著者
嶺井 聡 貝沼 茂三郎 坂元 秀行 玉城 直 友利 寛文 梁 哲成 仲原 靖夫 古庄 憲浩
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.141-145, 2019 (Released:2019-12-20)
参考文献数
15

苓桂朮甘湯は茯苓,桂皮,朮,甘草の4つの生薬から構成され,陽証で気逆と水毒を伴う病態で,起立性調節障害などの自律神経の機能調節障害,特に副交感神経優位から交感神経優位な状態への調節が上手くいかない場合などに用いられる。今回,自律神経の調節障害と考えられた3症例に対し,苓桂朮甘湯が有効であったので報告する。 症例1は運動後や仕事終了前後に出現する頭痛,症例2は夕方から出現するふらつきや冷汗,症例3は仕事終了後や休日に出現する頭痛が主訴であったが,いずれの症例も交感神経優位の状態が長く続いた後に,副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害が原因と考えられた。また3症例いずれも陰証や水毒を示唆する所見に乏しく,今回の検討から水毒の所見がなくても,陽証で気逆の所見に加え,交感神経優位から副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害に苓桂朮甘湯が有効である可能性が考えられた。
著者
萬谷 直樹 佐橋 佳郎 岡 洋志
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.52-56, 2018 (Released:2018-07-04)
参考文献数
17

中医学の理論では芍薬は酸味があり収斂作用をもつとされている。芍薬の煎液の味を調査するため,12人のボランティアが赤芍と白芍の煎液を試飲した。各人は赤芍と白芍の味が五味(酸,苦,甘,辛,鹹)のうちどれに近いかを選択した。一番感じる味として,ほとんどの者は苦味を選択したが,酸味を選択した者はいなかった。少なくとも現代においては,芍薬にはほとんど酸味がないと考えられた。芍薬の収斂作用と筋弛緩作用について酸味と関連づけて考察を行った。
著者
越路 正敏 坪井 宏樹
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.384-391, 2019 (Released:2020-03-06)
参考文献数
16

摂食行動により,吐き気,嘔吐症状が持続する女性に対し,種々の西洋薬や幾つかの漢方薬が無効であったが,最終的に二陳湯の投与により軽快した症例を経験したので報告する。治療経過中の処方には,六君子湯や小半夏加茯苓湯もあったが,いずれも効果がなかった。構成生薬から勘案するに,嘔吐に心因的な要素がある場合には理気薬が必要であり,逆に脾虚がない場合には,補気薬は余分な生薬となることが推察された。
著者
寺澤 捷年
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.13-21, 2016-01-20 (Released:2016-05-27)
参考文献数
10
被引用文献数
7 7

筆者は先に心下痞鞕と背部兪穴の関連を報告したところである。この報告において旁脊柱筋の硬結への施術によって心下痞鞕は消失するが,胸脇苦満は消失しないことを記した。そこで筆者は,改めて胸脇苦満と関連する背部諸筋の硬結を探索し,棘下筋の硬結が胸脇苦満と密接に関連することを発見した。またこの棘下筋硬結への施術が吃逆を改善することも見出した。棘下筋の硬結は肩こりなどでも現れるがその中に胸脇苦満と同時にあらわれるものがあることを明らかにした。本論文は棘下筋の硬結を手がかりに胸脇苦満が横隔膜の異常緊張と関連したものであることを具体的な2症例および15症例を基にその病態生理学的背景を明らかにしようと意図したものである。
著者
大野 勉 小田 隆晴 田中 栄一 酒井 安子
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.451-455, 1996-11-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1

