著者
菊池誠
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.99, 2007-09-28

1920年に発明された最古の電子楽器テルミンは,「本体に触らすに演奏する」というその特異な演奏方法で有名です.一時期ほとんど忘れ去られていた楽器でしたが,世界的には映画「テルミン」をきっかけに,また国内では竹内正実氏の活動によりリバイバルし,今や,学研「大人の科学マガジン」付録にも小型テルミンが登場するほど広く認知されていますその「触らない」インターフェースは,鍵盤や弦がないために,他の楽器とは比べものにならないほどの演奏の自由度を実現しますが,その-万 距離で音程が決まってしまうことから 演奏者の身体の揺れまでが音程に影響するという極めて不自由なものでもあります.この講演では,テルミンという楽器の「自由度と不自由度」の問題を中心こ,テルミンそのものの紹介も含めてお話しします.
著者
米澤 朋子 クラークソンブライアン 安村 通晃 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.3, pp.17-24, 2001-01-17
参考文献数
11
被引用文献数
10

我々は,ぬいぐるみとのインタラクションが音楽を生み出すシステムを,新しい音楽コミュニケーションとして提案し,"Com-music"を実装した.ぬいぐるみに様々なセンサを埋め込んだ"Com-music"は,隠れマルコフモデルにより予めラベル付けされたジェスチャー認識を用い,ユーザとぬいぐるみとの間に行われるインタラクションのレベルを判断する機構を持っている.本稿では,インタラクションの頻度・強度が音楽マッピングを変更し,状況や文脈によって異なる音楽を作る新しいタイプのコミュニケーションについて考察する.We propose a music expression system which generates music by interaction between the user and a sensor-equipped doll named "Com-music." Since the sensor-doll includes various sensors and a PC, it can detect not only raw data but also pre-defined gestures and contexts using HMMs (Hidden Markov Models). The doll has five levels of interaction as pre-defined contexts, that correspond to the strength and the frequency of the interaction with theuser. Each interaction level has different set of music control mappings, so the doll reacts with music expressions correspondent to context. In this paper, we consider the sensor-doll system as a device of the new type of communication, which uses music expressions as the communication media.
著者
黒宮寧 礒田 佳徳 長沼 武史 稲村 浩 倉掛 正治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.14, pp.33-40, 2004-02-06
被引用文献数
3

ユーザとコンピュータがインタラクションを行う機会が増加している中,それらコンピュータと人間を結ぶインタフェースには,ユーザがより使いやすく,また,そのインタラクションを楽しめることが求められる.本研究では,ユーザがコミュニケーションを楽しむことができるインタフェースエージェントの実現を目指し,その要件としてライフライクさとユーザの心の理解に着目する.ユーザエージェントがライフライクであるためには,自律的に変化・成長し,自分とは異なる第三者的な存在である必要がある.そのために,ユーザエージェントに感情と欲求のモデルをもたせ,ユーザエージェント自身が自律的に変化する.また過去の履歴を踏まえることで,同一の入力に対して常に同じ応答を返すことはない.また,コミュニケーションを継続するためには,ユーザエージェントがユーザに対する協調性をもつ必要がある.そのため,ユーザ自身の感情を表現した感性語に対して,共感するエージェントの実現を目指し,ユーザエージェントに感情語を共有するための感情語彙マップをもたせる.今回,エージェントのプロトタイプシステムを構築し,ユーザエージェントの自律的変化と感情語の入力に対する感情変化の動作について検証した.A user interface is more preferable if it is to be easier to use and give more fun to user. In this paper, we propose a user agent based user interface where the user agent is "life-like" and "cooperative with users". To be life-like , the agent should change its behavior and grow up autonomously. For that purpose, the proposed agent has emotions and instincts as the agent's internal states and change its behavior based on the states which changes by internal mechanism. To be cooperative, the agent should understand what emotion the user feels. The proposed agent has an emotional state map that expresses the relation between user's emotion and the words. With the map, the proposed agent understands user's feeling by words the user give and can act like feeling sympathy for the user.
著者
松本 崇 鎌田 一雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.80, pp.41-48, 1993-09-17

