著者
笹﨑 綾野 藤田 恵子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.739-745, 2018 (Released:2018-12-01)
参考文献数
55

This report aims to clarify how the methods of measurement in the drafting method of The Tailor's Guide by C. Compaing and L. Devere were interpreted and received in men's clothing technique manuals of the early Meiji era, through its translation, “A Teacher's Guide to Western Sewing.” Based on C. Compaing and L. Devere's book and the original book by G. Compaing, improvements in the process and features of the measurement charts, measured items, and the graduated measurement techniques were shown. The sources of The Tailor's Guide were tailors in France, and their techniques were reaching maturity. In particular, the selected measurement items and the graduated measures were the cornerstones for the improvement of clothing designs from individual sizes to a general-purpose design. In men's clothing technique manuals of the early Meiji era, the techniques of The Tailor's Guide were partially used, but were not accompanied by the knowledge and technology required to introduce them fully. The Tailor's Guide was positioned as a textbook aimed at introducing techniques to the general public.
著者
島田 淳子 佐々木 恵子 畑江 敬子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.535-538, 1990

電子レンジで加熱した水, 油, o/w, w/oエマルションおよび泡沫試料の温度上昇について検討した.その結果は以下のとおりである.<BR>(1) 水あるいは油の単独加熱において, 試料の体積が大きい場合にはおのおの比熱に依存した温度上昇を示したが, 試料体積が小さくなると油の温度上昇が極端に小さくなり, 水と同等, あるいはそれ以下となった.<BR>(2) 水と油を同一ビーカーに入れて同時に加熱すると, 水の温度上昇は単独で加熱した場合とほとんど変わらなかったが, 油の温度上昇は極端に小さくなり, これは水および油の誘電特性値の差による影響と考えられた.<BR>(3) o/wおよびw/oエマルションでは, 水相体積分率 (φ) の減少に伴い温度上昇速度は増大し, とくにφ0.4以下においては, 試料の比熱と重量から計算される値よりも大きくなった.<BR>(4) 泡沫試料においても同様に, 温度上昇速度はφの減少とともに増大し, φ0.4以下で計算値より著しく大きくなった.
著者
米浪 直子 土居 香織 君ヶ袋 志麻 中山 真理子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 63回大会(2011年)
巻号頁・発行日
pp.15, 2011 (Released:2011-09-03)

【目的】食事誘発性体熱産生(DIT)は摂取エネルギーと食事内容に影響され、高たんぱく質食を摂取した場合、食後の熱産生により摂取エネルギーの約16%が消費されるといわれている。さらに運動後のアミノ酸投与は筋たんぱく質の合成率をより高めるという報告もある。本研究では、高たんぱく質食を運動後に摂取することがエネルギー代謝にどのような影響を及ぼすか検討を行った。 【方法】女子大生7名を対象として、30分間の65%VO₂max強度での運動負荷後、食事を摂取し、食後6時間までの心拍数、RQ、酸素消費量、DITを測定した(運動条件)。同様に運動を負荷せず安静状態で測定を行った(安静条件)。食事内容は高たんぱく質食644kcal(PFC 34:28:36%)と一般食642kcal(PFC 15:25:60%)とした。 【結果・考察】酸素消費量、発生熱量は食事摂取前に運動を負荷することによって高たんぱく質食条件が一般食条件よりも有意に高い値を示した。また、RQは運動負荷により高たんぱく質食条件が一般食条件より有意に低く、脂質燃焼が亢進することが示された。DITは、運動条件においては一般食条件よりも高たんぱく質食条件で高くなる傾向を示したが、安静条件では食後6時間までは両食事条件で有意な差は見られなかった。以上のことから、DITは一般食では運動による影響が見られないが、高たんぱく質食は運動後に摂取することで脂質の燃焼を促進するとともにDITが高まる可能性が示唆された。
著者
鎌田 佳伸 森島 玲子 田中 美和子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.59, pp.271, 2007

