著者
中嶋 徳正 大塚 信吾
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.J207-J213, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
14

AMラジオ放送用レクテナに搭載するアンテナコイルの動作原理は大学初年次程度の知識で理解できるが,動作特性の詳細については著者の知る限り報告されていない.本論文では受信時のアンテナコイルの等価回路を仮定し,開放電圧とインピーダンスの周波数特性を述べる.そして開放電圧が最大,アンテナコイルが自己共振状態ならびにインピーダンスが最大,となる三つの周波数をそれぞれ導出する.これらに基づいて,特定のAMラジオ放送の周波数において開放電圧が最大となるアンテナコイルの設計法を提案する.インピーダンス測定により等価回路の妥当性ならびに自己共振とインピーダンスの最大を明示する.さらに,エナジー・ハーべスティング実験を通じて提案の設計法の有効性を検証する.
著者
佐藤 光雄 西野 健二 青木 一夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.49-53, 1997
被引用文献数
2

In those days, there is many broadcasting format. Adjusting this situation, Our Fuji Television designed and operate brand new production studio which is possible to product not only ordinary NTSC but also HDTV. We think, main purpose of this studio is NTSC, but it is possible to adapt to HDTV and EDTV. We decided to use D2 Serial signal (SMPTE 259M) or HD SDI as incoming and outgoing video signal from studio to create completedigital process system of whole station which is included transmission and camera system. But in order to be easy to transform video format, we installed HD digital video mixer and D1 video router as main equipment of this studio.
著者
竹森 民樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 21.46 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.13-19, 1997-08-29 (Released:2017-06-23)

The spatial resolution and area of a SLM are so limited that the reconstructed image and the visual field inevitable become small. The maginification of the reconstructed image and the visual field is realized by combining a Fourier transform lens together with a magnification lens. New technique to calucuate the CGH for the fast computation and the elimination of the conjugate image is also developed. 3-dimentional object consists of 1973 bright points is displayed 10 times per second with the techniques.
著者
大川 裕司 宮川 和典 鈴木 四郎 高畠 保 江上 典文 谷岡 健吉 小楠 功一 小林 昭 平井 忠明
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 25.39 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.25-30, 2001-06-20 (Released:2017-06-23)

新Super-HARP(High-gain Avalanche-Rushing amorphous Photoconductor)膜は、アモルファスセレンを主成分とする光電変換膜で、膜内での電子のアバランシェ増倍現象を利用することで超高感度を実現している。この新Super-HARP膜を使用した撮像デバイスは、非常に暗いシーンの撮影に使用されるが、その際にはショットノイズによる画質劣化が問題となる。そこで、このショットノイズの影響を軽減するため、新Super-HARP膜の緑色光に対する量子効率の改善に取り組んだ。新しい膜構造の設計にあたっては、アモルファスセレン層の一部にテルルを添加した領域を設けるとともに、このテルル添加領域を入射光(信号電極側)寄りに挿入することでその増感効果を一層高めることとした。これによって、カラーカメラの画質に大きな影響をおよぼす緑色光での量子効率を従来の約2倍に高めることができた。また、ショットノイズのみを考慮したS/N_<shot>を評価した結果、緑色光で約3dBの改善が認められた。
著者
大山 潤爾 渡邊 克巳
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.1813-1816, 2011-12-01 (Released:2011-12-20)
参考文献数
5

We proposed a new cognitive visual model of movie recognition based on our previous findings of psychophysical phenomena. Our cognitive model suggested two important functions of movie recognition process. First, a continuous movie sequence was divided and perceived as serial event segments of short scenes. The movie would be coded for each of the segments and structuralized as a contextual association of each segments. Second, the knowledge structure of the context of previously viewed movies was used to predict the ongoing movie context and the online segmentation. We compared our cognitive model with a previously proposed theoretical model of movie processing. The results of our experiments supported our hypothesis: an adaptive learning mechanism of online movie segmentation would be effective for an intelligent knowledge-based structure of a future movie analysis system.
著者
中島 順次 西村 孝一郎 植木 幸也 廣瀬 幸一 竹内 敏文
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997

We have developed a new analog signal processor IC for 2X DVD playback system. In this IC, frequency characteristics of equalizer can be adapted to playback rate by micro-processor. Tracking error signal can be generated by 3 methods-DPD (Differential Phase Ditection) method, 3 spot method and push-pull method. DPD block can remove offset caused by object lens shift, regardless of pit depth.
著者
遠山 泰明 酒谷 智彦 江草 洋 吉川 昭 三谷 浩 太田 豊
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.19, no.60, pp.43-48, 1995
参考文献数
1
被引用文献数
1

We developed a new system, non-integral speed playback VCR. By this system, variable speeds with synchronizing scene and sounds can be realized. The system is realized by three technologies, that is : (1) capstan phase control in non-integral speed playback (2) vertical dancing compensation on TV (3) key control technique
著者
雄山 厚 大山 宏 河本 典之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.106-112, 1969-02-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
3

