著者
松本 太 三上 岳彦 福岡 義隆
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.322-334, 2006-05-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
23
被引用文献数
6 7 3

本研究では東京都区部において2004年春のソメイヨシノの開花日を調査し,気温分布との関係を考察した.その結果,開花日の分布は2004年3月の平均気温の分布とよい対応を示しており,都心部の高温域で開花が早く,郊外部の低温域で遅い傾向がみられた.よって,ヒ-トアイランド現象が開花日に影響を与えていることが明らかとなった。また,開花日と3月の平均気温との関係は,温度変換日数(積算気温のモデル)を用いて,開花日に至るプロセスを評価することによって裏付けられた.各観測地点における開花日から2004年3月の平均気温を推定し,その精度を実測値との比較により評価した.その結果,推定値と実測値との誤差はほとんどの地点で±0.3°C以内で,二乗平均平方根誤差(RMSE)は0.2°Cであった.よって開花日がヒ-トアイランドなどロ-カルスケ-ルの気候環境を表す指標となり得ると考えられる.
著者
吉川 慎一 伊藤 貴章 細田 悟 鮫島 剛 大鶴 礼彦 松本 太郎 山本 豊 野田 賢治郎 松本 哲夫 相澤 卓
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.337-341, 2006-05

小児包茎36例に対し,吉草酸ベタメタゾン軟膏を用いた非手術療法を施行し,早期治療成績を検討した.1)評価可能であったのは34例で,0.3~12歳,観察期間は1~52ヵ月であった.2)治療効果は全体で,著効22例,有効10例,奏功率は94.1%であった.3)包茎型別および用手的亀頭露出度別の奏功率には有意差がなかった.4)治療開始2週間目で58.8%が有効以上の治療効果が得られており,飜転指導のみで亀頭完全露出までの期間が約2ヵ月との報告と比較して,早期に治療効果が得られると考えられた.5)無効例は2例であったが,1例は4週間の塗布で外尿道口は十分露出可能となり,経過観察中である.1例は露出度・包皮口狭小部は不変で,手術施行となった.6)薬剤における副作用はなかったが,1例で治療開始1週間後に亀頭還納不可となった.容易に用手整復は可能で,その後は問題なく経過している.経過観察中に1例で再発を認めたが,本療法再開2週間で軽快した
著者
松本 太 福岡 義隆
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.1-18, 2003-01-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
28
被引用文献数
5 2

ソメイヨシノPrunus yedoensisの開花日に及ぼす都市の温暖化の影響にっいての研究は時系列的にみた研究が多く,水平的な都市の気温分布と開花日の観測を向一の都市において同時期に行った研究はほとんどみられない.そこで春の都市気候とソメイヨシノの開花日との関係を埼玉県熊谷市において調査した.その結果,熊谷市におけるヒートアイランドは市街地の地上構成物質の熱的性質(1/cρ√κの値)と密接に関係していることが明らかとなった.そして,ソメイヨシノの開花日の局地差は都市の気温分布とよい対応を示しており,ヒートアイランドが開花現象に影響を与えていることが明らかとなった.よって,ソメイヨシノの開花日は都市の温暖化などの気候環境を表す指標として有効であると結論された.また,観測から得た熊谷市における気温分布と開花日との〔空間的な関係〕を熊谷地方気象台における気温と開花日との〔経年的な関係〕に置き換えて評価することも可能であった.
著者
松本 太朗 川村 軍蔵 西 隆昭 高田 吉雄 杉村 暢昭 山下 佑介 栗原 梢
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.188-197, 2005 (Released:2005-07-15)
参考文献数
33
被引用文献数
1 4

発光波長が異なる 4 種(赤,緑,青,UV)の光拡散型 LED の点滅光を利用した魚類侵入抑制装置を製作し,マダイ稚魚に対する侵入抑制効果を水槽実験で調べた。5 分間の最高侵入抑制率は赤 88%,緑 96.7%,青 99.7% で顕著な侵入抑制効果があり,点滅 UV の侵入抑制効果は低かった。青の点滅光で点滅周期と放射照度を変化させたとき,1~10 Hz の点滅周期で侵入抑制効果が高く,0.3 Hz では侵入抑制効果が顕著に低く,実験条件下では放射照度を増大しても侵入抑制効果は必ずしも増加しなかった。

2 0 0 0 OA 紅葉の季節学

著者
松本 太
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.141-148, 2013 (Released:2013-01-25)
参考文献数
33
被引用文献数
1

