著者
山口 智弘
出版者
『年報 地域文化研究』編集委員会
雑誌
年報地域文化研究 (ISSN:13439103)
巻号頁・発行日
no.17, pp.114-135, 2013

Through the analysis of Manyōdaisyōki 『万葉代匠記』, the commentary on Manyōshū 『万葉集』, this article considers an aspect of the studies of Keichu 契沖 (1640-1701) , one of the most famous scholars of Japanese classical culture during the early Tokugawa period. Section 1 of the article explores Keichu's views on Japanese poetry, which he thought was a response to feelings aroused by innumerable events. And on this count, exclusively influenced by medieval poetics in Japan, he insisted that Japanese poetry resembled Chinese poetry. Through analysis of the Manyōdaisyōki introduction, Section 2 elucidates the originality of Keichu's views of Manyōshū, summarized into two major points: First, Keichu thought that Manyōshū was comparable to Shi jing 『詩経』, one of the classical Chinese texts. Second, he believed that Manyōshū had the same effect as Shi jing, that is, making each reader gentle. Section 3 delves into this issue in greater detail, clarifying that Keichu regarded Manyōshū as politically useful. Section 4 examines some of Keichu's commentaries on Manyōshū to consider their characteristics: Because his study of historical documents and classical Chinese texts enables him to gain a clear, detailed understanding of these poems, he found that they expressed standards and reason. This article's analysis derives the following conclusion. A major characteristic of Keichu's commentary on Manyōshū was digging out its precepts. Futhermore, from this study, I deduce that Keichu's commentary on the love poems of the nobles who understood the norm of Confucianism's standards contained his notions about human beings.
著者
山口 智
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.111-123, 2007-03-31

本稿は,青年期における「想像上の仲間」について取り上げ,それがいかなる存在であるのか,また,そうした存在との関わりを経験したことのある人は,どのように世界を体験し生きているのかについて論ずるものである。
著者
山口 智 盛 安冬 板倉 秀清
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.285-286, 1997-03-12

遺伝子の進化の過程を模して最適化問題を解く遺伝的アルゴリズムに開する研究が盛んに行なわれている。これらの研究の多くは、適者生存 (淘汰)、他の遺伝子との混ぜ合わせ (交叉)、ランダムな遺伝子の変化 (突然変異)をもとに遺伝子の進化が進行することで最適化問題を解いている。近年の分子生物学の発展にともない、進化論に閲するさまざまな仮説があげられている。中原らの提唱するウィルス進化論は、進化の過程で遺伝子の変化にウィルスが関与することで、遺伝子が他の遺伝子と融合されると言うものである。ウィルス進化説では、新しく作られる遺伝子は親の遺伝子ばかりでなく他の種族の持つ形質を採り入れることすらある。この研究では、ウィルス進化論をモデルにした新しい遺伝的アルゴリズムを提案する。従来の遺伝的アルゴリズムが二つの遺伝子を混ぜ合わせることによって新しい遺伝子を生成するのに対して、本稿で提案する方法は、遺伝子プールの中を自由に渡り歩く素子 (以下この素子をウィルスと呼ぶ) を用いて新しい遺伝子の生成を行なう。ウイルスは、遺伝子プールの中を動き回りながら遺伝子の一部を自己の持つ遺伝子に書き換え新しい遺伝子を生成する。さらに遺伝子に、増殖、死、突然変異などの生命的概念を導入することによって、ウィルス自身の進化を促す。提案するアルゴリズムは、遺伝子プール内の遺伝子とともにウィルスが進化しながら解の最適化をはかる。また、ウィルスは最適化問題の解の一部とみることができる。これは、ウィルスがスキーマタ定理におけるスキーマの一つであると言える。本稿では、シミュレーション実験によりウィルスの進化がスキーマの進化であることを示す。
著者
山口 智恵子 吉田 直美 高岡 哲子
出版者
北海道文教大学
雑誌
北海道文教大学研究紀要 = Bulletin of Hokkaido Bunkyo University (ISSN:13493841)
巻号頁・発行日
no.41, pp.87-95, 2017-03-15

本研究の目的は,わが国の高齢者介護予防プランに関するケアマネジメントの研究動向の明確化と今後の課題を検討することである. 文献抽出は,医学中央雑誌web 版(2006 ~ 2015 年)で,keyword「介護予防ケアマネジメント」と「介護予防プラン」を単独で,「高齢者」「介護予防」「ケアマネジメント」でand 検索を行い原著論文の絞込みをした.分析対象は,得られた文献中19 件であった.文献はマトリックス方式を用いて整理した.この結果,文献の掲載年別では2011 年が最も多く,2006 年の介護保険改正法の全面施行に伴う介護事業効果の見直しに関連した研究などが行われていた.対象者及び協力者は「高齢者」が多く,次いで,「三職種(社会福祉士,介護支援専門員,保健師)」,「地域包括支援センターの職員」が多かった.文献の中心テーマは【実態把握】と【システムの構築】が抽出された. 本研究の結果,短期間に見直し改正が行われる政策動向に伴い,現状の把握を行いながらも,システムの構築をめざす状況が明らかとなった.今後も当事者である高齢者や多職種との調整などの中心的役割を担う看護職者を対象とした実態把握研究と,システムの構築に関わる介入研究が継続的に行われる必要がある.
著者
高村 仁知 山口 智子 林 恵里奈 藤本 さつき 的場 輝佳
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1127-1132, 1999

