著者
今井 弘一 武田 昭二 阿部 薫明 赤坂 司 宇尾 基弘 亘理 文夫
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, 2009-09-10

ES-D3 cells and mouse iPS (Induced Puripotent Stem ) cells were cultured by employing an embryonic stem cell differentiation technique using the Embryonic Stem Cell Test (EST). The differentiation rate into myocardinal cells was examined using SWCNT and MWCNT. The differentiation rate with MWCNT was not marked in either cell type, but was moderate with SWCNT. This discrepance may have been due to the difference in thickness between the two carbon nanotubes.
著者
塩田 陽二 廣瀬 英晴 林 純子 [サカキ]原 茂弘 石井 語 池谷 正洋 西山 實
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.541-553, 1995-09-25
被引用文献数
10

前報では市販のノンアスベスト鋳造用リングライナーを5群に分類した.そこで, さらに分類別の特性を明らかにすることを目的とし, ライナーテクスチュアのSEM観察, 空隙率および吸水性について検討した.その結果, ライナーの主繊維はA〜D群では, 丸棒状であり, E群では不定形であった.また, 繊維間に繊維化していない球状粒子や微細な粉末状粒子が観察された.ライナーは, アスベストと比較して, A群(ロックウールタイプ)は空隙率が比較的高く吸水量の大きい群と, B〜D群(セラミックファイバー低温用, 同標準用, 同低温用〜標準用タイプ)は空隙率が高く吸水量の小さい群と, E群(カオリンタイプ)は空隙率が低く吸水量の小さい群と分類された.また, D群のNA14(リボンウール)は空隙率が高くかつ特異に吸水量の大きいライナーであった.
著者
菅原 明喜 西山 實 草間 薫 茂呂 周 西村 敏 工藤 逸郎 CHOW Laurence C. 高木 章三
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.11-16, 111, 1992-06-25
被引用文献数
16 63

Calcium Phosphate Cement(CPC)は,水の介在下において常温で短時間のうちにHydroxyapatite(HAp)に転化することが知られており,臨床的な報告もいくつかなられている。今回は,根管充填用に開発された数種のCPCペーストの生体親和性についてラットを用いた組織反応試験を行い,市販根管充填材料と比較することによって検討を行った。 その結果,CPCをベースとした各種試作根管充填材料は,市販のものと比較して極めて良好な生体親和性を示し,HApそのものと比較しても組織反応における明確な違いはなかった。今回使用した市販の根管充填材料は,既に臨床で広く用いられ充分な評価を得ているものばかりなので,本材料も臨床に応用し得るものであることが示唆された。
著者
倉田 茂昭 楳本 貢三
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
日本歯科理工学会誌 (ISSN:18844421)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.537-542, 2010-11-25

リン酸亜鉛セメント硬化体の強度の発現を研究するために,各種リン酸化合物の60%水溶液,ならびに60%リン酸水溶液に13族元素,Al,In,そしてTlを溶解した練和液を調製し,市販のリン酸亜鉛セメントの粉と練和した.その結果,二リン酸ならびにポリリン酸で練和した硬化物の圧縮強さは,正リン酸で練和した硬化物に比べ,それぞれ2.5ならびに4.6倍増加した.また,13族元素を添加した練和液で調製した硬化物の圧縮強さは,正リン酸のみで得られた硬化物に比べ強度が増加し,強度の大きさの順はAl>In>Tlの順であった.得られた硬化物の粉末X線回折分析から,リン酸亜鉛セメント硬化体の強度の向上は,酸化亜鉛とリン酸の中和反応による塩の生成だけでなく,非晶質リン酸アルミニウム塩の形成が重要な役割をしていると考えられた.
著者
安斎 碕 吉橋 和江 成川 雅史 廣瀬 英晴 石川 陽一 赤司 幸勇 西山 實
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械. Special issue, 日本歯科理工学会学術講演会講演集 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.13, no.24, pp.120-121, 1994-09-05

ホスファゼンオリゴマー(ポリホスファゼンリニアーモノマー)の合成と合成したオリゴマーをシクロホスファゼンモノマーに配合し, 光重合した場合の重合体の性質について検討した.合成したオリゴマーの分子量は, 6500および8000であった.オリゴマー2種を10〜30wt%シクロホスファゼンモノマー[4PN(TF)_2(EMA)_6]に配合して, 光重合した場合, 機械的性質が良好であった配合量は, いずれも20wt%であった.
著者
倉田 茂昭 楳本 貢三
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.246-250, 2006-04-25
被引用文献数
1

