を調べ、表現のもととなった記述を注解した。
著者
山 健斗 猿爪 優輝 山下 真司 神谷 健太郎
出版者
一般社団法人 日本老年療法学会
雑誌
日本老年療法学会誌 (ISSN:2436908X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-6, 2022-06-22 (Released:2022-06-22)
参考文献数
15

【目的】地域在住高齢者を対象に通所介護サービス初回利用時の目標内容を計量テキスト分析にて解析し,サービス開始時の動機付け因子となる要因を明らかにすることとした。【方法】通所介護を利用している事業対象者・要支援者の96名(平均年齢79.4歳,女性59名)を対象とした。目標設定は構造化された枠組みに沿って行われた後,KH coderを用いたテキストマイニング法にて関連のある用語の抽出と共起ネットワークにて関連性を認めた抽出語をクラスタリングし,カテゴリー,サブカテゴリー分けを実施した。分類したカテゴリーと介護度,年齢,日常生活自立度,性別のバブルチャートを作成した。【結果】目標のカテゴリーとして①身体機能の改善,②歩行の耐久性の向上,③生活水準維持に必要最低限の生活空間での自立,④駅までの外出,⑤公共交通機関の利用,⑥社会活動の獲得,⑦運動関連の余暇活動に分類された。また,バブルチャートにて介護度と年齢は目標の生活空間の広さ,日常生活自立度と性別は目標の社会活動のレベルに一定の関連があることを示した。【結論】社会参加に関連した目標だけでなく,生活範囲の維持等を目的とした身体機能や活動面も目標となり,介護予防対象者へ効果的な動機付けの一助を担える可能性が示唆された。
著者
山下 真里
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.33-48, 2013-10-01

「銭」の異体字「[セン]」について,字体の出現・衰退時期と盛衰要因を考察した。字体の出現・衰退時期を手書き文書によって調査した結果,「[セン]」は明治5, 6年頃から出現し,昭和20年代後半以降に衰退することが明らかになった。このような「[セン]」の盛衰は貨幣制度の変化及び物価の上昇に伴う「銭」の使用頻度の変化によって引き起こされたものである。「銭」は明治4年に貨幣単位に採用されると使用頻度が増加したが,物価の上昇によって次第に使用頻度は減少し,昭和28年に金銭単位「銭」が廃止されると頻度の減少は決定的なものとなった。このような「銭」の頻度から見た盛衰時期と,文書調査結果における「[セン]」字の盛衰時期はほぼ一致することから,「[セン]」字の盛衰要因の一つに貨幣制度の変化及び物価の上昇があると考えられる。
著者
髙倉 修 鈴山 千恵 山下 真 波夛 伴和 須藤 信行
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.797-804, 2017 (Released:2017-08-01)
参考文献数
9

摂食障害は発症や経過に心理社会的要因が密接に関わることから, 広義の心身症ととらえることができる. 患者の多くは発症前に何らかの苦痛や孤独を感じている場合が多く, 低い自尊心が内在している. さまざまな心理社会的ストレスに対して, 過食や拒食といった手段で対処しようとしているともとらえることができる. やせることで周囲から賞賛されたり, 努力すれば体重が減少するといった経験を通して一時的な自尊心の高まりを感じていることも多い.また, 慢性的な飢餓状態により強迫性などが強まるなど, 脳機能への影響も生じる. さらに, 神経性やせ症患者において, 遺伝子の後天的な発現変化が生じることも報告されている.摂食障害の治療は難渋することも多いが, 病態に即した心身両面からの統合的治療が重要である.
著者
河江 美保 山下 真由子 八田 一 Yamashita Mayuko 八田 一 Hatta Hajime
出版者
京都女子大学食物学会
雑誌
京都女子大学食物学会誌 (ISSN:02893827)
巻号頁・発行日
no.70, pp.15-21, 2015-12

