著者
福市 良次 遠藤 忠 野末 康雄 尾出 和利
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, 1997-09-24

マルチメディア技術、インターネット技術の商用利用については様々な分野で模索がなされており、イントラネット、エクストラネットの概念か定着しつつあります。更に、インターネットを商取引の空間に仕立てようとするECの試みも非常に盛んです。しかし、コミュニケーションは商取引上だけに生じる訳ではなく、日常生活の多くの場面で発生します。そうした中でも、ボランティア団体、福祉団体、医療協会などといった比較的統制のとれた組織(グループ活動型コミュニティ)のメンバ同士は情報のやり取りを盛んに行っており、更に円滑な情報交流・情報共有のべースとしてインターネットに期待をかけています。こうしたグループ活動型コミュニティに適用するコミュニケーション基盤としてコミュートラネットを捉案します。
著者
國枝 和雄 広明 敏彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.325-326, 1996-03-06

計算機性能の飛躍的な向上やインターネットの急速な広まりによって、家庭や公共の場においてネットワークを介したマルチメディア情報利用の要望が高まっている。通信・放送機構奈良リサーチセンターにおける映像データベース遠隔検索/表示技術に関する研究では、上記背景に鑑みたものとして、一般の利用者が自然でかつ理解しやすい操作でマルチメディア情報の検索/獲得できることを目標に臨場感図書館の研究を進めている。臨場感図書館はCGによる3次元ウオークスルーを基本とし、図書館のメタファによって情報検索を実現するシステムであり、高品質CG(HDTV)、実写映像(HDTV/NTSC)合成表示、音響制御などを用いた臨場感豊かな仮想空間I/Fを実現する。本稿では、同仮想空間I/Fの特徴となる・テキストや実写映像のコンテンツオブジェクトと空間CGとのシームレスな合成表示・フィードバック情報に基づく適応的演出による臨場感演出方式について述べる。
著者
菊池 浩明 向殿 政男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.63-64, 1989-10-16

我々の日常のあいまいな論理構造を取り扱う論理体系にファジィ論理がある.そこに,真偽のあいまいさだけではなく,未知や矛盾に関するあいまいさを導入した論理体系=ファジィインターバル論理が提案されている.ここでは,ファジィ論理で用いられていた[0,1]上の数値の代わりに,区間[n,p]で真理値を取る.未知の度合はその閉区間の幅で,矛盾の度合は相当するファジィ集合の高さで表現される.「かつ」や「または」に相当する論理演算は,特殊な場合にファジィ論理を含む形で拡張されており,その代数系はドモルガン代数となることが知られている.また,それらの論理演算で構成される論理関数の数は有限であることも明らかにされている.本稿では,ファジィインターバル論理における論理関数の表現について議論する.そのために,2値論理で言うところのシャノン展開をファジィインターバル論理に拡張する.
著者
山本 篤志 松本 達郎 片江 伸之 木村 晋太
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.39-40, 1994-09-20
被引用文献数
3

当社では,音声合成システムの研究開発を行なっており,これまでに,通常の文章を自然に読み上げるシステムを開発した。今回は音楽,ゲームなどのアミューズメント分野への応用として,この音声合成システムをベースとした歌唱合成システムを開発した。このシステムの特徴は,以下のとおりである。・自然音声を分析して得られた歌唱モデル(遷移モデル,ビブラートモデル,ゆらぎモデル)が組み込まれており,自然な歌声の合成が可能である。・合唱の合成が可能である。
著者
小林 俊一 片江 伸之 松本 達郎 木村 普太 加世田 光子 大山 隆之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.41-42, 1994-09-20
被引用文献数
1

音声合成は人間と機械の自然なインタフェースとして注目されており,当社では,NIFTY-Servcでの電子メール読み上げサービスや,視覚に障害のある方を対象とした,ディスプレイ上の文字読み上げシステムFMTALK-IIなどの応用例がある。しかし,これらは音声信号処理用のハードウェアを必要としていた。ここ数年,パーソナルコンピュータの処理能力が著しく向上し,実時間での音声処理が可能となってきた。また,メモリが非常に安価になったため,システムの蓄積データを圧縮する必要性が小さくなった。このような背景のもとで,全ての処理をソフトウェアで行ない,かつ高品質な音声の合成が可能なテキスト音声合成システムを開発したので,報告する。本システムの技術的な特徴は以下の3点である。1.DP照合法と詳細二方向文法による形態素解析2.折れ線モデルによる基本周波数パターン生成3.波形編集方式による音声波形生成
著者
瀧野 修 元田 敏活 川崎 隆二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.385-386, 1996-09-04