繊維長10〜30μm,径0.5〜1.0μmのホウ酸アルミニウム系ウイスカーアルボレックスG^[○!R] (GW)をポリカルボキシレートセメントのカルロンSmFPに添加し,セメント硬化体の機械的強さに及ぼす影響を検討した.その結果,GW添加により,未添加のセメントと比較し,約3倍の間接引張強さをもつセメントが得られた.圧縮強さは約4割向上した.また,接着強さは未添加セメントに比べ向上し,ウイスカー添加の効果が認められた.一方,GWと同組成でアスペクト比がほぼ1の粒子形フィラーであるアルボライトPFおよびPC(それぞれ平均粒径1〜5および5〜10μm)を20mass%添加したセメントでは,間接引張および圧縮強さに改善は認められなかった.また,GWを添加したフジアイオノマー^[○!R]タイプIおよびハイ-ボンドカルボセメントの間接引張強さは,未添加に比べ約2倍向上させることができた.
著者
高橋 志郎 新家 光雄 福井 壽男 小林 俊郎 長谷川 二郎
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.577-584, 1996-11-25
被引用文献数
12

種々の熱処理を施した歯科用金銀パラジウム銅合金につき, 引張試験および動的破壊靱性試験を行い, 引張および衝撃破壊特性に及ぼす熱処理条件の影響について検討した.引張強さおよび0.2%耐力は, 溶体化まま材および溶体化時効材とも, ほぼ溶体化温度の上昇に伴い増加する傾向にある.溶体化時効材では, いずれの溶体化温度でも時効温度の上昇に伴い, 引張強さおよび0.2%耐力が増加する傾向にある.一方, 伸びは, 溶体化まま材では, 強度特性値とは逆に, 溶体化温度が高いほど低下する傾向にある.動的破壊靱性値は, 一部の例外を除き, 強度特性値の場合と同様に, 溶体化温度の上昇とともに増加する傾向にある.これは, 本合金の動的破壊靱性値に対して, 延性の低下に比べ, 強度の増加がより大きく寄与したためであると考えられる.動的破壊靱性値は, 溶体化まま材の方が溶体化時効材に比べ大きい.強度, 靱性, 延性バランスを考慮すると, 溶体化温度1073Kの熱処理条件がより適切である.特に, 溶体化まま材で, 溶体化後空冷の熱処理は, 冷却工程が簡便で, 時効工程を省略でき, より有利な熱処理条件といえる.
著者
新井 宏 中村 聡 山下 仁大
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.293-300, 2003-07-25
被引用文献数
13

可視光作動型二酸化チタン光触媒を助剤とした低濃度の過酸化水素水漂白剤を作製しモデル化した着色エナメル歯牙表面を用いて低輝度可視光照射下における漂白の効果について観察した.ハイドロキシアパタイトの焼結体を作製し,得られた焼結体をメチレンブルー水溶液とテトラサイクリン水溶液に浸漬し着色させた.可視光作動型二酸化テタン光触媒含有の過酸化水素水漂白剤を着色したハイドロキシアパタイト表面に塗布し,可視光をLED発光装置により照射した.漂白前後の色調の変化を調べた結果, L*, a*, b* 値は漂白前に比べて変化した.特に青色光や緑色光の可視光を照射するとL*値の増加が認められ非照射時より明度が増すことが分かった.以上のように可視光作動型二酸化チタンを助剤とすることにより,従来よりも低濃度の過酸化水素水漂白剤を用いても可視光を照射することによって着色歯の漂白が行えることが示唆された.
著者
福井 壽男 國井 崇 藤城 吉正 守田 有道 新家 光雄 山田 史郎 長谷川 二郎
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.49-55, 2000-01-25
被引用文献数
6

最近チタン-タンタル系合金が歯科用インプラントや整形外科の範疇で研究されている.この種合金は無刺激性で生体親和性に富みさらに優れた機械的性質と高い加工性を有している.この系の合金化は一般に行われているアーク溶解および高周波誘導加熱方法では難しいといわれている.それはチタンとタンタルでは密度が大きく異なりチタンの4.5g/cm^3に対してタンタルは16.6g/cm^3である.しかもチタンの融点は1, 680℃であるのに対しタンタルの融点は2, 990℃と高くいずれも酸素との反応性が高いためである. 今回我々は85wt%チタン-15wt%タンタルの二元系合金の溶製に高周波誘導加熱方法の一種である浮揚融解法(CCLM)の応用を試みた.浮揚融解法は水冷るつぼに高周波誘導により渦電流を発生させてるつぼに接触しないように合金を浮揚させながら溶解する方法である. この方法で1kgの85wt%チタン-15wt%タンタルの二次元合金の溶製に成功した.この結果CCLMによれば高融点で酸素活性が高く, 密度が大きく異なる金属でも合金化が可能であることが判明した。
著者
平林 茂 中西 敏 立野 治雄 三宅 裕昭 平澤 忠
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.350-358, 1984-05-25
被引用文献数
12

