著者
鈴木 聡 山田 誠二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.1093-1100, 2005-04-15
参考文献数
20
被引用文献数
5

新たな情報技術がその受け手に与える影響について近年様々な議論がなされている.特に擬人化エージェントは,社会的インタラクションを通してユーザの自発的な態度変容を促す.つまり,擬人化エージェントはユーザを「説得する」メディアとしてユーザに対して強い影響力を持つと考えられる.なかでも,被説得エージェントを説得する説得エージェントをユーザに提示する擬人化エージェントによるオーバハードコミュニケーション(OC)はユーザの態度に影響を与えるとみられる.本研究では,オンラインショッピングサイトにおいて説得エージェントと被説得エージェントによるOCと説得エージェントがユーザに直接情報を提示するレギュラーコミュニケーション(RC)について情報提示後のユーザの態度としての購買意欲を心理実験により比較した.実験の結果,擬人化エージェントによるOCの方が,RCと比べユーザの態度変容に大きな影響を与える現象がみられた.さらに,擬人化エージェントのアピアランスに由来すると考えられるユーザの説得する擬人化エージェントに対する魅力がユーザの購買意欲と正相関することも観察された.この結果から,擬人化エージェントがユーザに与える社会的影響,特にOCの要因となっているプレゼンス,視線,アピアランスといった擬人化エージェントの身体表現がユーザに与える影響という視点からの新たな研究の可能性が示唆されている.It is important to investigate influence of novel information and communication technologies, such as life-like agents, toward receivers of the information since some studies reveal that such novel technology can "persuade" people, in other words, they have strong power to change people's attitude and behavior. In this study, the influence of overheard communication (OC) by life-like agents toward online shopping Web site users was examined, since the OC by people often changes attitude of receivers. An experiment to compare the effect of OC by two life-like agents (a persuader agent and a persuadee agent) with regular communication (RC) by one persuader agent were conducted. The result of this experiment implied that even the OC by life-like agents could promote Web site users' online shopping purchase likelihood more than the RC by them. Moreover, attractiveness toward a persuader agent evaluated by participants was positively correlated with their purchase likelihood. This result suggests a new direction of studies of social influence from life-like agents, especially from a viewpoint of body expression of life-like agents, such as presence, gaze, appearance, and so on.
著者
小松 孝徳 山田 誠二 小林 一樹 船越 孝太郎 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.733-741, 2010 (Released:2010-09-14)
参考文献数
17
被引用文献数
3 2

We describe artificial subtle expressions (ASEs) as intuitive notification methodology for artificial agents especially in order to convey their internal states for users. We prepared two types of audio ASEs; one is a flat artificial sound (flat ASE), and the other is a decreasing sound (decreasing ASE). These two ASEs were played after a robot made a suggestion to the users. Specifically, we expected that the decreasing ASE will inform users of the robot's lower confidence about the suggestions. We then conducted a simple experiment to observe whether the participants accepted or rejected the robot's suggestion in terms of the ASEs. The result showed that they accepted the robot's suggestion when the flat ASE was used, while they rejected it when the decreasing ASE was used. Therefore, we found that the ASEs succeeded in conveying the robot's internal state to the users accurately and intuitively.
著者
大島 寛斗 小松 孝徳 山田 誠二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.3J5OS9b02, 2020 (Released:2020-06-19)

年々コンピュータの処理速度が向上しているものの、ユーザはコンピュータの処理を待つという状況からは逃れられない。そこで、待ち状態にあるユーザの負担を軽減する様々な方法が提案されているが、本研究では短い周期のアニメーションが繰り返し提示される「スロバー」に着目し、その構成要素とユーザの主観的待ち時間との関係を分析することを目的とした。具体的には、スロバーの「回転速度」「大きさ」という二つの要因が、ユーザの待ち時間に与える影響について調査を行った。その結果、スロバーの提示時間が5秒の場合,回転速度が遅く、表示サイズが大きいと、その待ち時間が有意に短く感じられることが明らかとなったが、提示時間が長くなるにつれてその効果が薄れることが明らかとなった。この結果より、スロバーの構成要素を微調整することで、ユーザの主観的待ち時間を暗黙的に操作できる可能性が示されたといえよう。
著者
近野 哲史 黒川 雅史 山田 誠二郎 梶川 泰 友田 幸一
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.108, no.10, pp.783-790, 2015 (Released:2015-10-01)
参考文献数
20

