著者
鈴木 俊一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, 1988-09-12

日本語の入力方式として、かな漢字変換が主流であるが、人名や地名には難読漢字が含まれる場合があるので、他の入力方式として一漢字を入力する方法が用意されている。従来の漢字入力方法には、音訓入力、部首入力、画数入力そしてコード入力などの方法がある。しかし、「國」を入力する場合など部首名の「くにがまえ」が判らない、または「くにがまえ」の部首を持つ漢字が多い等の理由から、所望の漢字を選択・入力するまでに多くのキータッチ数および検索時間を要しているのが現状である。昭和62年後期情報処理学会全国大会において、JIS第2水準漢字の入力方法として、漢字構成要素の一部を入力して所望の漢字を入力する方法を提案した。本稿は前回報告した方法を実用化するために行ったユーザインタフェースの改良について述べるものである。なお本稿中で、一つの漢字に含まれる漢字を部分漢字という言葉を用いて表現している。
著者
菅 伸二 本多 庸悟 金子 俊一 望月 亮 百鬼 史訓
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.173-174, 1994-09-20

人間型の脚機構を持つロボットに高速立上がり、跳躍といった瞬発的な動作を行わせるための制御方法について考察する。従来、跳躍などを行うロボットはそれ専用の特別な機構を用いているが、本研究では人間型の脚ロボットを研究対象とする事を特色とする。
著者
柴田 昌宏 台良 剛 上野 晴樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.436-437, 1997-09-24
被引用文献数
1

知識ベースシステムの開発, あるいは知識工学の分野において, 対象となる問題領域の専門家(エキスパート)の知識をどのような形式で表現するかという知識表現(Knowledge Representation)の問題は, 知識の獲得・利用と並ぶ問題解決上の最重要課題の一つである。当研究室では, M.Minskyにより提案されたフレーム理論に基づく知識表現方式を採用した知識工学環境ZEROの研究, 開発および, その利用を進めている。ZEROはこれまで, InterLisp環境やCommomLisp環境およびC++において実現され, 知的プログラミング環境INTELLITUTORや, 自律型人型知的サービスロボットHARISをはじめとした様々な応用に用いられている。C++版のZEROは, CやC++で記述された手続きやオブジェクトと, 知識ベースとしてのフレームシステムを融合する, という要求を満たすために, フレームシステムと類似点を持つC++によってインプリメントすることで, 実用性の向上を実現したシステムである。ただし, 94年度に開発されたこのC++版のZEROは, いくつかの理由から部分的な利用にとどまっている。本報告におけるZEROシステム (以下, ZERO++と記す)は, 94年度に開発されたC++版のZEROに改良を加え, 設計方針とそのモジュール構成を明らかにし, さらなる改良をしやすくすることがその目的である。また, 現在我々が開発中であるロボットシステムは, C++版ZEROの本格的な応用システムであり, このシステムが本来必要としている, 複数モジュールからの単一知識ベースの共有, 実行時の並列動作といった機能をZERO++で実現することもその大きな目的の一つである。本研究の目的をまとめると主に次の4つである。● インタフェースと知識表現の分離率, ● ネットワーク化による資源の共有と並列処理事, ● 分散環境化, ● 自律型人型知的サービスロボットHARISのソフトウェアプラットフォームとしての利用, なお, ZERO++は, Sun WS上で, X-Windowシステム(XllR6)とGNU g++を用いて開発している。
著者
山岡卓 矢吹太朗 佐久田博司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.365-367, 2011-03-02

SNSには人と人とのつながりを明示する機能が備えられている。<br />本論文では、この機能に人と人とをつなぐ以外の役割を持たせることを提案する。<br />SNS内の個人情報は自由に作成することができ確証のない情報も存在する。<br />この提案は、個人情報がより確からしい情報であるという証をつながりで明示し、<br />その証がウェブ上ですぐに確認できることを目標としている。
著者
川口 さおり 山下 義行 中田 育男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.9-10, 1996-03-06

コンパイラにおける構文解析法としては、LR構文解析、LL構文解析(再帰的下向き構文解析)、演算子順位構文解析の3つが代表的である。LL構文解析やLR構文解析では生成規則のみによって文法定義を行い、それに基づいて構文解析を行う。そこで、算術式のように演算に優先順位がある場合には優先順位の差を非終端記号の導入によって表現する。従って優先順位のレベルが増えると、再帰的下向き構文解析では再帰呼び出しのネストが深くなり効率が落ちるし、LR構文解析では単純な生成規則還元が多くなり効率が悪い。演算子順位構文解析は他の2つに比べて扱える言語クラスが小さいが、算術式に対しては生成規則とは別に各演算子の優先順位を宣言し、その情報とスタックを用いることにより非常に効率の良い構文解析を行うことが出来る。また、生成規則のみによる定義よりも演算子順位を使った定義の方が一般的に分かり易い。そこで、LR構文解析や再帰的下向き構文解析に演算子順位構文解析の手法を取り入れる方法が研究されている。LR構文解析の中での方法は良く知られており、構文解析器生成系yaccなどによって既に実用化されているが、再帰的下向き構文解析の中での方法はあまり報告されていない。本稿では、中田らによって提案された再帰的下向き構文解析に演算子順位構文解析を取り入れる方法を取り上げ、実用に際しての問題点を考慮し、構文解析器とその生成系の実現・評価について述べる。
著者
栗田 多喜夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.253-254, 1994-03-07

