著者
髙山 裕子 熊谷 昌則 大野 智子 山田 節子 三森 一司 高橋 徹 逸見 洋子 駒場 千佳子 長沼 誠子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】日本調理科学会特別研究平成24~25年度『次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理』の聞き書き調査を通して、秋田県における次世代に伝えるべき家庭料理を抽出し、前回平成28年度大会の特別企画において主食の特徴について報告した。今回は得られた料理の「おやつ」に着目し、その特徴と調理特性について明らかにすることを目的とした。<br />【方法】秋田県内8調査地域(鹿角・北秋田・山本・秋田・由利・仙北・平鹿・雄勝)において、昭和35~45年頃に調理を担当していた対象者19名(女性、74.2±7.8歳)に聞き書き調査を実施した。調査から得られた110の料理について、主食・主菜・副菜・汁物・おやつに分類した。そのうち、おやつに該当する料理を抽出し、その特徴および調理特性について調査した。<br />【結果】おやつに該当した料理は23品目で、多くは日常、食されているものであるが、祭り・行事にて食されるものも5つ挙げられた。調理操作では、「蒸す」が全地域で多かったが、「揚げる」「焼く」も見られた。主材料では、米・米粉を使用するものが多く、県内全域において、おやき、干し餅・あられが、各地域で、ゆみそ、ごま巻き餅、バター餅、ままづけ、厚焼き、あさづけ、なんばこ、松皮もち、ゆべしが挙げられた。また、米・米粉以外に、県央部の沿岸地域においては、魚を使った磯部揚げ、県南部の内陸地域において、豆腐を主材料にした、豆腐カステラ、豆腐巻きなどが地域固有のおやつとして継承されていた。
著者
田中 貴紘 米川 隆 吉原 佑器 竹内 栄二郎 山岸 未沙子 高橋 一誠 青木 宏文 二宮 芳樹 金森 等
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.375-378, 2015 (Released:2016-02-26)

近年,高齢ドライバによる交通事故が増加している.加齢に伴う身体機能・認知機能の変化の影響が指摘されているが,自動車は高齢者の重要な移動手段であるため,高齢者が安心・安全に運転できるよう支援が必要である.そこで本研究では,高齢ドライバの運転支援を行うドライバエージェントを提案した.エージェントは,情報提供や注意喚起などの運転支援と,運転行動の振り返りにより改善を促すフィードバック支援を行う.本報告では,エージェントによる運転支援方法を検討するため,運転指導員による指導方法の分析を行った.その結果,指導内容の分類と被指導者が受ける印象に関する知見が得られたため,これを報告する.

1 0 0 0 OA 立身の経路

著者
高橋是清 述
出版者
丸山舎
巻号頁・発行日
1912
著者
高橋 智 Xiao Mao Stephanie Byrum Nina Nishiyama Michael Pecaut Vijayalakshmi Sridharan Marjan Boerma Alan Tackett Dai Shiba Masaki Shirakawa Satoru TAKAHASHI Michael Delp
出版者
MDPI
雑誌
International journal of molecular sciences (ISSN:14220067)
巻号頁・発行日
vol.19, no.9, 2018-08

Astronauts are reported to have experienced some impairment in visual acuity during their mission on the International Space Station (ISS) and after they returned to Earth. There is emerging evidence that changes in vision may involve alterations in ocular structure and function. To investigate possible mechanisms, changes in protein expression profiles and oxidative stress-associated apoptosis were examined in mouse ocular tissue after spaceflight. Nine-week-old male C57BL/6 mice (n = 12) were launched from the Kennedy Space Center on a SpaceX rocket to the ISS for a 35-day mission. The animals were housed in the mouse Habitat Cage Unit (HCU) in the Japan Aerospace Exploration Agency (JAXA) "Kibo" facility on the ISS. The flight mice lived either under an ambient microgravity condition (µg) or in a centrifugal habitat unit that produced 1 g artificial gravity (µg + 1 g). Habitat control (HC) and vivarium control mice lived on Earth in HCUs or normal vivarium cages, respectively. Quantitative assessment of ocular tissue demonstrated that the µg group induced significant apoptosis in the retina vascular endothelial cells compared to all other groups (p < 0.05) that was 64% greater than that in the HC group. Proteomic analysis showed that many key pathways responsible for cell death, cell repair, inflammation, and metabolic stress were significantly altered in µg mice compared to HC animals. Additionally, there were more significant changes in regulated protein expression in the µg group relative to that in the µg + 1 g group. These data provide evidence that spaceflight induces retinal apoptosis of vascular endothelial cells and changes in retinal protein expression related to cellular structure, immune response and metabolic function, and that artificial gravity (AG) provides some protection against these changes. These retinal cellular responses may affect blood–retinal barrier (BRB) integrity, visual acuity, and impact the potential risk of developing late retinal degeneration.
著者
今野 健一 高橋 早苗
出版者
山形大学法学会
雑誌
山形大学法政論叢
巻号頁・発行日
no.28, pp.88-69, 2003