ミシン刺繍で重要な因子である光沢は、刺繍糸と縫い方により左右される。したがって、刺繍糸に関わる繊維素材、繊維や糸の構造、縫いパターンの光沢に対する関与情報を充分に把握して活用することが重要となる。例えば、縫いパターンと光沢の関係が明らかであれば、図柄を設計するに当たりそれに適したパターンを各場所に適用することができる。本研究では、ミシン刺繍の糸使いと光沢との関係を明確化し、糸の構造と光沢との関係についても言及した。刺繍ミシンにはジャノメメモリークラフト10000を用いた。縫いはサテン縫いである。各種の刺繍糸で縫いピッチを変えた試料を作成するなどを行い。それらの光沢を測定した。実験に用いた刺繍糸の原繊維であるポリエステル繊維の断面形状は光沢を意識した三角断面が用いられていた。メーカー別の4種の比較において、光沢度にかなりの差異が見られた。その結果から、考えられる光沢に関する要因として、素材、繊維断面形状、繊維太さ、糸の撚り角、パターン形状、糸の仕上げ処理、などが考えられ、これらが複合的に、光沢に影響していると思われた。少なくとも、より高い光沢を得るには異形断面(三角断面)で、撚りは少なく、より細い繊維を利用して均整で平滑な刺繍糸を用いることが必要であると結論付けた。
著者
野村 希代子 戸松 美紀子 杉山 寿美
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.213-220, 2020 (Released:2020-04-23)
参考文献数
29

我が国の食事は, 白飯, みそ汁, おかずを交互に食べる食事様式である. 本研究では, みそ汁に, 白飯, あるいは白飯と塩分濃度の異なるおかずを組み合わせ, みそ汁の食べ始めと食べ終わりの塩味の強さ, 好ましさについて検討した. その結果, 食べ終わりは食べ始めよりも, みそ汁の塩味を弱いと感じる組み合わせがあり, 同じ塩分濃度のおかずでも, 種類により影響が異なることが示された. 一方, みそ汁の塩味の好ましさは, 白飯とおかずを組み合わせた場合の食べ終わりと, 食べ始めとの間に有意な差は認められず, 弱く感じさせたみそ汁の塩味をおかずの塩味が補い, みそ汁の好ましさが維持されていた. また, 組み合わせるおかずが同じ場合では, みそ汁の塩味の好ましさに, 0.6%と0.8%のみそ汁の間に有意な差は認められず, 「塩味が薄くてもおいしい食事」は, みそ汁では0.6%で可能であることが示唆された.
著者
ガンガ 伸子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 63回大会(2011年)
巻号頁・発行日
pp.150, 2011 (Released:2011-09-03)

目的 家庭において食事計画(献立)を立てる際には、どの食品を組み合わせたら栄養バランスの良い食事になるか、できれば食費も抑えたいなど、栄養や経済性に配慮する。本研究の目的は、栄養摂取量と食品消費量に関する制約条件を課して、最小の費用で実現できる望ましい食事を計画することであるが、通常の線形計画法を基礎としてファジィ理論を導入したファジィ線形計画法を適用する。 方法 ファジィ線形計画法は、通常の線形計画問題に対してファジィ目標とファジィ制約が設定される。次のように、行列形式で表す。 cx<=z0 Ax<=b x>=0 「目的cxをだいたいz0以下にしたい。」というファジィ目標と、「制約Axをだいたいb以下にしたい」というファジィ制約が与えられている。各食品の栄養成分含量はm×n行列A=[aij]、各食品の消費量はx=(x1,x2,…,xn)、栄養所要量はb=(b1,b2,…,bm)、各食品の価格はC=(C1,C2,…,Cn)とする。食料費をファジィ目標とし、エネルギーとコレステロールに関するファジィ制約をつけたファジィ線形計画モデルを設定し、最小費用メニューを計算した。 結果 通常の線形計画法で、最小の食料費で実現できるメニューを求めたところ、でんぷん質食品が多く、また、家庭に常備されているような廉価で栄養価の食品が多く含まれていた。なかでも価格の優等生と呼ばれる卵の量が多くなり、コレステロール摂取量の上限値に達してしまった。しかし、750m以上の摂取は許されないが、できれば600mg以下にしたいというファジィ制約をつけると、コレステロール摂取量を大幅に抑えたメニューを求めることができた。
著者
時友 裕紀子 山西 貞
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.347-353, 1993