聴覚障害者の多くがコミュニケーション手段として用いている手話と,健聴者が用いている音声言語の相互変換をコンピュータを用いて実現することができれば,両者間のコミュニケーションは円滑なものとなり,その社会的意義も大きいと考える.本稿では,そのようなシステムの1つである「日本語かなべた書き文」から「同時法的手話単語列」」を生成する「手話ワープロ」構築の基礎検討について述べる.今回,日本語解析処理部分には,既成のかな漢字変換システムWnnを利用することで,入力日本語文の制限を緩和している.しかし,Wnnを利用する場合も課題がいくつかあり,その解決方法を示すとともに,今後の課題である手話の使い分け,未登録語に対する対処方法についても述べる.Many of hearing impaired people use signed language as the primary means of communication in daily life, while hearing people use spoken language. The realization of system, that translates sign language into spoken language and vice versa, makes communication between hearing impaired people and hearing ones smooth. In this paper, basic investigation of constructing "Sign Word Processor" that transforms a Japanese Kana sentence into a sequence of Japanese sign words is described. We use a Kana-Kanji translation system called "Wnn" in a part of Japanese analysis and certain processing. We bring up issues to be solved which occur in using "Wnn" and give some approaches to finding their solutions. We furthermore, describe processing techniques for selecting an appropriate sign word among candidates and for non-entry words in Japanese-Sign translation dictionary.
著者
美崎薫
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.71(2005-HI-114), pp.71-76, 2005-07-22

SmartWriteとSmartCalendarは、コンピュータに紙らしさを採り入れようとする試みである。紙とコンピュータの違いは、「保存」と「スクロール」操作にあると考えた。そこでSmartWriteでは保存を自動化して、紙の操作感を実現した。SmartCalendarは、スクロールせずに、SmartWriteのメモや大量の写真をカレンダー型に提示したり、パイル状に積み上げて整理できる環境をめざした。これによって、紙らしさをもったソフトを実現できた。なお、SmartWriteとSmartCalendarは、仕様と実装を分離したため、複数の実装が現れる可能性がある。
著者
大野 健彦 武川 直樹 吉川 厚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.38, pp.47-54, 2001-05-11
被引用文献数
6

本論文では,視線をユーザインタフェースの入力デバイスとして利用することを目的とする視線測定システムについて述べる.本システムは特別な設定を必要とせず,コンピュータの前に座ればすぐに視線測定が可能であるという特徴を持ち,従来存在するシステムに比べて手軽な視線測定を実現している.また,視線の屈折を補正して正確な視線方向を推定することにより,高い測定精度を実現している.予備評価実験から視野角0.23度から0.46度程度で測定可能であるという結果が得られた.We describe a gaze tracking system that is developed as the input device for gaze based user interface system. This system measures the eye movement without configuring the parameters at the beginning of measurement, so that it is possible to use the system as soon as sitting in front of the computer. The system calculates their gaze direction by modifying the refraction on the surface of their pupil. This algorithm realizes the high-accurate gaze detection. The preliminary evaluation test indicated that its accuracy was between 0.23 degree and 0.46 degree in the view angle.
著者
千葉 真大 田口 善弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.52, pp.1-8, 2006-05-19
被引用文献数
1

顔の性差の認知には特徴的な特定部分が使われていることはよく知られている。最近、人間の認知過程にベイズ統計が使われていることが示唆されているが、顔の性差認識にベイズ統計を使った単純な(ナイーブベイズ)モデルを応用したところ、既知の顔の性差の特徴と矛盾しない特徴認識を行うことが解った。また、女性の顔ばかり見ていると中性的な顔も男性に見えると言うよくしられた現象とも矛盾しない結果を得たので報告する。It is well known that gender face recognition is based upon the characteristic specific parts in face images. Recently,Bayesian statistics is supposed to be used in human recognition processes. We have applied very simple Bayesian statistics (naive Bayesian classifier) to recognize gender in face images and found that it recognizes the same parts that human beings recognize to classify face images. Although human trained for many female faces has tendency to recognize neutral faces to be male ones, this tendency is reproduced in our simple model.
著者
鈴木 悦子 小川 貴英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.42, pp.1-8, 1995-05-17
被引用文献数
2