子宮脱や子宮下垂は, 骨盤底筋群のが筋力低下や各靱帯組織の弛緩延長が原因と言われているが, これに対する治療法は, ほとんどが手術療法である。保存的治療法としては, ペッサリーリングと漢方薬が知られているが, 漢方薬の中では, 升堤作用を有する補中益気湯が主に使われている。今回38例の子宮脱・子宮下垂に対して補中益気湯を投与しその効果をみた。自覚症状が改善したのは39%で, 改善までの期間は2週間から4ヵ目であった。そのうち72%は膣内1/2ないし腔内3/4下降例であった。また40%が内服継続中であり, 53%が途中で来院を中止していた。自覚症状が悪化したのは16%で, このうち83%が手術し, 残りは来院を中止している。残り44%は不変例であった。他覚所見に対してはほとんどが不変であった。主に子宮下垂に対しては補中益気湯は有用であると思われた。
著者
田中 秀則
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.291-294, 2018 (Released:2019-02-27)
参考文献数
16
被引用文献数
1

(目的) 妊婦は,インフルエンザ患者と濃厚接触した場合には,抗インフルエンザ薬の予防投与が勧められているが,服用を避けたい妊婦も存在する。本研究では,妊婦が,インフルエンザに罹患した家族に,濃厚接触した場合,葛根湯内服で,発症を予防できるか否かについて,調べることを目的とした。(方法)対象は,家族がインフルエンザに罹患した5症例である。投与時,妊娠週数は,A:妊娠5週,B:7週,C:8週,D:11週,および,E:31週であった。患者の同意を得て,葛根湯エキス7.5g,5日間を投与した。(結果)B,C,D,E 症例では,発熱症状などは,認められなかった。A 症例は,投与後3週間後に発熱を認めたが,インフルエンザ検査では,陰性であった。すべての症例で,妊娠経過,および,新生児に異常は認められなかった。(結論)葛根湯の内服によりインフルエンザの発症抑制が示唆された。
著者
山本 忍 新妻 知行 伊藤 久雄
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.345-356, 1994-01-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
19

難治性気管支喘息患者14例に柴朴湯エキス剤7.5g/日を投与し投与前後52週の長期で比較検討した。喘息点数及び臨床症状より14例中8例 (57.1%) にやや有効以上の効果がみられステロイド節減効果は14例中6例 (42.9%) に認められた。また服用患者の尿中排泄物質を測定し厚朴の一成分マグノロールを検出。有効例では遊離型マグノロールが帯有意に増加を示しマグノロールの抱合化能の測定が臨床的に有用な指標となることが示唆された。また柴胡剤のステロイド節減効果の作用機序の1つと考えられているステロイド代謝酵素11β-hydroxy steroid dehydrogenase (11-HSD) の阻害作用を3つの柴胡剤について健常者を対象に検討。柴朴湯は11-HSD活性を低下させ, プレドニゾロン (PSL) の血中濃度を上昇させたが, 柴苓湯はPSLの体内動態に影響を及ぼさず, 小柴胡湯は逆に11-HSD活性を上昇させ, PSLの血中濃度を低下させ柴胡剤の中でも各々異なった結果を示した。
著者
服部 紀代子
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.141-146, 1994-07-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

現在まで嗅覚脱失症に関する治験報告は極めて稀で殆んど見られない。私は嗅覚脱失を主訴として来院した症例に随証的に香蘇散を使用し有効であった2症例を経験したので以下に述べる。症例1: 42歳 女性 風邪から発症した鼻炎が治癒した後に嗅覚脱失が生じなかなか治らず耳鼻科医より難治と診断され4ヵ月治療したが無効のため, 漢方を求めて来院。症例2: 75歳 男性 2~3年前から嗅覚の低下しているのを自覚していた。ある日こぼした香水が匂わないことが契機で自分が無嗅覚になっていると分りショックを受けて来院。以上2症例に香蘇散1日7.5g (分3食前) を投与し極めて良好な結果が得られ, 漢方治療の基本である随証治療の大切さを再認識したので考察を加えて報告する。
著者
木下 恒雄
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.607-611, 1994-04-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
22
被引用文献数
2