インターネット上で、電子メールや、データベースアクセスや情報掲示板など、情報共有作業を支援するアプリケーションの事例が多く報告されている。これらの作業は、開始から終了までの間に他の作業者との情報交換や協調を行う必要がないよう実装されている。このような実装のアプリケーションを個人作業支援アプリケーション(個人用AP)と呼ぶ事にする。個人用APは小規模な業務支援を対象としている。一方インターネット上で広域の業務支援システムを構築するためには、ワークフロー管理機能が有効である。そこで個人用APを逐次的に連結し、ワークフロー管理を行う構成法を明確にする必要がある。 本研究では、個人用APを逐次的に連結したワークフローを対象とする。本研究の前提を次に示す。(1)ユーザがWWWのブラウザから実行できる複数サーバ上に分散した個人用APのURLは既知とする。(2)ワークフローは有限の条件分岐パターンが業務実行前に確定した定型的なものとする。本論文では、まずワークフロー処理系の構成について議論する。次にこれの試作によって判明した問題点について考察する。
著者
栗山 穣 芦原 評 清水 謙多郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.23-24, 1996-03-06

分散システムにおける性能および信頼性向上のための手段として,オブジェクトのレプリケーションがある。レプリケーションで問題となるのがレプリカ間のデーター貫性の維持である。本稿ではデーター貫性制御方式の一つとしてユーザ定義の因果関係とマルチバージョン管理に基づくデーター貫性制御方式MVC(Multi-Version Consistency)の提案を行う。
著者
溝渕 佐知 新井 克也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.223-224, 1996-09-04

近年、パーソナルコンピュータの一般家庭への普及に伴い、コンピュータを用いた,情報通信がますますさかんに行われるようになってきている。しかし、電子的なコミュニティにアクセスしていても、実際には会話に参加せず沈黙する人々が多い。この原因の一つとして、 既存のグループに新しいメンバが参入する際の、物理的・心理的・社会的な障壁が考えられる。本稿では、電子的メディア利用によって初めて可能になるコミュニティのあるべき姿について考察した後、新参者がグループの会話に加わる際の障壁として考えられる要因を挙げ、既存グループヘの新規参入時の認知モデルと、そのモデルから演繹される仮説を挙げる。
著者
秋田 真彦 増山 繁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.361-362, 1992-09-28

本研究は4層ニューラルネット[5]を用いて2種類の楽器の単音の混成音から各楽器の単音を識別、分離し、音高を同定することを目的とする。では、ニューラルネットを用いた楽音識別の研究がなされている。ところが、音高の識別まで試みようとすると、そのままではネットワークの規模が大きくなり、多くの学習時間を要し、また、汎化できなくなる可能性がある。そこで、本研究ではニューラルネットの規模を縮小するため入力に対して主成分分析12,61を用いるアプローチをとり、以下の手続きでクラスター分割を容易にさせると同時に、入力情報を圧縮する。1.テンプレー卜のための音声データをメモリ上で合成し、一つの音声データに対し、10個の任意に定めた解析点から256点フーリェ変換する。2.一つの音声データを1行256列の行列に対応させると、(10×音声データ数)行256列の行列ができる。これに対し主成分分析を行ない、256行256列の固有ベクトルQ得る。また、Qを寄与率の高い順に並び変えたベクトルQ'を作っておく。3.一定の累積寄与率を定めておき、Q'のうちその累積寄与率を実現するまでに影響するQ'の行数nだけコピーしたn行256列の行列Q"を作る。4.Q"に1行256列の音声データの転置(256行1列の行列)を掛けると、1行n列の行列を得る。これは音声データ群を主成分分析し、(1-累積寄与率)×100%の誤差範囲内におさまる第n主成分までの座標である。5.こうして得られたn次元の座標を入力とし(入力素子は、素子)、ニューラルネットワークを組む。この結果、例えば2章に示すように、通常なら256入力のところを2入力に削減することができた。本稿では、第2章で単一楽器の単音から音高を識別する実験を示し、3章で2つの楽器の単音の混成音から楽器を分離、音高を識別する実験を示す。なお、類似した実験例では、阿部[1]らがニューラルネットを用いて単音からの楽器識別を行ない、片寄[3]はアコースティックアルゴリズムコンパイラを用いて音源分離および採譜を行なっている。また、田村ら[4]は4層ニューラルネットを用いて雑音抑制の解析を行なっている。本研究ではまず、実際の楽器音を用いず、メモリ上で合成した波形を用いて実行可能性を検討した。メモリ上での合成、各係数での解析、ニューラルネットワークのプログラムはすべてSun SPARC Station1上でC言語を用いて作成した。
著者
長谷部 恒規 万代 慶昭 佐野 義信
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.120-121, 1991-02-25