Thyroid fine-needle aspiration biopsy (FNAB) is a simple, cost-effective and minimally traumatic technique for the diagnosis of thyroid nodules. We report on two cases of acute thyroid swelling after FNAB. In both cases, within two hours after completion of the procedure, the entire thyroid gland enlarged rapidly. Ultrasound showed diffuse swelling of the entire thyroid gland with a heterogeneous appearance. There were no signs of bleeding or airway obstruction. The next morning a repeat US showed that the thyroid had returned to its normal size.It has been demonstrated that nerve fibers storing neuropeptides such as vasoactive intestinal peptide, substance P, cholecystokinin, neuropeptide Y, peptide histidine isoleucine, galanin, and calcitonin gene-­related peptide (CGRP) exist in the thyroid.The clinical and ultrasound data support the hypothesis of capillary leakage as the underlying mechanism, possibly evoked by neuropeptide release.
著者
小野田 崇 坂井 美帆 山田 誠二
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.55, 2011 (Released:2012-02-15)

簡単で高速なアルゴリズムであるため,k-meansクラスタリング法は,様々な分野で広く伝われている。しかし,k-meansクラスタリング法によるクラスタリング結果は,初期クラスタリング中心の選び方によって大きく異なる。そこで本論文では,独立成分分析による初期クラスタリング中心選定法を提案する。また,様々なベンチマークデータに対し、提案方法と他の初期クラスタリング中心選定法を用いた場合のk-meansクラスタイング法の結果を比較し、その性能を評価する。実験の結果,ODPコーパスに対し,提案方法が有用であることが確認される。
著者
小松 孝徳 小林 一樹 山田 誠二 船越 孝太郎 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.263-270, 2012 (Released:2012-08-30)
参考文献数
16
被引用文献数
1

Expressing the confidence level of a system's suggestions by using speech sounds is an important cue to users of the system for perceiving how likely it is for the suggestions to be correct. We assume that expressing confidence levels by using human-like expressions would cause users to have a poorer impression of the systems than if artificial subtle expressions (ASEs) were used when the quality of the presented information does not match the expressed confidence level. We confirmed that this assumption was correct by conducting a psychological experiment.
著者
山田 誠二 山口 智浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.105, pp.93-98, 2002-11-12
被引用文献数
1

ペットロボットやお掃除ロボットが実際に一般家庭に広まる時代をむかえ,今後人間とロボットとが関わりをもつ状況が増えることが予想される.そのように,人間とロボットがインタラクションをもつとき,人間は不可避的にロボットに適応し,ロボットも人間に対して適応することが期待される.本研究では,人間がペットロボットをしつけて,行動をコントロールできるようになる枠組みを提案し,そこにおける人間とロボットの相互適応のためのインタラクション設計について議論する.This paper describes a framework for mutual adaptation between a human and a pet robot, and design of the human-agent interaction. In our work, a pet robot learns which behavior it should execute when some stimuli are given and a human user learns how to give commands to the robot through its various sensors. A pet robot utilizes a computational classical conditioning model for learning to interpret human commands. Finally we discuss heuristics to accelerate this mutual adaptation.
著者
辻 三郎 今井 正和 山田 誠二 石黒 浩 徐 剛
出版者
大阪大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

自律的に環境を観測し、そのモデルを作成する知能ロボットを実現するために全方位ビジョンを開発し、その能動的利用方式の確立を研究の目的とする。[1]全方位画像理解の研究 カメラを回転させながら連続的に撮像した画像列から作成する全方位画像は、広い視野を持つが、物体までの距離が得られない欠点があった。本研究では、カメラを円弧上で移動しながら連続撮像し、2本のスリットからサンプルする2枚の全方位画像間の視差から距離情報を算定する方式を考案し、実験で有効性を検証した。[2]全方位画像から環境地図の作成 全方位ステレオの距離情報から粗い環境地図を構成し、それに基づいて次の観測点を計画し、移動して観測を繰り返す。それぞれの場所で得られた全方位ステレオデータを融合して、より信頼性のある地図を作成する方式を提案し、実験で検証した。[3]能動ビジョンによる環境地図の作成 全方位ステレオは、基準線が短く精度の高い計測は難しい。そこで、離れた2点での2枚の全方位画像を用いて計測する両眼全方位ステレオが有効と考えられる。しかし、ロボットが移動するために2点間の距離と、移動前後の回転成分を決定する必要がある。環境内の2個の特徴点を360度の視差に保ちながら移動するアクティブビジョンの方式を利用することにより、回転成分を0とし容易に高精度で環境地図を作成する考えを提案し、実験で有効性を示した。[4]定性的室内地図の作成 ロボットの移動のためには、環境の構造を示す定性的地図が有用である。ロボットが、自律的に環境観測の計画を作り、それに従って全方位パノラマ画像、経路パノラマ画像を撮像し、それらを融合して地図を作成するシステムを試作し、実環境で検証した。
著者
山田 誠二
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.12-16, 2018-12-01 (Released:2019-06-01)

