著者
山本 一
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.23-30, 1995-07-10 (Released:2017-08-01)

承元期(一二〇七-一一)の慈円の、夢・密教・和歌に関する言説を、彼の自己史に関わらせつつ読解することにより、その重層した意味関係の分析を試みる。そして、政治権力への関与を通した「衆生救済」の実現への欲求が、仏教の現世拒否志向をはねのける際に、性的なもの、就中「許された」性愛としての稚児寵愛が、慈円の内面で重要な役割をはたしたことを明らかにする。
著者
吉田 憲司 赤塚 純一 石塚 只夫 伊藤 健 岩堀 豊 上野 篤史 郭 東潤 小島 孝之 進藤 重美 高戸谷 健 田口 秀之 多田 章 徳川 直子 富田 博史 中 右介 仲田 靖 永吉 力 野口 正芳 平野 義鎭 二村 尚夫 堀之内 茂 本田 雅久 牧野 好和 水野 拓哉 水野 洋 村上 哲 村上 義隆 山本 一臣 渡辺 安 大貫 武 鈴木 広一 二宮 哲次郎 静粛超音速研究機開発チーム Yoshida Kenji Akatsuka Junichi Ishizuka Tadao Ito Takeshi Iwahori Yutaka Ueno Atsushi Kwak Dong-Youn Kojima Takayuki Shindo Shigemi Takatoya Takeshi Taguchi Hideyuki Tada Akira Tokugawa Naoko Tomita Hiroshi Naka Yusuke Nakata Yasushi Nagayoshi Tsutomu Noguchi Masayoshi Hirano Yoshiyasu Futamura Hisao Horinouchi Shigeru Honda Masahiro Makino Yoshikazu Mizuno Takuya Mizuno Hiroshi Murakami Akira Murakami Yoshitaka Yamamoto Kazuomi Watanabe Yasushi Onuki Takeshi Suzuki Hirokazu Ninomiya Tetsujiro S3TD Design Team
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-10-007, 2010-07-10

宇宙航空研究開発機構では,将来のブレイクスルーとしての超音速旅客機実現を目指し2005年10月に飛行実験に成功した小型超音速実験機(NEXST-1)に引き続き,新たな飛行実験プロジェクトとして,2006年度より「静粛超音速研究機」(S3TD:Silent SuperSonic Technology Demonstrator)の予備設計に着手し,2008年~2009年度に基本設計を実施した.S3TDは,完全自律離着陸及び超音速飛行可能な無人機で,ソニックブーム低減技術を飛行実証することを目的としたものである.本報告書では,超音速飛行実験計画及び飛行実験システム(研究機システム及び実験場システム)の設計検討について,JAXAが独自に検討した成果及びJAXAとプライムメーカの契約に基づき実施された成果をまとめる.
著者
粕谷 大智 沢田 哲治 磯部 秀之 赤尾 清剛 吉川 信 高田 久実子 山口 智 小俣 浩 山本 一彦
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.193-202, 2005 (Released:2010-04-30)
参考文献数
8
被引用文献数
2

(はじめに) 我々は関節リウマチに対する鍼灸治療の有効性と有用性および安全性を、外来にて薬物療法を行っている群を対照とした多施設ランダム化比較試験により検討した。(方法) 鍼灸臨床研究において重要な endpoint (評価項目) は、1. ACRコアセット (アメリカリウマチ学会提唱の活動性指標) による改善基準と、2. RAのQOL評価法であるAIMS-2日本語版を用い、介入 (治療法) については、関節リウマチの病期別に患者の活動性や機能障害を考慮しながら局所と全身の治療を行えるように病期別治療法チャートを作成し、患者の病態に応じて統一した治療法にした。(結果)1. 症例の収集についてはA群 (薬物療法群) 80例 (女性80例、男性2例、うち2例脱落)、B群 (鍼灸治療併用群) 90例 (女性90例、男性6例、うち6例脱落) の計170例が解析の対象となった。2. ACRコアセット改善基準を満たしている症例 (改善例) は、A群80例中8例、B群90例中20例で、2×2カイ二乗検定よりP=0.04で両群間において有意差を認め、鍼灸併用群の方が有意に改善を示した。3. AIMS-2質問紙によるQ0L変化: 12ケ月時点で両群間でP=0.001と有意差を認め、鍼灸併用群の方が有意に改善を認めた。4. AIMS-2質問紙の各項目の変化: 両群間で有意に鍼灸併用群に改善を認めた項目は歩行能、手指機能、家事、社交、痛み、気分、自覚改善度であった。(結語) 今回、多施設ランダム化比較試験において鍼灸併用群で上述の項目において有意に改善を認めたことは、従来の治療に鍼灸治療を併用することで身体機能低下を予防し、血行改善や精神的安定も得られ、関節リウマチ患者のQOL向上に寄与することが示唆された。
著者
山本 一希 本多 樹 中尾 敬
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第18回大会
巻号頁・発行日
pp.123, 2021-03-15 (Released:2021-03-15)

