著者
塩澤 秀和 西山 晴彦 松下 温
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.127-128, 1994-03-07

我々は、従来から、「絵」を検索するには「絵」を描いて見せるのが最も自然な方法である、という立場からレイアウト検索というものを提案してきた。しかし、略画を描くだけではその雰囲気のようなものを十分に表すことができない。人間は画像を表現するとき、それから受ける「明るい」であるとか「どんよりしている」であるといった「印象」を付加する。絵だけでなく、言葉をもちいることで、人間はあいまいでおおざっぱなイメージを表そうとするのである。この結果のもとに、我々は画像テータベースにおけるの表現形式と検索方式について、新たな方法を提案する。その2本の柱が「レイアウト検索」と「印象語による検索」である。
著者
伊藤 啓司 笠田 洋和 世木 博久 伊藤 英則
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.155-156, 1995-03-15

詰将棋は、攻め方が王手をかけ続け、それに対して受け方が逃げる手順を考えるというパズルゲームの1種である。双方が最善を尽くして詰みに至る手順を示すことが、詰将棋を解くこととなる。与えられた問題に依存するので一概にはいえないが、詰将棋のある局面に対して十数手の王手が存在し、その王手それぞれに対して数手の受け手が存在する。本稿では、与えられた局面において、複数存在している手を並列に探索する手法について述べる。なお、並列計算機は富士通AP1000を使用し、プログラム作成にはC言語を使用した。
著者
加地 太一 大内 東 加地 郁夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.61-62, 1990-03-14

本論文はノードが番号順に列をなし、あるサイズ以下の部分集合に、カットされるエッジのコストの総和を最小分割する問題である。応用例としてはページングにおける仮想アドレスへのプログラムの最適配置などがある。この問題に対してKernighan[1]はダイナミックプログラミング(DP)を示している。本論文ではこれに対して、Branch-and-Bound法(B&B)法によるアルゴリズムとKernighanによるDPアルゴリズムの改良型(改良型DP)を提案する。
著者
新井 清 東海林 健二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.1510-1511, 1988-09-12

物体の識別に関する一手法を提案する。生産工程における部品の組み立てや検査などでは,3次元物体の識別やその姿勢の決定に対する要望がある。幾何学的な物体の場合は,濃淡画像を処理して得られる頂点や辺などが利用できるが一般曲面体の場合には難しい。また,任意の姿勢で置かれた物体への適用も難しい。そこで,3次元物体データと2次元断面データとのマッチングに問題を置き換える。すでに物体形状のデータは得られていて,新たに物体のある部分を切断して得られる断面の輪郭線データが与えられた場合,その輪郭線が物体のどの部分に一致するかがわかれば輪郭線が得られたときの傾きで物体の姿勢を判断できる。また,一致する部分の有無により物体の識別も可能である。今回は,物体と断面輪郭線との照合にDPマッチング法を適用し,その結果について報告する。
著者
岡田 壮一 角田 潤 浅見 俊宏 渡辺 理
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.281-282, 1996-03-06

パソコンがオフィスに導入され、文書作成に代表されるデスクワークは、生産性が向上した。さらに、LAN導入のシナジー効果も伴い、電子メールを用いた情報交換、データベースやノウハウなどの情報共有が可能となり、デスクワークへの電子化の恩恵は大きい。それとは対照的に、オフイスワークの30~70%を占めるといわれる対面型会議では、依然として紙の資料とホワイトボードの使用が中心であり、電子的支援が遅れているのが現状である。また、従来の会議における参加者間のコミュニケーションは、音声での議論が中心である。このような会議では、音声情報の曖昧性から、聞き手によって認識が異なることがあるため、合意されたと思った議事が実は合意されていなかったり、あるいは、合意されていても、認識にずれがあったりして、結局、何が議決されたのかすらわからないことがしばしばある。このような生産性の低さという問題は、経験上、否めない事実である。我々は、上記の問題意識の元、会議においていかに効率良く質の高いアウトプットを出すか、すなわち会議における知的生産性の向上を実現するために、対面型電子化合議システムの開発を行っている。我々は、ワープロの高い生産性に着目し、企業で頻繁に行っている、電子化に向いた収束型会議を対象とした。また、参加者が6人程度までの小規模な会議を考えた。収束型会議とは、参加者のリアルタイムのインタラクションを通じて、合意形成しながら最終的な文書を作り上げていく型の会議である。本稿では、サービスの検討と、サービスを実現するシステムについて記す。
著者
望月 源 本田 岳夫 奥村 学
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.37-38, 1995-09-20
被引用文献数
2

語義曖昧性解消などに使用される代表的な機械可読の日本語シソーラスには、国立国語研究所の分類語彙表[4](以下、[分類])と、角川書店の角川類語新辞典[5](以下、[角川])が挙げられる。これらは人手により、異なる語彙分類基準で構築されている。本稿では我々の語彙的結束性[1]に基づいた語義曖昧性解消アルゴリズム[3]を両シソーラスそれぞれを用いて実装し、実際のテキストで曖昧性解消の実験を行なう。その結果から、語彙的結束性に基づく語義曖昧性解消の観点からシソーラスの比較を行なう。
著者
内田 薫 天満 勉 岩下 正雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1553-1554, 1986-10-01