紅(黄)葉は秋の関心事であると同時に,その変化は温暖化など気候変化のバロメーターである.本稿ではイチョウ,イロハカエデの紅(黄)葉のメカニズムや気象的要因,および近年の気候変化と紅葉との関係を概説した. まず紅葉の化学的なメカニズムを述べ,イロハカエデの紅葉(クロロフィル減少)に低温の積算が関係していることを示した.そして紅(黄)葉日と地球温暖化や都市の昇温との関係を述べた.イチョウの黄葉日は同一地域内での地点差や個体差が大きく,発芽の遅速など生理的要因の関与が示唆された.一方イロハカエデの紅葉日は地点差や個体差が小さく,気候の影響を反映すると推察された.よって紅(黄)葉日を評価する際には,樹種によるメカニズムや,気候への反応の違いを考慮に入れる必要がある.
著者
松本 太
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.3-11, 2017-05-01 (Released:2017-05-31)
参考文献数
31
被引用文献数
2

本稿では,近年における温暖化がサクラの開花日に及ぼす影響について,冬季における休眠解除の関与も含め検討を行った.1990 年以前では,殆どの気象官署において,サクラの開花日に影響を与える気象要因は,3 月平均気温のみで説明できたが,1991 年以降では,それに冬季最低気温を加える必要性が示唆された.1991 年以降の,冬季の気温上昇に伴い,開花日の遅れが生じる地域が九州全域から本州の一部にまで拡大していることが明らかとなった.銚子では,1991 年以降,冬季最低気温が 5℃以上の暖冬年が多く,それに伴いサクラの開花日が遅れる傾向が顕著にみられた.以上のことから,近年における冬季の温暖化により,サクラの休眠解除が遅れ,結果的に開花日に遅れが生じる地域が拡大したものと結論される.
著者
松本 太 中村 圭三
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.215-229, 2017-05-01 (Released:2022-03-02)
参考文献数
20

ネパール南部における住宅の温熱環境の季節的な特徴を明らかにすることを目的として,屋根素材が異なる3住宅で気象観測を行なった.その結果,以下の知見を得た.①非モンスーン季には,日の出以降気温が急激に上昇し,モンスーン季よりも日較差が大きい.晴天日の日中においては,屋根素材のタイプによって屋根面温度の違いが明確に現れた.室温は,日中にはトタン屋根,夜間にはコンクリート屋根の住宅で最も高い.以上の結果から,室温形成に屋根素材の熱的性質が関与していることが検証された.②モンスーン季では,降水や高湿度の影響により,気温の日較差が小さい.日中においては,保水による昇温抑制効果が強いカワラ屋根と保水不可能なトタン屋根との温度差を反映し,室温は,トタン屋根の住宅で最も高く,カワラ屋根の住宅で最も低くなったと考察された.以上のことから,降水が室温に対し強く影響を及ぼしていることが明らかになった.
著者
松本 太 石井 康一郎 山口 隆子 安藤 晴夫 三上 岳彦 福岡 義隆
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.142, 2004

