著者
加部 通明 生方 俊典
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.157-158, 1995-03-15
被引用文献数
1

現在いろいろなクロスワードパズル(以下CWPと略記する)の雑誌が本屋の店先に置かれている。それらの中身を見ると、単語の問題文のないもの、規模が大きいもの等読者の興味を引くようにできている。CWP作成手法には大別して2種類考えられる。第一は、既成の枠に重複するところを一致させながら単語を埋めて行く、埋込み型手法である。第二は、一つの単語を元にして乱数を用いて単語を縦横に並べていく、増殖型手法である。本講演は、いくら作ってもきりがないCWPを作成する手法と、その自動生成への可能性について発表する。
著者
大岸 智彦 井戸上 彰 加藤 聰彦 鈴木 健二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.165-166, 1995-03-15

近年、異機種間通信の重要性が高まり、各種のOSI通信システムが開発されている。これらの通信システムは、テスタを用いてシステム内の各層の振る舞いを試験する適合性試験を経て、運用が開始される。しかしながら、運用中においても試験で検出されなかった誤りにより、通信障害が生ずる場合がある。このような誤りを検出するには、通信を長時間観測しデータを解析する必要がある。筆者らは、回線上を流れるデータを監視/解析することにより、通信システムのプロトコル手順に従わない誤り箇所(プロトコル誤り)を検出するインテリジェントOSI7層リンクモニタを提案している。本稿では、本モニタにおいてプロトコル誤りを検出するための方針及び実現方法について述べる。
著者
中園 薫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.375-376, 1994-09-20

人間が音声知覚するとき、耳から聞こえる音だけでなく、視覚の影響も受けていることが知られている。たとえば、「ぱ」という音声と「が」と言っている口の動きの画像とを合わせて提示すると、他の音一一たとえば「だ」ーーに知覚される(McGurk効果)。本稿では、音声知覚に影響を与えるのは動画像情報の中のどんな要素なのか、画像のフレームレートなどを変化させ、聴取実験をおこなうことによって議論する。文献において、フレームレートが変わると、McGurk効果によって異聴が生じる度合が変わることを示した。しかし、フレームレートの変動によって生じるどのような視覚的刺激の変化要因が音声知覚に影響を与えたのか、真の原因を特定するまでには至らなかった。ここでは、その要因として、(1)画像の動きがとびとびに不自然になることによって聴覚に与える影響を阻害する、(2)動画像のコマを間引くことによって音韻の決定をする上で重要な特定の視覚的刺激を持った画像(コマ)が落ちる、の2つを考える。この特定のコマとは、唇音と非唇音の間で異聴が顕著に見られることから、「唇を閉じた瞬間」の画像であると予想できる。そこで、今回は、口を閉じた状態から「ば」と1回だけの発声したデータと、その前に「あ」の音をつけた発声したデータの2種類を用意した。(前者を"ba-type"、後者を"aba-type"と呼ぶ)そして、音声波形を見ながら、「ぱ」の音の立上りの瞬間からちょうど1秒前を開始点とし、そこから2秒間を刺激データの素材として切り出すことによって、刺激ごとの時間軸を正規化した。[figre1]この素材をもとに、30fps,15fps,10fps,5fps,3fpsの刺激データをダウンサンプルした。これによって、どの刺激データも音の立上りの瞬間の画像を含むことなる。さらに、aba-typeの刺激については、フレームレートが十分低いときに[figre1]に示したようにサンプルするフレームを半分ずらすと、口を閉じる瞬間がまったく入っていない刺激が作れる。(こうして作った刺激データを"15fps-Shift"と呼ぶ)これらの刺激データを使って、提示、聞き取りの実験を行った。
著者
木原 民雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.283-284, 1999-03-09
参考文献数
2
著者
村上 進 児玉 清隆 松本 美栄子 山崎 多佳子
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.25-26, 1992-02-24

