著者
武田 裕之 柴田 基宏 有馬 隆文
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.661, pp.601-607, 2011-03-30 (Released:2011-03-31)
参考文献数
16
被引用文献数
1 3

Recently, with the advance of motorization, decline of the city center has come to be considered as a serious problem especially in local cities. To solve such a problem, a concept called “Compact City” is proposed. However, there are no concrete image and criteria of it. This study devises the evaluation indexes from the books and papers about Compact City, and evaluates some DIDs by applying the indexes. As the samples, 37 DIDs in Kyusyu are selected. In addition, DIDs of Aomori city and Toyama city are examined because there are Compact City policies practiced by each city government. The indexes are created to have high versatility by using the statistics data from open resources and GIS data. The relative evaluation and ranking evaluation are utilized. Hita, Amagi, and Shimabara ranked in the top 3 DIDs. Also, Yatsushiro, Omuta, and Nobeoka ranked in the worst 3 DIDs. Each DID's characteristics and assignments are clarified since the DIDs ranked in higher positions are not always evaluated as good enough to be Compact City in every indexes, and the relationship between the indexes and the ranking evaluation is not significant.
著者
山田 綾 門間 陽樹 龍田 希 仲井 邦彦 有馬 隆博 八重樫 伸生 永富 良一 エコチル調査宮城ユニットセンター
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2020, (Released:2021-01-13)

目的:日本人女性を対象に,妊娠前および妊娠中,産後1.5年と3.5年の身体活動レベルの経時変化を記述することを主たる目的とし,さらに,産後1.5年と3.5年で低い身体活動レベルを維持してしまう要因について探索的に検討することを目的とした。 方法:子供の健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)の宮城ユニットセンター独自の調査に参加同意した女性1,874名を対象とした。身体活動はIPAQ短縮版を用いて,妊娠前,妊娠中,産後1.5年および3.5年に測定し,低身体活動と中高身体活動の2カテゴリーにそれぞれ分類した。さらに,育児期の産後1.5年と3.5年で低い身体活動レベルを維持してしまう要因については,出産時年齢,婚姻状況,学歴,就労状況,出産歴,再妊娠有無,非妊娠時BMI,過去の運動経験の有無,妊娠前および妊娠中の身体活動レベルを説明変数とし,ポアソン回帰分析を実施した。 結果:低身体活動に該当する女性の割合は,妊娠前で51.7%,妊娠中で64.5%,産後1.5年で92.0%となり,産後3.5年では65.3%であった(妊娠前の割合と比較してすべての時点でP < 0.001)。産後1.5年と3.5年で低身体活動を維持してしまう要因は,出産時年齢が高いこと,高学歴,産後の仕事の継続,休止および未就労,過去の運動経験なし,妊娠前と妊娠中の低身体活動レベルであった(P < 0.05)。 結論:妊娠~育児期における女性は低い身体活動レベルに該当する者が多く,産後1.5年で最も高い値を示した。育児期に低身体活動を維持してしまう要因は,高年齢,高学歴,産後の就労継続,未就労および休止,過去の運動経験なし,妊娠前および妊娠中の低身体活動レベルであった。
著者
有馬 隆博
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第44回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.S23-3, 2017 (Released:2018-03-29)

近年我が国の晩婚化、少子化の社会情勢と、医療技術の進歩により、既婚者の15−20%が不妊治療を受けている。また、そのおよそ40%は、男性不妊(精子異常)で、過去10年間で患者数は約25倍に増加していることが報告されている。一方、以前よりエストロゲン様作用を有する環境由来化学物質が、ヒトの性腺(生殖細胞)に影響を及ぼし、オスのメス化、精子数減少などに影響を与え、種の存続に関わる事が社会的話題となったが、その関連性については、十分な科学的根拠がないため、未だ明らかにされていない。環境由来化学物質は、エピジェネティックな修飾により、遺伝子発現に影響を及ぼすことが知られている。エピジェネティクスとは、DNAの塩基配列の変化を伴わない、遺伝子発現制御に関わる後付けの修飾である。主たる修飾として、DNAのメチル化、ヒストンのアセチル化やメチル化が知られている。このエピジェネティックな修飾は、生殖細胞形成過程では、『細胞の記憶』として遺伝子刷り込み機構(ゲノムインプリンティング)として知られている。インプリンティングとは、特定の親由来の遺伝子が選択的に発現する現象で、哺乳類の正常な発生、分化に必須な現象である。また、この機構の破綻は、先天性疾患に限らず、乳幼児の行動、性格異常、成人疾患にも影響を与える。本学会では、男性不妊症患者を対象に化学物質としてPCBに注目し、ヒト精子へどのような影響を与えているのか、精子の形態と機能の両面から解析を行い、その関連性について発表したい。
著者
小林 久人 有馬 隆博
出版者
JAPANESE SOCIETY OF OVA RESEARCH
雑誌
Journal of Mammalian Ova Research (ISSN:13417738)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.143-149, 2006 (Released:2006-12-25)
参考文献数
25