1. はじめに 近年,地球温暖化とヒートアイランドによる温暖化に呼応して都市域では開花が早くなったり,紅葉が遅くなったりするなど,植物季節に変化が見られるようになったといわれている.そこで,松本・福岡(2003)は,埼玉県熊谷市を例として,2001年春に,都市の気温分布とソメイヨシノ(Prunus yedoensis)の開花日の局地差との関係を調査した.その結果,ソメイヨシノの開花日の分布に関しては都心部の高温域で早く,都市郊外の低温域で遅い傾向がみられ,ヒートアイランドが開花日に影響を与えていることが明らかになった.しかし,ヒートアイランドの調査は移動観測によって行われたために,開花日に影響を与えると考えられる積算気温と開花日との関係を詳細に検討するまでには至っていない.したがって,常時気象観測データが得られるような条件下でそれらの関係を検討する必要がある. 東京都環境科学研究所および東京都立大学(三上研究室)では東京都区内100カ所の小学校で百葉箱に自記録式の温湿度計を設置し,毎時10分間間隔で観測を行っている(METROS100).そこで,本研究では2004年春,それらの小学校のうち都心部から郊外部にかけての数地点を選定し,小学校内あるいは近辺におけるソメイヨシノの開花日の調査を行った.そして積算気温に着目しつつ,東京都区部におけるソメイヨシノの開花日に及ぼすヒートアイランドの影響について評価することを試みた.2. 調査方法ソメイヨシノの開花日の観察は2月下旬_から_3月下旬まで東京都区内,中央区,千代田区などを都心部,練馬区付近を郊外部として,当該地域の小学校や小学校付近の公園などを巡回し,調査を行った(図1).開花日の基準については気象庁の生物季節観測指針に従って判断した.すなわち1本の観察木で5,6輪以上の開花がみられた期日をもって開花日とした.なお,本研究では一つの地点で2本以上の木がある場合には,50%の木が開花したの基準に達した日を開花日とした. 3. 結果2004年は2月から3月にかけて,平年よりかなり気温が高く推移したために,気象庁発表では東京(靖国神社)はソメイヨシノ開花日の観測史上2番目に早い3月18日の開花となった.本研究で調査した地点では開花日は都心部の高温域で早く,郊外部の低温域で遅い傾向が見られ,都心部の早いところで開花日が3月18日であり,郊外部との開花日の局地差は最大で6日であった.よって,東京都区部においてもヒートアイランド現象が開花日に影響を与えていると考えられる.また,都心部と郊外部における開花日は各々におけるある起算日からの積算気温の変化傾向に相対的に対応している.以上のことから,ヒートアイランド現象によって都心部,郊外部におけるソメイヨシノの開花過程に影響を与える積算気温の推移に局地差が生じ,結果的に都市内外における開花日の局地差につながっていると考察された.謝辞2002年のMETROS100のシステム立ち上げ以来,東京都環境科学研究所の横山仁氏,市野美夏氏,秋山祐佳里氏,小島茂喜氏,現東京都水道局金町浄水場の塩田 勉氏,江戸川大学の森島 済氏,東京都立大学の泉 岳樹氏には,気象データの処理などに関して,多大なご尽力をいただきました.ここに記して深くお礼申し上げます.
著者
福岡 義隆 松本 太 白敷 幸子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.15, 2005

1.はじめに都市の温暖化を緩和することは昨今の温暖化対策上でも火急の課題となっている。温暖化対策の一つである緑化として公園や街路樹などがあるが、それらを合計してもわが国の都市の緑地率は、欧米にくらべて極めて低い。緑地がどのくらい必要なのか、都市の発展を維持しながらの最適規模の緑化率を求め、それを目標に対策を講じねばならない。 通常の緑化空間の急速な拡充・改善が望めない現状においては、「屋上緑化」や「壁面緑化」という特殊空間緑化政策が国や自治体で推進されつつあるが、その実態と効果についての基礎的な研究は国内外ともに極めて少ない。都市内緑地の多い欧米でも殆どない。そこで、本研究では「さいたま新都心」駅前に建設された屋上緑地「けやきひろば」(欅広場)を屋上緑化施設とみなして、その温暖化への緩和効果を微気象学的に把握することを一つの目的としている。けやきの森が有するであろう気象緩和効果と、それに伴う階下の温熱環境への影響などについて、気温・湿度の分布状態や、樹冠部での熱収支・水収支のメカニズムなどから定量的に把握する。2.研究方法「けやきひろば」は埼玉県さいたま市の「さいたま新都心」JR駅わきサッカー場さいたまアリーナ前に、2000年に造られた大規な屋上緑化施設(植栽は2001年2月完成)の一種である。面積約10,200_m2_(おおよそ100mx100m)で、樹高約10mのケヤキが220本植栽されている。直下の1階は商店飲食店街および室内的ガーデンなどが混在し、地下1階は駐車場となっている。「けやきひろば」における屋上緑化効果の研究については、2001年から2004年にかけて、3年間、夏秋冬春の各季節に1昼夜(24時間)、気温・湿度・風などの微気象の予備観測を行ってきた。2005年から2007年にかけて本調査を実施し、併せてサーモトレーサによる熱画像撮影(NEC三栄)も始めている。予備調査では「けやきひろば」における30箇所での気温・湿度の分布状態に加え、周辺の気温分布、夏季においては1階(この「けやきひろば」直下)における7箇所での気温・湿度などとの関係を比較考察し、おおよその緑化効果が予測できた.3.研究結果(1)これまでの傾向では、特に夏季は屋上の芝生の広場にくらべ樹下が低温で、階下は更に低くなり、早朝は丁度逆になることも分かった。(2)けやき広場と周辺の気温差については2005年夏秋冬の観測結果の一部から、図1及び図2のように明らかに屋上緑化である「けやき広場」は周辺より0.1_から_1.7℃低温であることが示された。(3)サーモトレーサによる熱画像でみると、真夏(8月)の例では、けやき林の樹下で約35℃、樹間で37_から_38℃、樹幹部で約40℃、ビル屋上のコンクリート表面は40_から_44℃であった。
著者
益子 貴行 小沼 憲祥 麦島 秀雄 松本 太郎
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.197-202, 2011-08-01 (Released:2013-10-20)
参考文献数
14

