著者
松井 豊 山本 真理子
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.9-14, 1985

Male students differing in the degree of their self-esteem rated the impressions of ten female photographs and made a choice of their dating partner. The rating scales included 19 personality and appearance traits, liking scales, and the subjects' fear of rejection. Four factors emerged as a result of a factor analysis of the 19 personality and appearance traits: homeliness, physical attractiveness, liveliness, and individuality. The findings were as follows : (a) liking for females was not only determined by their physical attractiveness but also by their homeliness ; (b) subject's self-esteem did not influence whom they choose as his date ; (c) liking of the high self-esteem subjects (HSE) were influenced more strongly by the physical attractiveness of the female than the low self-esteem subjects (LSE); (d) only the LSE was attracted more to females with high individuality; (e) LSE's liking score was strongly influenced by fear-of-rejection score. These findings suggest that the matching hypothesis should take into account factors other than physical attractiveness, i.e. desirable personality traits judged from the appearance of the other sex and also the self-esteem of the subject.
著者
松井 豊 山本 真理子
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.9-14, 1985-10-05 (Released:2016-11-18)

Male students differing in the degree of their self-esteem rated the impressions of ten female photographs and made a choice of their dating partner. The rating scales included 19 personality and appearance traits, liking scales, and the subjects' fear of rejection. Four factors emerged as a result of a factor analysis of the 19 personality and appearance traits: homeliness, physical attractiveness, liveliness, and individuality. The findings were as follows : (a) liking for females was not only determined by their physical attractiveness but also by their homeliness ; (b) subject's self-esteem did not influence whom they choose as his date ; (c) liking of the high self-esteem subjects (HSE) were influenced more strongly by the physical attractiveness of the female than the low self-esteem subjects (LSE); (d) only the LSE was attracted more to females with high individuality; (e) LSE's liking score was strongly influenced by fear-of-rejection score. These findings suggest that the matching hypothesis should take into account factors other than physical attractiveness, i.e. desirable personality traits judged from the appearance of the other sex and also the self-esteem of the subject.
著者
元廣 惇 久野 真矢 仲田 奈生 山本 真理子 藤井 寛幸
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.126-132, 2021-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
23

要旨:本報告は,多職種連携・地域課題解決型授業である「CBRプロジェクト」を紹介すると共に,授業に参加した学生の変化を予備的に検討することを目的とした.CBRプロジェクトに参加した作業療法,および理学療法学生22名を対象として,授業実施前後の課題価値,職業的アイデンティティ,自己効力感,チームプロセスを比較した.その結果,課題価値の総得点,および下位因子の興味獲得価値,私的獲得価値,職業的アイデンティティ下位因子の必要とされることへの自負,チームプロセス尺度の総得点,および下位因子の相互援助,相互調整,活動の分析といった項目で有意差を認めた.作業療法教育にてCBR概念を導入した学外実習を行うことの有効性が示唆された.
著者
山本 真理子 松井 豊 山成 由紀子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.64-68, 1982-03-30
被引用文献数
36
著者
山本 真理
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.148, pp.99-113, 2011 (Released:2017-02-17)
参考文献数
15

本稿では「~が『~』と言ってくる」という同じ構造をもち,引用句だけが異なる次のような例を扱う。次の例はいずれも「言ってくる」を使用し,引用句のみが異なる文であるが,自然さには違いがある。しかし,「言う」や「(テ)クル」の先行研究からだけではその違いを説明できない。 ○ 先生が「ちょっと手伝ってくれない」と言ってきた。 ? 先生が「富士山は日本で一番高い」と言ってきた。 本稿では,これらの自然さの違いを語用論的観点から分析した。その結果,「言う」が持つ性質の「発語行為を表現することはあっても,発語内行為を示すことはない」こととは異なる性質が「言ってくる」の使用に観察された。本稿ではその性質を「策動性」と呼び,その発話の結果である「聞き手への効果まで意図しているという発話の性質」と定義した。また,「言ってくる」で示される「策動性」は伝達者の表現意図であることについても述べた。
著者
糀屋 絵理子 樺山 舞 山本 真理子 樋上 容子 小玉 伽那 向井 咲乃 矢野 朋子 奈古 由美子 中村 俊紀 廣谷 淳 福田 俊夫 玉谷 実智夫 奥田 好成 生島 雅士 馬場 義親 長野 正広 樂木 宏実 神出 計
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.602-609, 2021-10-25 (Released:2021-12-08)
参考文献数
21