ゲノムインプリントは,母親と父親由来のゲノムに親の由来が記憶される現象である.この現象は動物では胎盤をもつ哺乳類にのみ存在し,2本ある対立遺伝子(アレル)の親の由来が識別された結果,片親性発現を示す数多くのインプリント遺伝子が報告されている.これらの遺伝子発現制御には,卵子・精子が成長する過程で各ゲノムDNA上に起こる性特異的なDNAメチル化が必須であることが,マウスを使ったこれまでの研究で明らかにされた.本稿ではゲノムインプリント機構とDNAメチル化の関連性について概説する.
著者
オスマン タヘル デカラビア プラサンナ 有馬 隆文
出版者
Faculty of Human-Environment Studies, Kyushu University
雑誌
都市・建築学研究 (ISSN:13465325)
巻号頁・発行日
no.29, pp.39-48, 2016-01-15

On the subject of urban sprawl in recent Egypt, this research takes Giza governorate the western part of Greater Cairo Metropolitan Region (GCMR) as a case and puts forward that urban sprawl can be estimated from spatial disposition, sprawl efficacy and outer influences; and then evolves a geo-spatial indicators system for quantifying sprawl. Various data sources were selected, including land use maps, digitized map of the highways and town centers, and population statistical data, etc. The results demonstrated that Building land in Cairo has kept quick growing with considerable amount of low efficacy and dysfunctional spatial disposition
著者
オスマン タヘル デカラビア プラサンナ 有馬 隆文
出版者
Faculty of Human-Environment Studies, Kyushu University
雑誌
都市・建築学研究 (ISSN:13465325)
巻号頁・発行日
no.29, pp.29-38, 2016-01-15

This paper aims to examine how urban development pattern influence the alteration in travel time and carbon emission. We investigate the travel time spent for multiple activities of the users of a high density mixed use development pattern in Central Business District (CBD) of Greater Cairo Metropolitan Region (GCMR). After that, we compare it with the average travel time in low density districts in GCMR. Our analysis found that users of CBD spend less total travel time than other residents by 17% ~ 21%. If every GCMR citizen could use such high density and mixed use areas, the travel time reduction would decrease fuel consuming that can reduce carbon dioxide (C02) emission by 10974.24 tons per year in the study area
著者
藍谷 鋼一郎 有馬 隆文 高山 達也 松山 加菜古
出版者
The City Planning Institute of Japan
雑誌
都市計画論文集 = Papers on city planning (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.589-594, 2012-10-25
参考文献数
10

阿波踊りは、もともとは徳島に伝わる盆踊りであったが、今では徳島市から徳島県全域に広がるだけでなく、関東圏を中心に商店街の振興イベントや町おこしの起爆剤として全国的に拡がっている。祭りは一時的な賑わいを生み出し、都市の重要な要素となっている。徳島市においては開催期間の4日間に、延べ130万人もの来訪者があるという。来訪者の数においては本場徳島を凌ぐ勢いのものが関東の三都市における阿波踊り、高円寺阿波踊り、南越谷阿波踊り、神奈川大和阿波踊りである。本研究では、四都市における阿波踊りの運営組織や運営方法を比較分析し、それぞれの運営方法と祭りの空間特性や持続性について明らかにし、継続的なイベントとして成功させる知見を見いだす。
著者
藍谷 鋼一郎 有馬 隆文 高山 達也 松山 加菜古
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.589-594, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
11