柴葛解肌湯 (浅田家方) は小柴胡湯と葛根湯の合方から人参と大棗を去り石膏を加えた合方的薬方であり, 薬方の構成や出典の記載内容から太陽病と裏的少陽証の併病に運用されるべきものと思われる。一方, 併病の治療において, このような病態に対しては太陽病と陽明病の治療原則に倣い先表後裏で対応するのが原則と思われるが, 本方証では例外的に表裏双解的効果を狙ったものと思われる。呈示した, かぜ症候群の症例は当初麻黄湯証と思われたが, 初診の翌日には裏的少陽証への転属すなわち太陽病と裏的少陽証の併病に移行したと診断した。そこで本方を用いたところ, 短時日で症状軽快をみた。このことは太陽病と裏的少陽証の併病の一病態に対する本方の有意性の一端を示すものではないかと思われる。併病治療に際しては治療原則を勘案の上, 本方証の如き例外的な薬方の運用もあることを念頭に置いておくべきではないかと思う。
著者
白尾 一定 前之原 茂穂 愛甲 孝
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.309-313, 1995-09-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
6

消化器外科に入院した患者84例を対象として, 栄養状態と虚実証の関連について検討した。虚実証の判定は, 大竹の虚実判定スコアーを用いて行った。癌患者の%理想体重は, 非癌患者より有意に低値であった (p<0.01)。癌患者と非癌患者の虚実証の頻度に差は認められなかった。虚実判定スコアーは握力 (r=0.6), %理想体重 (r=0.29), 血清アルブミン (r=0.27) との有意の相関が認められた (p<0.05~0.01)。とくに, 握力は一元配置分析にて虚証, 中間証と実証の3群間に有意差が認められた (p<0.01)。虚実判定スコアーは栄養評価の一つとして有用と思われた。
著者
松本 克彦
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.241-248, 1998-09-20 (Released:2010-03-12)

滋陰とは陰を潤すという意味で, 結局は体液を補う方剤ということになる。このような方剤群を歴史を追って整理すると, まず金匱要略に麦門冬湯, 白虎加人参湯があり, また陰陽双補剤と考えられる八味丸がある。次いで和剤局方には清心蓮子飲があり, ほぼ同年代の小児薬証直訣では六味丸が八味丸の受方として独立する。その後明代に滋陰清熱の概念が確立するとともに, 多くの処方が現れるが, 代表的なものとしては万病回春の滋陰降火湯があげられよう。これらの滋陰剤の適応となる陰虚証の診断には, 望診でるい痩, 皮膚の乾燥, 問診で口渇,足腰の弱り, 粘稠な痰などがあるが, 舌苔の減少, 舌質の萎縮を主とする舌診所見が最も簡単である。陰虚証は老化, 糖尿病, 慢性炎症性諸疾患等に一般的に見られ, 今後の高齢化時代における漢方治療に極めて重要な意味を持つと考えられる。
著者
沢井 かおり 渡辺 賢治
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.278-281, 2013 (Released:2014-02-28)
参考文献数
15
被引用文献数
1

関節痛は,種々の整形外科的疾患や免疫性疾患などで生じるが,原因不明の場合,西洋医学的治療は限られる。今回,原因不明の多発関節痛が,補中益気湯で著明に軽快した症例を経験したので報告する。症例は48歳女性,4,5年前から易疲労感,3ヵ月前から多発関節痛がある。関節痛に関する内科的検査で異常はなかったが,疲れと肩・手首などのこわばりや痛みが持続していた。虚実・寒熱の偏りが乏しく,気虚・気滞と診断し,易疲労を重視して補中益気湯を処方したところ,3週後には関節のこわばりや痛みがほとんどなくなった。関節リウマチを含む多発関節痛が補中益気湯で軽快した報告はごく少ない。本症例では,慢性疲労症候群に準じた病態に対して,補中益気湯が補気剤として奏効した可能性が示唆された。原因不明の多発関節痛では,関節痛に多用される処方以外も選択肢として考えることが重要である。
著者
中西 美保 岸田 友紀 田上 真次 馬場 孝輔 萩原 圭祐
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.352-357, 2017 (Released:2018-02-07)
参考文献数
21

