著者
竹山 重光
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
紀要 (ISSN:03852741)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.29-55, 2003

It is through ordinary activities that human being gets into relations with the world. Those day-to-day activities are not conspicuous, but basic for the human-being. A tiny tale in The Gospel according to St. Luke, Martha and Mary shows us an impressive figure of those activities. Meister Eckhart's exegesis of this tale, of which we treat mainly in this essay, puts forward a noteworthy thought about those activities. He considers them as a manifestation of human perfectness. Martha, not Mary, embodies human perfectness, which has a dynamic double structure. Martha is a woman. This fact gives us another problematique. We deal with it also.
著者
奥 貞二
出版者
鈴鹿工業高等専門学校
雑誌
紀要 (ISSN:02865483)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1-6, 2005-02-28

16世紀乱世の時代、フランスのボルドーの町の近郊で、とてもユニークな生涯を送ったユマニストで楽天家、高等法院評定官として活躍したのが、思想家ミシェル・ド・モンテーニュである。彼の中心思想・考え方・生き方の核心・骨組みは何かを問うのが、この論文の目的である。考察は、次の5項目について進められる。1. ミシェル・ド・モンテーニュの軌跡 2. ラ・ボエシの死 3. 自分を描く 4. 懐疑主義 5. エセー 6. モンテーニュの根本思想
著者
宮入小夜子
出版者
日本橋学館大学
雑誌
紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.17-31, 2013-03-01

学生と社会人で「何のために働くのか」について対話を通して考える「ハタモク」のワークショップ(3時間)を2回実施し、事前、1回後、2回後の変化について、準実験的な方法による調査を行った。その結果、学生の社会人に対するイメージは、事前のネガティブなものが43.0%、ポジティブなものが18.5%だったのが、2回目終了時にはそれぞれ、24.6%と43.8%と逆転し、「実際に見た社会人」が大きな影響を与えている事がわかった。分散分析の結果、「職業進路成熟」「話し方」「特性的自己効力感」の各因子について調査時点の主効果が認められ、多重比較の結果、これらの各因子は事前の時点よりも1回後、および2回後の時点において有意に高かった。社会人との直接的な相互作用を通じて「気づき」を促進させるハタモクは、ポジティブな社会人イメージを形成し、自分の将来について考え、自分の言葉で話し、自信を持てるようになることが示唆された。大学のキャリア教育におけるプログラムとして、社会人との対話が学生の意識(社会人イメージ、キャリア成熟、対人スキルに関する自己認知、および特性的自己効力感)に影響を与え、学生たちの進路選択行動の遂行可能感を高めるのに有効であると考えられる。
著者
中野 博雄
出版者
青山学院女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:03856801)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.32-38, 1958-03-31
著者
武田 弘美 那須 則子 藤原 智恵子 川端 佳子 田中 靖子 大野 かおり 平田 雅子
出版者
神戸市看護大学短期大学部
雑誌
紀要 (ISSN:13428209)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.19-25, 2001-03-27

褥瘡の発生および悪化の原因として「摩擦」がある。摩擦は皮膚と着衣,着衣と寝具との間など,接触している物体どうしの間に必ず生じるものである。本研究は,寝衣等の着衣と寝具との間に生じる摩擦について測定し,どのような場合に褥瘡の原因と考えられるか,またどうずれば予防できるのかを検討した。今回は実習で使われる筋注用のモデルを用いた。結果としてモデルで得られた値は剛体に近く,人体への影響を検討するのは困難であったが,(1)最大静止摩擦係数(最大静止摩擦力)は運動摩擦係数(運動摩擦力)よりも大きい。(2)バスタオルは固定した場合の摩擦力は大きくなるので,バスタオルの上で人体を移動させるときは特に慎重に行わなければならない。(3)多く着衣すると摩擦力は大きくなる。ただしこれは,着用している衣類と寝具の間の摩擦である。(4)ダミーでは何も着けない状態だと摩擦力は大きくなる,といった結果が得られた。
著者
高岡 哲子 紺谷 英司 深澤圭子
出版者
名寄市立大学
雑誌
紀要 (ISSN:18817440)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.49-58, 2009-03

本研究の目的は、高齢者の死生観に関する文献検討から、高齢者がどのような死生観を持っているのかを明らかにし、高齢者のみを対象とした死の準備教育を確立させるための基礎資料を得ることである。資料とした文献は、『医学中央雑誌Web(ver.4)(1998年-2008年)』で、「高齢者」と「死生観」の「AND」検索によって抽出した。これによって得られた文献は、160件であった。なお検索は、2008年5月に行った。この結果、高齢者の死の迎え方に関する希望が多岐にわたっていたこと、死を考えることで不安や恐怖と結びつくことがあること、死の準備が必要であることは高齢者にも認識されていることがわかった。しかし、実際に高齢者に対する死の準備教育を体系的に行っているという報告はなく、研究としても見当たらなかった。これらのことから、今後は高齢者の特徴をふまえ、死に対する過度の不安や恐怖から健康障害を起こすことがないような、死の準備教育が行われる必要性が示唆された。
著者
中西 満義
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.A73-A97, 1989-03-31