著者
松本 洋
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.185-190, 2009-06-15 (Released:2016-10-31)
参考文献数
16

国内では,年平均6 件ほどの粉じん爆発事故が起きていると推定されている.危険物施設でも年間に3 ~4 件の粉じん爆発事故が発生していることから,粉じん爆発のほぼ半数が危険物施設で発生していると考えられる.粉じん爆発では,高温の燃焼生成物が燃えながら飛来することから重度の火傷を負うことが多く,ほとんどの事例で死傷者が発生している.米国でも,多数の死傷者を伴う大規模な粉じん爆発事故が絶えない.粉じん爆発は,可燃性の粉体を取り扱うすべての場所で発生する可能性があるが,身近な潜在リスクとして認識されることが少ない.そこで,国内の危険物施設における粉じん爆発事例と米国の大規模粉じん爆発事例を紹介するとともに,その危険性と防止対策について述べた.
著者
松本 洋子
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2011

制度:新 ; 報告番号:甲3404号 ; 学位の種類:博士(文学) ; 授与年月日:2011/7/20 ; 早大学位記番号:新5726
著者
伊東 乾 大場 善次郎 藤原 毅夫 吉田 真 美馬 秀樹 松本 洋一郎 関村 直人 杉野 昇
出版者
東京大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

3D可視化技術の技術教育応用を、以下の2点に整理して行った。1 立体視モニタなどの特殊な装置系を必要とするもの2 通常のネットワーク・コンピュータシステムでの教育情報の多次元表示1 については1-1 同一の情報を平面モニタと立体モニタで提示した際の、学習記憶、ならびに疲労については、どちらにも有為な差は見いだせなかった。1-2 「3D内視鏡」操作のように、現実に立体視を利用するシステムの学習については、装置系は決定的に重要 1-3 一般の技術/工学教育の実施に当たっては、幅広い普及などの観点からも情報の多次元表示(すなわち2)が有効 との結論にいたった。2については2-1 インテラクティブで可動性のある、平面モニタ上での情報構造の立体可視化システム(美馬エンジン)が、東京大学教養学部での情報教育で大きな効果を生み出した。2-2 次元の概念を、物理学における解析力学の「一般化座標」にならって拡大し、内部自由度の拡大と考えることで、平面(2D)モニタ上に教育情報の多次元表現を実現した。2-3 一般化された次元とは「色彩」「濃度」「網掛け」といった汎用性あるグラフィックの要素であり、これらをxml等のマークアップ言語で指定することで、工学教育における情報の効果的なオンデマンド多次元表現の一般的可能性があることを、「学習知識構造化」として試験実装することに成功した。
著者
蔵原 晃一 松本 主之 飯田 三雄 中村 昌太郎 松本 洋二 八尾 隆史 藤島 正敏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1287-1292, 1999-09-25

要旨 初回診断から10年以上にわたって,緩解を維持しているCrohn病の2例を呈示した.初回診断時,〔症例1〕は縦走潰瘍と狭窄を認める小腸大腸型,〔症例2〕は敷石像を主体とする小腸型Crohn病で,ともに中心静脈栄養で緩解導入後,半消化態栄養剤による栄養療法を経て11年および10年間無治療のまま緩解を維持している.呈示症例をさかのぼ及的に検討すると,初回診断時のX線所見のみから長期予後を予測することが必ずしも容易でないことが示唆された.
著者
松本 洋一郎 德永 保 吉川 潔 辰巳 敬 真壁 利明 橋本 周司 松尾 豊 坂田 一郎 上山 隆大 浦島 邦子
出版者
東京大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2014-04-01

シンガポールは一人当たりGDPではわが国を超え、大学ランキングでも台頭しているが、わが国における政策研究は限られていた。本研究では、シンガポールの科学技術政策(特にバイオメディカル推進策)について、文献調査や現地での専門家への聞き取り等によって明らかにした。シンガポールでは産業政策のために科学技術政策が実施されているといっても過言ではない。著名研究者を大量に誘致するなどし、旧来から行われてきた多国籍企業誘致を先端科学分野の研究開発へ拡充する形で、成功を収めてきている。大学政策においては、テニュア制度や会計、財務など、モデルとする米国の事例から徹底的に学ぶ姿勢が見られた。
著者
松本 洋俊 糸長 浩司 長坂 貞郎 大塚 肇
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.19(第19回環境研究発表会)
巻号頁・発行日
pp.331-334, 2005 (Released:2007-12-28)

本研究はエコロジカルな視点から、生物資源を効率的に活用したアクアポニックスシステムの開発を目的とし、まず養殖水中での栄養塩負荷の除去を図るため、各種濾材と植物を組合わせたシステムを構築し水質評価を行った。その結果、植物による一定の負荷除去効果を示した。また、コイ養殖とクウシンサイ水耕を組合わせたアクアポニックスモデルを構築し、養殖と水耕による栄養塩収支の評価を行った結果、栄養塩が若干増加傾向を示したが比較的養殖水質は栄養塩が低濃度で安定していた。バイオマス生産評価では、コイは飼育環境の季節による低温化に伴い良好な成長を図ることができなかったが、植物については濾材の違いによる成長特性について基礎的知見を得た。
著者
土肥 健純 松本 洋一郎 中村 耕三 久田 俊明 佐久間 一郎 波多 伸彦 中島 勧
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