離人の主要な特徴として,非現実感がある。非現実感とは,自身の思考や行為が外界の環境や自分 自身と切り離されている感覚であり,離人症者は外的刺激を自己と結び付けることに困難を感じてい ることが先行研究により示唆されている。しかし,先行研究では刺激として参加者の自己顔しか用い られていない。そこで本研究では,離人の程度が高い人々は自己顔以外の刺激に対しても自己関連性 の認識に困難を示すのか検討を行った。離人の程度は質問紙を用いて測定し,自己関連性の認識の困 難さは幾何学図形と自己や他人とのマッチング課題遂行時の反応時間と正確さを用いた。その結果,離人の程度とマッチング課題から得られた両指標とには関連が認められなかった。この ことから,離人症者の自己関連性の認識の困難さは,自己顔といった日常的に自己と関連付けられう る刺激に対して引き起こされる可能性が示された。
著者
河原 常郎 川⼝ 真 磯⽥ ⼀将 稲葉 佑 ⼩出 恵也 ⼭本 ⼀樹 飯⽥ 修平 ⾦ 成道
出版者
一般社団法人 日本運動器理学療法学会
雑誌
運動器理学療法学 (ISSN:24368075)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.6-14, 2022 (Released:2022-03-18)
参考文献数
25

【⽬的】“吹き流し変形”と称する両側変形性膝関節症の症例に対し,保存療法にて有益な結果を得たのでここに報告する。【症例】症例は左膝が内反,右膝が外反変形を呈す両側変形性膝関節症の70 代⼥性であった。 著者らは,治療開始より3 ヵ⽉間の運動療法とADL 指導の実施後,近年,変形性膝関節症患者にも治療効果の期待されている多⾎⼩板⾎漿(platelet-rich plasma:PRP)療法を併⽤し,治療を⾏った。治療のアウトカムとして,従来の理学療法評価に加え,患者⽴脚型評価であるKnee injury and Osteoarthritis Outcome Score(以下,KOOS)を採⽤した。⾝体機能,動作能⼒ともに向上を⽰した。KOOS でも改善を認め,それに基づくOMERACT-OARSI のResponder 基準でも効果ありと⽰された。【結論】本症例報告を通して得られた知⾒は,今後,変形性膝関節症に対する効果的な運動療法を展開するための⼀つの⼿段としての可能性を⽰唆する。
著者
山本 一淸
出版者
天文同好會
雑誌
天界
巻号頁・発行日
vol.6, no.62, pp.109-122, 1926-02-25
著者
山本 一博
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

量子場の非局所相関の構造と曲がった時空に現れる熱的現象の関係をより深く理解するための研究と、それをより一般の系へ拡張する研究を進め成果を得た。初めに、量子場の非局所相関のより深い理解に関しては、量子情報理論の技術を応用した観点からの研究を進め、多検出器を導入した理論模型の研究を行なった。リンドラー時空において一定加速運動する多検出器模型を導入し、量子場と相互作用する多検出器系に4次元においても揺動散逸関係の一般化であるcorrelation-propagation-relation(相関伝播関係)が成立することを示した。この成果は、リンドラー時空から見た時の平衡状態で成立するエネルギーの流れに関する関係を示すものである。この関係が慣性系から見た時に非局所相関に起因する量子放射とどのように関係するかは今後の課題である。研究成果はPhysics Letter Bに掲載された。また、量子場の非局所相関の構造をより一般の系に拡張する研究に関しては、スカラー場の場合と同様にスピノル場のミンコフスキー真空を左右2つのリンドラー時空で構成される状態で記述するための研究を共同研究者と進めた。一般的な2次元リンドラー時空のディラック場を量子化しミンコフスキー真空をリンドラー状態のエンタングル状態として記述できることを4次元の場合に対して拡張する研究を行っている。カスナー時空とリンドラー時空の量子場を関係づけることによって、ミンコフスキー時空全体を部分的座標上に構成する場の状態を用いて、ミンコフスキー真空の非局所相関の構造を統一的に明らかにする研究成果として発表する予定である。また、カスナー時空とリンドラー時空ににおいて重力波であるテンソルモードの解析解をRegge Wheelerゲージのもとで発見した。
著者
山本 一淸 小槇 孝二郎
出版者
東亞天文協會
雑誌
天界 = The heavens
巻号頁・発行日
vol.13, no.146, pp.212-216, 1933-05-25
著者
井上 桂輔 沼沢 祥行 山本 一樹 須藤 聡 箱守 正樹 豊田 和典 冨滿 弘之 関屋 曻
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11988, (Released:2021-09-30)
参考文献数
26