タマネギ中の遊離糖含量と香気成分の加熱による変化を明らかにすることにより, 加熱タマネギの甘いフレーバーに寄与する因子について検討を行った.<BR>以前より加熱タマネギの甘味成分とされていたプロパンチオール (プロピルメルカプタン) は, その標準物質の水溶液の官能評価により甘味を呈さないこと, タマネギの加熱により減少すること, が明らかとなり, 加熱タマネギの甘味成分ではないことが明確となった.<BR>生タマネギ中に6%程度存在する遊離糖 (グルコース, フラクトース, シュークロース) の含量は加熱により変化しないか, あるいは, 減少する傾向にあり, 新たな遊離糖の生成はないことがわかった.そして, 水分の蒸発による糖濃度の上昇, 加熱による組織の破壊や軟化により甘味を強く感じるものと考えられた.<BR>焼きタマネギの香気成分の分析により, 35成分を同定, 推定した.加熱により, 生タマネギ香気の主成分である含硫化合物量は減少し, 糖の加熱分解により甘い香気成分が生成, 存在しており, 加熱タマネギの甘いフレーバーの一因と考えられた.
著者
布施谷 節子 柴田 優子 岸田 宏司
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.589-598, 2009 (Released:2012-01-05)
参考文献数
14
被引用文献数
1

A questionnaire concerning the putting on and taking off of clothes, socks and shoes of children with intellectual disabilities was given to their parents or guardians, mainly their mothers. The authors aimed to find ways of providing effective support through continual observation and case studies. The results of this study are as follows: (1) With regards to support, the surveyed children were classified into 5 groups according to the time they entered the school and the type of disability they had; (2) The parents or guardians have been able to teach their children to correctly identify the front or back of shirts, the top or bottom of socks and the difference between a left shoe and a right shoe; (3) Some visual effects were recognized in the case studies, namely the colored buttons on the bottom of a shirt, the colored heel or toe of socks and the colored elastic strings attached on the same side of shoes and the wrist; (4) The authors considered the necessity of developing effective support programs to help children with intellectual disabilities put on and take off clothes through joint studies and exchanges between specialists, teachers in charge of special classes for children with intellectual disabilities and clothing science scholars.
著者
高野 勝幸 鈴木 政宏 伴 武 永井 智 横須賀 道夫 岡井 律子 小笠原 章 繁田 明 吉川 翠
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.214, 2003

【目的】チリダニはふとんやカーペットに多く繁殖していると言われている。そこで、ふとん・カーペットのチリダニ/ダニアレルゲンによる汚染実態と、普段の手入れ方法・頻度との関係を把握するため、調査を行った。また、主婦による通常の手入れのダニアレルゲンに対する低減効果についても検証を行うことにより、より最適な手入れ方法についての考察を行った。【方法】(1) 居住空間内でのチリダニ/ダニアレルゲンの測定;2002年8月に首都圏在住の家庭(N=67)について、ふとんとカーペットを対象として実施した。掃除機により3min/m<sup>2</sup>で吸引を行い、採取されたダスト中のダニ数、及びダニアレルゲン量を測定した。ダニアレルゲン量の測定は酵素免疫測定法(ELlSA)により行った。(2) (1)の家庭でふとん・カーペットの手入れについて自記入調査を実施し、ダニアレルゲン量との関係を調べた。(3)手入れ方法の効果の測定;中古のふとん、カーペットを用い、手入れ前後でのダニアレルゲン量の変化を酵素免疫測定法により測定した。【結果】(1) ふとんとカーペットのダニ数/ダニアレルゲン量を測定した結果、半数以上の家庭で厚生労働省の衛生ガイドラインを上回っていることが分かった。汚染度の相乗平均値は、敷ふとんのダニ数102(+333,-78)匹/m<sup>2</sup>、ダニアレルゲン量3.7(+17.7,-3.1)<i>&mu;</i>g/m<sup>2</sup>、カーペットのダニ数358(+1435,-287)匹/m<sup>2</sup>、ダニアレルゲン量8.4(+48.1,-7.2<i>)&mu;</i>g/m<sup>2</sup>であった。(2) ダニ・ダニアレルゲンの汚染度合いには、手入れ方法・頻度と部屋の温湿度環境の双方が関与していた。温湿度環境が類似していれば、手入れ頻度との相関は比較的高かった。(3) 中古ふとんに対して、天日干し/ふとん叩きを行っても、アレルゲンの低減は見られなかった。また、中古カーペットを主婦の普段の掃除機がけ条件で処理した場合、毎日掃除の3年に相当する処理を行ってもアレルゲンを充分に除去することはできなかった。
著者
村上 陽子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 70回大会
巻号頁・発行日
pp.177, 2018 (Released:2018-07-28)

