著者
森野 博文 小泉 朋子 三浦 孝典 福田 俊昭 柴田 高
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.133, no.9, pp.1017-1022, 2013-09-01 (Released:2013-09-01)
参考文献数
16
被引用文献数
2 1

Noroviruses are one of the most important causes of acute gastroenteritis throughout the world. The aim of this study is to evaluate the efficacy of a chlorine dioxide gas-generating gel (ClO2 gel, 60 g) against feline calicivirus (FCV), a norovirus surrogate, in the wet state on glass dishes in a test sink (43 cm long, 75 cm wide, and 29 cm deep). The ClO2 gel permits sustained release of gaseous ClO2 (1.7 mg/h at 25°C), and was placed in one corner of the test sink. The glass dishes containing FCV suspension were placed at three positions in the test sink. We demonstrated that FCV was inactivated within 5h (>2 or >3 log10 reductions at three positions, n=20) in the test sink where the ClO2 gel was placed. These small quantities of ClO2 gel might be a useful tool for reducing the risk of infection by norovirus in wet environments such as kitchens and bathrooms under optimal condition.
著者
榊原 哲也 西村 ユミ 守田 美奈子 山本 則子 村上 靖彦 野間 俊一 孫 大輔 和田 渡 福田 俊子 西村 高宏 近田 真美子 小林 道太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、これまで主として看護研究や看護実践の領域において注目されてきた、看護の営みについての現象学的研究(「ケアの現象学」)の、その考察対象を、医師による治療も含めた「医療」活動にまで拡げることによって、「ケアの現象学」を「医療現象学」として新たに構築することを目的とするものであった。医療に関わる看護師、ソーシャルワーカー、患者、家族の経験とともに、とりわけ地域医療に従事する医師の経験の成り立ちのいくつかの側面を現象学的に明らかにすることができ、地域医療に関わる各々の当事者の視点を、できる限り患者と家族の生活世界的視点に向けて繋ぎ合せ総合する素地が形成された。
著者
木村 郁郎 坪田 輝彦 上田 暢夫 多田 慎也 吉本 静雄 十川 重次郎 白石 高昌 玉木 俊雄 植野 克巳 藤田 豊明 今城 健二 入江 正一郎 難波 次郎 福田 俊一
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.27, no.9, pp.1074-1081, 1989-09-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
9

びまん性汎細気管支炎 (DPB), 特発性間質性肺炎 (IIP) の中にATLを発症ないし抗ATLA抗体陽性を示すもののあることを見いだしたが, ATLの側からみればその肺病変の中に肺炎とか腫瘍細胞浸潤以外に細気管支肺胞領域に特異的な病態像を形成するものがあり, この病態をHTLV-I関連細気管支・肺胞異常症, HTLV-I associated bronchiolo-alveolar disorder (HABA) と称した. そして, これまでに見いだした細気管支型5例及び肺胞型1例の計6例の臨床的特徴について述べた. 本病態はHTLV-I感染後長年の間に形成されるものと考えられるが, DPB, IIPの成因についての示唆を与えるものと思われる.
著者
糀屋 絵理子 樺山 舞 山本 真理子 樋上 容子 小玉 伽那 向井 咲乃 矢野 朋子 奈古 由美子 中村 俊紀 廣谷 淳 福田 俊夫 玉谷 実智夫 奥田 好成 生島 雅士 馬場 義親 長野 正広 樂木 宏実 神出 計
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.602-609, 2021-10-25 (Released:2021-12-08)
参考文献数
21

目的:多病を抱える高齢者の疾患管理において,季節変動に伴う血圧の変化が,臨床上,問題であると指摘されている.本研究では,在宅医療を受療中の在宅療養高齢者において,季節変動に伴う血圧変動の実態を把握するとともに,療養中イベントとの関連,変動に関連する要因を検討した.方法:包括的在宅医療確立を目指したレジストリー研究(OHCARE研究)の協力機関にて在宅訪問診療を受療している,65歳以上の患者,かつ初回調査と追跡調査(平均追跡日数368日)で,夏季(6/1~8/31),冬季(12/1~2/28)に調査を行った57名を対象とした.診療記録より,患者の基本属性,血圧値,療養中イベントを含む情報を収集し,季節変動に伴う血圧値を把握した.また,収縮期血圧における季節間血圧変動について,中央値を基準に,季節変動大・小の2群に分け,対象の特性を比較するとともに,療養中イベント(入院,転倒,死亡)との関連の有無を検討した.結果:対象の約60%は要介護3以上と虚弱状態であった.患者の血圧平均値は,夏季120.5±12/66.9±8 mmHg,冬季124.7±11/69.5±7 mmHgと冬季の方が有意に高値であった(P<0.01).また血圧変動レベル大小2群で特性を比較すると,変動レベルが大きい群の方が小さい群より,夏季血圧が有意に低かった.また,血圧変動レベルが大きい群の方が「療養中の入院」の発生割合が有意に高かった(P=0.03).結論:在宅医療を受ける高齢療養者において,季節間で血圧は変動し,特に夏季の血圧低下が変動に影響する可能性が考えられた.また,血圧変動性の大きさが療養中の入院イベントリスクと関連する可能性が示唆された.これらの変動を把握した上で,医療者は臨床的な諸問題を考慮し,患者個々に最適な治療,ケアを検討する必要がある.
著者
西川 智文 岡村 智教 上羽 哲也 宮松 直美 北条 雅人 福田 俊一
出版者
京都光華女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

脳梗塞既往者314名のデータベースを作成し、これと並行して行っている健常者集団の調査(「日常的な健康度を指標とした都市コホート研究」(神戸トライアル)参加者の内、比較対象となる1013名)のデータと比較した。その飲水習慣から脳梗塞既往者の脳梗塞発症前の水分摂取量は健常者集団と比較して少ないことが推測された。この成果を国内外の学会にて発表を行い、まとめたものは国際英文雑誌であるCerebrovascular Diseasesに掲載された。
著者
佐藤 正雄 福田 俊平
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.71, no.805, pp.101-104, 1963 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11

Experiments were made to prepare yttrium iron garnet (Y3Fe5O12) single crystals in molten YF3-PbF2 solutions. The solubilities of Y2O3 in YF3 were obtained by differential thermal analysis, and those of Fe2O3 in PbF2 in air by chemical analysis of quenched specimens.Mixtures of Y2O3 and Fe2O3 were dissolved in YF3-PbF2 solutions at 1300°-1350°C and then the solutions were cooled at the rate of 4-10°C/hr to prepare yttrium iron garnet single crystals.Spacings of these crystals were compared with those of crystals prepared by the other methods.