著者
菊地 伸二
出版者
名古屋柳城短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.15-23, 2015-12-20

「書簡」186と「書簡」194は、いずれも416年から418年の間にかけてアウグスティヌスによって執筆された作品であり、両者とも、ペラギウス主義の問題点について扱っている。アウグスティヌスによれば、人間の本性は、原罪によって著しく損なわれ、救済されるためには、人間の自由意思は単独では何ら有効な働きをすることは不可能であり、神の恩恵が先立ち、また、神の恩恵が共に働くことによってはじめて、救済への道が開かれる。ペラギウス主義は、人間の自由意思の働きをきわめて肯定的に捉え、恩恵を、いわばその補助手段的に捉えることにより、人間の側からのみ自由を理解しようとしたが、そのために、創造主である神の領分を十分に取り扱うことができず、神の側から神の自由を考察することには失敗したと言える。
著者
菊地 伸二
出版者
名古屋柳城短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.63-69, 2014-12-20

アウグスティヌスは、「自由意思と恩恵」の問題について、ペラギウス(及びペラギウス主義者)との間で、20年近くにわたり論争を繰り広げた。それは、アウグスティヌスの逝去によって中途で幕切れとなるものであったが、この論争によって、彼は「自由意思と恩恵」の問題について思索を深めるとともに、この問題についての後世への影響は測り知れないものとなった。もっとも、アウグスティヌスが、この問題を思索しはじめたのは、司祭に叙任されてから間もなく、「パウロ書簡」を精読するようになってからであり、とくに『ローマの信徒への手紙選釈』では、「ローマの信徒への手紙」の大意を「律法と恩恵」に関する書物と位置づけ、その中で、人間がもつ自由意思と神からの恩恵の双方を重視しようとする見解を披歴している。その見解は、たしかに、『シンプリキアヌスへの返書』に見られるような「自由意思と恩恵」についての決定的な見解にまでは至っていないものの、人間の「信仰」に働く自由意思を重視しながら、自由意思と恩恵の双方を生かそうとする態度が見受けられるものであり、彼の「自由」理解の一断面を示すものとして重要な意味を有するものである。
著者
笠井 哲
出版者
福島工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09166041)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.69-74, 2011

Onihei Hankacho which is one of the three major works of Ikenami Shotaro makes Hasegawa Heizo who lived a chief character. Heizo understands the subtleties of the human feeling and is drawn a bad person on the organization as a person receiving inside. In addition, Heizo is done with an owner of the view of human being of "the right and wrong singularity" to "do a good thing while doing that the creature called the human being is bad". The purpose of this paper is to consider the view of human being in Onihei Hankacho which Ikenami Shotaro drew through Hasegawa Heizo.
著者
納身 節子 中島 治子 七森 浩司
出版者
東九州短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:0918323X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-45, 1994-12-20

スポーツ選手の栄養補給の処方を,種目バスケットの女子選手について作成するため本研究は栄養状態と疲労について,実態調査を行ったので報告する。被験者は,女子学生で年齢20歳,7名のバスケット選手である。調査項目は,食事調査・VO_2 maxの測定・心理テストは日本陸連科学部導入のPOMSテスト(原著 McNairら,猪股・山本訳)・生理学的な疲労は尿検査と血液検査をおこなった。結果を要約すると(1)食事調査では運動量に比し栄養素ではエネルギーの不足が顕著であり,食品群では蛋白質源食品・穀類・野菜類が不足であった。(2)VO_2 maxの測定値は高値で良好であった。(3)心理テストのPOMSテストでは,情緒混乱の得点が高く活動性の得点が低値で,精神疲労が見られた。(4)血液検査ではCPK・GOT・CPKの値は正常範囲で内蔵面の疲労は認められなかったが,血清鉄に低値を示した者が2名あった。以上の事から,オーバートレーニングにより,疲労の蓄積,貧血傾向が見られ,精神のストレスは身体状況と関連する事が大きく,栄養補給の必要を認めた。
著者
新田町 義尚
出版者
神戸市立工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09101160)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.41-45, 1998-10-01

Masao Maruyama (1914-1996), who has atternpted to describe a "prototype" of a Japanese thought through an ancient history and literature with figuring music. "The language paradigm" made for the basic understanding of his idea by him is unique. These words, for instance, "dedicate" and "offer" has nothing to do with religion but indicate the origin of politics as an act of service. And this is how (by piling these services up) an ancient Japanese politics is fomed which we don't see in Western countries and in China. There was, however, limit of Maruyama's understanding of the ancient literature. In order to rectify his, Nobuo Origuchi's view of the ancient language is effective.
著者
西多 由貴江
出版者
金沢大学
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.51, pp.6-19, 2005-10-14

今年度、入園から2週目に前庭に出て遊び始めた(4/19、4/22、4/25)。しかし、運動着への着替え、内履きズックの始末、教師や友達とのかかわり方など、幼児らの気持ちと行動がともなわず、落ち着かない生活になってしまった。そこで、しばらくは保育室内でじっくりと、無理をしないで過ごすことにした。園の生活に慣れ、一人一人の幼児が落ち着いて生活する姿が見られるようになってきたので、5月20日(金)には全員で運動着に着替え前庭に出て遊ぶことにした。その後も、天候が良い時には全員で前庭に出て活動することを続けてきた。
著者
久保田 慶一 Keiichi Kubota
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.26, pp.65-71, 1988-12-31

Eine der in der Kompositionsgeschichte seit 1600 gewichtigsten Kompositionsverfahren, d. h. "thematisch-motivische Arbeit" ist als Mittel geschichtlich begrenzt, aber als musikasthetisches Kriterium aufs heutige Musikdenken in der Gegenwart beeinfluβbar. Im vorliegenden Aufsatz wird diese Kompositionsweise, erstens rein musikalisch, besonders im Zusammenhang mit H. Chr. Kochs Beschreibungen uber sie (1802) erklart. Daraus liegt nahe, daβ diese Verfahren fur ein modernes Kunstwerk-Idee gultig ist, das sich in "Autonomie des Kunstwerks" erscheinen lassen soll. Zweitens, die "thematisch-motivische Arbeit" als Kriterium wird als asthetische Voraussetzungen einer Analyse erkl art, deren Ziel in Entdeckung eines musikalischen "Zusammenhangs" liegt. Damit zieht sich diese Mittel der musikalischen Analyse auch auf das genannte Idee des modernen Kunstwerks. Schlieβlich, diese "asthetisch -kompositionstechnische" Verfahren wird durch Analyse von J. Haydns Quartett (Op.33-3, I. Satz) noch ausfuhrlicher dargestellt.
著者
和賀 宗仙 大槻 正伸
出版者
福島工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09166041)
巻号頁・発行日
no.53, pp.169-176, 2012

Although we can easily arrive at any destination building using GPS mobile devices, there is nostandard interior navigation system to guide us to the particular room. We propose a simplified local navigation system with which pedestrians can trace RFID-tags attached to landmarks such as corners. We explain the navigation method in this system and present the result of our experiment,suggesting possible improvement.
著者
中村 正市
出版者
尚絅大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:03871568)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.29-36, 2006-02-27
著者
水谷 洋一
出版者
賢明女子学院短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02881187)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.108-96, 1995-03-01