著者
小川 順子 森 伸介 鈴木 正昭
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2004年秋の大会
巻号頁・発行日
pp.5, 2004 (Released:2004-11-19)

一般人に原子力発電の理解を求めるために、しばしば原子力発電のリスクが様々な「生活行為のリスク」と比較される。「生活行為のリスク」は、1979年米国ピッツバーグ大学Cohenによって計算された「様々なリスクの比較表」に載っている値が一般によく使われており、原子力の広報にも役立ってきた。しかしながら、これらは25年前のしかも米国のデータで計算されたリスクである。そこで我々は、現代日本の状況に合った日本におけるリスク表に改訂することを目的に、「ガン」、「心臓病」、「自動車事故」、「火事」、「脳卒中」、「肺炎/インフルエンザ」、「エイズ」、「独身(男性)」、「独身(女性)」「喫煙」、「肥満」、「飲酒」、「自殺」、「殺人」、「航空機墜落事故」、「原子力産業」、「自然放射線」、「地層処分」、「大気汚染」、「屋内煙検知器」、「エアバッグ」の21項目のリスクについて損失寿命を算出した。
著者
鈴木 正昭 テップンポン マリーワン モラクン ポンレック 五十嵐 孝典
出版者
Japanese Society for Tropical Agriculture
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.55-62, 1982-06-01 (Released:2010-03-19)
参考文献数
7

タイ国の河川に繁茂するホテイアオイ (Eichhornia cyassipes, Solms) の実用的な堆肥化方法を検討した.すなわち, ホテイアオイ, 野草, 稲わら, 水牛糞などを主な材料とした各種の堆肥を製造し, その性状を経時的に調べて, 品質や熟度等を論じた.得られた結果は以下のように要約される.1.ホテイアオイだけを材料として堆肥を製造すると, 品温は42℃に達しただけであったが, 水牛糞や稲わらを混じて堆肥を製造すると容易に50℃以上の高温を得ることができた.2.ホテイアオイは窒素, リン酸, カリ等の養分に富むため, これを他の資材と混用することにより堆肥の品質が向上した.3.稲わらを堆肥化する場合にホテイアオイを混用すると, 水牛糞や石灰窒素を用いるのと同等の効果を発揮した.4.ホテイアオイは堆肥資材として良好であり, タイ国の農民に勧めうる.また, その適切な製造法について述べた.5. (付録) タイの中央平原と東北部で集めたホテイアオイを比較すると, 前者は後者よりも植物養分の含量が高い傾向を示した.茎葉部と根部について養分含量を比較すると, 茎葉部では窒素, リン酸, カリ, カルシウム, マグネシウム, 銅などが根部よりも高かったが, マンガンや亜鉛は根部の方が高かった.
著者
上門 雄也 大和田 勇人 金盛 克俊 鈴木 正昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回 (2017)
巻号頁・発行日
pp.1K25, 2017 (Released:2018-07-30)

転職サイトは企業の求人広告を載せ、掲載料をもらうことで収益をあげている。なので、転職希望者が多ければ多いほど収益が多くなる。しかし、転職希望者は転職サイトに登録しても一度も応募せず離脱してしまうことが多い。そこで、本研究は職務経歴書を用いて離脱する会員と離脱しない会員の違いを特定する。また、会員の登録情報とテキストデータを統合することで会員の離脱予測の精度を上げる。
著者
鈴木 正昭 柳沢 章 野依 良治
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集 26 (ISSN:24331856)
巻号頁・発行日
pp.569-576, 1983-09-15 (Released:2017-08-18)

The tandem organocopper conjugate addition with α,β-unsaturated ketones/aldehyde trapping of the enolate intermediates provides an efficient way of vicinal carba-condensation. Methyl esters of prostaglandin (PG) D_1, D_2, and I_2 haveb been synthesized on the basis of this strategy. Combination of (R)-4-t-butyldimethylsiloxy-2-cyclopentenone, an organocopper reagent derived from (S,E)-1-iodo-3-tetrahydropyranyloxy-1-octene, and 6-methoxycarbonylhexanal leads in one step to a PG skeleton, 7-hydroxy-11-O-t-butyldimethylsilyl-15-O-tetrahydropyranyl-PGE_1 methyl ester. Dehydration, giving a Δ^7-PGE_1 derivative, followed by tributyltin hydride reduction affords 11-O-t-butyldimethylsilyl-5-O-tetrahydropyranyl-PGE_1 methyl ester. Stereoselective reduction of the 9-keto group, leading to the 9α alcohol, tetrahydropyranyl protection of the hydroxyl function, and desilylation give 9,15-O-bis(tetrahydropyranyl)PGF_<2α> methyl ester. Jones oxidation of the 11-hydroxyl group and removal of the tetrahydropyranyl protective groups completes the synthesis of (+)-PGD_1 methyl ester. The three-component coupling process using 6-carbomethoxy-2-hexynal as α sidechain unit gives 5,6-dehydro-11-O-t-butyldimethylsilyl-15-O-t-tetrahydropyranyl-PGE_2 methyl ester. Stereoselective conversion of the 9-keto group to 9α hydroxyl, removal of the 7-hydroxyl by the Barton's procedure, and partial hydrogenation of the 5,6-triple bond over Lindlar catalyst produce 11-O-t-butyldimethylsilyl-15-O-tetrahydropyranyl-PGF_<2α> methyl ester. (+)-PGD_2 methyl ester is obtainable from this intermediate by the procedure as described above. 5,6-Dehydro-11-O-bis(t-butyldimethylsilyl)PGF_<2α> methyl ester is obtained in four steps from (R)-4-t-butyldimethylsiloxy-2-cyclopentenone via the three-component coupling process. Intramolecular alkoxymercuration of the acetylenic alcohol, followed by reductive demercuration and desilylation has realized a short synthesis of (+)-PGI_2 methyl ester.
著者
鈴木 正昭 野依 良治
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.534-544, 1982-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
77
被引用文献数
5 5