はじめに 人々は、様々な不安や悩みを抱えながら、日々を暮らしている。病気や事故、失業、貧困、災害、犯罪などに見舞われるという事態は、程度の差はあるにせよ、誰にでも起こりうることである。そうした諸々の脅威から完全に解放されることが不可能であるならば、如何にしてそのリスクを回避しまたは小さくしていくのかが、問われなければならない。20世紀の社会国家・福祉国家は、人間の尊厳に値する生存を人々に「権利」として保障し、その役割を果たすべく各種の法制度を細密に整備してきた。それが、多様なリスクに囲まれた市民個々の生存への配慮を礼会的に行うシステムとしての「社会保障」(SocialSecurity)である。しかし、1990年代から顕著になった経済のグローバル化(globalization)と、それに寄り添う新自由主義が世界を席捲するなかで、日本においても、福祉国家のシステムとその理念は危殆に瀕している。その反作用として、社会的な保護を削り取られた人々は、失業や貧困、病気などの脅威に否応なしに直面させられる。また、グローバル化と新自由主義的政策の展開は、家族や職場、地域など既存の社会的ネットワークを解体しつつある。こうして、社会的・経済的格差の増大と、人々を保護してきた社会的紐帯の弱体化は、人々の間でますます大きな不安感を生み出している。特に見逃せないのは、社会的逸脱としての犯罪事象の増加という現象であり、日本の「安全神話」のゆらぎは、今や何人の目にも明らかになってきている。我々は前稿で、犯罪のリスクが個人のセキュリティ(またはインセキュリティの感情)に如何なる影響を与えているか、個人のセキュリティ確保のために欧米資本主義諸国で如何なる対応が採られているのかを簡略に俯瞰し、その時点での我々なりの見取り図を示した。我々の研究は、日本における犯罪のリスクに対する市民意識の変化のありように着目し、今後さらに予想される個人のセキュリティ要求の高まりを睨んで、現代の日本社会に相応しい個人のセキュリティ確保のありようを見定めることを、最終の目標としている。その目標に至る道筋として、既に個人のセキュリティの問題が社会的に広く認知され、政治的にも重要な争点を形成するに至っている欧米諸国の動向を把握する作業が不可欠となる。本論文では、前稿で示した見取り図を背景としつつ、対照的な法・政治的伝統を有するイギリスとフランスを具体の考察の対象とする。検討の手順は次のとおりである。まず、犯罪率と犯罪恐怖がセキュリティに対する政治と市民の対応に如何なる影響を及ぼすものであるかを明らかにする。次に、警察などの公的部門によるセキュリティ供給の動向を概観し比較を試みる。第3に、イギリスを素材に、非国家的なセキュリティ供給の態様・特徴・問題点を検討する。その上で、昂進するセキュリティの商品化が挙む問題点を明らかにする。
著者
高橋 美希子 淡路 静佳 佐藤 香織 松本 香好美
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.C0097-C0097, 2004