計算機教育にプログラミング演習は欠かせないものである.しかし,演習授業では教師1人に対する学生の人数が多いため学生全員に目が届かない.以前我々は,学生のエディタへのキー入力の種類や,コンパイラのメッセージから,演習中にどの学生が行き詰まっているか,あるいは教師の助言を必要としているのは誰かということを抽出し,モニターすることを試みた.本研究では,キー入力の種類ではなくキーコードを収集,解析することで,学生がどのようにエディタを使い,プログラミング演習をしているかが把握できることがわかった.A programming writing class is indispensable to computer science education. However, it is hard to monitor all the students's progress on programming exercises in the class, when the number of students becomes large. We developed a system for monitoring the students's progress to assist a teacher. The system collects all inputs to a text editor, which students use for writing programs and invoking compiler. Our analysis of the collected data suggests that the data can indicate several behavior patterns, which suggests the type of the knowledge that students lack and the assistance that they need.
著者
柳生 智彦 八木 康史 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.23, pp.1-7, 1994-03-10
被引用文献数
2

情報処理の対象は、数値情報から文字情報、さらに感性情報へと次第に人間的なものへと拡大してきた。感性情報は、デザインや芸術といった人間の高度な機能を支援したり、人とマシンとのインターフェイスを円滑にするための重要な情報である。そのため、コンピュータが感性情報を処理し理解できることは有意義なことである。本報告では、視覚情報から受ける暑そう、寒そうと言った温度印象(以下、画像温度印象度と呼ぶ)と周囲の温度変化との関係を解明し、画像温度印象度をモデル化することで人と同じような感性を計算機上で実現することを試みた。Described here are the results of analyzing and modeling visual impressions of human being. Generally, visual impressions of human being vary according to conditions of environment; the weather, the season, the time and so on. For instance, red and blue images are usually felt warm and cool, respectively. However, blue image is felt not so cold in the warm room. Therefore, for estimating themodel, we have to observe temporal changes of visual impressions. In this paper, we analyze and model the visual impressions of human being with temperature change. Parameters of model such as the temperature of a room and the differential of the temperature are estimated by a regression analysis method.
著者
片岡 祐介 岩口浩章 佐治 斉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.87, pp.109-116, 2001-09-13
被引用文献数
1

本論文では、より細かな表情認識を目的として、笑顔に着目し、快・不快・社交的の3つの笑顔に分類する方法を提案する。まず、目・口・眉の構成要素の追跡を行い、次に、表情筋の6グループの動作と追跡結果を適合させる。最後に、どの表情筋の動作により各笑顔が表出されるかを観察することにより、笑顔の分類基準を検討する。In this paper, we propose the method of classifying a smile into pleasantness, unpleasantness, and sociability for recognition of facial expressions in detail. First, we track the facial components, such as the eyes, mouth and eyebrows. Second, we match the tracking result with the motions of the six groups of facial muscles. Finally, we investigate the criterion for classifying the smile by observing which musule motion creates the smile.
著者
保科洋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.111, pp.87-93, 2003-11-07

音楽において,指揮者は自らの音楽表現に関する演奏意図を,腕を中心とした身体動作によって,演奏者に伝達することが可能である。その具体的な方法について,講演者の経験及び理論に基づいて解説する.音楽において,指揮者は自らの音楽表現に関する演奏意図を,腕を中心とした身体動作によって,演奏者に伝達することが可能である。その具体的な方法について,講演者の経験及び理論に基づいて解説する.
著者
木村 朝子 大町 英之 柴田 史久 田村 秀行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.68, pp.9-16, 2007-07-06
被引用文献数
6

近年,公共設備や家電製品などでタッチセンサやタッチパネルを利用した入力装置をよく見かけるようになった.しかし,一般のメカニカルなスイッチと比べ押下感がなく,LEDやGUI画面の変更,簡単な電子音で入力状態を確認するというものがほとんどであり,正しく操作できたという実感や安心感に欠けるという問題がある.そこで本研究では,タッチセンサの操作時に,メカニカルスイッチの動作音を効果音として再生することで,利用者に擬似的に押下感を与えることができるかどうか実験を行った.実験の結果,押しボタン型スイッチの動作音を利用者の入力動作に対してタイミングよく再生することで,押下感提示が可能であることを確認した.Recently, a touch sensor and touch panel are often used for public equipments and home appliances, because of their convenience. However, they do not have enough tactile feedback, such as "push touch," to operate comfortably. In this paper, we propose the presentation of "push touch" with an action sound of mechanical switch to the touch sensor, and we report the results of experiments in which whether or not user can recognize the sound as push touch sense.
著者
藤本 英明 吉岡 信夫 大村皓一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.94, pp.49-56, 2000-10-12
参考文献数
4
被引用文献数
2