線形回帰分析において汎化能力の高いモデルを構築するためには、与えられた説明変数の集合から予測に有効な変数の部分集合を見つけ出す必要がある。ここでは、遺伝的アルゴリズムを用いて有効な変数の部分集合を探索する試みについて報告する。
著者
上村大輔 久野琢也 鈴木翔太 濱川礼
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.279-281, 2011-03-02

本システムは,ストリーミング動画配信およびコミュニケーションを仮想空間で実現したシステムである.この仮想空間とは,ユーザの分身がインターネット上の電子空間に存在する仮想世界である.近年,注目されているUstreamなどのストリーミング動画配信サービスのコミュニケーションのあり方について考察し,より面白いものを作ることを目的とする.本システムをFlashによるウェブアプリケーションで実現した.動画通信はサーバに過度な負担を与えるため,Peer to Peer通信をすることで負担を軽減させている。Peer to Peer通信を実現するためにFlashのRTMFP(Real Time Media Flow Protocol)を利用している.
著者
高橋 達彦 平野 菅保
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.111-112, 1993-09-27

1変数の4次方程式の解を求める場合、一般的には、ニュートン法等による反復解法や、直接解法としては、フェラリ法(Ferrari:1522-1565)が用いられることが多いが、反復解法よりも、直接解法の方が都合の良いことが多い。その理由としては、次のようなことが挙げられる。(1)直接解法の方が、経験的なことであるが、反復解法よりも演算回数が少ない。(2)計算時間の予想、すなわち、計算機使用費用の見積もりが容易である。4次方程式の解法であるフェラリ法では、3次の係数を零にする座標変換を行うので、それによる情報落ちによって、4次方程式に含まれる4つの解の中で絶対値の小さい解は精度が悪くなるという問題がある。ここで述べる、ブラウン法は座標変換を行わず、4次式を2つの2次式の積に直接変形するアルゴリズムである。現在、用いられているブラウン法では、実際に有限桁で解を求めると、絶対値が桁違いに異なる解を持つ場合には、絶対値の小さな解は、計算途中における桁落ちの誤差によって、相対誤差が大きく入り、正確な値は求められない。今回、演算によって桁落ちする計算式を桁落ちの起こらない計算式に変更することによって、絶対値の小さな解も、与えられた係数の精度より当然得られる精度で求めることができた。
著者
竹内 純一 萬 淳一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.57-58, 1993-03-01

通常N次正方行列の積を計算するには,2N^3回の浮動小数点演算が必要となるが,1969年にV.Strassenは,分割統治法(divide and conqure)という方略を再帰的に適用することにより,4.7N^<2.81>回の浮動小数点演算で行列積が求められることを示した.このアルゴリズムは計算量のオーダを下げるが,係数が増加するため行列のサイズがある程度大きくないと実際には計算量が減らない.また,アルゴリズムが自然なものに比べ複雑であり,誤差の点で不利であること等の理由から,ほとんど実用に供されることがなかった.しかしながら,近年計算機のハードウェアが発達し,大規模な行列の演算が実用的な時間で計算出来るようになるとともに,実用化される例が現れている.こうしたことから,NECのスーバーコンピュータSX-3上でも,Starassenのアルゴリズムをインプリメントしてみた.一般に,SX-3のようなベクトル計算機の場合,行列のサイズが小さいとベクトル化の利点が活かしにくいため,演算速度が下がる.このため,行列を小行列に分割して計算するStrassenのアルゴリズムでは,必要な演算量を減らしても実行時間が減るとは限らない.しかしながら,評価実験の結果,Strrassenのアルゴリズムにより,行列積の演算時間が最大約15%削減されることが分かった,特に2048次の行列では,見かけ上約5.9GFLOPSの演算速度を達成した.また,誤差の面でも実用上問題が無いことが分かった.
著者
長瀬 友樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.109-110, 1990-09-04
被引用文献数
1

近年,機械翻訳の利用形態はたいへん多様になってきている.例えば,電子メールやテレックスの翻訳,外国人との会話翻訳システムなどが考えられているが,これらに共通する傾向として「即時性」がある.「即時性」を要求されることは,翻訳前に固有名詞を始めとする未登録語を登録することができないことを意味する.したがって,翻訳システムはこれまで以上の正確さで固有名詞などを認識し,翻訳精度を上げる必要がある.そこで我々は,形態素解析と構文解析の間に,固有名詞等を認識するための新しいフェーズをつくり,実験を進めている.これは,字種,長さ,品詞などをもとに,形態素リストの各ノードにタイプ付けを行い,このタイプを終端記号としてCFG規則を適用するものである.記号列のまとめ,ひらがなの未登録語認識なども同時に処理できるが,ここでは固有名詞の認識に絞って説明する.
著者
松井 くにお 中村 直人 伊吹 潤 徐 国偉
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.283-284, 1996-03-06

