著者
前野 紀一 原田 仁平 黒田 登志雄 鈴木 啓三 東 晃 菅 宏
出版者
北海道大学
雑誌
総合研究(B)
巻号頁・発行日
1989

氷は気候や生命を含む地球上の数多くの現象や過程に関与し、その中で重要不可欠な役割をしている。この様な氷に関して、これまで多数の調査、研究が行われてきたがその多くは個別の分野で発表され、相互の情報交換が乏しかった。本総合研究は、わが国の種々の研究機関で氷に関連した研究を進めている総勢27名の研究者が集まり、氷の構造と物性に関する総合的理解を得る目的で組織された。本年度は各研究分担者間で相互の研究交換を実施するとともに、11月14、15日の2日間北大低温科学研究所で「氷のシンポジウム」の集会を催し、分担者以外の多数の参加者も加えて密な情報交換を行なった。この研究集会の成果は121ペ-ジの報告書としてまとめられた。本年度の総合研究の中では、氷の微視的構造の問題として、プロトン配置の対称性、プロトン配置に関連しての相転移、この相転移の進行を促進するアルカリ添加物の効果およびその誘電的・熱的検証、等が議論された。また雪結晶の成長機構、過冷却水からの氷成長、および氷の内部融解も新らたな研究課題として重要視された。力学特性としては依然として未解決の問題が多い多結晶氷のクリ-プ、雪の破壊機構等が議論された。高圧氷に関してはダイヤモンドアンビルによるその場観察の方法、高圧水のスペクトル解析が取り上げられた。なお、南極やグリンランド氷床深部の氷に関する測定からは、地球環境問題や氷床流動ダイナミックスにおける氷研究の必要性が示された。地球外の氷の問題としては、木星や土星の氷衛星の特徴が明らかにされ、その詳しい解釈には氷の広い圧力、温度領域における物性の解明が必要であると結論された。生命科学に関連しては生体高分子の水和の問題が取り上げられ、特に蛋白質の不凍水の動的性質が調べられた。
著者
大場 太郎 濱津 隆之 黒田 陽介 平田 貴文 真崎 一郎 井上 博道 木戸 晶孔 舟橋 玲 島 一郎 磯 恭典 馬場 秀夫 前原 喜彦
出版者
福岡医学会
雑誌
福岡醫學雜誌 (ISSN:0016254X)
巻号頁・発行日
vol.94, no.12, pp.347-350, 2003-12-25
被引用文献数
5

A 69-year old man was found a mass becoming larger in abdominal computed tomography. The mass consisted of intermingling solid and cystic component was located below the liver. Abdominal angiography showed tumor staining supplied from right gastroepiploic artery. We considered the mass cystadenoma, lymphangioma, cystic mesothelioma, or gastrointestinal stromal tumor (GIST) preoperatively, and then surgical resection was performed. The tumor was found localized in the greater omentum. Pathological examination showed the tumor composed of proliferation of atypical sort spindle cells and tumor cellswere immunohistochemically positive for C-KIT and CD34, identifying the tumor as a primary GIST of the greater omentum.
著者
黒田 治 山内 清太
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.48, pp.21-24, 1996-09-26

February 10th of this year, involving a crash of a local-line bus and a vehicle, the collapse of a base rock in the Toyohama Tunnel in Hokkaido ended in a tragedy with the deaths of 20 people. Today, NHK would like to report how we coped with this accident by relay broadcasting throughout the country day and night.
著者
黒田 佳子 井出 玲子 北野 由佳 山本 良子 東 敏昭
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.197-202, 2007-06-01
被引用文献数
1

地域住民を対象としたライフスタイルと自覚症状の関連を包括的に検討した先行研究はいくつか報告されているが,職域を対象としたものはあまり多くない.某食品会社の20-69歳の従業員4540名を対象としライフスタイルと自覚症状との関連についてとくに性差に着目し,男女いずれかでその該当割合が10%以上の自覚症状:「とくに疲れやすい」,「手足がむくむ」,「肩・首がこる」,「腰が痛む」,「視力が低下した」,「立ちくらみ」,「下痢しやすい」,「便秘しやすい」について検討した.男女別に各自覚症状の有無を目的変数とし,年齢・職種をモデルに入れ調整し,各ライフスタイル非良好者と比較したライフスタイル良好者のオッズ比(OR)と95%信頼区間(95%CI)を算出した.ライフスタイルに関する項目は,運動,睡眠,労働時間,朝食,栄養バランス,喫煙,飲酒の7項目である.男女とも喫煙および飲酒習慣について自覚症状の項目との関連が認められ,加えて女性では睡眠と筋骨格系症状との関連が示唆された.
著者
黒田 乃生
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.645-650, 2009
被引用文献数
1

日本は1992年にユネスコの「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」を締結し、現在11件の文化遺産と3件の自然遺産が世界遺産一覧表に記載されている。世界遺産委員会では自然環境への人間の働きかけの結果生み出された「自然と人間との共同作品」である「文化的景観」のように、自然的要素を有する文化遺産の保護が進められている。文化遺産における自然的要素としては、植物相や動物相、地質や地形、土壌などがあげられるが、これらについては自然遺産保護と文化遺産保護の双方の視点が欠かせないという指摘もある。しかし、実際には文化遺産はICOMOS、自然遺産はIUCNが、国内でも文化遺産は文化庁、自然遺産は環境省がそれぞれ評価と保護の措置を所管しており、文化遺産における自然的な価値の保護が包括的な体系の下に行なわれているとは言いがたい。また、日本では「紀伊山地の霊場と参詣道」における林業関係者による抗議の落書きの例のように、時間の経過や人為によって変化する森林のような自然的要素について、その役割と保護管理の手法が明確になっていない面もあると考えられる。以上の背景から、本研究では自然的要素である森林を対象として、日本における世界文化遺産の登録資産及びそのバッファーゾーンにおける現状を把握し、保護のありかたについて考察することを目的とする。The comprehensive protection of cultural and natural heritage has been an issue and has also been discussed by the World Heritage Committee. Through an analysis of the current situation of forests in the World Cultural Heritage Sites, the following points are clarified. In general, 74% of all properties and 77% of properties and buffer zones are covered with forests. Within the forest area, 36% of the forests are planted forests and 20% are national forests. Most of the forests have been under the influence of human activity, which has resulted in characteristic vegetation. A local-government level forest management plan that corresponds to the character of the forests and provides comprehensive protection to the cultural and natural elements is essential. Moreover, the evaluation process for cultural heritage should incorporate specific description of the vegetation as this will lead to an objective assessment and effective management plan.
著者
黒田 直明
巻号頁・発行日
2011

筑波大学博士 (医学) 学位論文・平成23年10月31日授与 (乙第2564号)
著者
黒田 彰子
出版者
愛知文教大学
雑誌
愛知文教大学論叢 (ISSN:13444433)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.240-195, 2002-11-15