(背景と目的)整形外科手術においては従来,皮膚および筋肉組織を切開した上で骨を切断していた.本研究では収束超音波を用いて皮膚に切開を加えず,非侵襲的に骨を切断するシステムの基礎研究を目的とする.(方法)システム開発の基礎的研究として,実際に豚の骨に収束超音波を照射する実験システムを構築した.脱気水を張った水槽内に豚骨を固定し,PZT素子を用いたトランスデューサから波形,振動周波数,素子印加電圧等の照射条件を変えながら骨表面が焦点になるように垂直に照射し,焦点部分に起こる変化を観察した.Finite Difference Time Domain Methodを用いたシミュレーションソフトウェアを開発した.豚骨表面におけるエネルギについて,シミュレーションで得られた値と開発したシステムによる実験値とを比較した.PZT素子の共振周波数に奇数倍の周波数を持つ正弦波を足し合わせた波である矩形波を入力波形として用い高音圧化を図った.また,トランスデューサを5個とし,各焦点を重ね合わせることでも音圧の上昇を図った.(結果と考察)焦点エネルギのシミュレーション値と実験値に関して約90%の一致率を得た.また,PZT素子に関してはトランスデューサ開口部が同じであれば曲率が大きいほど焦点音圧が高くなるという解析結果を得た.矩形波入力の場合の焦点音圧は正弦波入力の場合の3倍であり,2個のトランスデューサから豚の肩甲骨に照射したところ,直径1mm,深さ0.5mmの切削痕が得られた.5個のトランスデューサへの入力電力を各30W(合計150W)とし,音圧を測定したところ,1個のトランスデューサに30Wの電力を入力した場合に比べて1.65倍の音圧を得た.インピーダンスマッチングの改善により一層の高音圧化が可能であると考えられる.(結論)収束超音波による非侵襲骨切断のための装置を開発し,曲率の大きなPZT素子からなるトランスデューサを複数用い矩形波を入力することにより効果的な骨切断が可能であることが示された.
著者
松本 洋之
出版者
東北哲学会
雑誌
東北哲学会年報
巻号頁・発行日
no.5, pp.60-61, 1989-05-31
著者
松本 洋輔
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.599-607, 2021 (Released:2021-10-01)
参考文献数
9

LGBTQ+と呼ばれるセクシュアルマイノリティのメンタルヘルスは損なわれやすいことがさまざまな研究で明らかになっている.筆者は主にトランスジェンダーの生活史を多数聴取しているが,メンタルヘルスの問題はLGBTQ+に共通するものがあると考えている.それは社会との間で抱える問題であり,LGBTQ+本人の中にはない.学校における種々のジェンダーの規範はトランスジェンダーを苦しめる.学校教育などの中でセクシュアリティの多様性に関して肯定的な情報の提供は乏しい一方,LBGTQ+を揶揄するような否定的な情報はさまざまな場面で繰り返され,それが問題であることもほとんど指摘されることはない.LGBTQ+の割合は20~30人に1人とされ,医療機関受診者にも多数混じっている.彼らのメンタルヘルスを守るためには,医療者が無自覚にもっているスティグマに気づく必要がある.
著者
松本 洋子
出版者
法政大学
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.13-34, 1987-07-01
著者
新 啓一郎 美並 真由美 石川 豊 首藤 真理子 松本 洋子 庄司 きぬ子 石坂 美智子 加治 清行 小﨑 進 藤間 光行 萎沢 利行
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.608-615, 2013 (Released:2014-03-28)
参考文献数
17

目的:高齢者では,自律神経系の調節障害により起立性低血圧を来しやすいことが知られている.本研究では,仰臥位から座位への体位変換に伴う血圧の変化を調べ,年齢および高血圧との関連を検討した.方法:2010年に健診を受診した8,862人(男性5,325人,女性3,537人)を対象とした.安静仰臥位で血圧を測定し,つぎに座位への体位変換1分後に血圧を測定した.一部のものでは1分間隔で座位5分後まで測定した.1分後の血圧変化と年齢および臥位血圧との関係を調べた.全対象者を男女別に座位1分後の収縮期血圧変化量により4群に分け(Ⅰ群:≧10mmHg,Ⅱ群:9~0,Ⅲ群:-1~-9,Ⅳ群:≦-10),さらに10歳ごとの年齢層別に分けて高血圧,脂質異常症および耐糖能異常との関係を比較した.結果:血圧は体位変換1分後より低下し,5分後まで低下していた.1分後の血圧変化と年齢および臥位血圧との間には負の相関関係が認められた(年齢:男性r=-0.201,女性r=-0.180,ともにp<0.001,臥位血圧:男性r=-0.397,女性r=-0.361,ともにp<0.001).男性では40歳以上,女性では40~69歳で,Ⅳ群においてⅠ~Ⅲ群よりも高血圧を有するものの割合が多かった.結論:体位変換による血圧低下は加齢や血圧増加と関連があり,さらに,血圧低下の大きかったもので年齢が高く,高血圧を有するものの割合が多かったことより,その機序には加齢や高血圧による自律神経系の調節障害の関与が考えられる.