インターネットなどのネットワークの普及により、電子化された情報を発信する機会が増えてきたが、同音異義語の変換誤りなどのいわゆる"ワープロミス"が散見される。こういった誤りの検出技術として、形態素解析や共起関係を利用する方法が提案されているが、いろいろな問題点を含んでおり、解決策とはなっていない。本稿では、同音異義語や同音異字語の綴り誤りを検出するだけでなく、自動訂正するシステムを提案し、その有効性を示す。
著者
伊吹 潤 中村 直人 徐 国偉 松井 くにお
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.285-286, 1996-03-06

文章中の誤りの検出、訂正を行なう方式として正しい単語情報と共に誤った単語を形態素辞書に登録する方式が知られているが、この枠組では検出できる誤りが狭い範囲(登録されたもの)に限られるという問題点をもつ。カタカナ語句の表記の揺れや漢字同音語誤り等に範囲を限定して一般的な対処が可能なシステムの提案も行なわれているが、表記レベルの誤り全般を統一的に処理できるような枠組は未だない。我々は表記誤り全般を広範囲に検出できるようにするため、混同しやすい単語あるいは文字列同士をグループ化した情報(誤用候補情報)を単語情報とは独立して保持し、一旦正しい単語のみを利用してテキストを形態素解析した後で、これを用いて誤りの検出と誤り内容の推定を行なう仕組み(誤用候補展開)を実現した。ここでは、誤用候補展開部の処理目標とした誤りについて述べ、その処理のための枠組について説明する。
著者
中村 直人 徐 国偉 伊吹 潤 松井 くにお
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.287-288, 1996-03-06

従来,片仮名表記の揺れ誤りや仮名漢字変換誤りなど単語の綴り誤りに対して,それぞれ校正処理の枠組が提案されている.Joynerではこれらの誤りを単一の枠組で扱うことを試みた.Joynerの処理手順は,文に含まれる各種単語の綴り誤りの検出と候補の推定を行ない,推定した候補を原文の別綴り可能性(綴り曖昧さ)とする.そして,文の綴り曖昧さの中から最尤解を探索し(正解語探索),最尤解の綴りが原文と異なる時に,原文に綴り誤りがあると推定する.綴り曖昧さのある文の最尤解釈の探索は,文字認識の分野で文字切り出し曖昧さの処理として検討され,2端子グラフ(ラティス)の最短経路を求める動的計画法で処理できることが知られている.これをJoynerに適用し,動的計画法の一種であるCYK法で実現した.本稿では,校正支援のためのラティスをCYK法で処理する方法についてJoynerでの実現を中心に報告する.
著者
徐 国偉 伊吹 潤 中村 直人 松井 くにお
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.289-290, 1996-03-06

ワープロで日本語文書を作成する時に、仮名漢字変換ミスや思い込みなどよく誤りが発生する。Joynerは入力文から誤りを探し出し、正解語辞書を照合することによって誤りを修正する。誤り訂正を行なうためには大量の正解語が不可欠である。われわれは新聞記事のデータベースから一旦正解語候補を抽出して、それに対して絞り込みを行なうことによって正解語辞書を作成した。本論文では、正解語候補の自動抽出と絞り込みによる正解語辞書の作成方法について述べる。
著者
後藤 和子 横田 誠
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.120-121, 1991-02-25

我々は、楽曲が移調によって様々な音の高さで演奏されても、同じ曲であると認識する。逆に、同じ曲であっても、それぞれの声の高さで表現することができる。楽曲を"正規化"すれば、楽曲を移調によらない情報として扱うことができる。また、今回提案する方法によれば、正規化された情報から、具体的な音の高さを持った情報を作り出すことができる(このような操作を"脱正規化"と呼ぶことにする)。音程に関する正規化(第2節参照)と脱正規化は、人間の脳における音楽などの情報の処理の1つのモデルである。また、正規化されたパターンは、音楽などの情報が脳においてどのように表現されているかのモデルである。耳をボトム、脳において高次の処理を行なう部分をトップと見ると、正規化はボトムアップ処理であり、脱正規化はトップダウン処理と見ることができる。また、正規化された情報は、トップにおいて情報がどのように表現されているかを示している。今回は、長期記億器(正規化されたパターンを想起のためのキーとして、次の音に関する音程禰報を想起するもの)の存在を前提とし、この長期記億からのトップダウン処理モデルについて、基礎的考察を行なう。
著者
和泉諒 西山裕之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.681-683, 2011-03-02

本研究では,Twitter上でつぶやかれたキーワードのトレンドを見つけ,そのトレンドの関連語を発見するシステムの設計と実装を行った.インターネット上では様々な情報が飛び交い,常に新しい情報が求められている.トレンドとして新たなキーワードが生まれたり,それに対する関連語も時代と共に関連性が変化したり,種類が増減したりするものである.本システムでは,抽出対象として,Twitterのつぶやきを利用することで,よりリアルタイムなトレンドを得ることを実現し,関連語の発見では,時系列を考慮したキーワードの比較により,関連性を見出し,抽出する手法を示す.更に事例により,本研究の有用性を述べる.