著者
貝沼 やす子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.199-207, 2006 (Released:2007-10-12)
参考文献数
9
被引用文献数
3 3

1) 米飯から調製する粥の物性には米飯の加水量の影響が大きく, 米飯の保存方法の影響は小さかった.2) いずれの米飯粥も加熱時間が長くなるにつれて付着性は増加する傾向を示したが, 粥飯粒自体は軟化傾向を, おもゆを含むとかたさは増加傾向を示した.3) 加水量の多い米飯を利用した1.7倍粥では米飯の吸水率は少なく, 分離液 (おもゆ) の粘性は小さかった. かたさ, みかけの破断応力も低い傾向にあり, 粥飯粒の外観は10分加熱ですでに過度に膨潤しており, 崩れが観察された.4) 加水量1.5倍, 1.3倍の米飯から調製した粥は, 1.7倍粥に比較してかたさ, みかけの破断応力, 分離液の粘性は高い傾向にあり, 粥飯粒の外観は米粥に似ていた.5) 官能検査において, いずれの米飯粥も20分加熱で米粥に近い性状であると評価された. 1.7倍米飯粥のみは20分加熱しても有意に水っぽいと評価され, 物性測定の結果に対応していた.
著者
角田 久美子 大久保 みたみ 山本 学
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.959-968, 1995-10-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8
被引用文献数
3

Nutritional survey was carried out for aged individuals who lived singly in Akishima City and received community meal service twice a week, and the results were compared with those of the individuals, who did not receive the meal service. Their food habits were correlated with their daily activities. Thus, the more active life they spent, the better food habits they had.Individuals, who received meal service, spent rather passive life and their food habits were poor and monotonous. On their nutrients intake, the estimated mean intake of protein was 41g/day and that of iron was 5.5 mg/day. These were significantly lower than those in the individuals who did not receivethe meal service (p< 0.01).With respect to service meals offered, these meals contained rich nutrients compared with the requirements of them. However, the evaluation of present meal service program revealed that twice service a week did not serve to improve their food habits, or to correct their nutrients intake.
著者
一色 玲子 三村 晴香 鈴木 明子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 60回大会(2008年)
巻号頁・発行日
pp.262, 2008 (Released:2008-11-10)

目的 今日の家庭科における布を用いたものづくりの意義を再考し,指導方法や内容の検討に資する情報を得るために,学校教育終了後,日常生活において手芸・裁縫活動をおこなう機会があるのか,技能は役に立っているかなどの実態を明らかにしたいと考えた。ここでは,子どものために製作活動をする機会が多いと考えられる幼稚園児をもつ母親を対象に,それらの活動に対する意識と実態を探ることを目的とした。第1報では,製作技能および製作活動の意識と実態を調査により明らかにした。 方法 広島県H市内の幼稚園3園の園児の母親320名を対象に,留置法による質問紙調査を実施した。調査時期は2007年9月,有効回答率77.2%(247名,平均年齢34.3歳)であった。調査項目は,裁縫道具の所有率と使用頻度,製作技能の習得状況および習得方法,製作活動の実態,製作活動をおこなう条件等であった。 結果 (1)玉結び,玉どめ,なみ縫いなどの基本的な技能の習得率は全体の9割以上,それらの技能を家庭科で習得したと回答した者は6~7割であった。(2)「日常生活で製作活動をする」と回答した者は全体の64.8%,「技能は生活に役立つ」86.2%,「手芸・裁縫が得意であることは生活を豊かにする」69.7%であった。また,好き嫌いの意識に関わらず日常生活において製作活動がおこなわれていた。(3)製作活動をする理由は,「必要に迫られて」,「好きだから」,しない理由は,「製作時間が十分にない」,「作り方がわからない」が上位であった(複数回答)。(4)製作活動をおこなう条件として,時間の確保(55.3%)と活動できる場所や機会(44.7%)を求める回答がみられた。
著者
小柴 朋子 新藤 麻奈美 田村 照子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 61回大会(2009年)
巻号頁・発行日
pp.42, 2009 (Released:2009-09-02)