前報でその組成について報告した加熱重合レジン9種, ヒートショックレジン3種, 流し込みレジン6種および常温重合レジン1種の計19種の義歯床用レジンの可塑性, 曲げ強さ, 弾性係数, たわみ, 衝撃強さ, 吸水量, 溶解量および色調安定性などの物理的性質を測定し, 比較検討した.全体的にみて, 重合条件の物性に及ぼす影響は大きく, 加熱重合レジンは流し込みレジンおよび常温重合レジンに比較して曲げ強さ, 衝撃強さが高い.ヒートショックレジンは, ほぼその中間の性質を示す.しかし, 架橋剤として1, 4-ブタンジオールジメタクリレートを含有する流し込みレジンの1種は, 他のトリメチロールプロパントリメタクリレートを架橋剤として含有する流し込みレジンに比較して, 従来の加熱重合レジンに匹敵する程度の良好な機械的性質を示す.耐衝撃性レジンは確かに高い衝撃強さを示すが, 反面, 曲げ強さは低く, たわみも大きい.加熱重合レジン中, 餅状期間が長く, その液に架橋剤として21%の1, 3-ブタンジオールジメタクリレートを含する材料は, 最高の抗折たわみ性を示すが, 衝撃強さは低い.流し込みレジン中, その液に親水性モノマーの2-ヒドロキシエチルメタクリレートを約10%含有する材料は, 吸水性が高く, その結果曲げ強さの低下を来した.従来の圧縮成形法に対し, 射出成形法の硬化したレジンの物理的性質に及ぼす効果は特に認められない.
著者
土生 博義 内田 博文 秋山 譲 中野 和衛
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.47-53, 1986-01-25
被引用文献数
6

従来型およびダストフリータイプアルジネート印象材23種類の空気中, 100%湿度中および水中の寸法変化を, 無荷重直接法で測定した.その結果, 100%湿度中では, 材料固有の硬化反応の進行に伴うsyneresisによる収縮が認められ, その傾向と収縮量は, 製品によって異った.水中におけるimbibitionに由来する膨張は, syneresisの影響を強く受けた.ダストフリー化の寸法安定性に及ぼす影響は, 処理剤の添加よりも充填材の変更のほうが大きく表れた.
著者
横山 有紀 田島 清司 深水 康寛 柿川 宏 村上 要 内山 長司 小園 凱夫
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.1006-1012, 1992-11-25
被引用文献数
15 1

生体への安全性から, 当講座では純TiおよびTi-6Al-4V合金の既製ポストとしての適応性を検討しており, 第1報では機械的性質においてTi-6Al-4V合金がNi-Cr合金, 18-8ステンレス鋼ならびに純Tiよりも優れた金属材料であること, 第2報では, 24時間の細胞毒性試験により純Ti, Ti-6Al-4V合金の成分金属は溶出せず細胞に毒性を示さないことを明らかにした.本報ではさらに長期間での細胞増殖への影響を調べた.Ni-Cr合金および18-8ステンレス鋼既製ポストでは, Ag合金を鋳接することによって細胞増殖を顕著に抑制しており, これはポストからの成分元素の溶出が促進されていたことに基因していた.一方, 純Ti, Ti-6Al-4V合金ポストでもAg合金を鋳接した場合は細胞増殖を抑制していたが, 純TiポストからのTiの溶出は全くみられず, Ti-6Al-4V合金ポストからはわずかなAlの溶出だけであり, 細胞に及ぼした増殖抑制傾向はAg合金によるものであった.これらのポストは1カ月でも毒性を最小限に抑えられる生体適合性に優れた金属材料であることがわかった.
著者
藤井 孝一
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.243-259, 288, 1989-12-25
被引用文献数
6 28

義歯床用材料(PMMA)に関して,曲げ疲労試験及び引張疲労試験を行った。さらに引張疲労試験に伴う粘弾性と引張特性の変化を調べた。 その結果,疲労試験後の破面の比較では,曲げ疲労による破面は,引張側の表面からクラックが開始し,その後のクラックの進行を表わすstriationが観察され,破壊にいたるという様相を示す。一方,引張疲労の場合にも類似の傾向が認められる。 疲労に伴う粘弾性の変化については,疲労が進むと貯蔵弾性率(E')は,測定されたすべての温度領域で低下する。一方,損失弾性率(E''),損失正接(tanδ)はわずかづつ増加する傾向を示した。また,弾性率,引張強さ,靭性などは,10^4回の繰り返し数で,すでに低下を示していた。これらの結果は,疲労に伴うクラックの発生が材料の劣化を招いたものと考えられる。 義歯床用材料として使用されている4種類の市販品の疲労特性を調べた。流し込み型レジンの疲れ強さは加熱重合型より小さく,材料間で大きくことなる。このばらつきの一因として,材料組成の違い,未反応物質の量の違いなどが考えられる。
著者
二階堂 徹
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.862-876, 1989-11-25
被引用文献数
3

