著者
松原 仁
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.933-936, 2013-08-15

コンピュータ将棋の実力はプロ棋士に追いついた.トッププロ棋士に勝つのも時間の問題である.ここではそういう状況でコンピュータ将棋が今後何をしていくべきかについて考えたい.コンピュータがプロ棋士に追いついたことは第二回電王戦でわかったので,同じようなことを繰り返しても意味はない.対戦する意味があるのはトッププロ棋士だけである.それもかなり対戦を急ぐ必要がある.我々はトッププロ棋士に勝つXディがもうすぐ来ることを前提として,将棋における人間とコンピュータの対決は終わりにして人間とコンピュータの協力を進めつつある.
著者
木下 恂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.p483-487, 1981-06-15

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著者
吉村 鉄太郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.5, no.5, pp.268-276, 1964-09-15
著者
保木 邦仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.884-889, 2006-08-15
被引用文献数
8

5月に行われたコンピュータ将棋選手権において,拙作の Bonanza が接戦のリーグ戦をすり抜け,幸運に助けられながらも優勝することができた.Bonanza の思考アルゴリズムは,チェスで広く用いられている全幅探索の手法に基づく.将棋においても,全幅探索が有効な手法の一つになり得ることが示された.本原稿では,このプログラムの仕組みを,探索アルゴリズムの概要と,特に将棋ドメインにおける futility pruning の応用に的を絞り,解説する.Futility pruning を行うことによるプログラムの棋力上昇が,次の一手問題の正答率に基づいて示された.
著者
小柴 健史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.159-168, 2006-02-15

量子コンピュータが実現すると素因数分解等を効率的に解くができ,RSA暗号等の公開鍵暗号の解読が可能となってしまうことが知られている.量子暗号として有名な量子鍵配送プロトコルはその性質から,公開鍵暗号にとって変わるものではない.では,量子コンピュータが実現してしまった場合,現在のセキュリティ基盤を支える公開鍵暗号系の技術は崩壊してしまうのであろうか? 本稿では,敵対者として量子コンピュータが存在したとしても安全性が保たれるような公開鍵暗号系の技術の最新動向について紹介する.
著者
中野 由章 角田 博保 Yoshiaki Nakano Hiroyasu Kakuda
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.234-238, 2023-04-15

2023年度から実施されている新学習指導要領で学んだ生徒が受験する2025年以降の大学入学共通テストでは「情報」が出題される.どのような試験問題が想定されるのか,また,どのように指導すればよいのかという高校現場からの声に呼応すべく,本会情報入試委員会では,noteの連載記事として,教科「情報」の入試問題を解説している.2023年2月末までに掲載された問題を整理し,インデックスとして活用できるよう,本稿をまとめた.
著者
岸本 章宏
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.139-145, 2012-01-15

チェス,オセロ,チェッカー,シャンチーなど,二人零和完全情報ゲームは世界に多い.この手のゲームは両者が最善を尽くすと「先手必勝,後手必勝,または引き分け」という解が求まる.本稿では,すでに必勝法が求められたゲームをいくつか取り上げ,必勝法計算に利用した手法について概観する.
著者
服部 正貴
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1090-1095, 2019-10-15

Google,Microsoft,Apple,およびアドビが共同で開発した最新のOpenTypeフォント形式「バリアブルフォント」とはいったいどんなものか? いま注目される話題の次世代ディジタルタイプ技術について,開発に至った背景,その考え方と仕組み,そして今後に期待される表現の可能性をフォント開発者の視点から解説する.
著者
河野 純大
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.d82-d103, 2022-10-15

本稿では,聴覚障がい者のために開発された数多くの遠隔情報保障システムのうち,筑波技術大学で開発されたものを中心にその仕組みについて概説し,それらの応用場面の実例について解説する.遠隔手話通訳システムでは,聴覚障がいのあるユーザの視線移動や手話通訳者の通訳時の負担を考慮した,手話通訳者の映像に書き込みした提示資料やキーワードを合成する表示画面が特徴的である.遠隔文字通訳では聴覚障がいのあるユーザや文字入力者にとっての利便性を考慮したシステムを開発しており,さまざまな分野で活用されている状況について詳述する.
著者
隅谷 孝洋
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.501, 2022-08-15

学校の授業の資料を作る際に他者著作物を使う場合,著作権法第32条の「引用しての利用」か著作権法第35条の「授業目的の複製・公衆送信など」のどちらかを適用して著作権者の許諾なく使うことが多い.どっちでも適用できる場合にはどうするのか,考える材料を提供する.
著者
寺沢 憲吾
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.154-158, 2019-01-15

本稿では,必ずしも我が国の競馬事情に詳しくない情報系の研究者が,情報処理技術を駆使した競馬予想を用いて馬券で利益を出す試みに踏み出そうとする際に知っておくべき基本事項を解説するとともに,利益を出す手法の開発の可能性について述べる.パリミュチュエル方式におけるオッズ(払戻倍率)はファンの集合知によって定められることと,利益を出す馬券の買い方とは,的中確率最大化ではなく期待値(回収率)最大化を目指すものであること,その際には集合知によるオッズと自ら求めた各馬の勝利確率との乖離を発見することが肝要であることについて解説する.
著者
細田 千尋
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.1120-1125, 2020-10-15

2020年,プログラミング的思考を育成するための一手法としてプログラミング教育が開始された.ここで目指しているのは,コーディングなどプログラミング能力自体の育成ではなく,学習の場で直面するさまざまな事象において,自分の意図する行動を実現するための論理的思考(プログラミング的思考)を養い,深い学びを実現することである.果たして,プログラミングを通じて学べることは何か?実際にプログラミングを学ばせることで,論理的思考力や,創造性が高まり,多くの科目(数学や英語,音楽など)における深い学びが実現するのか?この疑問に対し,これまでの認知科学,脳科学的知見から考えていく.