【目的】 豆類は,米と並ぶ五穀の一つである。我が国においては,豆の種類や用途に応じた伝統的な調理操作があり,郷土料理や和菓子など多岐にわたって利用されている。豆類は,大豆,落花生,雑豆類の3つに大別されるが,大豆以外の豆類は摂取量が低く,年々減少しているのが現状である。また,近年では、食の洋風化に伴う和食の喫食頻度の減少,および、中食・外食の発展による家庭での調理機会の減少が報告されている。そのため,家庭における調理技術は衰退の一途を辿っており,食文化継承において危惧すべき状況にあると考えられる。そこで,本研究では大学生を対象として豆類の認知度と食嗜好性について調査を行った。加えて,小豆あんに着目し,嗜好性を検討した。【方法】 大学生における豆類の認知度や学習経験,小豆あんの嗜好性を把握するためにアンケート調査を行った。対象は静岡大学教育学部学生309人とした。学校における学習状況については,小中高等学校の家庭科の教科書分析を行った。【結果】 20種類の豆類の認知度を検討した結果,小豆や大豆やいんげんなどの6種類の豆類は,名前の認知度や実物を見た経験,および,喫食経験が非常に高かった。一方,調理経験についてはいずれの豆類も著しく低く,喫食経験に比べて有意に低かった。小豆あんの嗜好性は高く,特にこしあんは粒あんよりも嗜好性が高かった。また,和菓子の種類によって,好まれるあんの種類に相違が見られた。
著者
髙橋 正弥 上野 瞳 佐藤 直人 鈴木 香澄 稲葉 洋美 澁谷 顕一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.136-141, 2018 (Released:2018-03-09)
参考文献数
16

The purpose of the present study was to estimate the minimal food cost based on the dietary reference intake for Japanese people. For this purpose, we calculated the minimal food cost using mathematical optimization. To calculate a food plan for each age-gender group, 68 mathematical optimization models for each of the food plan groups were employed. For the calculation of mathematical optimization models, we used data based on the dietary reference intake for Japanese people and a retail price survey by the Statistics Bureau of the Japanese Government. We established four categories (25%, 50%, 75% and 85% for standard food intake). From these restrictions, we calculated the minimal food cost using mathematical optimization. The normal food cost per month for adult males (18-29 years) was 41,865 Yen, and for adult females (18-29 years) was 26,037 Yen. Based on these results, we were able to estimate the minimal food cost for families in order to prevent lifestyle related diseases. In this study we used computed ingredients instead of food to calculate optimal combinations, so it has not been verified whether these combinations can be realized in practice. In order to put the results of this study into practice, it is necessary to verify the results of the calculation and the connection between cooking and menu planning.
著者
庄 莉莉 村上 かおり 鈴木 明子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 69回大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.42, 2017 (Released:2017-07-08)

