著者
源 宣之
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.213-222, 2004 (Released:2005-06-17)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

狂犬病は, 狂犬病ウイルスの主に咬傷からの感染によって起こる人獣共通感染症で, 人では恐水症とも呼ばれている. 発病した場合, 重篤な神経症状を伴ってほぼ100%死亡する極めて悲惨かつ危険な疾病である. 本病は紀元前23世紀頃より既に人類に知られていたが, 多くの急性感染症の発病が減少した今日においても, 世界におけるその発生状況は旧西欧各国を除いてここ数十年大きな変化はない. 日本では1957年を最後に本病の根絶に成功したが, アジア各国を含めた世界の発生状況には憂慮すべきものがあり, 我が国の防疫対策はおろそかに出来ない.
著者
山口源顕彰会編集
出版者
山口源顕彰会
巻号頁・発行日
1983
著者
赤城源三郎著
出版者
津川町公民舘
巻号頁・発行日
1951
著者
神山 真一 俣野 源晃 山本 智一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.45-50, 2017-12-16 (Released:2018-07-01)
参考文献数
10

本研究の目的は,アーギュメント構成能力を育成するうえでの現職教師の信念(Beliefs)を事例的に分析し,教師教育プログラム(神山ら,2017)が教師のBeliefs に与える影響を明らかにすることである.対象は,アーギュメントを授業に導入した経験が無い,国立大学附属小学校の理科専科教員M(小学校教員歴12 年),1 名であった.教師教育プログラムは,神山ら(2017)に基づいて行い,受講後,対象教員M に対して,質問紙調査と聞き取り調査を実施した.その結果,1) プログラムによって実感したアーギュメントの論理的であるという特質が,教師のBelief に影響を及ぼしている,2) プログラムで検討した授業実践において,問題解決の能力と結びついてアーギュメントのBelief が影響を受けている,3) プログラム中の実際に授業を構想・実施するという活動が,アーギュメント指導の自信や環境に対するBelief に影響を及ぼしていることが明らかになった.
著者
富田源太郎 著
出版者
丸善
巻号頁・発行日
1886
著者
源島 穣
出版者
日本比較政治学会
雑誌
比較政治研究 (ISSN:21890552)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-17, 2017 (Released:2020-01-29)
参考文献数
80

近年、先進諸国では社会問題が複合的に生じる「社会的排除」の解決を目指す「社会的包摂」のアプローチとして、官-民のアクターの協働に基づく「福祉ガバナンス」が重視されている。しかし参加アクターの権限やリソース、利益が本来的に異なるため、福祉ガバナンスの実施体制を構築することは容易でない。それにもかかわらず、イギリスのブレア政権は地方アクターと円滑な協働関係を構築し、社会的排除の深刻化した地域の再生を進展させた。これより本稿の課題は、「近隣地域再生政策」を事例に、ブレア政権はなぜ社会的包摂をめぐり、福祉ガバナンスの安定した実施体制を構築できたのか、その舵取りの過程を明らかにすることである。本稿は「相互作用ガバナンス論」に基づいて分析し、福祉ガバナンスの政治目標として社会的包摂が設定および共有される過程、地方アクターの意向を反映させる制度および政府のアカウンタビリティを確立する制度が策定される過程、地方アクターによる事業実施過程を明らかにした。いずれの過程においても、ブレア政権は主導的に舵取りすることで、安定した実施体制を構築することに成功したのである。
著者
古沢 源久 橘 正樹 林 裕二
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.229-235, 1982-05-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
5
被引用文献数
11 10

アントラセン,カルバゾール,ペリレン,ナフタセン,ジベンゾフラン,アセナフテン,フルオレン,ナフタレン,フェナントレン,ピレン,フルオランテン,クリセン及びビフェニルの13種類の蛍光性多環芳香族化合物のシンクロ蛍光法による定量法について検討した.この結果,3nmから7nmの狭い波長間隔で測定しても比較的強いシンクロ蛍光強度を示し,シンクロ蛍光法の特性を生かした分析を実施しうる物質は,アントラセン,カルバゾール,ペリレン,ナフタセン,ジベンゾフラン,アセナフテン及びフルオレンであった.これらの物質を定量する際の最適波長間隔,分析精度,共存物質が比較的多量に含まれている場合の影響,同時定量の可能性など,定量に必要な諸条件について検討した.これらの結果をフェナントレン中の不純物の分析に応用したところ,少量のカルバゾールとアントラセンを容易に同時定量しうることが認められた.
著者
喜多 源典
出版者
西田哲学会
雑誌
西田哲学会年報 (ISSN:21881995)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.57-75, 2015 (Released:2020-03-21)

Most conventional understandings of Nishida’s philosophy locate Nishida’s later thought in the context of the “pure experience” of his early period. However, after the publication of “Self-conscious Realization of Nothingness”(1932)in his middle period, some aspects of Nishida’s thought represent clear departures from this context. The concepts of “others” and “transcendence” cannot be fully captured in the context of pure experience, which is principally concerned with the “unity of self and other” and “unity of man and god”. Namely these concepts will eventually be clarified starting from the middle period of “Self-conscious Realization of Nothingness”. This paper traces the transformation of Nishida’s thought with reference to the twin perspectives of others and transcendence. I particularly wish to problematize the relationship between the “acting self in the historical world” that appears in the late Nishida and the“absolute”discussed in his final essay“The Logic of Locus and a Religious Worldview(” 1945). I do so with the belief that understanding this particular relationship will lead to a final comprehension of the problems of others and transcendence in Nishida’s philosophy. While presenting this key discussion, the paper may also be considered an attempt to reconsider the entirety of Nishida’s philosophy from the perspectives of others and transcendence.