Trialkylsilyl triflates are a new class of super-reagents, which act as efficient agents for silylation of active hydrogen compounds and catalysts of nucleophilic addition and displacement reactions in aprotic media. The synthetic utility is exemplified by a variety of functional group transformations and carbon-carbon bond-forming reactions. Immobilization of the silyl reagent on a resinsulfonic acid is also described.
著者
橋本 学 藤原 孝紀 鈴木 正昭 奥田 洋司 伊勢 淳治 塩谷 政典
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.133, no.9, pp.1770-1778, 2013-09-01 (Released:2013-09-01)
参考文献数
13

In this study, we propose an agent model based on SECI model by Nonaka for simulating knowledge propagation in organizations. In this model, complexity of knowledge is expressed as bit-tag, and worker-agent and knowledge manager agent are introduced. Some parametric studies is performed for bit-tag length, internalization rates and communication pattern of worker-agent, and evaluate acquirement of knowledge to verify the present simulation model. Furthermore, scenario simulation is implemented with respect to employment periods of worker-agent and the effectiveness of multi-agent model is shown from qualitative evaluation of knowledge variation corresponding to joining and leaving organization.
著者
齊藤 正樹 井頭 政之 鈴木 正昭 関本 博 赤塚 洋 飯尾 俊二
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

使用済み燃料中に存在するプルトニウム以外の超ウラン元素は、現在、高レベル放射性廃棄物として長期間管理が求められているが、大きな中性子捕獲断面積を持つため、原子炉内に初期に装荷することにより、初期の余剰反応度を抑えつつ、中性子によって核変換し、新しい核分裂製物質に変換され、長期間原子炉内は核分裂を維持することが可能となる。本研究では、これらの超ウラン元素を適切に原子炉内に再装荷することにより、長期間新燃料補給の必要のない超長寿命原子炉(軽水炉・重水炉・高速炉)の成立性に関する研究を実施した。その結果、^<237>Npを軽水炉及び重水炉に装荷した場合、燃焼度150-200GWd/tを持つ長寿命炉心が成立すること、また、6種類の冷却材(軽水、重水、Heガス、CO_2ガス、ナトリウム、水蒸気)を選択し、長寿命特性及び炉心の安全特性に及ぼす中性子スペクトルの影響について系統的に検討を行った結果、黒鉛減速Heガス冷却の場合がその特性を良く発揮することがわかった。また、^<237>Npと同様な中性子工学的性質を有する^<241>Am等を軽水炉に装荷した場合、約100GWd/tの高燃焼度が達成できることを確認した。また、いずれの場合も使用済燃料中に^<238>Puが多く生成されるため、核拡散に対して高い抵抗性を持つPuが生成されていることがわかった。また、核燃料交換や反応度制御が一切不要となる可能性のある原子炉燃焼概念(核反応敵に活性な領域が自立的に移行する燃焼方式)について検討し、約400GWd/tの高燃焼度を持つ高速炉炉心の可能性を確認した。また、関連する解析コードの改良や核反応データベースの整備を行った。
著者
鈴木 正昭 伊藤 誠二 松田 彰 渡辺 恭良 長野 哲雄 袖岡 幹子
出版者
岐阜大学
雑誌
創成的基礎研究費
巻号頁・発行日
2000