本研究は、プレイヤにおいてインタラクティブに動画をクリックできるクリッカブルムービーを提案する。既にある動画に、XMLファイルを結びつけることでクリッカブルムービーにする。そのXMLのフォーマットとして、CMML(Clickable Movie Markup Language)を提案する。プレイヤはCMMLファイルを読んで、クリッカブル領域のある動画を表示する。動画のクリッカブル領域がクリックされると、リンクされたテキストや画像が表示される。オーサリングツールは、複雑なタグ文章を書かずに、インタラクティブにCMMLファイルを作成できるようにする。In this study, we propose the Clickable Movie. On its player, we can click movie interactively. Other than an existing movie file, a XML file is associated. As its XML format, we propose the CMML(Clickable Movie Markup Language). The player read in the CMML file and displays the movie file with clickable region. When the region on the movie is clicked, a linked text or image is displayed. The authoring tool enables to make CMML file interactively, instead of writing the complex tag text.
著者
安村 通晃 児玉 哲彦 渡邊 恵太 永田 周一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.105, pp.1-8, 2006-09-29
被引用文献数
2

ヒューマンインタフェースの概念と研究分野が明確に成立して、おおよそ四半世紀経過した。これまでは、認知科学をベースにした認知的インタフェースで、使いにくさを主なターゲットとして研究がなされてきた。GUIとその成立原理である直接操作などがその大きな成果である。また、タスクに特化した評価方法も大きな効果を上げてきた。しかしながら、ユビキタス時代に突入し、インタフェース自体が大きく様変わりを始めてきており、ヒューマンインタフェースの対象、研究手法、評価方法が大きく変わろうとしている。このような背景のもとに我々が取り組むべき新たなヒューマンインタフェース研究をここでは、Interface2.0と呼ぶ。Interface2.0の研究対象、研究手法、課題、評価方法と、従来のものと対比させながら論じることとする。The concept and the research domain of Human Interface were established around the mid of 1980's. A lots of researches were done by the cognitive human interface based of cognitive science. Its main target was to analyze and to the user interface where the users felt difficult to use. Now we are in Ubiquitous computing era, and the human interface will be changed. Its targets, research methods and evaluation methods will be changed as well. We call this new human interface as Interface2.0. We argue the nature and the challenge of Interface2.0.
著者
鈴木 健嗣 橋本 周司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.115, pp.123-130, 2004-11-12
参考文献数
12

本稿は,人間同士のコミュニケーションは,「何らかの意図」の送信と受信であると考え,単純な情報の交信を繰り返し行うことによるコミュニケーションの手段を提案する.開発した携帯端末サイズの光コミュニケーションデバイスFeelLightは,ボタンを押すという利用者の単純な行為を1bit情報として伝送し,光の点滅を用いた双方向コミュニケーションを実現する.1bitの通信を規範とする本デバイスの開発とともに,単純な情報の交信を繰り返し行うことに基づくコミュニケーション手法について論じる.This paper describes the methodology of interactive I/O device design and introduces a unique light communication interface, namely FeelLight. This is the 1-button interface that enables people to communicate with each other in a simple manner. The authors focused on the following key issues: (i) Simplicity: a simple communication method (ii) Affordability: affordance and embodiment of the interface, (iii) Synchronicity: intuitiveness and immediacy, and (iv) Creativity: emergence of communication. By using this interface, people can not only feel the communication partner closer by an intuitive communication, but also to feel a sense of connectedness by a user's active action.
著者
宮本 勝 大野 健彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.72, pp.9-16, 2006-07-06
被引用文献数
1

ユーザが短時間Webを見るだけで惹きつけられるためのWebデザインの方法論を確立することを目指し,視線計測を用いた評価実験を行った.検索エンジンが進化し,その利用が曰常化することで,ユーザは,1つのWebサイトを閲覧するのに費やす時間が短くなった.一方, 情報提供側は,集客のために魅力的なコンテンツを豊富に提供する必要がある.これより,豊富な情報量の提供を前提に,短時間でユーザを惹きつけるWebデザインがテーマとなる.視線を計測した結果,複数のデザイン案に共通して,ページの主要部分を,左上部から優先的に閲覧するユーザの傾向を可視化した.また,形容詞対を用いた印象評価では,レイアウトやタイトルバーの色が,ページ全体の印象に有意に影響を与えた.In order to investigate attractive Web design scheme, we conducted the Web browsin gexperiment with eye tracking system. Web users have been come to take shorter time to browse each web page because they have adapted themselves to use the search engine, and they jump one page to another in short time. On the other hand, Web site provider must prepare many rich contents compete rivals.Consequently,it is important to investigate web design given rapid browsing and rich contents.First,using eye tracking system, we visualized users' serch behavior which is characterised with questionnaire consisted of adjustive parts. The page layout and the color of time Bar influenced imoression f web page sig
著者
増田 忠
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.17(1986-HI-011), pp.1-9, 1987-03-04