【はじめに】<BR> 人が立位保持や歩行をする際、唯一地面に接する部位は足部であり、足趾は立位・歩行時の安定性に関与している。足趾筋力が歩行時のバランス、スピード、推進力、感覚に影響を及ぼすとの報告は多いが、我々は、臨床の場面において足底・足部の機能へはほとんどアプローチできていないのが現状である。そこで今回、足趾を中心とする足部への筋力強化が短期間でどこまで歩行時の安定性に影響を与えるかを調査した。<BR>【対象及び方法】<BR> 対象は2003年10月28日から11月22日の間、当介護老人保健施設(老健)に入所している歩行可能な者(walker,T-cane,Q-cane使用者)11名(男性1名、女性10名、平均年齢84、1±7、5歳)である。疾患の内訳は(脳卒中片麻痺3名、大腿骨頚部骨折3名、変形性腰椎症1名、脳卒中・整形疾患両方に罹患1名、循環器疾患3名)であった。評価項目は、足趾筋力(MMT)、10m歩行速度、歩数、歩容(バランス、スピード、HC・TOの有無)、足部の変形・形状・アーチ、足部・足趾の関節可動域(ROM)、安静時における矢状面・前額面のアライメント、安静立位における足底筋筋緊張、重心線とし、治療前後で比較した。方法は、対象者全員に、椅座位で裸足のまま、股・膝関節90°屈曲位の状態から長方形の薄手のタオルを足趾で引き寄せるよう指導及び実施した。開始から終了までの所要時間を計り、初回と同タイムになったら0、5kgの重錘をタオル上に負荷する。また、この他にゲートボールの球を足底部で前後・左右へ転がす動作も行った。各動作は週5日間継続して行った。歩容・重心線についてはデジタルカメラにて画像解析した。統計処理には、StatView5.0を使用し、Student-t検定を用い、危険率5%以下を有意とした。<BR>【結果】<BR> 足部のROMは左背屈、左右外返しにおいて治療前後で有意に改善した(p<0.05)。足趾のROMでは右拇指・左示指・左中指・左環指のMPjt屈曲、右拇指・右小指・左示指・左環指・左小指のPIPjt屈曲、右示指・右環指のDIPjt屈曲でそれぞれ有意差を認めた(p<0.05)。また、10mの歩数が治療前後で有意に改善した。MMTは、有意差が認められなかった。<BR>【考察・まとめ】<BR> 今回、3週間という短期間で足部及び足趾のROMは有意に改善したが、筋力までの効果は得られなかった。しかし、ほとんどの対象者は歩行スピードの向上や歩行バランスの安定化など、歩容が改善する傾向を示した。今後は、足趾把握筋力の短期効果だけでなく、長期効果や、疾患別の比較などを行い、入所者が安全で効率の良い歩行が出来るよう更に検討していきたい。
著者
久場 敬司 湊 隆文 韮澤 悟 佐藤 輝紀 山口 智和 渡邊 博之 今井 由美子 高橋 砂織
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学会年会要旨集 第93回日本薬理学会年会 (ISSN:24354953)
巻号頁・発行日
pp.3-P-314, 2020 (Released:2020-03-18)

Angiotensin-converting enzyme 2 (ACE2) is a negative regulator of the renin-angiotensin system, critically involved in blood pressure regulation, heart function, lung injury, or fibrotic kidney disease. Recombinant human ACE2 protein (rhACE2), currently clinically evaluated to treat acute lung failure, is a glycosylated protein, requiring time- and cost-consuming protein production in mammalian cells. Here we show that the B38-CAP, a carboxypeptidase derived from Paenibacillus sp. B38, is a novel ACE2-like enzyme to decrease angiotensin II levels in mice. Comparative analysis of protein 3D structures revealed that B38-CAP homologue shares structural similarity to mammalian ACE2 without any apparent sequence identity, containing the consensus HEXXH amino acid sequence of the M32 peptidase family. In vitro, recombinant B38-CAP protein catalyzed the conversion of angiotensin II to angiotensin 1-7, as well as other known ACE2 target peptides, with the same potency and kinetics as human ACE2. Treatment with B38-CAP reduced plasma angiotensin II levels and suppressed angiotensin II-induced hypertension, cardiac hypertrophy and fibrosis in mice. Moreover, continuous infusion of B38-CAP inhibited pressure overload-induced pathological hypertrophy, myocardial fibrosis, and cardiac dysfunction in mice, without any overt toxicity of liver and kidney. Our data identify the bacterial B38-CAP as an ACE2-like carboxypeptidase, which exhibits ACE2-like functions in vitro and in vivo. These results indicate that evolution has shaped a bacterial carboxypeptidase to a human ACE2-like enzyme. Bacterial engineering could be utilized to design improved protein drugs for hypertension and heart failure.
著者
深井 恭子 山口 さやか 大嶺 卓也 山城 充士 眞鳥 繁隆 高橋 健造
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.393-396, 2017-05-01