本研究プログラムでは、低分子有機化合物により生体機能の制御を実現する「分子プローブ概念」のもと、機能発現機構の分子レベルでの研究から個体レベルへの応用をめざし、有機合成化学者とin vivo指向型生物系研究者の連携による化学/生物学融合型新学際的連携プロジェクトを展開するための基盤を構築することを目的とした。関連諸分野の専門家を結集し、異分野の研究者間の綿密かつ有機的な情報交換のため、2回の研究準備会議を行うとともに、外部研究者らを交えて総合シンポジウムを開催した(平成12年11月30日、参加者110人)。研究状況については冊子として取りまとめ、本研究分担者のみならず関連研究者に配付し、その情報を公開した。これらの活動を通じて研究分担者同士および関連研究者との間での有意義な意見の交換、相互評価が行われ、次の学祭研究へと展開する準備が整った。なお、以下に設定された課題についてのこれまでの主な具体的成果を箇条書きにした。(1)高次脳機能の解析と制御法について: 設計したグルタミン酸トランスポーターブロッカーを基にアフィニティカラム担体およびシナプス伝達解析のための光感受性caged-TBOAを創製(島本)。ノシスタチンがノシセプチンやPGなどによる痛覚反応に鎮痛効果を示すことを証明(伊藤)。神経細胞におけるSCG10関連分子の微小管との結合ドメインを同定、崩御制御に重要なリン酸化制御部位を決定(森)。神経保護作用を示す新規PGI_2受容体リガンド15R-TICのC-11核ラベル体の創製とその活用によるヒト脳内IP2受容体のイメージングに成功(鈴木、渡辺)。15R-TICの10倍の活性を持つ15-deoxy-TICを創製(鈴木)。(2)脳機能の保護と可塑性促進研究について: PG受容体EP3の細胞内情報伝達系を解析し、神経突起の退縮や神経伝達物質の遊離の阻害、神経可塑性や神経伝達の調節などに関与していることを証明(根岸)。ラット脳組織切片を用いたポジトロンイメージングシステムを確立し、神経細胞における障害発生機序の解明と治療法開発に有用な情報を獲得(米倉)。神経突起伸展促進作用および神経細胞死抑制作用を示す新規化合物NEPP10とNEPP11を創製し、PET研究に向けた分子設計を開始(古田、鈴木、渡辺)。(3)細胞増殖・分化制御機構の解明と細胞周期制御理論について: 核内
著者
夏目 敦至 若林 俊彦 鈴木 正昭 古山 浩子 近藤 豊 竹内 一郎
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

我々はDNAのメチル化などのエピジェネティクスが癌精巣抗原(Cancer-testis antigens, CTAs)の発現調節にも関与していることを見出し、5-aza-deoxycytidineをグリオーマに作用させるとCTAsの発現が活性化することを認めた。そしてCTA特異的細胞傷害性T細胞によってHLA拘束性に傷害される。以上にDNAメチル化阻害剤と癌ワクチン療法の組み合わせで強力な免疫療法の開発の展望を示した。一方、HDAC阻害剤のうち、SAHA, MS-275, FK-288は米国において白血病における臨床試験が行われている。また、脳神経外科領域でなじみのある抗てんかん薬のバルプロ酸がHDAC阻害活性を有しているのも興味深い。DNAメチル化酵素やHDACとともにEZH2も分子標的となりうる。現在、エピジェネティクス異常を標的とする治療薬の開発が急速に進んできており、グリオーマにおいて適応になるのも近い将来可能になると期待される。
著者
北本 朝史 服部 俊幸 鈴木 正昭 赤塚 洋
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1991

本研究は《固相分子法による高選択レーザー分離法》(『固相レーザー分子法』)を確立するために、分子衝突が無視できる反応場で量子反応を選択的に制御し、レーザーによる高選択性、高収率をもたらす《新分離方法論》を構築する。固相マトリックスの創成条件を測定するためクライオスタットを製作した。クライオスタットを含むマトリックス創成装置を用いて、光学的に透明で凝縮相の成長速度が大きい条件に関して、基板温度一定の条件で測定した。またその結果を理論解析によって推定し、成長のメカニズムを検討した。液体窒素温度(-195.8℃)で固相マトリックスの創成実験を行ない、凝縮可能なキセノンガスを凝縮させた。またキセノンの透明な凝縮相を多層化する機能条件を確立した。キセノンガスの固相マトリックスは不活性分子の凝縮体であるため、光学的な吸収帯は認められず、光学特性は良好であった。またSF_6分子の単分子相をマトリックス中に層状に吸着させ、キセノンガスでコートする多層化法を検討する。レーザーにより反応性分子(SF_6)を励起、解離させる方法を実験的に検討する。次に反応分子の励起エネルギーがキセノン分子によって緩和されるので、解離分子の寿命を光学的に測定し、解離分子の平均寿命を延長するための方法論を研究する。数値解析によると、結晶表面の適応係数αおよび結晶の熱伝導度(結晶密度)がこれらの環境にとって重要な因子であることが分かった。『ラジカルライフタイム測定システム』を用いて透明結晶層の光透過度を測定し、波長依存性を測定した。その結果、結晶の透明度は表面温度と密接に関係していた。また結晶の成長速度は結晶の透明度を決定する要因ではなかった。