妄想型統合失調症の治療中に出現した,無為,自閉,倦怠感,抑うつ等の陰性症状に対して,加味逍遥散と補中益気湯が奏功した症例を経験した。陰性症状に対する治療は,薬物療法や心理社会的療法の有効性が示されつつあるが,これらの治療に抵抗性を示す症例も多い。統合失調症に対する漢方薬治療は,従来の陽性症状に対する補助的治療に留まらず,陰性症状にも幅広く有用な治療であると考えられた。
著者
橋爪 圭司 山上 裕章 塩見 由紀代 古家 仁
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.833-836, 1997-03-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

中枢神経 (脳・脊髄) の障害に起因する持続性の下肢痙性に, 芍薬甘草湯 (エキス剤) が有効であった2例を経験した。症例1は, 脊髄炎後遺症の61歳女性で, 冬期に左下肢の痙縮が増強し, 左膝の屈曲困難・歩行困難となった。症例2は, 痙直型脳性麻痺の29歳女性で, 坐骨神経痛の悪化と共に, 足尖の痙縮が増強し, 歩行困難となった。いずれも各種筋弛緩薬の効果が不十分であったが, 芍薬甘草湯の定期的投与により, 短期間で著明な痙性の改善を認め, 歩行が容易になった。
著者
長坂 和彦 土佐 寛順 巽 武司 嶋田 豊 伊藤 隆
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.273-280, 1998-09-20
参考文献数
13
被引用文献数
7 4

西洋医学的治療に抵抗した難治性の褥瘡に帰耆建中湯加附子が奏功した4症例を経験した。症例1は82歳, 女性。繰り返す褥瘡に帰耆建中湯加附子が有効であった。帰耆建中湯加附子の内服を継続することにより、新たな褥瘡の再発はない。症例2は59歳, 女性。直径2cmの褥瘡周囲の皮下に直径10cmにわたるポケット形成があり、同部の皮膚は紫色を呈していた。帰耆建中湯加附子内服後、皮膚の色は正常になり褥瘡は治癒した。症例3は85歳, 男性。過去2回、瘻孔を伴う褥瘡の手術を受けたが治癒しなかった。帰耆建中湯加附子内服後、体交時, おむつ交換時に看護婦を大声で怒る元気がでてきた。また、創部消毒時に強い痛みを訴えるようになった。痛みの自覚は血流が改善してきたことによると考え、同方を継続。褥瘡の治癒とともに全身状態も改善した。症例4は64歳, 女性。心筋梗塞後に心停止し、脳死状態になり、仙骨部に褥瘡を形成するに至った。褥瘡は大学付属病院,総合病院で治療を受けたが改善しなかった。帰耆建中湯加附子 (黄耆30.0g, 白河附子6.0g) で治癒した。帰耆建中湯加附子は、難治性の褥瘡には一度は試みてよい方剤と考えられた。
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.1101-1116, 2001-03-20 (Released:2010-03-12)
被引用文献数
2 2
著者
永井 良樹 増田 寛次郎
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 = Japanese journal of oriental medicine (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.527-531, 2009-09-20
参考文献数
19
被引用文献数
1

桂枝茯苓丸が卓効したベーチェット病の65歳の男性例を報告する。患者は38歳の時眼痛,ぶどう膜炎を発症,ベーチェット病と診断された。一年余りの後,潰瘍性の舌炎を発症,ベーチェット病の一症状と診断された。56歳の時足関節に関節炎が発症,ついで口内炎,舌炎を発症,コルヒチンとサイクロフォスファマイドが投与された。その後,口内アフタ性潰瘍,関節炎を繰り返し発症した。西洋医薬に抵抗する難治の口内潰瘍を発症したため,漢方治療を紹介された。桂枝茯苓丸が投与され,難治の口内潰瘍は完全に消失,関節炎に襲われることもなくなった。患者はベーチェット病の諸症状から解放された。<br>ベーチェット病を治療するにあたり,桂枝茯苓丸の使用が考慮されなければならない。<br>また,治療初期に,黄連解毒湯によると思われる肝障害が発症した。肝障害は黄連解毒湯を中止することによって消失した。薬剤疫学的に,黄連解毒湯に含有される黄芩が原因として疑われる。