これまでUHFテレビ受信用アンテナ (662-770MHz) として広く用いられている八木アンテナ, コーナレフレクタアンテナなどをさらに広帯域化 (470-770MHz) するために, その要となるまったく新しい放射器を開発した. この放射器は構造が簡単で, 理論的にもすぐれたインピーダンスを示しているが, さらに, この放射器を支持する絶縁材料の影響を有効に利用することにより, より広帯域なインピーダンスを示すように工夫した実用的な放射器である. この理論解析と実験結果を述べ, これを用いたUHFテレビ受信用広帯域アンテナの諸特性についても述べる.
著者
宮本 泰敬 奥田 光伸 宮下 英一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.J34-J40, 2014 (Released:2013-12-20)
参考文献数
8

スーパーハイビジョンなどの超高速・大容量データを非圧縮で記録するには,現状の記録デバイス単体の性能は充分ではなく,複数の記録デバイスを並列動作させる必要があるため,装置の大型化や大消費電力が問題となる.半導体微細加工技術を用いて作製した磁性細線では,その長さ方向に電流を流すことで情報を記録した磁区を高速駆動できることがわかってきた.この磁性細線を複数並列に配置し,それぞれに記録・再生ヘッドを設置して記録デバイスを構成すれば,転送速度の抜本的な性能改善を図ることができ,記録装置の小型化にも寄与できることが期待される.ここでは,磁性細線を用いた超高速記録デバイスの構成および動作原理を概説し,研究開発の状況を紹介する.
著者
古田 雅則 川人 祥二 宮崎 大輔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映情学技報 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-18, 2002
参考文献数
6

パイプラインA/D変換器におけるキャパシタミスマッチのディジタル補正値推定手法について提案する.提案する方式は,A/D変換器の積分非直線性特性を用い,直接キャパシタミスマッチの補正値を推定することができるため,多くのパイプラインA/D変換器アーキテクチャに対し適用することが可能である.試作した10-bitパイプラインA/D変換器に対し,本推定手法を用いたディジタル補正を行った結果,A/D変換器の信号対ノイズ歪比を56.5dBに,積分非直線性誤差の最大値を0.3LSBに,また,微分非直線性誤差の最大値を0.3LSBにそれぞれ性能を向上させることができた.
著者
竹内 幸一 吉岡 誉晃
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.73-76, 2011

2つのレンズで撮影する立体カメラは6センチのカメラ間隔が常識であった。しかし立体感が強調されすぎて不自然で飛び出す立体であった。しかもその映像は10分も見ていると自然さがなく強調立体で目が疲れてしまった。立体の要件を研究してくると、通常言われている立体撮影の鉄則である左右のレンズ間隔:視差距離が人間の目と同じの65ミリでは実際は強調立体になってしまい目が疲れていた。そこで1970年当時、ハーフミラー合成により2つのカメラ間隔を0センチから10センチまで可変できる立体カメラを試作した。広い景色の広角ワイド撮影で無い限り2つのレンズ間隔が1センチから3センチの微小視差立体カメラの方が自然な立体映像が得られた。その画像は銀座のソニービルでの立体テレビ映像公開でも試用した。1998年に1レンズ方式で大口径レンズ内の微小視差を使ったズームもマクロも可能で2D/3Dコンパチブルの実用立体カメラも完成させた。それを2008年再度S社に技術紹介したため、2009年ソニー発表の240ヘルツ単眼レンズ3Dカメラにつながった。最近はCCDやCMOSカメラが小型になってきたので電通大のアイデアコンテストを利用して2008年2カメラによる視差3センチの3Dカメラも試作した。1センチから3センチの左右カメラ間隔が家庭用立体カメラには必然と願い電子機器メーカーに紹介をした。学会や大学での発表やSIGRAPH Asia2009でも自然な立体感を展示した。その結果か2010年から家庭用3Dカメラに微小視差方式の立体カメラが製品化されてきた。
著者
三浦 菊佳 住吉 英樹 山田 一郎 宮﨑 太郎 宮崎 勝 松井 淳 加藤 直人 田中 英輝
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.J66-J72, 2018

<p>AI(人工知能)技術でより多くの情報を活用して,質の高い番組を制作する取り組みが始まっている.過去に放送された番組を,新たな番組制作により活かすために,放送日時やジャンルといった表層的な情報に加え,詳細なコンテンツ内容で番組を関連付けたテレビ番組マップを提案する.番組検索の際,目的の番組と同時に,意味的に関連する別の番組も見つけることができるほか,一般視聴者向けネットサービスにおけるお薦めコンテンツ提示などにも応用できる.本論文では,テレビ番組マップを自動構築する手法について述べる.大規模なWebデータから獲得した単語間の意味的関係を用い,EPG(電子番組表)に含まれる番組概要文から主題を表す単語を取り出し,抽出した主題語と番組との関係を推定する.実際にNHKの科学番組に手法を適用し,テレビ番組マップを試作した実験について報告する.</p>