Mr. Rosanjin Kitaouji, who was known as a famous Japanese gourmet, culinarian as well as potter, recommended his special recipe for the typical Japanese egg dish, rice with raw egg. He stated that egg dish is made more delectable using shell egg warmed by holding in palms for 30 minutes before mixing with rice. The purpose of this research was to determine by sensory evaluation if his recipe increases taste favorably. Egg samples were prepared with three different temperatures (8℃, 35℃, and 55℃) in order to evaluate how temperature of shell egg influences the taste of the dish. The egg (8℃) sample was kept in the refrigerator. The egg (35℃ & 55℃) was prepared by incubating the refrigerated egg at 35℃ or 55℃ in a water bath for 30 minutes, respectively. The egg (35℃) sample is considered to be equivalent to Rosanjin' s recipe.Sixty volunteers ranked three dishes prepared with medium size eggs of temperatures of 8℃ , 35℃ , and 55℃ without being informed of the different temperatures. Each shell egg sample was cracked and mixed with 150g of steamed rice at 86℃ in a bowl when serving. Dishes prepared with 35℃ and 55℃ eggs were evaluated as tastier than with 8℃ egg (p < 0.05) by the multiple means comparison procedure for the ranked data. However, no difference was found between dishes prepared with 35℃ and 55℃ eggs. Most volunteers sensed more umami and sweetness in dishes prepared with warmed eggs than with refrigerated eggs, although they were not informed of temperature differences. Recent research has shown that signals of sweet taste receptor increase with increasing temperature. Since umami taste receptor is quite similar to the sweet taste receptor, its susceptibility increases with increasing temperature. Mr. Rosanjin Kitaouji, with his sensitive gustation, found the taste of the egg dish preferable when prepared with warmed eggs. This research has proven with sensory evaluation for the first time that rice with raw eggs prepared by Rosanjin' s recipe is tastier than when prepared by the general recipe.
著者
関堅吾 金子崇之 山下真一
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.110-119, 2014-04-15

2013年10月現在,Twitterはアクティブユーザ数が2億人以上,1日の投稿ツイート数は5億件以上[1]と,最も活発なWebサービスの1つである.(株)NTTデータが運営する「Twitterデータ提供サービス」は,そのような大量の公開ツイートをFirehose APIを通じて収集し,すべての日本語ツイートを,特性の異なる複数のWeb APIによりユーザに提供するサービスである.Firehoseを利用するシステムは,トラフィックの継続的な増加,ツイート数の瞬間的な急増,データの再取得の難しさなど,さまざまな課題に対処する必要がある.本論文では,OSSを全面的に活用し,これらの課題に対応したシステムの事例を紹介する.
著者
矢野 翔平 伊藤 弘大 山下 真由 高嶋 和毅 伊藤 雄一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.1002-1013, 2023-05-15

一般的な教育現場では,教師が生徒の理解状況を把握するために,テストを実施したり,机間巡視をして問題解答の様子を観察したりする.しかし,教師の能力や状況によっては正しく理解状況を把握できていない場合がある.近年では,情報技術を用いた学習支援システムが発達し,学習時の情報を取得することが容易になった.一方,情報教材が普及してきたとはいえ,現在最も普及している学習方法はペンを用いてノートに筆記するものである.また,紙を使用して学習する方が,電子デバイスを使用して学習するよりも優れているという結果が報告されている.そこで本研究では,筆記行動から理解状況を推定する手法を検討する.筆記量や筆記速度は,理解状況と相関があるといわれており,学習者の理解状況が筆記行動に表れていると考えられる.理解状況の評価には,解答した問題の正誤判定と学習者の解答に対する自信度を組み合わせて評価する統合評価法を用いる.また,筆記行動取得の手段として,学習者のペンを握る力(ペン把持力)を用いる.60名の実験データより,理解状況は,特に解答時間やペン把持力の平均変化量に表れていることが確認された.また,ペン把持力には自信度の影響が強く表れていることが分かった.理解状況の推定精度を評価したところ,圧力センサ付きペンから得られる情報と解答用紙から得られる情報(解答情報)を組み合わせることで72.1%の推定精度が得られた.
著者
山下 真一 村上 健太 田口 光正
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.497-505, 2017-10-15 (Released:2017-10-15)
参考文献数
22
被引用文献数
1