阿波踊りは、もともとは徳島に伝わる盆踊りであったが、今では徳島市から徳島県全域に広がるだけでなく、関東圏を中心に商店街の振興イベントや町おこしの起爆剤として全国的に拡がっている。祭りは一時的な賑わいを生み出し、都市の重要な要素となっている。徳島市においては開催期間の4日間に、延べ130万人もの来訪者があるという。来訪者の数においては本場徳島を凌ぐ勢いのものが関東の三都市における阿波踊り、高円寺阿波踊り、南越谷阿波踊り、神奈川大和阿波踊りである。本研究では、四都市における阿波踊りの運営組織や運営方法を比較分析し、それぞれの運営方法と祭りの空間特性や持続性について明らかにし、継続的なイベントとして成功させる知見を見いだす。
著者
日高 圭一郎 有馬 隆文 鵤 心治 坂井 猛 萩島 哲
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.597, pp.93-100, 2005-11-30 (Released:2017-02-11)
参考文献数
28
被引用文献数
2 2

The purpose of this research is to clarify the location characteristics of shrines included in the "Pictorial Record of the Shights in Japan Fukuoka Prefecture" and to acquire basic knowledge about the effective uses of such shrines as local resources. The geographical features and microtopography around the shrines were quantitatively analyzed and the locations were classified into seven categories-cape, seashore plain, inland plain, basin plain, basin highland, mountain periphery, and mountaintop. By analyzing descriptions of local landscapes in the pictorial record, the authors also clarified that shrines located at capes and on mountaintops are appreciated for their views, and that based on these location characteristics, locations commanding a view of the sea can be positioned as local resources.
著者
小田 正秀 大角 直行 中林 邦子 宮城 昌治 森本 進 坂木 慎司 有馬 隆 今田 愛子 遠藤 邦彦 土江 健也 森本 克廣 小松 昭紀
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.694-705, 2002-07-15
参考文献数
34
被引用文献数
2

<b>目的</b> 高校生の喫煙の実態を把握するとともに,歯科医師による喫煙防止教育の効果を検討することを目的とした。<br/><b>方法</b> 広島市内の某男子校の高校生1,003名を対象とした。歯科医師による喫煙防止教育講演の前後に無記名による自記式アンケート調査を行った。また,歯科医師による歯科健康診査を別途行った。<br/><b>成績</b> 喫煙経験者率,喫煙者率ともに,高学年ほど高い値を示した。<br/> クラブ活動をしていない群では学年が上がると喫煙者率が増加した。<br/> 喫煙が及ぼす健康影響についての知識では,肺がんが最も多く,歯周病がそれに次いで多かった。<br/> 歯科医師による喫煙防止教育講演前後で行ったアンケート調査成績から,「家族がたばこを吸っているのを見てやめた方がいい」と答えた生徒は講演前の55.9%から講演後の62.2%と6.3ポイントの増加がみられた。<br/> 教育講演で印象に残った内容では,がんの写真,歯への影響の話,バージャー病があげられた。<br/><b>結論</b> 高校生に喫煙防止教育を行う場合には,がんの写真,バージャー病の写真と歯への影響の話が印象的であると考えられ,歯科医師による教育の必要性が認められた。
著者
佐藤 敦 有馬 隆文 萩島 哲 坂井 猛
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.69, no.582, pp.87-93, 2004
被引用文献数
4 6

This study aims to clarify the mechanism of the appeal in shopping streets by the distinctive characteristics of the boundary design of the shop and the street, for example, the facade of the shop, signboards, overflow, the type of shop, setback distance, frontage width, pedestrian's line of flow, and the traffic form of the street. We performed physical space characteristic analysis and psychological evaluation analysis by the Semantic Differential method in Nishijin Area. The results are as follows: l.The facade is closely related to overflow, the type of shop, the flowline, the traffic form. 2.The space composition of the street is characterized by the facades. 3.In evaluation of the street, psychological evaluation of "prosperity" and "tastes" is not in complete agreement. 4.Various psychological evaluations are affected in the street by many shops with Open-facade.
著者
赤司 泰義 有馬 隆文 趙 世晨 山口 謙太郎 志賀 勉 鶴崎 直樹
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

都市・建築の持続化の観点から環境負荷削減のための要素技術や社会制度の効果的な施策立案が求められている。本研究では、社会動態を包含した都市の全体系を"ハビタットシステム"と定義し、ハビタットシステムのモデル化を通じて都市のCO2排出量を長期に予測するシミュレータを開発した。そのシミュレータを活用して、CO2排出削減対策の導入と普及に応じたCO2排出量削減可能量をケーススタディにより明らかにした。