【目的】現在,ブラジャーは女性の生活必需品となっており,その装着が適切であるかどうかは女性の心身に大きな影響を与えているため,ブラジャーを着け始める思春期から,正しい知識をもってブラジャーを装着することが求められる。本研究では思春期の女子のブラジャー装着の現状や課題,またその第二次性徴に関わる下着教育の必要性や課題を明らかにすることを目的とした。  【方法】ワコール及びグンゼなどの調査資料に基づき,思春期の女子のブラジャー装着の現状や課題を追究した。また,歴史,教育,被服衛生などに関する先行研究を整理し,日本におけるブラジャーの普及や変遷の歴史的背景を踏まえ,家庭,学校や下着メーカーでの下着教育の現状や課題を分析した。 【結果】バストの発達やブラジャーの装着に悩みを抱え,その正しい知識を持たないままブラジャーを着け始める思春期の女子が多いため,早い時期にバスト発達に関する知識とブラジャー装着の指導が求められることが明らかになった。一方,下着教育の重要な場である家庭では,その教育が機能せず,学校教育でもほとんど行われていない。下着メーカーは思春期向けのブラジャーの開発や下着教育を積極的に行っているが,いずれも大都市圏だけに限定されている。また,学校での下着教育については約20年前のデーターしか見られない。以上から,思春期の女子及びその親の下着教育に関する認識の実態を明らかにする必要性が認められた。
著者
佐々井 啓
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.221-230, 2010-04-15 (Released:2012-12-13)
参考文献数
42

The aim of this article is to consider Japonism in Britain at the end of the 19th century through two types of dresses; tea gowns worn by women for five o'clock tea at home, and fancy dresses for boys and girls at fancy dress balls. In this period , in formation on Japan and the Japanese spread through the in troduction of Japanese customs, arts, and skills in the Japanese village in London, and through plays on Japan like ‘The Mikado' and ‘The Geisha'.At the same time, tea gowns were also popular, so Japanese styles such as the kimono, obi, Japanese-style sleeves, and Japanese patterns were adopted as a part of their design. Fancy dresses for children also had a Japanese flavour. For example, dresses imitating ‘three little maids' in ‘The Mikado' and ‘a geisha', were seen at fancy dress balls every year after 1892. A linear kimono design provided a new view of the body, and it can be suggested that these dresses had an influence on the later fashion trends.
著者
庄司 一郎 倉沢 文夫
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.292-294, 1979

モチ米, ウルチ米の精白米粉末ならびにデンプン試料についてアミログラムによる粘度試験を行いつぎの結果を得た.<BR>1) モチ米, ウルチ米の精白米粉末のアミログラムからは最高粘度はウルチ米が大でモチ米は小となり膨潤しにくく, 崩壊度でもウルチ米は大となるがモチ米は小で崩壊しにくい値を示した.<BR>2) デンプン粒のモチ米, ウルチ米のアミログラムからは最高粘度はモチ米デンプンが大でウルチ米デンプンは小となり, 崩壊度でもモチ米デンプンは大となるがウルチ米デンプンは小で崩壊しにくい値を示し, デンプンレベルではモチ米がウルチ米より高い最高粘度を示し, 精白米のモチ米, ウルチ米の成績と逆の結果が得られた.<BR>米飯の粘着度はモチ米は大で, ウルチ米は小であった.デンプン粒の最高粘度は同様にモチデンプンは大でウルチデンプンは小であった.一方, 精白米粉末の場合はモチ米の最高粘度は小で, ウルチ米は大であった.これはモチ米デンプンに対して脂質あるいはタンパク質がとくに影響を与えているためでないかと考えられる.<BR>3) 種々の濃度 (5, 8, 10%) のモチ米, ウルチ米デンプンのアミログラムの結果, 各濃度においてモチデンプンはウルチデンプンに比較して最高粘度は大であった.
著者
三井 隆弘 重松 公司
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.147-150, 2012-03-15 (Released:2013-10-03)
参考文献数
18

The joule (J) has been the only scientific unit of energy included in the International System of Units(SI) since the 1950s; nevertheless, the calorie (cal) is still commonly used as a unit of energy in the field of nutrition and related areas. The unit used in any particular academic paper depends on the editorial policy of the publishing journal, so there is a great deal of inconsistency among academic papers in this field. We investigated in the present study the policy on energy units in 20 noted international journals and consider the reasons for each journal’s policy. We identified five types of journal policy after contacting the journals and looking up ‘energy intake’ in PubMed. Two journals have exclusively adopted kJ (MJ), three require kJ but also permit authors to provide kcal in parentheses where appropriate, one allows the use of kcal but also requires kJ in parentheses when kcal is used, twelve allow both kcal and kJ, and two have exclusively adopted kcal. Despite the general prevalence of using SI units in the modern world, kcal remains widely recognized as a unit of energy in the field of nutrition. We suggest four possible reasons for this. First, J did not originally refer to heat or potential energy. Second, the potential energy of food is measured by burning it and measuring the resulting increase in the temperature of water in a process directly related to the definition of cal. Third, cal is easy for the general public to understand. Fourth, cal is the unit most commonly used by the general public in daily life, and therefore must be adopted in field studies.
著者
角田 由美子 吉村 圭司 中島 健 岡村 浩
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.213, 2003