医学・産業利用が近年拡大しているイオンビームは,イオン種(元素)とエネルギーの組み合わせ次第で多様な照射効果が表れる。本稿では,イオンビームの最大の特徴である高い電離密度(トラック構造)と原子衝突について概説する。水中でのトラック構造と水分解生成物の収量の相関,結晶材料中の典型的な損傷形成過程のほか,今後の展望として未解明の課題にも触れる。
著者
山下 真史
出版者
中央大学文学部
雑誌
文学部紀要 言語・文学・文化 (ISSN:05296803)
巻号頁・発行日
no.121, pp.119-138, 2018-02-15
著者
牧野 耕次 比嘉 勇人 甘佐 京子 山下 真裕子 松本 行弘 山本 佳代子
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

境界とは、二つ以上のものを区切る時のさかい(境)となるものであり、人間に関しては、身体的、心理的、社会的、霊(スピリチュアル)的境界があると言われている。本研究では、精神科における看護師の境界の調整に関する技術的要素を抽出し、その技術をどのように獲得してきたのかを明らかにした。さらに、総合病院の患者-看護師関係における境界概念に関するモデルを抽出した。
著者
山下 真知子
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.8, pp.93-109, 2007

本研究は、高齢者のケア環境として、加齢による感覚機能の低下をやわらげ、ユーザーのQOLを支援する適切な色彩設計の指針を明らかにすることを目的とする。そこで、エンドユーザーの立場から、実際的な施設の使い手であるユーザーと従事者の双方向から施設の廊下と療養室の色彩環境について、価値観の差異を調査した。結果、両者の共通点として、(1)療養室については、ピンクと白で設えられた「清潔な」色彩環境を望む。(2)高明度のグレーの壁にピンク色のカーテンで構成した療養室を「清潔」で「優しい」と評価する。(3)ベージュの壁にオレンジ色のドアやカーテンで構成した環境を「陽気な」「楽しい」と評価する。相違点として、(4)廊下については、ユーザーは、陽気で明るい明瞭な色彩環境を望むのに対して、従事者は、清潔で落ち着いた曖昧な色彩環境を望む。
著者
坂東 宏和 山下 真幸 上西 秀和 蓼沼 隆 梅村 博子 冨士山 千晶 大橋 和也 坂田 信裕
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.52-62, 2017-06-14

本論文では,教師のPC画面を受講者へ提示しPCの操作方法を説明する場面において,受講者全員が必要なPC操作を把握できる環境の実現を目的とした,画面遷移参照ツールの提案と開発について述べる.本ツールでは,教師用PCのスクリーンショットにPC操作の内容を示す簡単な注釈を追記した画像を蓄積し,受講者が授業中の必要なタイミングでそれらを参照できる機能を提供する.これにより,教師のPC操作についてこられない受講者が,教師用PCの過去のスクリーンショットを参照しながら,各自のペースでPC操作を行えることが期待できる.また本ツールは,すべて自動的に実行されるため,教師に余計な負担をかけることなく活用できる.情報に関する授業の中で行った簡単な試用評価と,具体的にどのようなPC操作の把握が難しいのかを検討するために行った試用評価の結果,現在の表示内容では,CTRLキー・SHIFTキーなどの修飾キーの状態が分からない,表示と実際の入力が異なる場合に必要な入力操作を把握しにくいなど,必要なPC操作の把握が難しい場合があるものの,PC操作を学ぶ授業の理解に役立つ可能性が示唆された.
著者
山下 真 芦原 睦
雑誌
日本心療内科学会誌 (ISSN:13429558)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.230-237, 2010-11-20
参考文献数
17
被引用文献数
2