スパイスと野菜・肉類を調理して, カレーライスを作るまでの各過程におけるラジカル捕捉活性の変化をDPPH-HPLC法により解析した.カレーに用いられる15種類のスパイスのスクリーニングを行った結果, すべてにラジカル捕捉活性がみられ, 特に, クローブ, オールスパイス, シナモンに高い活性がみられた.野菜類と比較してもその活性は同等以上であった.カレーの調理過程では, 野菜・肉を合わせた具では加熱により活性が増加した.一方, 調合スパイスでは加熱により活性の減少がみられた.カレーではスパイスだけでなく野菜もその活性に大きく寄与していた.本研究のカレーライス1食分は363μmol Troloxeqの活性を有し, カレーライスの全ラジカル捕捉活性に対するスパイスの占める割合は, およそ45%であった.
著者
高玉 圭樹 佐藤 史盟 大谷 雅之 服部 聖彦 佐藤 寛之 山口 智浩
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.210-219, 2013 (Released:2013-02-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1 or 0

The paper proposes a novel recommender system which supports users to clarify the most appropriate preference by recommending other categories' items that almost meet the attributes selected by users. Such an advantage is achieved by both the preference ncretization of users and the preference change of users.To investigate the effectiveness of the proposed system, we conducted the human-subject experiments and found that the proposed system supports users to find their desirable items by clarifying their preference. Concretely, the following implications have been revealed: (1) the proposed recommender system with both the serendipity and decision buttons enables users to clarify their preference by comparing items which are classified in different categories; (2) in detail, the item recommendation based on the selected item attributes contributes to clarifying the users' preference through a change of their preference, while the item recommendation based on the item characteristic contributes to clarifying the users' preference through a concretization of their preference; and (3) the proposed recommender system with the decision button succeeds the further clarification of the preference of users who have already clarified it.
著者
山口 智 福島 学 浮貝 雅裕 菅原 研次
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.32-33, 1989-10-16

大学の情報工学科の学生に、ソフトウェア開発の理論と実際を効果的に習得させるためには、導入教育をも含め体系化された演習教育が有効であると考えられる。その導入教育においては、用語の理解も非常に重要な意味を持つ。しかし、情報工学に関する知識をあまり持たない新入生に対し、多人数ゆえに、講義だけでは十分に理解させることは困難である。今回は、Smalltalk-80の対話型プログラミング環境を利用し、情報工学おける基礎概念および用語を、体験的に理解させることを試みたソフトウェア教育支援システムの概要およびその運用結果について報告する。
著者
山田 誠二 山口 智浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.105, pp.93-98, 2002-11-12
被引用文献数
1 or 0

ペットロボットやお掃除ロボットが実際に一般家庭に広まる時代をむかえ,今後人間とロボットとが関わりをもつ状況が増えることが予想される.そのように,人間とロボットがインタラクションをもつとき,人間は不可避的にロボットに適応し,ロボットも人間に対して適応することが期待される.本研究では,人間がペットロボットをしつけて,行動をコントロールできるようになる枠組みを提案し,そこにおける人間とロボットの相互適応のためのインタラクション設計について議論する.This paper describes a framework for mutual adaptation between a human and a pet robot, and design of the human-agent interaction. In our work, a pet robot learns which behavior it should execute when some stimuli are given and a human user learns how to give commands to the robot through its various sensors. A pet robot utilizes a computational classical conditioning model for learning to interpret human commands. Finally we discuss heuristics to accelerate this mutual adaptation.
著者
高見 友也 山口 智之 畑野 光太郎 冨田 雅史
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.86-90, 2018 (Released:2018-01-29)
参考文献数
32

経肛門的直腸異物は,性的嗜好などが原因で肛門より異物を挿入し抜去困難となったものである.当院では2008年4月~2017年3月までに8例を経験した.平均年齢は42.6歳(12~64歳),すべて男性であった.異物の種類は,ペンライト1例,性的玩具2例,プラスチックの筒3例,スプレー缶1例,綿棒1例であった.摘出方法は,経肛門的摘出が5例,内視鏡的摘出が2例,自然排泄が1例であった.摘出時の麻酔法は,無麻酔が4例,腰椎麻酔が2例,全身麻酔が1例であった.合併症は粘膜の裂傷が2例で認められたが,両者とも保存的に経過観察が可能であった.今回われわれが当院で経験した8例に加えて,本邦での報告例について検討を行った.
著者
山口 智実 古城 直道 樋口 誠宏 島田 尚一 松森 昇 尾倉 秀一 小田 廣和
出版者
社団法人 砥粒加工学会
雑誌
砥粒加工学会誌 = Journal of the Japan Society of Grinding Engineers (ISSN:09142703)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.557-561, 2010-09-01
参考文献数
7
被引用文献数
1 or 0

