著者
高橋 健一郎
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.40-51, 2003-07-31 (Released:2017-04-29)

本稿は非協同的なコミュニケーションの一例としての1934年のスターリンとH.G.ウェルズの対談を「イデオロギー闘争」という観点から分析する.スターリンのディスコースの基本的な命題は,「資本主義はアナーキーを生む」(つまり,資本主義は悪である)と「人間は資本家階級と労働者階級に分けられ,両者は闘争をしている」というものであるが,ウェルズがいかにそれを批判し,スターリンがいかに正当化するかを分析する.ウェルズは自分自身を「世界を知り,イデオロギー的制約から自由な一庶民」と提示し,その反対の立場にスターリンを置きながら批判を試みる.それに対して,スターリンは「資本主義」と「資本家階級と労働者階級」に関する基本命題をさまざまな言語形態の《前提》表現によって発話の中に滑り込ませ,ウェルズの批判をかわしていく.そして,上記のウェルズの立場に対立する立場として「豊富な歴史的経験」を持ち出し,ウェルズが批判する「古臭さ」から「豊富な歴史的経験」へと価値評価を逆転させる.
著者
高橋 政代
出版者
医歯薬出版
雑誌
医学のあゆみ (ISSN:00392359)
巻号頁・発行日
vol.226, no.11, pp.961-964, 2008-09-13
著者
高橋 政代 山下 英俊
出版者
メディカル葵出版
雑誌
あたらしい眼科 = Journal of the eye (ISSN:09101810)
巻号頁・発行日
vol.24, no.10, pp.1327-1329, 2007-10-30
著者
中田 中泰彦 中島 洋介 窪田 信行 海賀 照夫 間宮 孝夫 三原 良明 山崎 洋子 神野 大乗 小林 槇雄 宮田 隆 西尾 みどり 高橋 利実
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.26-29, 2013-02-01 (Released:2014-11-30)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

症例は 50 歳女性,平成 5 年より全大腸炎型の潰瘍性大腸炎の診断で治療を継続していた.平成 19 年以降は 5-ASA 製剤の単独投与で寛解していたが急性増悪し,中毒性巨大結腸症,穿孔を合併し緊急手術を施行した.中毒性巨大結腸症は高率に穿孔を発症し,穿孔症例の死亡率は 20-40%であるため手術のタイミングを適切に判断することが重要である.また長期経過した全大腸炎型の潰瘍性大腸炎は癌化のリスクが高くなるため,二期手術の時期や術式について慎重に判断しなければならない.
著者
高橋 善隆
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 = JOURNAL OF ATOMI UNIVERSITY FACULTY OF LITERATURE (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
no.41, pp.A77-A92, 2008-03

2005年にAFL-CIOは分裂し、1955年以来統一されていたアメリカ労働運動のナショナル・センターが大きく分断されることになった。1995年のスウィニー執行部成立以来、ソーシャル・ユニオニズムの復権が評価されていたが、ソーシャル・ユニオニズム内部の対立が鮮明化した構図となっている。本論では(1)ビジネス・ユニオニズムとソーシャル・ユニオニズムの対立というアメリカ労働運動の歴史的背景、(2)戦後期に優位を確立したビジネス・ユニオニズムがアメリカ社会の制度設計に残した負の遺産、(3)ビジネス・ユニオニズムの失墜、ソーシャル・ユニオニズムの復権という状況下で活力の中心となっている「ヒスパニック系移民の動向」について検討する。さらにアメリカ労働運動の変容とナショナル・センターの分裂が、アメリカ政治全体にどのような影響を及ぼすことになるのか考察してみたい。