【目的】服装において肌の露出が、着用者あるいはその着用者を見る人の心理に及ぼす影響は大きい。肌の露出に対する女子大学生の意識について調査し、肌の露出に対する注目度と露出部位あるいは露出程度がストレス程度に及ぼす影響について評価した。 【方法】1)肌の露出に対するアンケート調査:18~22才の女子大学生320名を対象とし、人前で肌を露出できる限界、露出への関心度などについて調査した。2)視線の観察:被験者は21~22才の女子大学生5名。中等温環境下の室内で、腕・脚・胸・腹の露出程度の異なる着衣条件で、5分間被験者は鏡に映る自分を凝視。鏡の横で観察者が椅座。アイマークレコーダ((株)nac)で視点を測定した。3)心拍変動評価:21~22才の健康な女子3名を対象とし、2)と同様な測定条件・着衣条件下で心電図を記録後、BIMUTAS2(キッセイコムテック(株))でR-R間隔変動を周波数解析した。4)肌露出時のストレス測定:唾液中αアミラーゼ活性をストレス指標とし、各着衣実験終了直後に唾液を採取、α―AMY(ヤマハ発動機(株))を用いて測定した。 【結果】アンケートの結果、肌を露出できる限界は胸のふくらみが始まる程度、背中は肩甲骨上端、腕全体、大腿部中間、腹部は露出できないという回答が多いことが示された。視点の滞留時間については、露出者は、胸と腹の露出部分への注視は短く、腕と脚の露出部分へは注視時間が長かった。第3者の視線も同様な結果を示した。心拍変動解析の結果では、露出したくない部位を露出した場合、副交感神経活動が小となる傾向が見られ、脚部では露出の影響が少なく、腹部では大きかった。唾液アミラーゼ活性からは、腹の露出が胸や腕よりもストレスが大きいことが推測された。
著者
李 秀眞
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.59-71, 2010-02-15 (Released:2012-11-15)
参考文献数
23

The purpose of this study is to demonstrate the gender gap in household economics. This study focused in particular on how changes in occupational status affect personal expenditure and personal savings. The data was obtained from F-GENS Korea Panel Survey of Ochanomizu University. The responses were gathered primarily from married people in the Seoul metropolitan area. I used the data from 736 households. The Gender gap between wives and husbands due to the flow of economic resources in the household is as follows. First, in the case of wives who employed, their personal expenditure and personal savings have increased. Second, in the case of unemployed wives, the gap between wives and husbands with regard to personal expenditures and savings is expanding. Furthermore, the personal expenditure and personal savings of wives has decreased. Third, in the case of the wives who are employed on a full-time basis, their personal expenditure and personal savings have increased as a result of their change in job status and income.
著者
古茂田 恵美子 森田 幸雄 田村 真理 山本 茂貴 野田 雅博 小澤 邦壽 木村 博一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.721-725, 2011-11-15 (Released:2013-09-05)
参考文献数
36

We examined the prevalence of three foodborne organisms, Arcobacter, Campylobacter and Salmonella, in 50 samples of retail ground chicken meat. Arcobacter spp. was isolated from 26 (52%) of these samples, A. butzleri being detected in 21 samples, A. cryaerophilus (group 1B) in 3 samples, both A. butzleri and A.cryaerophilus (group 1B) in 1 sample, and A. skirrowii in 1 sample. C. jejuni was isolated from 11 (22%) of the samples, and Salmonella was isolated from 6 (12%) of the samples. Serovars S. Infantis was detected in 5 samples and S. Yovokome in 1 sample. These findings suggest that retail ground chicken meat may be a potential vehicle for transmitting Arcobacter, Campylobacter and Salmonella infectious diseases.
著者
矢藤 誠慈郎
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.279-284, 2022 (Released:2022-06-04)
参考文献数
6
著者
加藤 和子 駒込 乃莉子 峯木 眞知子 森田 幸雄
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.259-265, 2019 (Released:2019-05-23)
参考文献数
15
被引用文献数
1