可変長パイプライン方式を実現するためにデータ駆動アーキテクチャを採用した画像処理プロセッサImPP(Image Pipelined Processor:μPD7281)においては、データを多数生成することにより並列性の高い処理を行うことが可能であるが、同時に処理可能なデータ量にはハードウェアの容量からくる制限があるため、容量以上のトークン生成を行うプログラムでは実行時にプロセッサ内のキューオーバーフローが発生し、処理の続行が不可能となる。特にImPP用の高級言語ではオーバーフローが発生しないように流量がソフトウェア的に制御されたオブジェクトを生成するコンパイラの実現が不可欠であり、そのための流量制御法を検討したので報告する。
著者
庵 祥子 鈴木 英明 砂原 秀樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.303-304, 1997-03-12

現在, ネットワーク上では様々な方法で情報流通が活発に行なわれている. これはネットワーク上のメディアを利用して行なわれる情報流通に「空間的な距離を感じさせない」 「蓄積が可能な為時間的制約を受けにくい」 「即時に送信できる」 などの利点があるためである. しかし情報網が大規模化し, 情報発信源が増加したことによって, 情報取得者が興味や価値のある情報を取得することが困難になりつつある. また情報流通の中でも相互に意志の疎通を行なうコミュニケーションは複数人の間では実現しておらず, 意図を反映させるために多くの労力を情報取得者に強いているのが現状である. ここでは,積極的な情報発信の実現や, 偶然性を含んだ情報の取得, 新たなコミュニティ生成の支援などを可能にする新しいコミュニケーションモデルについて述べる.
著者
和泉 潔 植田 一博 中西 晶洋 大勝 孝司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.416-417, 1997-09-24

「人間は複雑な社会システムの中で, いかに学習を行なうのか」という問題は, 認知科学や人工知能の分野で, 従来の方向性に対する反省として, 重大な課題となっている。また, 経済学の分野の方でも, 最近, 従来の経済理論における人間の学習に対する過度の理想化に対し強い批判が行なわれている。本研究の目的は, 上述の課題に対する解答への新しいアプローチを, 近年, 市場の激しい変動を経験した外国為替市場(以下, 外為市場)を一つのケーススタディとして, 提出することである。すなわち, 各々の市場参加者が相互作用しながら学習していくような新しい外為市場のモデルを構築する。本稿では既に我々が構築したモデルの概要と本モデルを用いて1995年の急激な円高の分析した結果を報告する。
著者
渡邊 裕司 鈴鹿 豊明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.323-324, 1996-03-06

動画像は、時刻順に並んだ複数の静止画フレームの集合である。各フレームには、先頭から時刻順に番号が付けられており、この番号はフレーム番号と呼ばれている。再生を開始・終了するフレーム位置をフレーム番号で指定することで動画像の一部分を再生できる。単に動画像を再生するだけであれば、このフレーム番号によるアクセスだけでも十分である。しかし、動画像中に写っているもの(以下、動画オブジェクトと呼ぶ)を表示画面上でマウスを用いて指定し、その指定された動画オブジェクトに関連する情報を検索するというような機能を実現するためには、まず、マウスで指定した位置にどの動画オブジェクトが表示されているのかを知る仕組みか必要となる。しかも、ユーザは任意のフレーム位置で動画オブジェクトを指定する可能性があるので、すべてのフレームに対して、ユーザがマウスで指定した位置にどの動画オブジェクトが表示されているのかを知る必要がある。動画像のすべてのフレームに対して、各動画オブジェクトが写っている領域を逐一入力することは、現実的に不可能であり、以前からさまざまな解決案が提案されている。例えば[1]では、1.動画オブジェクトの動きを代表するフレームを選択し、各フレーム上で動画オブジェクトが写っている領域を入力する。2.その間のフレームに対しては直線で補間する。という方法を採っており、領域を入力する作業の工数を低減させている。しかし、直線補間を用いる方法では、複雑な動きをしている動画オブジェクトに対して、動きを忠実に再現することは難しい。本稿では、複雑な動きをしている動画オブジェクトに対しても適用可能である、動画オブジェクトの動きのモデル化と、それを用いた検索手法について提案する。
著者
久保田 忠実
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1747-1748, 1989-03-15

製造業では、国内市場の成熟,ニーズの多様化など市場構造の変化、急激な円高,人件費の高騰など経済環境の変化、通信の高度化,マイクロエレクトロニクスの進歩などの技術革新の環境下で生産効率の追求,商品の市場競争力アップ等様々な課題を抱えている。A社ではこれらの課題に対して販売力・顧客対応力の強化からアプローチしてCIMシステムを構築した。当社が受託した開発においてどのような取り組みでこれに応えたかを述べる。
著者
和氣 早苗 旭 敏之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.71-72, 1996-03-06
被引用文献数
1

近年のマルチメディア化の動きに伴い,ソフトウェアにも頻繁に音が利用されるようになってきた.それに伴い,効果音データの需要も高まる傾向にあり,効果音データ集もCDやCD-ROM等で提供されるようになってきた.しかし,データ集から音を選ぶには,音の題名や説明文などを手がかりとして一つ一つ音を聞きながら目的の音を探さなければならないのが現状である.音は複数のデータを一度に聴取することができないため,データ量が多くなるに伴いこの作業も多大となることが問題である.
著者
西野 文人
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.99-100, 1990-09-04

英語文書に対して何らかの処理を行うためには,英語形態素解析ツールが必要であるが,それは単に活用形の処理をして辞書を検索するだけではなく,文書の構造の認識,大文字処理,熟語処理,未登録語処理といった処理が組み込まれていることが必要である.また,形態素解析では様々な言語データを使用するが,これらのデータ量が不充分であってもうまく処理できるようになっていることが必要である.本稿では英語形態素解析Emorでの品詞推定における精度向上のための手法について述べる.