ハブ毒は強力な蛋白融解活性を有することが知られている.今回,ハブ毒静脈内投与による腸管絨毛傷害モデルマウスの作成を試みるとともに,このモデルを用いて腸管上皮再生における骨髄由来細胞の関与を検討した.各種濃度のハブ毒を C57BL/6 マウス尾静脈より投与し,用量―反応試験を行った結果,2.1 mg/kg ハブ毒投与によって,可逆性の腸管絨毛傷害を再現性よく惹起できることが明らかになった.次に GFP マウス骨髄細胞を移植したマウスに対し,ハブ毒を投与して腸管傷害を惹起し,再生絨毛上皮に存在する GFP 陽性細胞を組織学的に検討した.その結果, 再生上皮に存在する GFP 陽性細胞はハブ毒投与 3, 7 日後に有意な増加を認めた.骨髄由来で上皮細胞に分化したと考えられる (GFP 陽性CD45 陰性) 細胞もハブ毒投与後に一過性増加が認められたが,上皮細胞に占める割合は 1%以下であった.以上の結果より骨髄由来細胞は腸管絨毛傷害時の上皮再生過程に一部寄与する可能性が示唆された.
著者
花生 遊砂 安藤 仁美 伊藤 学 大西 貴光 奥野 楓 尾崎 桃子 菅野 美咲 長森 健太 槙 健輔 松原 美鈴 松本 太郎
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学政策研究 (ISSN:2185985X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.149-156, 2016-03-31

日本で問題となっている「若者の政治参加度の低下」は熊本も例外ではない。若年代の投票率は全国平均を下回っている。若者が政治に対して高いハードルを感じ、知識をつける意識がないことがこの原因である。私たちはこの問題を解決する施策を提言する。 政治について簡潔にまとめられた本「かたる。」を配布し、その本をもとにしたクイズ番組「かたるTV」で本を活用する場を用意する。ただ「かたる。」を配布するだけでなく「かたるTV」を放送することで政治に対するハードルを下げ、若者の政治おける知識の蓄積と意見形成を促す。政治への関心を高めることで投票率を高める事ができる。若者の政治参加の活性化が積極的な意思表明につながり、若者が暮らしやすい社会が形成される。そのため熊本の人口流出を阻止し、若者の移住も見込めるため、政治だけでなく経済・教育など様々な面での活性化が期待でき、結果として熊本をより元気な県に導くことが可能である。
著者
大瀧 宗典 松本 太郎 加野 浩一郎 徳橋 泰明
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.246-252, 2015-10-01 (Released:2016-01-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

脱分化脂肪細胞dedifferentiated fat cell (DFAT) は成熟脂肪細胞を天井培養することによって得られる多能性を有する細胞である.今回ヒトDFAT を用いた軟骨組織再生の可能性を検討した.ヒトDFAT を3 週間軟骨分化誘導培地にてペレット培養した結果,トルイジンブルーに異染性を示し,アグリカン陽性,II 型コラーゲン陽性の軟骨様組織の形成が認められた.3 週間ペレット培養したヒトDFAT を重症免疫不全マウスの皮下に移植し,移植2 週間後に皮下より摘出すると,より成熟度の高い軟骨様組織の形成が認められた.DFAT は少量の脂肪組織から簡便に大量調製が可能であることから,軟骨再生医療の新たな細胞源として期待できる.
著者
新谷 〓 木下 葉子 松本 太郎
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.13, no.10, pp.544-549, 1964-10-20 (Released:2010-01-27)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

In order to make statistical analysis of the melting point of fats in margarine and shortening products in Japan, melting point of products was measured monthly on 18 kinds of household margarine, 14 kinds of bakery margarine, and 14 kinds of shortening. Mean value (x), maximum and minimum values, range (R), and yearly standard deviation (σ) were calculated and these values were found to be the highest in shortening, followed in the order of bakery and household margarines, the values being x 35.55°C, 34.55°C, 33.52°C, R 12.45, 11.24, 10.24°C, and σ 4.13, 3.77, 3.29, respectively. Some of the household margarines, showed hardly any difference in the melting point throughout the year.Salt content, saponification value, iodine value, and thiocyanate value were measured as being responsible for the maximum and minimum values of the melting point, and examinations were also made on the correlation between the melting point and iodine value, linolic acid, and saturated acid.