要約 27歳,女性.オコゼ刺傷による右下腿皮膚潰瘍に対して,ゲーベン®クリームを外用していたが難治のため当科を紹介受診した.潰瘍周囲に紅斑,丘疹が広がり,ゲーベン®クリームの外用を中止したところ,潰瘍部の肉芽形成が良好となり植皮術を行った.術後,顔や植皮部にヒルドイド®ソフト軟膏を外用し,瘙痒が出現していたが不定期に外用を続けていた.約1年後に全身に紅斑が拡大し,再度当科を受診した.パッチテストでは,ゲーベン®クリーム,ヒルドイド®ソフト軟膏,これらに共通した添加物であるパラベンが陽性だった.自験例では,最初の接触皮膚炎の診断時に原因成分までは特定しなかったため,パラベン含有薬剤の外用を継続し経過が長期化した.パラベンは身近な医薬品,化粧品に数多く含まれており,難治性の皮膚炎や皮膚潰瘍では,パラベン類へのアレルギーも念頭に置きたい.
著者
勝木 雅俊 高橋 正明
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.667-668, 2012

リアクションホイール等による倒立振子の安定の為には質点の重心ズレが微小となるような制限が与えられていた。重心投影点が支持領域外でも静的安定させるためには、倒れる方向への力のモーメントを克服するためのトルカが必要となる。従って、本研究の狙いとしては、非接触・無支持かつ一定の方向に、持続的にトルクを発生させる装置の開発を目的とした基礎研究を行い、可能性を検討した。
著者
中嶋 正之 水谷 政美 高橋 裕樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.1272-1279, 1995-10-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
12

In the field of visualization and CG (Computer Graphics), it is necessary to propose new methods to present objects precisely and to display images in real time. However, these methods need a great deal of computing time and memory. Recently, many methods, using a massive parallel computer, have been reported to satisfy these conditions. The purpose of our research is to develop practical visualization algorithms for massive parallel computers. In this paper, a parallel ray tracing algorithm is proposed, because the ray tracing algorithm has a great deal of parallelism and is able to take advantage of the high performance of massive parallel computers. The ray tracing algorithm has some parallel approaches, i.e. pixels parallel, objects parallel, rays parallel and so on. We propose a hybrid parallel ray tracing algorithm to include these parallel approaches and allowing experiments to compare processing time between each parallel approach. In conclusion, we point out problems with hybrid algorithms on massive parallel computers.
著者
高橋(中口) 梓 平岡 毅 遠藤 泰久 岩淵 喜久男
出版者
公益社団法人 日本顕微鏡学会
雑誌
顕微鏡 (ISSN:13490958)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.47-52, 2014-04-30 (Released:2019-09-03)
参考文献数
25

生活環のほとんどを他の昆虫体内で過ごす内部寄生蜂は,それぞれの宿主に適応するため驚くべき進化を遂げている.本稿で扱うキンウワバトビコバチCopidosoma floridanumは宿主卵,そして孵化した宿主幼虫の中で生き延びるために,進化的にバリエーションが少ないはずの初期発生を大幅に変更し,卵割後,アメーバ様に移動できるステージを獲得した.この移動性の寄生蜂胚は宿主細胞に自己と誤認させ,宿主胚の胚発生に伴う細胞移動に便乗し,その細胞間を通って宿主胚体内に侵入する.孵化した宿主幼虫体内で寄生蜂胚は,宿主細胞の臓器を保護する宿主由来の嚢組織(cyst cell)で周囲を覆わせて宿主免疫を回避するだけでなく,酸素を得るため宿主に気管を形成させていた.本講座では,共焦点レーザー顕微鏡および透過型電子顕微鏡を用いて一連の現象を明らかにした経緯と,分子擬態に関与する分子機構の一部について紹介する.
著者
高橋 雅雄 蛯名 純一 宮 彰男 磯貝 和秀 古山 隆 高田 哲良 堀越 雅晴 大江 千尋 叶内 拓哉
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.109-116, 2018 (Released:2018-05-11)
参考文献数
29
被引用文献数
1

シマクイナCoturnicops exquisitusの越冬生態を明らかにするため,2014-2015年・2015-2016年・2016-2017年の3冬季に,関東地方の65か所の湿性草原で,夏季の音声を用いて生息確認を実施した.その結果,18か所で延べ98個体のシマクイナを確認した.生息確認地は7地域に大別され,耕作放棄地と河川敷が特に利用されていた.また,耕作放棄地で確認個体数が多い傾向があった.さらに,シマクイナは中層ヨシ環境で主に確認され,この植生環境が本種の生息に重要であることが示唆された.