セレウス菌食中毒における赤飯の危害要因について検討した. 市販赤飯は34検体を購入し, 購入当日と18℃, 24時間保存したものを試料とした. 赤飯製造に用いる食材として, ささげ (10検体), あずき (7検体), ごま (12検体) の29検体を購入し試料とした. 細菌検査は一般生菌とバチルス属菌の定量検査を実施し, 分離したバチルス属菌は菌種の同定を行った. 一般生菌数1.5×104CFU/gとバチルス属菌5.2×102CFU/gが検出される汚染ごまを用いて160℃における殺菌時間の検討を行った. 購入当日の赤飯は3/34検体から, 24時間保存後の赤飯からは8/34検体からバチルス属菌が検出された. ささげ, あずき, ごまでは各々2/10検体, 1/7検体, 3/12検体からBacillus cereus, B. mycoides, B. lentus等のバチルス属菌が検出された. 汚染ごまを160℃に加熱したところバチルス属菌は未検出となった. 市販赤飯やささげ, あずき, ごまからバチルス属菌が分離されることが確認された. ごまは赤飯のセレウス属菌の高い危害要因であると思われることから, 振りかける前にはよく加熱することが必要と思われた.
著者
稲葉 洋美 永桶 久美子 小日向 桃香 阿部 菜生 佐野 翠 平松 采弓 海和 美咲 澁谷 顕一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.212-217, 2022 (Released:2022-05-13)
参考文献数
21

ヒトの摂食量は一緒に食べるヒトの影響を受けることが知られている. また, 共食者が不在でも他者の摂食量情報に影響を受けることが知られている. 本研究では摂食量は, 他者の摂食量情報よりも実在の食を共にする人の摂食量に強く影響を受けるとの仮説を検証することとした. 健康成人女性16名に嗜好調査というカバーストーリーのもと4条件でスナック菓子を4分間好きなだけ食べてもらった. 同席者なし条件と同席者あり条件にそれぞれ大食または少食情報を組み合わせた. 大食情報とは他の人は平均14枚スナックを食べたとの情報であり, 少食情報とは他の人は平均4枚食べたという情報とした. 同席者に常に9枚食べるよう依頼した. 嗜好調査後, 各条件での摂食枚数を求めた. 一般化線形混合モデルを用いて解析を行った. 摂食量は同席者なし条件 (11.0±5.9枚) と同席者あり条件 (12.8±7.3枚) 間 (F=3.089, p=0.086) および大食条件 (12.1±6.0枚) と少食条件 (11.7±7.3枚) 間 (F=0.161, p=0.690) でも主効果に有意差は認められなかったが交互作用が認められた. 少食条件の場合と異なり, 大食条件では同席者の摂食量の影響を受け, 同席者がいる場合, 摂食量は抑制された. したがって, 本研究は抑制的規範説を支持したと考える.
著者
山中 英明
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.515-519, 2009 (Released:2011-11-22)
被引用文献数
2
著者
樺澤 貴宏 上田 玲子 阿部 啓子 浦野 孝太郎 明道 聖子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.74, no.11, pp.617-626, 2023 (Released:2023-12-08)
参考文献数
20