現在,製造業の設計・製造部門がかかえている課題として,以下の点が上げられる.・技術文書の検索および作成に要する時間は,1日の約3分の1を占めている.・類似した技術文書が氾濫している.・担当者により,設計・製造品質のばらつきがある.・同じような設計・製造ミスを繰返している.・人材不足の環境では新人の業務習熟度を早め即戦力としたい.これらの現象は,技術情報の共用化および有効利用が行なわれていないことに起因しているといえる.本文では,従来文書化しにくいノウハウのデータベース化と,さまざまなメディアに分散されている技術情報の共用化および有効利用を目的とした知識ベースシステムの必要性とその実現方法について概要を述べる.なお,本システムで取り扱える情報種別および対象部門は問わないが,本文では設計部分を例に本知識ベースシステムの説明を行う.
著者
内田 ユリ子 石崎 俊 井佐原 均
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.245-246, 1989-03-15
被引用文献数
1

テキストは、その構成部品がある原理に従って配列されたものであるが、その配列原理の如何について広く受け入れられるような解答は存在していない。テキストを構成する部品の単位には、語、句、節、文、更にパラグラフや、章、巻なども考えられる。ここでは、これら全てを総称して、セグメントとよぶことにする。テキストにはそれを構成するセグメントの間の統語的関係(結束性、cohesive)と共に、内容的な連関性(首尾一貫性、coherence)が存在する。結束性が統語的な言語上の手段--例えば、代名詞による指示、接続詞や接続副詞による結び付け、類義語や類義表現による言い替えなど--によるのに対して首尾一貫性は、主として、書き手と読み手の言語外の知識や手段--例えば、現実世界に関する知識、書き手・読み手の仮定や推論など--による談話やテキストの内容のまとまりを指す。複数パラグラフよりなるテキストの場合は、1つのパラグラフ内部にはもとより、パラグラフ同士の間にも内容的な連関性が存在する。首尾一貫性は、テキスト全体に及ぶものであるが、結束性についても局所的なものばかりでなく、パラグラフを超えて働く統語制約(例えば、再参照による冠詞theの生成など)も考えられる。従来の研究では、テキストの構成要素の間の内容的連関性に関しては、主として文や節を対象として議論されてきたが、本稿では、複数パラグラフよりなるテキストのパラグラフ間の構造的連関性にも適用できる理論として、テキストの意味表現構造と首尾一貫性の関係、および読み手の持つ情報の新旧と首尾一貫性との関係に付いて述べる。また、首尾一貫性のあるテキストの実例を示し、それのパラグラフ構成とテキストの背後にある情報構造との関係について検討し、テキスト生成との関連も述べる。
著者
亀山 幸義
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.47-48, 1991-02-25

我々の目的は、洗錬された論理体系に基づき、数学の定理やプログラムの性質の証明を計算機上で実行できる環境を構築し、ひとつのシステムの中で、定理証明やプログラムの合成、変換等を行うことである。ここで、基礎とする論理体系は構成的(直観主義的)なので、証明された定理に含まれるアルゴリズムを、プログラムの形で自動的に抽出することができる。従って、このシステムの中では、証明の作成作業はプログラミングと同一視できることになる。構成的数学の体系は、近年、プログラムのための論理として活発に研究されており、計算機上の実現の例も、Maztin-Lofの型理論に基づいたConstableらのNuprl[1]や、FefermanのT0に基づいた林のPX[2]などがある。また、我々も、上記の目的のために、体系SSTと関数型言語Aを用いたシステムを提案している[3]。本研究の主な特徴は、・論理体系に含まれるプログラム言語を用いて、証明システムを実現したため、システムの性質をそれ自身の中で論じることができる。・扱う対象は、普通の数学の定理だけでなく、超数学(証明論)の定理を自然に形式化し、証明することを含んでいる。という2点である。これらの騎徴を示す例として、Aの項に対するChuzh=Rosserの定理の証明をあげる。また、その他の超数学の定理の形式化について簡単にのべる。
著者
穂坂 衛 斉藤 剛 小林 弘忠
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.263-264, 1992-09-28