現在の第3次AIブームを牽引しているのは,機械学習を中心とした人工知能AIの応用である。そこでは,医療・ヘルスケアを中心に様々な分野でAIの社会導入が始まっているが,現在注目されているのが教育へのAI応用である。これまで,知的教育システムITSを中心にAIベースの教育システムが研究・開発されてきているが,現在アダプティブラーニングの発展と共にAIと教育のコラボレーションが一層活性化することが期待されている。本稿では,AIの現状,今回のブームの特徴,背景について触れ,これまでの教育へのAI導入であるITSを概観する。続いて,教育におけるIT導入,あるいはe-learningのホットトピックであるアダプティブラーニングをAI研究の視点から眺め,筆者の専門領域でもあるHAIヒューマンエージェントインタラクションに密に関連するペダゴジカルエージェントを初めとする教育のAI化について考察する。
著者
寺田 和憲 山田 誠二 伊藤 昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.73-81, 2012

We conducted an experimental investigation on human adaptation to change in an agent's strategy through a competitive two-player game. Modeling the process of human adaptation to agents is important for designing intelligent interface agents and adaptive user interfaces that learn a user's preferences and behavior strategy. However, few studies on human adaptation to such an agent have been done. We propose a human adaptation model for a two-player game. We prepared an on-line experimental system in which a participant and an agent play a repeated penny-matching game with a bonus round. We then conducted experiments in which different opponent agents (human or robot) change their strategy during the game. The experimental results indicated that, as expected, there is an adaptation phase when a human is confronted with a change in the opponent agent's strategy, and adaptation is faster when a human is competing with robot than with another human.
著者
森本 武利 三木 健寿 能勢 博 山田 誠二 平川 和文 松原 周信
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.31-39, 1981-04-15 (Released:2010-10-13)
参考文献数
8
被引用文献数
6

1.スポーツ飲料 (グルコース電解質混合溶液―G-E溶液) 摂取による, 発汗時体液量および体液組成変化を検討するとともに, 発汗時の自発的脱水の発生機序に検討を加える目的で発汗負荷実験を行った。実験には8名の被験者を用いて, それぞれ水分を全く与えない条件, 水を自由に摂取させる場合, およびG-E溶液を自由に与える場合の3条件下で, 高温環境 (36℃, 70%R.H.) 下にて運動負荷を加え, 水分バランスおよび血液性状の測定を行った。2.いずれの条件下にいても, 2時間の発汗負荷により約1.6kgの体重減少を来したが, 発汗直後における血液性状に関しては, ほとんど有意の差は認められなかった。自発的脱水の程度に関しても, 発汗中では水およびG-E溶液摂取による差は認められなかった。しかし3時間の回復期間をも含めて比較すると, 水負債は脱水実験で体重の3.4%, 水摂取実験で2.0%, G-E摂取実験で1.3%となり, 脱水実験に比して他の2条件下に有意差が認められた。3.水分喪失の体内分布は, 発汗直後ではいずれの条件下でもほぼ血漿25%, 間質液45%, 細胞内液30%である。その後の3時間において, 血漿量はいずれの条件下でも回復する。間質液量は脱水群ではさらに減少するが, 他の条件下ではほぼ同じである。しかし細胞内液量は脱水群ではさらに減少し, 水およびG-E溶液を摂取すると回復を示し, 特に後者では回復が著しい。4.これらの結果に基いて, 自発的脱水の機序について検討を加えた。
著者
松井 哲也 山田 誠二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.C-G92_1-10, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
24

The PRVAs, product recommendation virtual agent, are the agents that take part in the clerks on the onlineshopping. For their aims, it is very important for the PRVAs to be trusted by users. However, trustworthy the PRVA design was not be studied yet. In this paper, we suggest the user’s trust transition model that is consisted by two parameters. One parameter is user’s emotion, and the other is agent’s knowledge. We suggested the transition operators that transited these two parameters by executing when the PRVAs recommend. Emotion transition operators are agent’s smile and gestures. Knowledge transition operators is long product recommendation text. We carried on three experiments to estimate these model and transition operators. In experiment 1, we executed no transition operators. In experiment 2, we executed emotion transition operators and added knowledge transition operators in the latter half. In experiment 3, we executed knowledge transition operators in the first half and added emotion transition operators in the latter half. As a results, it is discovered that transition operators and a transition model are effective. In experiment 1, there are no transition in the participants’ trust state. In experiment 2, the participants’knowledge perceived and trust for agent transited after executing knowledge transition operators. In experiment 3, the participants’ emotion transited after executing positive emotion operators, however, trust didn’t transited. From these result, we concluded that trust is based on each of the user’s emotion and the agent’s knowledge.
著者
小林 一樹 山田 誠二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.63-72, 2006 (Released:2006-01-06)
参考文献数
18
被引用文献数
2 3