熱中症対策飲料の嗜好性と消費者の生理状態の関連性を明確にするために多変量解析を行った. 「イオンぷらす」 ((株) タケショー製 ; 粉末) の3濃度の試料Na57, Na48, Na41を入浴 (湯温40℃, 15分間) 前後に品質特性5項目 (採点法) と印象10項目 (Semantic Differential法) について社内パネル21名が評価した. 入浴後に「酸味」がNa48とNa57で有意 (α<0.01, α<0.05) に, 「塩味」と「おいしさ」がNa41で有意 (α<0.05) に増加した (Wilcoxonの順位和検定). 品質特性と印象を統合して因子分析を適用した結果, 「すっきり感」「飲みやすさ」「酸・塩味」「果汁感」と命名した4つの因子 (累積寄与率59.8%) が抽出された. これらの因子得点は, 入浴の前後と試料の濃度に応じて変化し, 因子軸座標上で可視化できた. 入浴前後別の因子分析から, 入浴後は特に印象の嗜好要因で試料を知覚していることが示唆された. 発汗についての本研究は, 生理変化による飲料の嗜好性を客観的に明らかにする方法として有用である.
著者
中村 理乃 手島 陽子 三浦 美代子 小西 史子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.141-150, 2016 (Released:2016-03-24)
参考文献数
18
被引用文献数
3

The effect on elasticity and taste of adding glucomannan to rice bread was investigated. Elasticity factor 1, indicating the hardness of bread, was significantly lower in bread containing glucomannan (glucomannan bread) than in bread made only with rice flour (control bread) 24h after baking. The ratio of elasticity 2 and 1, indicating the degree of glutinousness, was significantly higher in glucomannan bread than in control bread. Elasticity factor 1 was significantly increased 48h after baking in both glucomannan bread and control bread, while it was still significantly lower in glucomannan bread than in cotorol bread. These results suggest that adding of glucomannan to rice bread prevented staling of the bread. Sensory testing of glucomannan bread both 24h and 48h after baking revealed higher scores in softness, moistness, glutinousness and total preference than those for control bread.
著者
妹尾 紗恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.211-219, 2008 (Released:2010-07-29)
参考文献数
13

An analysis of the structure of Japanese home cooking was made by producing a correlation diagram of the ingredients from a large number of recipes on an Internet site. The structural analysis of the ingredients to construct the ingredient correlation diagram consists of a four-step process: 1) making a synonym dictionary, 2) sorting according to the frequency of use, 3) clustering by using a Kohonen network, and 4) linking the clusters by using an association rule. The stability and changeability of the diagram were considered. In respect of the stability, the constancy of the ingredients with time and their versatility across different recipes were confirmed. Changeability was investigated by monitoring the emergence of new elements in Japanese home cooking due to the fusion of Japanese, Western and Chinese cooking culture.
著者
山口 温
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.176-186, 2016 (Released:2016-03-24)
参考文献数
12

This research focuses on families with children and their use of air conditioning in the living environment. Questionnaire-based surveys were distributed to the families to ascertain the reasons behind their choice to use air conditioning, and to understand if there is a cause and effect relationship behind their choices. The findings of this survey are as follows:   ・Of the families surveyed, 98% had air conditioning, whereas only 74% had fans in their homes.   ・Over 50% of the families surveyed said that they would open a window first as a way to reduce heat in the living environment.   ・One of the main reasons for reducing the use of air conditioning was consideration for the children's health. This finding was widely cited by the families surveyed.   ・In terms of the reasons for reducing air conditioner use, saving on energy and environmental considerations were less important than health considerations for both children and adults.   These findings and trends are similar to the results of previous studies conducted by the researchers. What was significant in this study was that adults chose the health of their children as a priority when deciding whether or not to use air conditioning in their living environment.
著者
孫 珠煕 李 珠英 西丸 広史 堀 悦郎 西条 寿夫
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.344-357, 2022 (Released:2022-07-01)
参考文献数
22