目的:多病を抱える高齢者の疾患管理において,季節変動に伴う血圧の変化が,臨床上,問題であると指摘されている.本研究では,在宅医療を受療中の在宅療養高齢者において,季節変動に伴う血圧変動の実態を把握するとともに,療養中イベントとの関連,変動に関連する要因を検討した.方法:包括的在宅医療確立を目指したレジストリー研究(OHCARE研究)の協力機関にて在宅訪問診療を受療している,65歳以上の患者,かつ初回調査と追跡調査(平均追跡日数368日)で,夏季(6/1~8/31),冬季(12/1~2/28)に調査を行った57名を対象とした.診療記録より,患者の基本属性,血圧値,療養中イベントを含む情報を収集し,季節変動に伴う血圧値を把握した.また,収縮期血圧における季節間血圧変動について,中央値を基準に,季節変動大・小の2群に分け,対象の特性を比較するとともに,療養中イベント(入院,転倒,死亡)との関連の有無を検討した.結果:対象の約60%は要介護3以上と虚弱状態であった.患者の血圧平均値は,夏季120.5±12/66.9±8 mmHg,冬季124.7±11/69.5±7 mmHgと冬季の方が有意に高値であった(P<0.01).また血圧変動レベル大小2群で特性を比較すると,変動レベルが大きい群の方が小さい群より,夏季血圧が有意に低かった.また,血圧変動レベルが大きい群の方が「療養中の入院」の発生割合が有意に高かった(P=0.03).結論:在宅医療を受ける高齢療養者において,季節間で血圧は変動し,特に夏季の血圧低下が変動に影響する可能性が考えられた.また,血圧変動性の大きさが療養中の入院イベントリスクと関連する可能性が示唆された.これらの変動を把握した上で,医療者は臨床的な諸問題を考慮し,患者個々に最適な治療,ケアを検討する必要がある.
著者
神谷 拓磨 松橋 珠子 細井 美彦 松本 和也 宮本 圭 本上 遥 久米 健太 樋口 智香 奥野 智美 山本 真理 越智 浩介 井橋 俊哉 辻本 佳加理
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.111, pp.P-54-P-54, 2018

<p>【目的】分化した体細胞核を未受精卵子内に移植することにより,リプログラミングが誘導され,クローン動物の作出が可能となる。未受精卵を用いてクローン胚を作成する場合,細胞分裂やDNA複製を経て,移植された体細胞核から胚性遺伝子が発現を開始するため,細胞分裂やDNA複製は転写のリプログラミングに不可欠な要素の一つと考えられてきた。そこで本研究では,転写リプログラミングにおける細胞分裂やDNA複製の寄与を明らかにするため,マウス初期胚を用いて細胞分裂及びDNA複製非依存的に体細胞核の転写リプログラミングを誘導する核移植法の開発を目指す。【方法】C57BL/6雌マウスとDBA/2雄マウスを用いてIVFを行い,その後mKSOM培地で4細胞期胚まで培養した。4細胞期胚をDemecolcine添加培地に移し,細胞周期をG2/M期に停止した。G2/M期停止4細胞期胚にTransgeneによりトレース可能な細胞株を移植し,24時間後に免疫染色を行い,共焦点顕微鏡下で移植細胞核の構造的な変化を観察した。また,G2/M期停止4細胞期胚にC2C12筋芽細胞を核移植し,α-amanitinによって転写を阻害した区と非添加区に分け24時間培養後,RNA-seqによって遺伝子発現を調べた。【結果】免疫染色の結果,移植した細胞核が24時間以内に急速なリモデリングを受け,胚由来の核と似た構造を示すことが分かった。移植核中には2番目のセリンがリン酸化を受けたRNA PolIIが確認され,移植後の細胞核は転写活性を有することが分かった。次にRNA-seqの結果,初期胚で高発現する遺伝子の多くが核移植した4細胞期胚から新たに転写されることが分かった。さらに,Utf1やEsrrbなど4細胞期からES細胞にかけて発現の高い遺伝子の転写も確認した。以上の結果より,マウス4細胞期胚を用いた新規核移植法を示した。また,本実験で発展した核移植法により,細胞分裂及びDNA複製非依存的に体細胞核の転写リプログラミングが誘導できる可能性が示唆された。</p>
著者
山本 真理
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.139-159, 2013-09-30 (Released:2017-05-02)

本研究では,物語の語りにおいて参与者が行う,物語の登場人物の声として聞かれる発話を「セリフ発話」と呼ぶ。本稿では,そのうち物語の内容を知らないはずの「受け手」が「セリフ発話」で参入する現象に焦点を当て,これらが物語を語る活動においてどのような機能を果たしているのかを相互行為分析の枠組みを用いて分析する.分析を通して,セリフ発話による受け手の参入が,極めて的確に語り手の物語を理解していることを示す一つの方法になっていることがわかった.その時,受け手は語り手の発話や身体的動作に敏感に反応することにより,適切な参入を実現し,語り手の描写の焦点を再構成していた,それは物語の構築における受け手の積極的な貢献であり,物語の構築が相互行為的に達成されていることを示す一つの証拠となる.更に,セリフ発話から開始される連鎖についても分析を行う。

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著者
山本 真理子
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.91-107, 2013-02-28 (Released:2015-05-13)
参考文献数
16