著者
若林 成知 石浦 未希 逵 美沙季 西口 光恵 松本 絵美 山岡 里奈
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.3P50, 2011

我々はすでにアズレン骨格の1位または1、3位に2-ピリジル基または4-ピリジル基が結合したアズレン誘導体(例えば1)は、Hg2+ などのソフト金属イオンの添加により、青から赤に顕著に変色することを見出している。しかし金属イオンの選択性や感度に欠けるため、分析試薬としては満足できるものでない。今回、水銀イオンセンサーへの応用を検討するため、含硫ピリジルアズレン2, 3を合成し、その性質を検討したので報告する。
著者
李 頌華 王 如偉 田丸 直美 都 仁哉 岩崎 純夫 小林 裕太 奥西 秀樹
出版者
一般社団法人 日本炎症・再生医学会
雑誌
炎症・再生 (ISSN:13468022)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.55-59, 2004 (Released:2006-10-25)
参考文献数
13

There has been considerable interest in traditional Chinese herbal therapy as a novel treatment for atopic dermatitis (AD). To investigate the efficacy and safety of formulas of traditional Chinese herbal medicine, Kujin-Plus, 94 AD patients received oral administration of the formula, Kujin-Plus I, containing 10 herbs, combined with a lotion, Kujin-Plus II, containing 7 herbs, and an ointment, Kujin-Plus III, containing 8 herbs as an open trial. The severity of the disease (clinical score; 0-4) and the severity of pruritus (pruritus score; 0-4) were judged by standardized scores. Both scores were significantly improved at the end of the treatment (p < 0.01;nonparametric test). The blood eosinophil ratio and serum IgE levels were high in AD patients and they were significantly reduced at the end of the treatment (p < 0.001). Of 94 AD patients with traditional Chinese herbal therapy, 32 were markedly improved, 59 were improved, 3 were slightly improved and none was ineffective. There was no remarkable evidence of renal or hepatic toxicity or another severe adverse effects. Thus, the present study confirmed that this herbal treatment is clinically efficacious on AD with a significant reduction in blood eosinophil ratio and serum IgE level.
著者
河原林 直人
出版者
大阪市立大学経済学会
雑誌
大阪市立大学経済学会經濟學雜誌 = Journal of economics (ISSN:04516281)
巻号頁・発行日
vol.120, no.2, pp.79-93, 2020-03

はじめに : 筆者は,これまで,日本植民地期台湾の「工業化」を巡る議論,中でも工業化「構想」について幾つか考察を重ねてきた。これらの研究と先行諸研究との最大の違いは,実際の「工業化」の様態を分析対象とするのみならず,台湾總督府(以下,総督府と略す)が抱いた「構想」を俎上に載せて,通説的に理解されてきた当時の台湾「工業化」について,異なる理解を導き出し得る可能性を見出したことにある。……
著者
光田 寧 林 泰一 竹見 哲也 胡 隠樵 王 介民 陳 敏連
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.1269-1284, 1995-12-25 (Released:2009-09-15)
参考文献数
12
被引用文献数
14 13

HEIFEプロジェクト期間中において2個のシビアストームが観測された(1992年7月19日・1993年5月5日)。ここでは乾燥地帯で発生したストームの発生機構について述べる。2つのストームは一方が数kmの積乱雲のスケール、もう一方が100kmのスコールラインのスケールであったが、ともに対流性の雲からの強い下降流で特徴づけられるという点で一致していた。これらは本質的に世界の各地で見られるストームと同じであるが、7月19日の場合では、年間雨量の3分の1に相当する30mmの雨が降り、下降流が地表に達したことで生じる発散する風速場がとらえられた。5月5日の場合では、激しい砂嵐をともない、スコールラインが狭いバンドから広いバンドに発達していくとともに、発達した状態では地表で2時間以上にもわたり強風が続いていたことが特徴的であった。
著者
石田 暉 加藤 俊一 林 克郎 神内 擴行 及川 由香
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.11-19, 1991-01-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1

骨髄移植は,従来の薬物療法で効果がないとされる重症の白血病等に対して選択される治療法である.しかしながら,その治療結果として,心臓,肺,筋骨格,神経系等の多臓器にわたる身体的問題点や,ICU症候群等の心理的問題点を生ずることとなる.これらの諸問題に対し著者らは1983年より41例の骨髄移植後の患者に対し,impairment,disabilityに留まらず,handicapも考慮した幅広いリハビリテーションアプローチを導入し,良好な結果を得た.今後は他の臓器移植後の患者に対しても総合的なリハビリテーションアプローチは広く応用されるものと考える.
著者
西尾 誠一郎 林 祐一 加藤 新英 大野 陽哉 和座 雅浩 長尾 洋一郎 向野 晃弘 中根 俊成 下畑 享良
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-001568, (Released:2021-07-17)
参考文献数
16

弓道において,弓を放つ際,「早気,もたれ,びく,ゆすり」と呼ばれる4種類の状態が生じ,上達に支障を来す.種々のスポーツで認めるイップスの定義に当てはまるが,これまでほとんど検討されていない.これらの頻度や分類の意義,危険因子について明らかにすることを目的に,大学生を対象とした検討を行った.アンケートを行った65名中41名(63.1%)にいずれかの経験があり,「早気」が最も多かった(のべ35名;85.3%).イップス発症の危険因子として,経験年数が長いことが関与していた.病態は未だ不明なことが多いが,「もたれ」のみ単独で出現し,その特徴からも動作特異性局所ジストニアの関与の可能性が疑われた.