新/日本語入力システム「タッチタイプ」の漢字コード(2ストローク:725文字3ストローク:1 800文字)を短期間で記憶・高速反射させる教育システムを開発した。その基本原理は「指の動きやすい順番に練習し、復習する」である。この「指の動きやすい順番」が従来の考え方と異なる。「タッチタイプ」は、一般には普及していない入力方式であるが、この練習原理はどの入力方式にも適応できるので、英文タイプとローマ字入力について試してみた。その結果、たとえ中高年齢者でも2?3時間の練習で初期のブラインド・タッチを習得しえた。そこで、この報告では、企業内のキーボードにまつわる実情を背景に置いて、OA化推進での実際的な日本語キーボード入力学習の方向を提案した。
著者
重森 晴樹 後藤啓太 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏 水口充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.79, pp.43-48, 2008-07-31
被引用文献数
2

これまで PC ユーザはファイルやメール,ブックマークなどの膨大な情報資源に短時間でアクセスするために,情報資源を手探りで分類したりキーワード検索を利用してきたが,これらの手法による支援は十分ではない.一般に PC ユーザは情報資源にアクセスするために,それらに対する経験 (ユーザエクスペリエンス) を分類や検索のキーとして利用できると考えられる.そこで本論文では,このユーザエクスペリエンスを 5W1H (What,Where,Who,When,Why,How) を用いて記述し,従来手法を含む様々な情報分類・検索手法を表現することができる情報資源管理スキームについて述べる.PC users have many information resources such as files, e-mails and bookmarks. They would be able to use their experiences related to the information resources as keywords of classification and search to access them quickly. We discuss an information resource management scheme in which the user experience is described based on 5W1H (What, Where, Who, When, Why and How). In the scheme, we can represent various methods of information classification and search, including traditional ones.
著者
水口充 中村 聡史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.52, pp.23-30, 2006-05-19

個人の属性/趣味/所有物の誇示やコミュニティへの帰属は人間の高度な欲求に基づく行為であると考えられる.これらの行為は実世界のみならずネット内の活動においても観察することができる.本稿では,ネット内のコミュニティをシンボル化した物理タグを着用することで実世界とネット内での活動を融合し,興味の共有によるコミュニケーション支援や環境ディスプレイを介した気軽な情報アクセスを実現する手法について提案する.Exhibition of personal attributes, hobbies and possessions can be regarded as actions derived from human's high-leveled desires. Such actions can be observed not only in the real world but also in the virtual societies. In this paper, we discuss a linking method between real and virtual activities via physical tags that symbolize communities in the virtual society. We expect this method can enhance communications among users and realize casual access to information through ambient displays.
著者
間瀬 健二 クラークソンブライアン 米澤 朋子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.3, pp.1-8, 2001-01-17
被引用文献数
9

ウェアラブルコンピュータがもつ,常時on,ハンズフリーという特徴は,日常生活のなかで起こるイベントや経験を自動記録したり,ジェスチャなどのノンバーバルな手段による自己表現の支援に適している.一方,これらの特徴が生かせるタスクに幼児期の監視,エピソード記録,自己表現補助,情操教育などがある.そこで幼児期から生涯を共にするウェアラブルシステムを指向して,幼児むけに,装着するのではなく,つかず離れずに存在できる,センサーを多数組み込んだセンサー人形を試作した.これをもとにintimacy-orientedなインタフェースを議論する.The well-known characteristics of wearable computers are "always on" and "hands free," which are suitable as an automatic recording system of events and experiences and a self expression supporting system through non-verbal languages. Those systems are plausible for the use of infants and children at keeping a watch on, recording episodes, educating sentiment, and providing self expressive tools. We have prototyped a sensor-equipped doll as a semi-wearable device for children, which is oriented toward a part of the life-time wearable system. This paper also discusses the intimacy-oriented interface.