本研究は「日本男女大学生の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に対する認識及びマスク着用行動」について明らかにすることを目的とした.(1) 男女群の比較 (t検定) では27項目中, 12項目に有意差が認められた. 12項目のうち11項目は女性の平均値が高かった.(2) 「市販マスクのつけ心地」は, 女性の約4割が「良くない」, 男性の3割が「良い」と答えた (p<.001). 「マスクのつけ心地のよくない部分」は男女共に「耳ひもをかける部分」が約4割であった.(3) 構造方程式モデリングを用いた全体 (n=252) の解析では, 『日常生活の変化』は, 『社会との距離』 (パス係数 ; 0.68), 『コロナへの危機意識』 (0.29), および『マスク性能情報』 (0.24) に関連していた.(4) SEMにおける男女集団同時分析では, 男性では, 『日常生活の変化』は, 『社会との距離』 (0.50), および『コロナへの危機意識』 (0.30) に関連していた. 女性では, 『日常生活の変化』は, 『社会との距離』 (0.85), および『マスク性能の情報』 (0.39) に関連していた. 以上より, 男性より女性において『日常生活の変化』がマスク着用を含む行動に及ぼす影響が強いことが示唆された.
著者
藤平 眞紀子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.272-284, 2017 (Released:2017-06-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

In this study, the author examined the infirmary of an elementary school and considered that, in the context of an educational setting, there should be a strong perception of the infirmary as a life space for children and pupils and that the infirmary should be refurbished in order to achieve this purpose. I surveyed some elementary school infirmaries because elementary schools have pupils in six grades, and children have diverse needs. I also examined a case in which a school nurse renovated the infirmary under her own initiative, so that the space could accommodate the multi-faceted roles required of the space. One of the objectives of my study was to obtain basic knowledge that would help us define the ideal infirmary, where children who come to the space are able to relax and leave feeling content. I therefore renovated an infirmary on an experimental basis, and conducted a study. Specifically, I changed the layout of the furniture in the room to divide the room into several spaces. I brought in wooden furniture and added wooden interior decorations. I also examined their effects.   As a result of these renovations, I was able to set up zones in the infirmary, and children who came to the room were able to freely use the space for any purpose, and they could divide the space any way they wanted to. I received largely positive feedback from children who visited the infirmary concerning the environment in the room, the situation in the infirmary, and how they felt while in the infirmary. Additionally, by using wooden furniture and wooden interior decorations, I had a sense that the children who came to the infirmary were able to relax, and feel less constrained.
著者
真部 真里子 高山 悠 竹内 実子 小川 有紀 笹原 由雅 青木 仁史
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 70回大会
巻号頁・発行日
pp.157, 2018 (Released:2018-07-28)

目的 和食以外にも広く減塩食のおいしさを向上させることを目指し、チキン・ブイヨン(CB)の減塩効果について検討した結果、CBに塩味増強効果を認めたが、その効果が、どの食材中の成分に由来するかは未だ明らかではない。そこで、本研究室では、CBの基本食材から鶏・鶏がらとスパイス以外の特定の食材を除いたブイヨン(ニンジン抜き、セロリ抜き、ユリ科の食材抜き)を調整し、その塩味増強効果を検討した。その結果、いずれのブイヨンにも塩味増強効果が認められたが、ユリ科の食材に塩味増強効果が、セロリに塩味緩和効果があることが示唆された。そこで、本研究では、鶏・鶏がらに1種類の野菜(セロリ、タマネギ、リーキまたはニンニク)を加えたブイヨンを4種類調製し、鶏・鶏がらのみのブイヨンとCBを加えた6種類のブイヨンについて、その塩味増強効果を検討した。方法 各ブイヨンのうま味強度を0.15%、塩分濃度を0.62%~1.00%の5段階に調製した試料を、0.80%NaCl溶液とそれぞれ組にして60℃で提供し、被験者に、各組より塩味が強いものを回答してもらった。結果 プロビット解析の結果、鶏・鶏がらのみのブイヨンに塩味増強効果があることが示され、セロリに塩味緩和効果があることが確認された。また、鶏・鶏がらにニンニクを加えたブイヨンに対する評価は、被験者によるばらつきが大きく、ニンニクの効果については、今後の検討課題である。