IATEXによる印刷原稿をその出力とする知的デスクワーク支援システムの機能と支援方式について述べる.本システムの原型は,IATEX利用援助システムであるが,その後の進展はその枠を越えたものになった.本システムは,原稿清書印刷のためにだけにIATEXを利用するのではなく,思考援助と整理,論理的な文書作成,さらに高品質な図や表の作成,ファイリング,手紙書式整え等,われわれが日常行なっているデスクワーク全般に利用できるように作られている.始めのシステムでは原稿をIATEX出力にすることに主眼を置き,図の取扱いは基本的な機能のみであった.高品質な説明図は高品質な文書に必然的に伴うべきものであるが,IATEXのこの部分の取扱いは極めて初等的で実用になり得なかった.IATEXの優れたところはテキストにおける文字の多様性と美しさ,バランスのとれた配置であるから,図の中においてもこれを利用することを考えた.著者らはそのため,既に軽験上得られた種々のアイディアを試みると共に,その後入手して使用可能になった公開ソフトウエアうち,われわれの目的に有効に利用できるものを積極的に取込んだ.本稿では始めに本システムの機能を簡略に示し,後半では説明図作成のための機能を取扱う.
著者
加藤 誠巳 大西 啓介
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.347-348, 1991-02-25

近年、都心部においては車の台数の大幅な増加と狭隘な道路網のため慢性的な渋滞が生じている。そのため、リアルタイムの渋滞情報を考慮し、特定の道路区間に集中しないように各車を分散させ、渋滞を緩和させるようなシステムの開発が望まれる。本稿ではリアルタイムで渋滞情報が得られるものと想定し、この渋滞を考慮した経路探索及び車載を想定した経路誘導を行なうシステムについて検討した結果について述べる。
著者
福留 恵子 刀川 眞
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.239-240, 1994-09-20

グループウェア(GW)設計においては、設計者が直観に基づいた協調作業(CW)支援の在り方が通用しない場合が多いと言われる。これはCW自体が複雑な現象で、その自体・問題点・理躁状態のいずれをとっても、未解明な点が多いことによる。本稿では、GWの<設計-評価-再設計>サイクルにおいてこれらの点を解明してゆくことにより、GWの提供すべき支援を段階的に確定してゆく方法について考察する。また、この中で重要な役割を持つGW評価の妥当性検討の指針と、実際の検討から得た未解明点を示す。
著者
中島 千恵子 青柳 龍也 有山 正孝
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.55-56, 1994-09-20

教育における経験的知識および技術を獲得するには、従来多くの年月を費やした。本研究では、多くの教育事例についてビデオ画像を見て、経験教師のコメントを読むことにより、知識および技術を短期間に学習することが出来る教育支援システムを搆築することを試みた。今回は、幼稚園の初任教師を対象としたシステムを開発している。ビデオ画像は、実際に幼稚園の教育現場において、3歳児クラスの遊びの場面を撮影した。特に初任教師には対処に困ると考えられる場面を中心に取り上げた。又、各場面において経験教師のコメントをテキスト情報として収録した。現在は、ビデオ画像の編集およびビデオ画像の検索情報の整理が完了しており、プログラム設計を行っている最中である。
著者
周 桑〓 渡辺 泰堂
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.368-369, 1990-03-14

中国語の漢字の一字はv,vv,cv,cvv等より構成されていて,母音はスペクトル特徴が明確で比較的認識しやすいが,子音は後続母音の調音結合の影響が大きい.摩擦子音は雑音の形として表現されるがエネルギー変化,スペクトル,ゼロクロース等は摩擦子音によって特徴があり,認識の方法に応用されている.中国語の摩擦子音/z/,/c/,/s/と捲舌(舌を硬口蓋につけて発声)摩擦子音/zh/,/ch/,/sh/,/r/(新華辞典に使用の記号)は波形がよくにているので判別しにくい.ここでは摩擦子音の区長間,ゼロクロース数,スペクトル.区間のエネルギー変化,後続母音のエネルギーとの比などを分析し,これらをパラメータとして/z/,/c/./s/,/l/と/zh/,/ch/,/sh/,/r/を認識するものである.
著者
渡辺 博芳 東野 長生 渡辺 保之 枝野 龍之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.245-246, 1991-02-25