【目的】急性期脳梗塞患者の注意障害を定量的に示して歩行自立判定を検討したものは見あたらない。本研究では,BBS に加えてMARS およびSWWT を用いて,急性期脳梗塞患者の病棟内歩行自立判定に関連する要因を明らかにすることを目的とした。【方法】発症から2 週間以内の急性期脳梗塞患者の病棟内歩行自立判定におけるROC 曲線から算出したBBS のカットオフ値による判別と,多重ロジスティック回帰分析から算出した判別スコアによる判別の精度を比較した。【結果】多重ロジスティック回帰分析ではBBS,MARS,SWWT が採択され,判別スコアを用いた方がBBS 単独での判別よりも精度が高かった。【結論】急性期脳梗塞患者の歩行練習開始時点における病棟内歩行自立判別はBBS だけでなく,MARS,SWWT を用いることで精度が高まる可能性がある。
著者
山本 一淸
出版者
東亞天文協會
雑誌
天界
巻号頁・発行日
vol.23, no.260, pp.41-44, 1943-01-01
著者
西村 保三 山本 一海
出版者
福井大学教育地域科学部
雑誌
福井大学教育地域科学部紀要 (ISSN:2185369X)
巻号頁・発行日
no.3, pp.59-66, 2012

福井大学教育地域科学部紀要(自然科学 数学編) , 3, 2012
著者
山本 一彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.305-307, 1991

明治4年の廃藩置県, の時、現在の愛知県の区域は13の県に分かれており、旧藩の形態がなお残っていたが、明治5年になって名古屋県が額田県を吸収してようやく愛知県の原形が成立した。県の土木行政が実動しはじめるまでには更に数年を要したと見られる。明治8年には全国的に大巾な人事移動が行なわれ、当愛知県でも国貞廉平という人物が参事(現在の副知事)として名東県(現香川県)から転出してきた。彼は後に愛知県令(現知事)になるのであるがこの年同県から一人の若い土木技術者をスカウトしてきだ。名を黒川治悪(以下治愿という), といい、以後明治18年まで愛知県につとめた。わずか10年間ではあったが県令に昇進した国貞廉平の下で治愿は愛知県下の土木工事に多くの実績上げた。治愿の業績は「名古屋市史・人物編」始め県下のいくつかの市町村誌等に述べられているが、彼の足跡を知るうえで非常にユニークな情報源は現地に残る石碑である。彼の名とともに係った土木工事のことを刻んである石碑は広く県下19ケ所に現存している。その分布は岡崎市5、春日井市4、名古屋市・西尾市・犬山市各2、安城市・幸田町・弥富町・立田村各1である。建碑年は明治13年から大正8年に渡っており、文献上でしが確言忍できなかった1個を除き企て硯地で確認できた。多くは治水碑であり、中には頭部の欠落したものや台座が流失したとみられるものもあるが大半は良好に管理されている。また現在でも毎年田植の時期になると近辺の人々が集まり感謝の意を込めて彼の碑の前で頭を下げる祭事が行なわれているところもいくつか知られている。碑文を集めてみると、多くの場合建碑者は付近の村々の連名であり、内容はそれまでの劣悪な治水上の旧状がその土木工事を遍していかに改良されたかを記述しており、地元からみた当時の土木の事情をかいまみることができるのではないかと思う。
著者
淺木 健司 山本 一誠
出版者
独立行政法人 海技教育機構
雑誌
海技教育機構論文集 (ISSN:24337749)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-10, 2020

<p> There is no report on the whole of communication among seafares in a navigation bridge although it is one of the most important factor in BRM. In this paper, charactaristics of communication are investigated based on thousands of discussion records by trainees and instructors after simulation exercises of BRM training. </p><p> First, the authors show the communication errors in a navigation bridge can be categorized into 24 elements, in which 7 elements relate to the quality of information to be communicated and remaining 17 ones relate to the failure of transmission. The data from the discussion records are analyzed by Principal Component Analysis ; it is shown that the degree of seafare's interest in each communication category is corresponding to the first principal component and difficulty on carring out communication is corresponding to the second one. </p><p> It is clarified that there is little correlation between the defference in types of simulation scenario and analysis results and the trainees give their mind to the matter on the failure of transmission rather than the quality of information except "ambiguity" and "obscurity".</p>