In this paper, we first propose a novel interaction model, CEA (Commands Embedded in Actions). It can explain the way how some existing systems reduce the work-load of their user. We next extend the CEA and build ECEA (Extended CEA) model. The ECEA enables robots to achieve more complicated tasks. On this extension, we employ ACS (Action Coding System) which can describe segmented human acts and clarifies the relationship between user's actions and robot's actions in a task. The ACS utilizes the CEA's strong point which enables a user to send a command to a robot by his/her natural action for the task. The instance of the ECEA led by using the ACS is a temporal extension which has the user keep a final state of a previous his/her action. We apply the temporal extension of the ECEA for a sweeping task. The high-level task, a cooperative task between the user and the robot can be realized. The robot with simple reactive behavior can sweep the region of under an object when the user picks up the object. In addition, we measure user's cognitive loads on the ECEA and a traditional method, DCM (Direct Commanding Method) in the sweeping task, and compare between them. The results show that the ECEA has a lower cognitive load than the DCM significantly.
著者
小松 孝徳 山田 誠二
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.500-512, 2008-08-15 (Released:2008-11-10)
参考文献数
17
被引用文献数
1

本研究では,ユーザに対して特定の態度を想起させるような人工音を,それぞれ異なる外見を持つエージェントから表出させて,実際のユーザがそれらの人工音にこめられた態度をどのように解釈するのかを実験的に考察した.その結果,たとえ同じ人工音であってもその情報を表出するエージェントの外見が異なると,その人工音が必ずしも同じ意味として解釈されないことが明らかになった.具体的には,予備実験で選定した被験者に対して特定の態度を想起することができる8種類の人工音をMindStorms,AIBOといったエージェントから表出した場合,その態度一致率は,PCからの表出に比べて有意に低くなることがわかった.この結果は,同じ情報であっても外見の異なるエージェントからそれらを表出することで,異なる意味として解釈されてしまうことを明確に示していた.また,ポジティブ/ネガティブといった態度をユーザに解釈させる場合,1).エージェントの外見から予期できるような情報を用いた上で,2).その情報に対して「自然なエネルギーの流れから逸脱させるか否か」という属性を付与する,という二点を満たすことが重要だと考えられた.
著者
小林 一樹 船越 孝太郎 小松 孝徳 山田 誠二 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.604-612, 2015-07-01 (Released:2015-05-21)
参考文献数
30
被引用文献数
2

In this paper, we describe an investigation into users' experiences of a simple talking robot with back-channel feedbacks that is designed based on an artificial subtle expression (ASE). In the experiments with participants, they are divided into six conditions based on an expression factor (three levels; human-like speech, blinking light, and beeping sound) and a timing decision method factor (two levels; a linguistic method and an acoustic method) for investigating participants' impressions on the dialogue experience. We developed an electric pedestal to show the blinking expression, on which a simple cubic robot was fixed. Participants engaged in a task of explaining a cooking procedure with a spoken dialogue system coupled with the robot on the pedestal. The robots responded to them by making the back-channel feedbacks in accordance with the expression factor. The results of questionnaire analyses suggested that the ASE-based expressions of back-channel feedback provide positive experiences for users.
著者
森 幹彦 山田 誠二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.487-494, 2000-05-25
被引用文献数
21

ブックマークエージェントは, ユーザが興味をもったURLを登録してあるブックマークファイルを参照し, ユーザ間で情報の共有を行うシステムである.このエージェントは, 既存の検索エンジンよりも効果的に情報の検索を行うことができる.ユーザがあるWebページをブラウジングによって探そうとしているとき, このエージェントはユーザの要求していると思われるWebページをブックマークの中から検索して, ユーザのブラウザにハイパリンクとしてのリストを提示することができる.更に, エージェントは他のユーザのエージェントと交信することにより, 他のユーザのブックマークの検索も行うことができる.小規模で興味の似たユーザからなるグループにおいてこのエージェントを用いることで, ブックマークというユーザによってあらかじめフィルタリングされている情報を利用できるため, ブックマークエージェントは既存の検索エンジンよりも適合率の高いWebページの提示が可能である.このことは, ブックマークエージェントの性能評価のため6人のユーザを使った実験により確認された.