金型の設計は熟練を必要とする作業であり、若年設計者が複雑な金型の設計に対応することは困難である。一方、熟練設計者の高年齢化に伴い、ノウハウを何等かの方法で企業内に蓄積しなければならないというニーズもある。そこで、経験の浅い設計者でも容易に金型の設計が行えるようなプレス金型設計支援用のエキスパートシステムを開発している。本稿では、金型設計における後半部である工程別の金型仕様の設計について、構築方法を中心にその概要を述べる。
著者
石川 永和 伊藤 彰則 牧野 正三
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.177-178, 1992-02-24

現在我々は大規模な言語データベースの構築を行なおうとしている。データベース作成にあたっては大量のテキストを解析することが必要であり、これらのテキストを対して十分な語彙を持つ辞書を用意する必要がある。しかしながらあらゆるテキストに対処できる辞書を構成することは日本語の造語能力などの点から、因難である。またデータベース作成の趣旨からはテキスト中に辞書に記載されていない語が存在した場合この語の文法的性質や意味推定を行ない、最終的には新語として辞書に単語登録する段階に達することが望まれる。本稿ではデータベース作成の第一段階として行なわれる形態素解析において辞書未登録語を検出することを目的とする。従来さまざまな形態素解析法が提案されているがこれらは解析対象となるテキストに辞書未登録語が現れないことを前提としているものが多く、未登録語が存在する場合の動作は保証されていない。ここでは一旦形態素候補を作成した後、新たな形態素候補を加えることにより、未知語が存在しても形態素解析が行なえるアルゴリズムを開発することをねらう。
著者
釘本 健司 村上 健一郎 天海 良治 岡 敦子
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.171-172, 1995-03-15

我々は、東京大学医科学研究所と京都大学化学研究所の間を結ぶ、ヒトゲノム解析計画のためのインターネットであるGenomeNetのバックボーンを、両大学の協力を得て高速化した。このバックボーンでは、155Mbit/secのSTM(Synchronous Transfer Mode)-1による総延長880kmのSDII(Synchronous Digital Hierarchy)長距離専用線を用いている。現在、このバックボーン上でコンピュータ間の通信の様々な特性の計測を行ない、理論値との比較を行なっている。TCP/IPを用いた長距離高速ネットワーク(LFP,Long Fat Pipe)での通信では、高速な計算機を用いただけでは高いパフォーマンスの通信を実現できない。既存のTCPで用いられるアルゴリズムやパラメータが、伝送路が長距離になることによって起こる大きな伝送遅延を考慮したものとなっていないためである。本論文では、LFPにおけるボトルネックついてに説明した後、応答時間およびスループットの理論値を示す。
著者
太田 賢 渡辺 尚 水野 忠則
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.618-619, 1997-09-24

携帯電話, PHSなどのワイヤレス通信には, 帯域幅が小さい, フェージングなどによるバースト誤りから転送の途切れが起こりやすい, 品質の変動が頻繁に起こるといった問題があり, 音声, 映像, 画像などのマルチメディア通信を実現するにはこれらを解決する必要がある。これに対し我々はこれまで, マルチメディア情報の各シーンの意味的重要度に基づく選択的マルチメディアアクセス方式SMAP (Selective Multimedia Access Protocol)を提案してきた。本稿では開発したSMAPのプロトタイプソフトウェアとその利用法について述べる。
著者
加藤 誠巳 古屋 素衛
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.399-400, 1997-03-12

種々の分野でパレットを用いて物資を輸送することが行われている。この場合特定の場所にパレットか集積し逆に特定の場所でパレットか不足することか生じる。このような事態か生じたとき、輸送コストや輸送所要時間、輸送車両と運転手のコスト等を考えないで単に過不足を補正するような回送を行うと総合コストの面で不利益か生じる。ここでは効率良くパレットを回送するために、定期便として運ぱれるものや輸送所要時間を考慮した上でトラックの積載容量別に最適なパレット積載を行うことを考慮に入れた回送計画問題について検討を行った。