転がり軸受面の性能向上を目的として開発した,セリア (CeO<SUB>2</SUB>) 砥粒とcBN砥粒を混合しビトリファイボンドで結合したメカノケミカル超砥粒砥石の設計システムの開発に着手した.本論文では,その初期段階として,砥石の作用面形状や強度を左右する砥石の構造モデルの構築を行った.先に通常砥石の構造モデルに適用した拡散律速凝集アルゴリズムおよび砂山崩落アルゴリズムに基づく砥石の凝集/焼成モデルをベースにして,本砥石の構造特性を考慮し,新たに"セリアクラスタ凝集アルゴリズム"と"砥粒脱落判定アルゴリズム"を開発・適用することで,本メカノケミカル超砥粒砥石の構造モデルを確立した.本モデルと実砥石におけるセリアおよびcBN砥粒の分布に関するフラクタル次元解析を行った結果,非常によく一致し,本モデルの有効性を確認した.
著者
若山 育郎 形井 秀一 山口 智 篠原 昭二 山下 仁 小松 秀人
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.321-333, 2014 (Released:2015-03-30)
参考文献数
26
被引用文献数
3 or 0

鍼灸は我が国の医療のなかで有効に活用されていない。鍼灸を本当の意味で国民のための医療とするにはどうすれば良いかについては,いくつか選択肢はあると思われるが,最も重要なのは現在の医療制度の中に鍼灸を取り入れ,鍼灸師が病院で活躍できる制度にすることである。病院で鍼灸を取り入れることにより,西洋医学が不得意としている疾患・症状に対して患者に対応することができる。また,医師との共同研究も可能となる。しかし,そのためには鍼灸師教育の質の向上が必須である。病院における鍼灸導入のメリットもきちんとデータで示していかねばならない。1981年,Acupuncture and Moxibution Therapist 制度(AMT 制度)という病院内で鍼灸師が活躍できる制度が提言されたことがあった。現在の我が国で,そのような制度を整備することはかなり困難と思われるが,国民の健康維持の方法の一つとして鍼灸を取り戻し,日本の医療をさらに発展させるには必要な制度であると考えている。
著者
山口 智子 高橋 いく
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】米は主食として日本人の食生活の中心となる食材であるが、食生活の変化により米の消費量は減少している。その一方、ご飯をよりおいしく食べたいという消費者も増えており、量より質を求める傾向がみられる。近年、昔ながらのかまどで炊いたご飯に注目が集まっており、蒸しかまどが新たに開発されている。そこで本研究では、卓上型蒸しかまどで炊飯した米飯の特性について明らかにすることを目的とした。<br>【方法】平成25年度魚沼産コシヒカリを家庭用ハンディ精米機で精米して用いた。洗米後、米重量の1.2、1.3、1.4倍となるように加水し、30分間浸漬した後、ミニ蒸しかまど 1.5合炊き(小田製陶所)で炊飯した。炊飯時の温度変化を測定するとともに、米飯の水分含有率およびテンシプレッサー TTP-50BXⅡ(タケトモ電機)による物性の測定、官能評価を行った。比較対照として、加水量1.4倍で調製後、電気炊飯器にて炊飯した米飯を用いた。<br>【結果】蒸しかまどと炊飯器では炊飯時の温度上昇に大きな違いがみられ、蒸しかまどでの炊飯は約3分後から15分後にかけて徐々に温度が上昇するのに対し、炊飯器では2段階の温度上昇期がみられた。蒸しかまどで炊いた米飯の水分含有率は56.8%~60.6%、炊飯器で炊いた米飯は59.2%であった。蒸しかまどの米飯の物性を比較した場合、硬さ、こしともに加水量の多い方が値が低かった。付着性は加水量が多い方が値が高く、蒸しかまど1.2に対して1.3と1.4に有意差がみられた。粘りには有意差はみられなかった。炊飯器と蒸しかまど1.4を比べると、炊飯器の方が柔らかく、こしがあり、付着性が低いことがわかった。官能評価においては蒸しかまど1.4に比べて炊飯器で炊いた米飯が有意に好まれた。
著者
辻野 元大 古城 直道 山口 智実 廣岡 大祐 松田 茂敬 岩佐 康弘 寺内 俊太郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.856, pp.17-00161-17-00161, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
18

Diamond cutting tools show severe wear in turning of steels. In previous paper, it was shown that carbides on ferrite phase, which were precipitated by carburization, suppressed the diamond tool wear. In this paper, detailed distribution of constituents of the carbides was analyzed by EDS (energy-dispersive X-ray spectroscopy). In addition, characteristics of each carbide such as occupancy, diameter, and degree of circularity were measured. Results indicate that those characteristics of the carbides influence suppression of the tool wear.