SPARCLTはRISCプロセッサを使用したラップトップEWSである。小型で使い易いラップトップに、デスクトップに劣らない性能、機能及び拡張性を実現する事が、基本的な開発コンセプトであった。また、標準的なソフトウェアとハードウェアに準拠し、既存及び今後開発されるソフトウェア、ハードウェアがそのまま利用できるような互換性の装備も重要なポイントであった。さらにSPARCLTではラップトップに実装するために、アーキテクチャの検討のほかに実際の回路設計上でも、コンパクト設計、低消費電力、低EMIノイズなどの技術課題があった。本稿では、SPARCLTのハーウェア・アーキテクチャとハードウェア構成の概要を述べ、高速化、コンパクト化技術について報告する。
著者
安川 史章 菅澤 喜男 乾 成里
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.568-569, 1990-03-14

ボロノーイ線図は、平面内にn個の点が与えられた場合に、その平面上の不規則な点の勢力圏を"近さ" という自然な尺度で定義しているので、多くの分野で重要な概念となっている。一般に、地図上の点を座標化し、ボロノーイ線図を脅かせた場合に、計算機処理させた結果をプロットさせると、白紙のプリンター用紙にしか表示されないために地図上での勢力域が不明確なままに分析が終了してしまう。本研究では、地図を地図画像としてコンピューターに取り込み、ボロノーイ線図の結果を地図画像上に直接プロットさせることを試みることで、ボロノーイ線図処理の結果をより現実的に捕らえようとするものである。
著者
今井 浩 青沼 裕美 上林 彌彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.363-364, 1988-09-12
被引用文献数
1

利用者要求の高度化に伴い,近年盛んにマルチメディアデータベースの研究が行われてきた.しかし,それらの研究の多くはメディアの蓄積法や検索法に関するもので,異種データを取り扱うために起こる新たな問題-メディア間の相互作用-は,ほとんど研究されていない.本稿では,図形と文字の相互作用を考え,わかりやすく表示するためのユーザ・インタフェースである「文字自動配置機能」について述べる.論理回路図,発電所の設備配置図,種々の地図などの図面をデータベースで管理することは,更新や検索を容易にし,関連情報との対応づけも行え,たいへん有用である.しかし図面中に,図形と,その各部を説明する文字を同時に表示する場合,文字を固定配置していてはわかりやすい表示は望めない-というのは,図面の拡大率によっては意味のないほど希薄な情報しか表示されなかったり,その逆に詰まりすぎて文字が重なり,読めなくなったりする恐れがあるからである.また,図面作製時に人手で文字を配置することは,手間と時間を要する大変な作業である.そのため,図形と文字を扱うマルチメディアデータベースでは,文字のみを扱う従来のデータベースにはなかった特殊なユーザ・インタフェース機能が必要となる.これが「文字自動配置機能」である.文字自動配置機能は図形のデータと文字のデータを受け取り,それらを統合し,図面中に文字をレイアウトして出力する.本稿では,地図を対象とした地理データベースにおける文字自動配置機能のアルゴリズムを検討する.
著者
重野 寛 吉田 徳文 大平 千里 横山 光男 松下 温
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.1407-1408, 1990-03-14

ネットワークレイアウトの自由度を考慮した場合、無線通信はケーブルで物理的に接続する必要がないため、端末の持ち運びが可能になり、通信媒体として有望である。しかし、無線のみによるネットワークシステムは、回線品質の問題や、通信開始、終了時におけるオーバーヘッドの存在により実用的なシステムを実現するのが困難と思われている。そこで、レイアウトの自由度を損なうことなく満足のいくスループットを確保するために、上位ネットワークの通信には既存のLANを用い、下位ネットワークには、通信媒体として無線を用いるような2層構造を構造を持つネットワークシステムを提案する。
著者
三樹 弘之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.279-280, 1994-09-20

共同作業というと、一般には、米国人よりも日本人が得意と思われているようである。それでは、行動と会話の両方が混在する日常的な協同に於て、日本人、米国人の協同作業にはどのような特徴が存在し、それがどのような協同形態としてあらわれるのだろうか?このような疑問に答える手がかりを掴むために、日本ペア9組、米国ペア9組の被験者を用いて、日常的な協同作業に関する実験(協同によるキーボード台の組立)を行った。会話分析をもとにした協同のプロセスの詳細に関する議論は既に前の2つの論文(三樹1993、三樹1994)で行っているので、この論文では、日本ペア9組と米国ペアの間で発見された協同形態の違いについて議論する。異なる協同形態として発見されたパターンを提示して、異なる協同形態に見られる定性的な特徴について言及し、最後に形態の違いを生じた文化的背景について触れる。