<b>目的</b> 市場には様々なデザインの婦人靴が出回っており、ヒールの形状も多種多様である。これらの中にはファッション性を重視するあまりにヒールの強度を考慮せずに設計されているものも認められる。ヒールの破損による事故は数多く報告されているものの、ヒールの強度と形状との関係について検討したものは見当たらない。したがって、現在流行しているスティレットヒールの強度についてヒールの高さ、太さ、補強芯の有無等から検討を行った。<b>方法</b> 実験には高さ約8cmで形状の異なる3種類のヒールを試料とした。ヒールの高さの影響を検討するために各ヒールの高さを1cmおよび2cm短くして試験を行った。ヒールの補強芯は鋼製パイプを用い、焼入れをしたパイプと焼入れをしていないものを用いた。また補強芯の入っていないヒールも試料とした。ヒールの素材はABS樹脂を用い、射出成型の条件は一定とした。これらのヒールについて、歩行で受ける強い衝撃に対する耐久性や柔軟性を評価する、婦人靴ヒールの衝撃試験を行った。また小さな衝撃を繰り返し加え、疲労破壊を評価する婦人靴ヒールの疲労試験を行なった。<b>結果</b> 1)ヒールの高さが低いほど衝撃を受ける位置がヒールのシート部近くになるため強度は強く、たわみや変形も少なかった。2)補強芯が入っているヒールは入っていないものよりも強度は強く、補強材としての効果が認められた。3)焼入れをした補強芯は焼入れをしていないものよりも強度は強く、たわみや変形も少なかった。4)ヒールが太いほど強度は強く、ヒール中央部のカーブが小さいものほど強い傾向が認められた。以上の結果から同一素材におけるヒールの強度はヒールの高さ、太さ、ヒール中央部の形状、補強芯の有無および焼入れの有無等が影響していることが認められた。
著者
工藤 美奈子 佐々木 麻有 嶋崎 日奈子 後藤 美奈子 桜井 毬衣 一場 理那 小泉 昌子 峯木 眞知子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.34, 2018

<b>目的</b> 消費者の食の簡便化ニーズの上昇や野菜価格の高騰を受け、カット野菜の需要が増加している。カット野菜が多く消費されると、芯や皮の未利用部分の量も増加する。カット野菜の原料としてはキャベツが最も多く用いられており、その歩留まりは約70%といわれている。そこで本研究では未利用部分であるキャベツの芯に焦点を当て、その特性を把握して活用方法を検討した。<br><b>方法</b> キャベツの芯を3部位(芯中心部、維管束、芯周辺葉)に分け、部位別重量割合、成分分析、官能評価を行った。芯の利用には独特のにおいが問題になる為、芯を部位別にして各部位のにおいをにおい識別装置(㈱島津製作所、FF-2A)で測った。これらの結果、芯を利用した「やわらかシャキシャキの鶏つくね」を調製し、未利用資源であるキャベツの芯が有効利用できるかを検討した。<br><b>結果</b> キャベツ全体に対する芯の重量割合は約10%で、芯の部位別重量割合は芯中心部16%、維管束16%、芯周辺葉68%であった。官能評価の結果、維管束部のにおいが有意に強かった。このにおいは芳香族系のにおいであると考えられた。調製した鶏つくねは、キャベツの芯を肉の重量の50%まで刻むかすり卸した状態で添加することができた。これにより、芯の約70%を活用することに成功した。食品ロスが削減でき、未利用部分の価値を高めることで食料資源が可能となった。そして、持続可能な社会環境の継続への一助となると考える。