重合触媒(カンファーキノン-アミン系)と接着促進モノマー(4-MET)が, 光重合型ボンディングライナーの重合に与える影響と, 象牙質への接着強さに及ぼす影響について検討した.ボンディングライナーの重合挙動の解析は, 示差走査熱量計(DSC)を用いて行った.その結果, 還元剤として2-ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)を用いると, 4-METの共存する系ではボンディングライナーの重合性が低下した.一方, N-フェニルグリシン(NPG)およびN, N-ジメチルアニリン構造を有するアミンを還元剤として含むボンディングライナーでは, 4-METが共存することによって良好な重合性を示した.象牙質への接着試験の結果, NPGおよびN, N-ジメチルアニリン誘導体である4-ジメチルアミノ安息香酸(DMABA)を含むボンディングライナーは, 4-METの存否にかかわらず良好な象牙質接着性を示した.NPGとDMABAは還元剤としての機能だけでなく, モノマーの象牙質への浸透, 拡散を促進する機能をも有することが示唆された.さらにボンディングライナーとコンポジットレジンに対する照射条件が象牙質の接着強さに与える影響についても検討した.その結果, ボンディングライナー, コンポジットレジンに対する照射時間が長いほど接着に有利であるが, 特にボンディングライナーへ充分な照射を行った後, コンポジットレジンを充〓し, 光照射を行うことが象牙質への高い接着強さを得るために大切であることがわかった.SEM観察, TEM観察により, 光重合型ボンディングライナーの象牙質への接着は, 樹脂含浸象牙質の形成によることが明らかとなった.
著者
長谷 博子 松下 調子 明田 喜仁 大八木 薫博 熊谷 崇行 野浪 亨
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.16-20, 2004-01-25
被引用文献数
11

二酸化チタン光触媒を利用して,義歯に付着した歯石やヤニの除去が可能であるかメチレンブルー,ヘマトポルフィリンおよびたばこのヤニを染色モデルとして検討した.二酸化チタンと微量の酸で二酸化チタン洗浄剤を調製した(以下二酸化チタン洗浄剤という.).この二酸化チタン洗浄剤により,lOppmのメチレンブルーを2分間で5ppm以下に脱色することができた.また二酸化チタン洗浄剤によりヘマトポルフィリンで染色した試験紙をL^*値は60程度から90近くに増加させた.a^*値は20近くから0以下に減少させ,ヘマトポルフィリンの赤褐色を完全に脱色することができた.更に,たばこのヤニは二酸化ヂタン洗浄剤による洗浄後のΔL^*値は14.43と高い値を示し,Δa^*,Δb^*値も-8.35と-8.15とそれぞれ脱色することができた.よって本研究により,安全かつ簡単に義歯を痛めることなく洗浄できることが期待できる.
著者
木村 勇雄 金谷 貢
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, 2009-09-10

The final purpose of this study is to develop a high-performance implant, which can prevent infection for a couple of day immediately after the operation and then promote the osseointegration. As a fundamental study, hollow calcium-deficient hydroxyapatite microspheres revealing high solubility were made to adhere onto a titanium screw, of which the surface had been treated with hydrofluoric acid. The effects of conditions for the surface treatment on the surface morphology of titanium and the adhering amount of the microspheres were investigated.
著者
千木良 尚志 真鍋 厚史 伊藤 和雄 和久本 貞雄 早川 徹
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.194-199, 286, 1989-12-25
被引用文献数
34 33

Glyceryl methacrylate水溶液の,dentin primerとしての効果を象牙質円柱窩洞内での,可視光線重合型コンポジットレジンのコントラクションギャップの計測と象牙質平面に対する引っ張り接着強さの計測によって評価した。被着象牙質面は,pH7.4に調整された0.5M濃度のEDTAによって歯面清掃を行った後,5%から45%までのGlyceryl methacrylate水溶液を塗布し,その後市販のリン酸エステル系ボンディング材を併用して市販の光重合型コンポジットレジンを填塞または接着させた。また,コントロールとして35%HEMA水溶液と5%glutaraldehydeを含む35%HEMA水溶液をprimerとして用い,同様の計測を行った。 その結果,25%と35%の濃度のGlyceryl methacrylate水溶液をdentin primerとして用いた場合に,全試片でギャップが全く認められず,完全な窩洞適合性が得られた。また,24時間後には,25%および35%水溶液で,それぞれ平均19.6および18.7MPaの平均接着力が得られた。